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2019年度後期
植田 康孝
y-ueda@edogawa-u.ac.jp
マス・コミュニケーション論2 第2週
▪ 手元で「4K動画」を見ることが
当たり前の時代になる
▪ 「資源」はあると、使うもの。
▪ 高性能なモノが登場すると、みんな
初めは「こんなモノ要らないよ」と言うが、
しばらくすると、低性能に戻れなくなる。
5Gによって「マスメディア」は変わるか?
「5G」インパクト
ケータイ「5G」
分かっていない人には・・・
•「5G」については、
お笑い芸人「オリエンタルラジオ」の
中田敦彦が「YouTube大学」で
講義していますので、見てみてください。
<前編>
https://www.youtube.com/watch?v=FH7L0kyl2GA
<後編>
https://www.youtube.com/watch?v=2BjQlTbXZ6Y
▪ 2010~通信と放送の連携
▪ 2013~通信と放送の融合
▪ 2016~動画配信
▪ 2019~構造変化(VR・MR、ドローン)
動画の躍動時代におけるテレビ局
放送はどう変わるのか?
▪ 音声➝白黒➝カラー➝ハイビジョン
➝4K8K
▪ 1925年 ラジオ放送
▪ 1953年 テレビ放送
▪ 1989年 衛星放送
▪ 2011年 完全地デジ化
▪ 2018年 衛星4K8K放送
テレビ技術の変遷
ポスト2020の将来技術は何か?
▪ 2014年 ブラジルW杯 4K試験
▪ 2016年 リオデジャネイロ五輪 8K試験
▪ 2020年 東京五輪 8K本放送
▪ 1964年の東京五輪でカラー化、
1984年のロサンゼルス五輪でハイビジョン、
スポーツイベントがテレビの進化を促す。
日本の方向(総務省・NHKの狙い)
「4K・8K」とは・・・・
▪動画
▪4K8K
▪見逃し配信
(TVer)
動画の躍動時代におけるテレビ局
放送はどう変わるのか?
▪VR/MR
▪AIアナウンサー
▪VTuber
▪eスポーツ
ウルトラ・ディフィニション(UD)
4K、8Kとは・・・
垂直 水平 画素数比
SD 480 720 17%
フルHD
(2K)
1,080 1,920 100%
地デジ 1,080 1,440 75%
4K 2,160 3,840 400%
8K 4,320 7,680 1,600%
▪ 国内の「4K8K」のテレビやチューナーの
出荷・設置数は、
2019年末時点で
127万3,000台。
▪ 市販されている「8K」テレビの画面は
60~80インチが一般的。
国内 4K8Kテレビ受像機
スーパーハイビジョン
▪ 4Kは家電店で受信機を目にするが、
8Kの「認知度」はまだまだ。
▪ 携帯電話が使う周波数と
一部重なるため、
室内のシールドが十分でないと、
一部混信が発生する恐れあり。
スーパーハイビジョン
「4K・8K」とは・・・
▪ 2019年6月末までに、
「4K」テレビは
約685万台が出荷されたが、
テレビ内蔵型を含む
チューナーは127万台に留まる。
「4K」テレビを持つ家庭の多くは、
4K放送を受信することが出来ていない。
国内 4K8Kテレビ受像機
スーパーハイビジョン
▪ 中国では、4Kテレビがバカ売れ。
▪ 中国では、なぜ売れるか?
▪ 「自分の家のテレビは4Kだ」
ということを自慢したい」
→中国メーカーは、分かりやすいように、
4Kを湾曲画面にする。
「4Kは湾曲画面」と思っている中国人が多い。
日本では「4Kテレビ」があまり売れていない
4Kテレビは売れているのか?
▪トランプ大統領来日時に
もちろん2Kでも撮影しているが、
8K2台、4K11台のカメラで撮影
機器の機動性が
良くなったことが原因
NHK 4K8K
スーパーハイビジョン
▪ 現行の「ハイビジョン」をはるかに超える
「臨場感」
▪ (映像)119.98フレームまで対応可能
▪ (音響)22.2マルチチャンネル
3次元音響システム
24個のスピーカーが必要
(→家庭では難しいのでは?)
スピーカーを不要な受像機を開発
スーパーハイビジョン
包み込まれる「臨場感」
▪ 「8K」 : 22.2マルチチャンネル
「上層」 9ch
「中層」 10ch
「下層」 3ch
「重低音」 0.2ch
▪ 「4K」 : 5.1チャンネルサラウンド
「中層」 5ch
「重低音」 0.1ch
「4K」「8K」超立体音響
包み込まれる「臨場感」
▪ 「8K」 : 22.2マルチチャンネル
「4K」「8K」超立体音響
包み込まれる「臨場感」
▪ 大相撲は、「8K」で放送中。
▪ 両国国技館に8台の「8Kカメラ」
+「4Kハイスピードカメラ」
▪ (音響)22.2マルチチャンネル
前後左右に加えて上下の音も表現
「後方の拍手や、斜め前の人の声援も
聞こえる、マス席に座っている臨場感」
スーパーハイビジョン
「大相撲」で4K・8K放送
▪ 2018年12月~実用放送
NHK
BSジャパン、BS朝日、BS-TBS、
BS日本、BSフジ、
SCサテライト放送
スカパーなど、
11チャンネル
スーパーハイビジョン
BS衛星「4K・8K放送」
▪ BS右旋 2018年12月「4K」実用放送
NHK+キー局系4局+WOWOW
6チャンネルを視聴可能
空きは17チャンネルのみ
(チャンネル再編をする必要あり)
▪ 既存のBSアンテナとチューナー付き
テレビ受像機で視聴可能。
スーパーハイビジョン
BS衛星「4K・8K放送」
▪ BS左旋
2018年「4K・8K」実用放送
2017年に打ち上げられた衛星
「B-SAT4A」を使う。
Jスポーツ「ラグビー放送」など。
スーパーハイビジョン
BS衛星「4K・8K放送」
▪ 従来の2Kコンテンツをどう管理するか?
(アーカイブ設備)
▪ 現在の2K設備を
順次、
4K/8Kに
変更して行く予定。
スーパーハイビジョン
「4K・8K」の課題とは・・・
▪ NHKの場合、実用放送に際しては、
4K、8Kの2波出しする。
▪ 8Kは
大型モニターでないと
ダメと言われて来たが、
8.3インチの
小型モニターも開発
スーパーハイビジョン
「4K8K」とは・・・
▪ 2020年の東京五輪中継時には、
カメラ40~50式を整備
(現状23式)
スーパーハイビジョン
NHK 8K放送システム
▪ 東京五輪を目指し、ライブを優先して導入
カメラ、中継車、映像伝送者
FPU、ヘリ伝送
局内設備(マスター、編集)
は、8K機器導入済み
▪ スタジオ設備は、未導入
「8K実用放送」
NHK 8K放送システム
▪ HDRで表示した映像は、
照明など明るいものは明るく、
暗い部分は暗くと、
「明暗の差」をより忠実に再現する。
▪ 視聴者は、より高い「現実感」を
楽しめる。
明暗のコントラストを高く表示
HDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)
4K放送は、従来の地デジに比べ、
表現できる明暗のコントラスト幅が広がる。
地デジだと
黒や白につぶれてしまう所にも
精細な映像を
浮かび上がらせることが出来る。
明暗のコントラストを高く表示
HDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)
ポイントは、「ライティング」
ライトは、常に影と一心同体
少しでも影を多く「高解像度」で映したい。
手前と遠くの人物が巨大に映る事もあり
「解像度」確保が困難
明暗のコントラストを高く表示
HDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)
人影
画角によって遠くまで大きく映る
約20m
カメラはもっと遠い
実は
明暗のコントラストを高く表示
HDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)
人影
普通に重ねて表示したら低解像度
明暗のコントラストを高く表示
HDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)
▪ 「フルハイビジョン」の16倍
▪ 「4K」の4倍の解像度
▪ 3,300万画素と細かく、
大画面でも粗さが目立たない。
東京五輪で「4K8K」で放送
「8K」なら、手の血管が見える
「4K8K実用放送」
「8K」「5G」時代に適すスポーツ
▪ 「辰巳国際水泳場」は、
東京五輪後は「アイスリンク」へ。
▪ リンクを通年使用
プール、体育館よりも
フィギアスケートの方が
集客できる(8K映え)。
8K映え、短時間「フィギアスケート」
▪ スポーツ、芸術、紀行などが
相性が良いのではないか?
「ルーブル 永遠の美」
(ルーブル美術館と共同制作)
▪ 「紅白歌合戦」パブリック・ビューイング
▪ 「大相撲」パブリック・ビューイング
スーパーハイビジョン
「4K・8K」コンテンツは・・・
▪ 「張り手を受けた力士の
肌の赤らみがくっきり見える」
NHKの謳い文句
4K8Kは必要か?
▪ NHKは、大河ドラマを含めて
専用の機材で制作した番組を流す。
▪ 12月1、2日に世界初の
4K南極生中継。
▪ 2019年1月開始の大河ドラマ
「いだてん~東京オリンピック噺~」4K
2018年12月1日~放送開始
NHK念願の「4K8K」
▪ NHKは、スポーツ中継、
大自然の風景、大河ドラマ
▪ 大河ドラマ「西郷どん」
篤姫役の北川景子が
輿入れが決まり涙を流すシーン
毛穴の奥まで見える「鮮明さ」で映した。
「8K」なら、手の血管が見える
NHK念願の「4K8K」
▪ たとえば「時代劇」。
▪ 映像に、「奥行き」を出せる。
▪ 地肌とカツラの境が見えてしまう。
▪ メイクに40~50分(従来の2倍の時間)
▪ カツラと地肌の境を消すため、CG使用。
▪ CG処理など、「編集作業」が重要になる。
現在、テレビにとって「重要な分岐点」
「4K」コンテンツとは・・・・
▪ NHK紅白歌合戦(2019年)
▪ 「日比谷サウンドシティ」
320インチ・ソニー製モニター
誰でも見に行ける
(NHKホールに行かなくても、
いるような「高臨場感」が得られる)
NHK「紅白歌合戦」
8Kスーパーハイビジョン
▪ 土曜日の放送を止め、
週5日の放送に縮小。
働き方改革の一環。
▪ 4Kドラマは2Kよりも、
収録や編集に時間が掛かる。
「働き方改革」の一環。
朝連ドラ放送回数
週5日に減少
▪ 「4K8K」映像の制作上の課題も
残されている。
▪ 通常のカメラよりもピントの調整が困難で、
撮影者の技量の他に、
中継車などでのサポートも必要になる。
▪ 民放は、態勢的にまだまだ「4K8K」に
対応できていない。
地デジを上回る
「4K8K」制作スキル
▪ 「4K」放送の映像を作る場合、
テレビ局では地デジの10倍にあたる
最大1千nit(ニト)<輝度を示す単位>の
プロ用「マスターモニター」で編集を行う。
▪ しかし家庭用4Kテレビの最大輝度は
コスト面の課題から500nit前後が多い。
▪ 最大輝度が低いテレビで4K映像を見ると、
元の映像に比べて暗くなる。
地デジを上回る
「4K8K」制作スキル
▪ 「NHKはきれいだが、民放は画像が悪い」
「スマホに比べて暗い」
との苦情が視聴者から出た。
▪ 「こんどのテレビは別世界」と
映像の美しさを売りにした4K放送で、
なぜこのような苦情が出るのか?
地デジを上回る
「4K8K」制作スキル
▪ 民放のBS4Kには
従来の地デジ放送用機材で撮影した
映像を4K向けに変換(アップコンバート)
した番組が多い。
▪ 地デジで撮影した映像は
最大203nitで表示されるため、
4Kカメラ撮影に比べ、暗く見えてしまう。
地デジを上回る
「4K8K」制作スキル
▪ 民放はNHKと比べて、
番組間にCMを挟む。
広告会社との決まりで
勝手に映像の色や明るさを
変えることが出来ない。
▪ 4Kカメラで撮影したCMに比べ、
番組は暗く見えてしまう。
地デジを上回る
「4K8K」制作スキル
▪ 民放は、機材の価格も高いことや
人員(質、量)の問題もあり、
「4K」でさえ、対応が追い付いていない
「8K」までは、とても無理。
▪ TBS系では全体の20%に留まる
▪ 日テレ系は9か月遅れ。
2018年12月1日~放送開始
民放の「4K」
▪ 民放の4K番組を見る場合、
通常の明るさでは、
暗く見えてしまうため、
明るさ「設定」を「最大」にすると、
ある程度改善する。
視聴者はどうすれば、良いのか?
民放の「4K」
▪ 「テレビ朝日」
2018年12月から
「土井善晴の美食探訪」や
「子供たちに残したい 美しい日本」
▪ 「TBS」
紀行、美術、グルメ番組
2018年12月1日~放送開始
民放の「4K」
▪ 「BS朝日」 4月開始で2番組を4Kで制作
▪ 「紀行番組」(土曜朝11時~1時間)
日本の美しい場所を童謡BGMで放送
▪ 料理番組「美食探訪」(料理を紹介)
月曜21時~2時間
▪ 4Kで撮影して、
2Kにダウンコンバートして、放送
「4K8K実用放送」
「BS朝日」 4K8K
▪ 「BSジャパン」
「池波正太郎時代劇」
カツラと頭の境目はCG処理
▪ 特番「茨城土浦花火」
HDRにも効果
「4K8K実用放送」
「BSジャパン」 4K8K
▪ 「BSジャパン」
▪ 「新潟・長岡花火大会」
「4K8K実用放送」
「BSジャパン」 4K8K
▪ 「テレビ東京」
2018年12月から
テレビ通販やドラマ「サイレント・ヴォイス」
▪ 「フジテレビ」
報道番組やドラマ、紀行番組
▪ 「日本テレビ」
2019年9月から9か月遅れでスタート
2018年12月1日~放送開始
民放の「4K」
▪ 「BSフジ」
▪ 「プライムニュース」
対談番組的な討論番組。
白熱化を放送できる
(こめかみ部分の動きなど)
「BSフジ」 4K8K
民放の「4K」
▪ 花火大会が、
4Kとドローンを組み合わせ、
キラーコンテンツ化しつつある。
「4K8K実用放送」
4K8Kのキラーコンテンツ
▪ いかに解像度の高い映像を提供できる?
▪ 「Fixed Foveated Rendering」
▪ 人間の目は、端の解像度は
気にならないので
落としている。
▪ 真ん中の画面の解像度は
上げている。
4K配信の工夫
動画の躍動時代におけるスマホ
ライトクラスター
レイトレースでタイトに切り抜き
ボトルネックのメモリ負荷大幅削減
4K配信の工夫
動画の躍動時代におけるスマホ
実際
の
影響範囲
不要な領域
必要な領域
▪ 「若者のテレビ離れ」が進む
民放は、NHKに比べ、完全に消極的。
制作費がかさみ、専用機器もない。
「BS-TBS」 2割が「4K」、
残り8割が現状の「地デジ」
「8K」はゼロ。
「BS日テレ」 1年遅れた2019年12月~
民放は「ネット同時配信」と同様、消極的
民放渋々の「4K」
▪ 当初は、2019年12月1日開始だったが
2019年9月1日~に3か月前倒し
▪ 2019年9月開幕
「ラグビーW杯
日本大会」を
4K映像で制作。
「BS日テレ」4Kテレビ
3か月前倒しで2019年9月~
▪ 4K8K放送の事業性を疑問視する
「BS日テレ」のみ
他局から1年遅れで
2019年12月に開始
▪ 衆知が進んでいないのではないか?
▪ 制作会社ですら分かっていなかった
▪ 意識レベルの低い制作会社も多かった
(きつい、汚い、危険、厳しいの「4K」と混同)
「BS日テレ」4Kテレビ
3か月前倒しで2019年9月~
▪ 日テレは、麹町(新宿)再開発計画
▪ 4K8Kスタジオ2室を整備中
▪ ゴルフ中継で試験中
▪ ゴルフウェアの質感が綺麗に出る
▪ 晴れている日には、
青空など自然が綺麗に出る
「BS日テレ」4Kテレビ
3か月前倒しで2019年9月~
▪ 地デジ放送開始時に
「アナログ」と「デジタル」が混在したように
放送開始時は
当面、「2K」と「4K」が混在
▪ 2波になっても、
視聴者に見てもらわなければ、
仕方ない。
4KのテレビCM
民放の「4K」
▪ 専用の撮影や編集の機材が必要な
「4K」番組の制作には
人員と費用がかかるため、
地方局は消極的
4Kカメラ 1台 1,400万円
地方局の「生き残り策」
「4K」映像カメラ
▪ ネットフリックスや
アマゾンプライムなど
インターネット動画勢は、
積極的に4K対応コンテンツを配信。
▪ 4K対応テレビを購入した人たちが
楽しんでいるのは、
ネット配信動画のコンテンツ。
地上波テレビよりも先行
ネットフリックス(Netflix)の4K
プラン名 概要 変更前 変更後
ベーシック
プラン
標準画質
同時表示1台
650円 800円
スタンダード
プラン
高画質
同時表示2台
950円 1,200円
プレミアム
プラン
超高画質(4K)
同時表示1台
1,450円 1,800円
ネットフリックス値上げ
2018年9月下旬~
料金プラン
ネットフリックス(Netflix)の4K
月額 画質
ベーシック 800円 一般的な画質
スタンダード 1,200円 HD
(ハイビジョン)
プレミアム 1,800円 UHD4K
(超高画質)
▪ 4Kテレビは、
ネットフリックスなど
動画を作ったことで
販売が伸びた。
しかし、ネットフリックスは
「現時点では8Kは展開する予定はない」
としており、8Kの普及には時間が掛かる。
地上波テレビよりも先行
ネットフリックス(Netflix)の4K
▪ 画質や音響に優れた「4D」「IMAX」を
増やしている。
「4D」を導入したスクリーン
2(2013)→75(2018)
「IMAX」を導入したスクリーン
4(2009)→30(2018)
2018年3月、ベストに付いた装置が
アクションシーンに合わせて臨場感を堪能
劇場での「映画体験」を充実
映画館は「Netflix」に対抗
▪ YouTubeは、
「4K」に留まらず、「8K」に対応。
▪ 2019年6月7日投稿動画
「Ghost Towns in 8K」では、
設定の画質をHDや4Kの他、8Kも選択可。
撮影カメラに米RED「Epic Dragon 6K」、
映像編集に「Adobe After Effects」が
使用された。
「4K」「8K」に対応
「YouTube」は・・・
▪ スマホや無線LANが普及し、
スマホでテレビ以上の画質が
見られるようになった。
▪ テレビ局制作と異なり、
IT企業は
手のひら上での操作性を
重視している。
成功のカギは「高画質」「操作性」
動画の人気
▪ 日本のテレビ局、新聞社、出版社の、
特に50歳以上の幹部には、
「インターネットはマイナーなもの」
という意識がまだまだある。
▪ 世界では、映画やテレビ番組をスマホで
見ている方が多い。日本の若者も。
しかし、上の世代はそれが理解できない
成功のカギは「高画質」「操作性」
動画の人気
▪ 5Gにより、映像や音声を送る際の
「遅延」が大きく改善することで、
「4K」や「8K」など高精細の動画は、
放送より通信の方が配信し易い。
▪ テレビよりスマホの方が高画質
2020年・東京五輪はスマホで視聴。
NHKは、2019年に「ネット同時配信」
第5世代「5G」
「放送」と「通信(ネット)」が逆転
▪ 周辺環境が4K8Kしていく中、
地上波だけ2Kで行くのか?
▪ 既存の地デジのチャンネルで
2kと4Kを同時に実現できるのか?
▪ 圧縮技術・変調方式の進展は?
動画の躍動時代におけるテレビ局
放送はどう変わるのか?
▪ 4Kの配信をどう考えるのか?
▪ 2K(テレビ)より4K(スマホ)の方が美しい
▪ 「NHK紅白歌合戦」を
テレビとスマホ、
どちらで見るのか?
動画の躍動時代におけるテレビ局
放送はどう変わるのか?
▪ コンテンツにお金が集まる
▪ Netflixの制作費用は
150億ドル(1兆6,000億円)
▪ 民放全部足した金額が
4,000億円(Netflix1社の1/4)
▪ Netflix以外にも、アップル、アマゾン
ディズニーも制作費用・・・
「コンテンツ黄金時代」到来
自由、マネタイズ、プロフェショナル
▪ コンテンツにお金が集まる
▪ Netflixは、コメディ―「サインフェルド」
配信権を獲得。
取得額は、2021年以降の5年間で
5億ドル(540億円)以上。
現在、配信している「Hulu」は、
6年間で13,000万ドル
5倍に跳ね上がった。
「コンテンツ黄金時代」到来
自由、マネタイズ、プロフェショナル
▪ コンテンツにお金が集まる
▪ コメディ―「サインフェルド」
1998年まで放映され、
高視聴率を記録した。
「コンテンツ黄金時代」到来
自由、マネタイズ、プロフェショナル
▪ Netflixなど動画配信は4K
▪ 韓国は、4K地上波放送を開始
▪ 国際市場では、4Kの存在感増加
▪ 地方局も、4K映像で生き残り
(「札幌テレビ」 北海道の風景を
ドローンで4K空撮)
地方局の「生き残り策」
「4K」映像カメラ
▪ パナソニック「4Kミラーレス」
2017年3月23日発売
24万円(レンズ込みで27万円)
▪ イメージセンサー、画像処理エンジンを
内蔵。高精度ジャイロセンサー内蔵。
シャッター速度を落としても、手ぶれなし
遅れる「地上波テレビ」
今や「素人動画」の方が先を行く
▪ 「4K映像」を、60fps
(1秒に60コマ分を
保存できる
「60p記録」)で撮影
▪ 2種類のカメラで
超広角・超望遠
「4K」をサポート。
アップル「iPhpne11」
今や「素人動画」の方が先を行く
▪ 2019年は「5G元年」と言われ、
▪ iPhoneも「5G」対応が期待されていたが、
見送られた。
▪ カメラの機能は
目で確認しやすいが
カメラ機能を向上させるぐらいしかない
くらいに、スマホが成熟してしまった。
アップル「iPhpne11」
「5G」でもない新型機種で何やる?
▪ 「4K映像」は、1秒に60コマ分を
保存できる「60p記録」に対応
▪ 動きが激しい映像でも
滑らかに映すことが可能
▪ 地上波よりアイドルオタ撮影の方が綺麗
遅れる「地上波テレビ」
今や「素人動画」の方が先を行く
▪ 「4Kスマホ」のカメラ性能は、
プロが使う高性能カメラ顔負け。
4K画質での撮影が可能だけでなく、
「手振れ補正」の機能も優れ、
スマホと思えない美しい映像を撮影できる。
地デジより4倍美しいため、
高質を求める若者は動画を見る。
遅れる「地上波テレビ」
今や「素人動画」の方が先を行く
▪ パソコンで動画編集を行う際、
動画素材は4Kスマホによるものが
多く見つかる。
カメラ性能が優れているため
編集用素材に打ってつけ。
いざ4Kで撮りたくなった時、
カメラがないといった機会損失が起こらない。
遅れる「地上波テレビ」
今や「素人動画」の方が先を行く
▪ スマホにも360度カメラが標準内蔵
されるようになる。
▪ 「8K」「VR」なども
当たり前の世界に。
8K映像
スマホはテレビの先を行く
▪ 8Kカメラ 3,000万円していたのが、
レッドからは、600万円で発売された
▪ 今年(2019年)発売した
サムソンのスマホ
「ギャラクシ―10」には、
8Kカメラが内蔵された
スマホはテレビの先を行く
8K映像
▪ ケータイは、2020年を目途に
「第5世代(5G)」に移行して、
移動中の電車やバスの中でも
超高精細の「8K」映像が楽しめる。
▪ テレビは、BS衛星やCS衛星を軸に
「4K放送」を普及させようとしているが、
ケータイに比して大幅に遅れる見込み。
成功のカギは「高画質」「操作性」
動画の先行
▪ 4Kスマホで4K動画を見ることにも、
「課題」はある。
▪ (1)データ容量が増える。
5G時代には解消するが、
4GやLTEでは通信速度制限が
起きやすくなる。
成功のカギは「高画質」「操作性」
動画にも「課題」
▪ 4Kスマホで4K動画を見ることにも、
「課題」はある。
▪ (2)バッテリーの減りが早い。
画質が高ければ高いほど
バッテリーの消費も早くなる。
成功のカギは「高画質」「操作性」
動画にも「課題」
▪ 動画や画像を鑑賞する際、
表示するディスプレイは多くのドットの点灯、
点滅、消灯、色分けを管理。
4Kでは、より多くのデータ量を扱う。
4Kで撮影した際のデータ容量は、
地デジの約4倍。1本の動画で数GB使う。
今のスマホで内蔵メモリーに保存すると
かなりの容量を使うことになる。
成功のカギは「高画質」「操作性」
動画にも「課題」
▪ 5メートルほど離れた場所にいる
女性の手の血管の細かい線まで
くっきりと見える。
▪ シャープ8Kカメラ 880万円
▪ ソニー8Kカメラ 4,800万円
「8K」なら、手の血管が見える
「8K実用放送」
▪ 代々木体育館で
開催された
「東京ガールズ
コレクション」で
デジタルサイネージ
向けに「縦長」で撮影。
サイネージ用撮影(東京ガールズコレクション)
「8Kデジタルサイネージ」
▪VRの場合、
実写では「4K」でも解像度不足
「8K」ぐらい必要
VRには「8K」が必要
実写VRはクオリティ低く没入感がない
▪ テレビ局やイベント会社がやっている、
「360度カメラ」による
「実写VR」はクオリティが非常に低く、
「臨場感」や「没入感」が乏しい。
体験者を「何だこの程度か」と落胆させる。
▪ 「テーマパーク」や「ゲーム」で
「3DCG」の「ハイクオリティVR」を見るべき。
VRには「8K」が必要
実写VRはクオリティ低く没入感がない
▪ 異形のモノやロボット、
銃器だけでなく、
人体破壊の描写は「芸術」
▪ 女性キャラクタも
完璧な形で動く。
美しい髪や胸は実写では
決して撮れない。
「バイオレンス」と「エロス」の斬新な表現
VRには「8K」が必要
▪ 3DCGの最大のメリットは
「キャラ崩れ」を起こさないこと。
▪ 動きやレイアウトがカッコ良ければ、
それでいいという人が多かったが、
アニメファンも目が肥え、
見かけや密集度が重要になった。
3DCGアニメ・8Kが求められる理由
VRには「8K」が必要
▪ 加速装置や逆回転のシーンは、
3DCGでないと、描けない。
▪ 日本では、
アニメファンでない一般客は、
まだまだ「見慣れない」という意見。
今後は、徐々に「2Dから3Dへ」
3DCGアニメ・8Kが求められる理由
VRには「8K」が必要
▪ かつて中国のアニメーションは、
動きと動きの間のカットが不足して
キャラクターの動きが大味だった。
▪ 足りない部分をCGで補填できる
ようになったため、
アニメのクオリティが大幅に向上
急成長を遂げる「中国アニメ」
「国産アニメ」製作の勢い増す
▪ 現在、日本で展開している
パチンコのアニメーションの
3/4は、中国製。
▪ かつて日本の下請けとして
アニメ市場に関わっていた中国が、
現在では、日本人が下請けとして
中国アニメ製作に携わる。
急成長を遂げる「中国アニメ」
「国産アニメ」製作の勢い増す
▪ キャラクターの平行移動には足し算、
拡大には掛け算、
回転には三角関数が、
座標上で用いられる。
滑らかな3次元キャラクターの曲線の製作には
「線形代数」や「微分積分」などの
「高等数学」が必要。
「高等数学(線形代数)」の知識が必要
なぜ「CG」製作が出来ないのか?
▪ 文部科学省 データサイエンティスト養成
▪ 経済産業省 IT人材不足の指摘
▪ 文部科学省は「毎年50万人」
(ほぼ大学生全員)に
「文系理系を問わない全学生に
数理・データサイエンス教育」
を打ち上げている。
政府は「世界最先端IT国家」宣言
なぜ「CG」製作が出来ないのか?
▪ 「プログラミング教育」は、
小学校は2020年度、
中学校は2021年度、
高校は2022年度 に導入。
▪ 大学入試センター試験→大学共通テスト
(2020年度)
プログラミングや統計など
「情報科目」の導入(2024)を検討
政府は「世界最先端IT国家」宣言
なぜ「CG」製作が出来ないのか?
▪ 大学生全員(約50万人)に
初級レベルのスキルを、
文系、理系を問わず、
大学生の半分である
約25万人の学生には、
応用レベルの習得を促す。
文系は「負け組」か?
なぜ「CG」製作が出来ないのか?

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