Successfully reported this slideshow.
We use your LinkedIn profile and activity data to personalize ads and to show you more relevant ads. You can change your ad preferences anytime.
闘病記・コミックエッセイに
おけるPTGとインクルーシブ
ポジティビティ
いとうたけひこ(和光大学)
日本心理学会WS109
『ポジティブ心理学再考』話題提供
第3 日 2012年9 月13日(木)
13:00~15:00
専修大学 10211...
インクルーシブ・ポジティビティとは
尾崎(2012)
• (1)両価性:陰陽
ネガティブな感情を捨去ることなく大切に取り扱
うことから見えてくるポジティブな在り方です。
• (2)関係性:つながり
それはまた,自分のポジティブな在り方だけで
な...
3つの語りとPTG
尾崎編2012『ポジティブ心理学再考』(ナカニシヤ)の第一章
「東日本大震災についての語り」に書いたこと
• 3/11以降における3つの語り
Frank『傷ついた物語の語り手』による3つの語り
• 混沌の語り: 経験の無秩序...
臨床心理学者 上山真知子 2011年3月16日
• 東北の上山です。あの、宮城の海岸沿いに住んでいましたが、
我が家は全員生きています。奇跡的に家も被害をこうむらずに
済みました。当日は、山形で泊まりだったため地震のときは
多賀城にはいませんで...
門林道子(2011).『生きる力の源に:がん闘病
記の社会学』青海社.
5
●
●
●
古川奈都子(2001)『心を病むってどういう
こと?:精神病の体験者より』ぶどう社
小平朋江・いとうたけひこ・大高庸平 2010 統合失調症の闘病
記の分析:古川奈都子『心を病むってどういうこと?:精神病の体
験者より』の構造のテキストマイニン...
7
中村ユキ(2008)
『わが家の母はビョーキです』
• 中村が4歳の時に母が精神分裂病(統合失調症)で精神科
に通い始め、それからの31年間を漫画で綴っている。丸み
のある柔らかいタッチの絵でありながら、幻聴や妄想など統合失調症の陽
性症状...
『わが家の母はビョーキです』
「おわりに」より
・「『トーシツ=包丁を振り回す危険でコワイ病気』、
そんなイメージを強く残してしまったらどうしよう」
「もっと早くトーシツの正しい知識を持っていたら、
母も私もこんなに大変な状況に陥ることはなかっ...
卯月妙子『人間仮免中』
イースト・プレス (2012)
• 内容説明
夫の借金と自殺、自身の病気と自殺未遂、
AV女優他様々な職業…
波乱に満ちた人生を送ってきた著者が36歳
にして出会い恋をした、25歳年上のボビー。
男気あふれるボビーと、ケ...
沖田×華『こんなアホでも幸
せになりたい 』 (ムック 2008)
自伝マンガ(コミックエッセイ)
• 発達障害(アスペルガー ADHD 学習障害)
(『ガキのためいき(1)(2)』)
• 親の不和、家族の不和(『蜃気楼家族(1)(2)』
• ...
分析手法
• 統合失調症の闘病記217冊(小平・いとう,
2012: 2日前のポスター発表 1AMC31)を対
象に
• 個別分析・比較分析・テーマ分析
(西平の伝記分析の手法)
Life Story の研究法(, 2001)→堀毛先生
11
闘病記・コミックエッセイにおけるインク
ルーシブ・ポジティビティ:これからの課題
• これらの作品の中で自分の病いに対する「探求の語り」と「達
観の語り」を抽出し、インクルーシブ・ポジティビティの2側面(両
価性と関係性)を検討することが重要で...
Upcoming SlideShare
Loading in …5
×

G178-1いとうたけひこ (2012, 9月). 闘病記・コミックエッセイにおけるPTGとインクルーシブポジティビティ 日本心理学会ワークショップ109 『ポジティブ心理学再考』(話題提供)

144 views

Published on

インクルーシブ・ポジティビティとは
尾崎(2012)
(1)両価性:陰陽
ネガティブな感情を捨去ることなく大切に取り扱うことから見えてくるポジティブな在り方です。

(2)関係性:つながり
それはまた,自分のポジティブな在り方だけでなく,他者との繋がりの中で感じるポジティブな在り方でもあります。

Published in: Education
  • Be the first to comment

  • Be the first to like this

G178-1いとうたけひこ (2012, 9月). 闘病記・コミックエッセイにおけるPTGとインクルーシブポジティビティ 日本心理学会ワークショップ109 『ポジティブ心理学再考』(話題提供)

  1. 1. 闘病記・コミックエッセイに おけるPTGとインクルーシブ ポジティビティ いとうたけひこ(和光大学) 日本心理学会WS109 『ポジティブ心理学再考』話題提供 第3 日 2012年9 月13日(木) 13:00~15:00 専修大学 10211教室 1
  2. 2. インクルーシブ・ポジティビティとは 尾崎(2012) • (1)両価性:陰陽 ネガティブな感情を捨去ることなく大切に取り扱 うことから見えてくるポジティブな在り方です。 • (2)関係性:つながり それはまた,自分のポジティブな在り方だけで なく,他者との繋がりの中で感じるポジティブな 在り方でもあります。 2
  3. 3. 3つの語りとPTG 尾崎編2012『ポジティブ心理学再考』(ナカニシヤ)の第一章 「東日本大震災についての語り」に書いたこと • 3/11以降における3つの語り Frank『傷ついた物語の語り手』による3つの語り • 混沌の語り: 経験の無秩序な語り • 回復の語り:「がんばろう日本」(やまだ、2012) どう元通りに回復するか ※ 薬のCM • 探求の語り:自らの新たなあり方の追求 「病気になれてよかった」(古川, 2001) 3
  4. 4. 臨床心理学者 上山真知子 2011年3月16日 • 東北の上山です。あの、宮城の海岸沿いに住んでいましたが、 我が家は全員生きています。奇跡的に家も被害をこうむらずに 済みました。当日は、山形で泊まりだったため地震のときは 多賀城にはいませんでした。翌日もどり、言葉もありませんでした。 子供たちが通った小学校のそば、我が家から500メートルほどの ところまで、死体が流れ着いたとのことです。 我が家は、海から数キロほど離れている場所なのですが、津波の 威力は本当にすさまじいものでした。 • 昨日から、避難所をまわっています。子供たちの様子が気がかりな 状態です。幼児、低学年の子供たちは、夜驚、おねしょ、指しゃぶり などが出ており、ぼんやりとした様子でした。 小学校中学年以降は、とりあず元気にはしていますが、家を失ったり、 津波から人がのみこまれるのを目撃したりしているようです。 他人事のように話しているのが気になります。 今日、一番大きな避難所で、明日から、本を読んだりや絵を描ける ような子供コーナーを立ち上げる算段をつけてきました。 本読みおばさん(ばあさん?)をするつもりです。 PTSDの発症も気になるところです。 何しろガソリンがないという状態なので、心理士会も何もできないという 状態なのでしょう。2017/5/6 4
  5. 5. 門林道子(2011).『生きる力の源に:がん闘病 記の社会学』青海社. 5 ● ● ●
  6. 6. 古川奈都子(2001)『心を病むってどういう こと?:精神病の体験者より』ぶどう社 小平朋江・いとうたけひこ・大高庸平 2010 統合失調症の闘病 記の分析:古川奈都子『心を病むってどういうこと?:精神病の体 験者より』の構造のテキストマイニング 日本精神保健看護学会 誌, 19(2), 10-21. 6
  7. 7. 7 中村ユキ(2008) 『わが家の母はビョーキです』 • 中村が4歳の時に母が精神分裂病(統合失調症)で精神科 に通い始め、それからの31年間を漫画で綴っている。丸み のある柔らかいタッチの絵でありながら、幻聴や妄想など統合失調症の陽 性症状は正確でリアルに描かれている。 • 物語りは、中村の母が家族の反対を押し切って結婚した、定職についてい ない夫のギャンブルと借金癖に苦しみながらも中村を妊娠出産、加えて厳 しい姑との生活の中で幻聴が聞こえ始め、ある日、「コエが、飛び込まない とコロスって言うから」と土足のまま近所の家に飛び込んでしまう、という形 で発症、初めての入院というところから始まる。それから自殺企図を繰り返 したり、服薬を中断して再燃したり、の経過の一部始終を娘の立場で克明 に綴り、統合失調症がどのような病気なのかがよくわかる。母は、時折幻 聴がひどいと「コロス、コロス」と自宅で包丁を振り回し、娘の中村にも包丁 を向けることもあった。「それでも好きな母親と、泣いて笑って生きてきた」 娘の思いは終始一貫している。 • 激しい症状の中で措置入院にまで至るが、漫画で母の経過や病状の変化 を追いながら、障害年金などの手続きやデイケアなどの社会資源をどう活 用するかのアドバイスもある。この1冊で精神医学的な病気の知識、病気 を患う本人の思い、家族の思い、精神保健福祉法や年金や医療費などの 経済支援、デイケアなどのサポートシステム、向精神薬の副作用のことな ど、当事者にとって必要なことがひと通りわかるようになっている。
  8. 8. 『わが家の母はビョーキです』 「おわりに」より ・「『トーシツ=包丁を振り回す危険でコワイ病気』、 そんなイメージを強く残してしまったらどうしよう」 「もっと早くトーシツの正しい知識を持っていたら、 母も私もこんなに大変な状況に陥ることはなかった のだろうな~と思うと、後悔と哀しい気持ちでいっぱ いになります。そんな経緯もあり、たくさんのヒトに 『トーシツ』という病気を知ってもらえればと思ったの が、この本を描こうと思ったキッカケでした」 ・ 8
  9. 9. 卯月妙子『人間仮免中』 イースト・プレス (2012) • 内容説明 夫の借金と自殺、自身の病気と自殺未遂、 AV女優他様々な職業… 波乱に満ちた人生を送ってきた著者が36歳 にして出会い恋をした、25歳年上のボビー。 男気あふれるボビーと、ケンカしながらも楽しい生活を送って いた。 そんなある日、大事件が起こる――。 年の差、過去、統合失調症、顔面崩壊、失明…… すべてを乗り越え愛し合うふたりの日々をユーモラスに描いた、 感動のコミックエッセイ! 9
  10. 10. 沖田×華『こんなアホでも幸 せになりたい 』 (ムック 2008) 自伝マンガ(コミックエッセイ) • 発達障害(アスペルガー ADHD 学習障害) (『ガキのためいき(1)(2)』) • 親の不和、家族の不和(『蜃気楼家族(1)(2)』 • 看護師から風俗嬢へ • ある漫画家との出会い • 現在は社会的活動も 10
  11. 11. 分析手法 • 統合失調症の闘病記217冊(小平・いとう, 2012: 2日前のポスター発表 1AMC31)を対 象に • 個別分析・比較分析・テーマ分析 (西平の伝記分析の手法) Life Story の研究法(, 2001)→堀毛先生 11
  12. 12. 闘病記・コミックエッセイにおけるインク ルーシブ・ポジティビティ:これからの課題 • これらの作品の中で自分の病いに対する「探求の語り」と「達 観の語り」を抽出し、インクルーシブ・ポジティビティの2側面(両 価性と関係性)を検討することが重要であろう。 • 関係性の分析においては、西(2011: pp53-57; 2010: pp346- 349)のいう • (1)頼ることdependence • (2)尋ね合う関係dialogue、の観点から考察する。 • 【文献】 • いとうたけひこ 2012 東日本大震災についての語り 尾崎真奈美(編) ポ ジティブ心理学再考 ナカニシヤ出版 pp. 1-9. • 門林道子 2011 生きる力の源に:がん闘病記の社会学 青海社 • 西 研 2010 集中講義 これが哲学!:いまを生き抜く思考のレッスン • 西 研 2011 ニーチェ『ツァラトゥストラ』:NHK100分 de 名著 NHK出版 • 尾崎真奈美(編) 2012 ポジティブ心理学再考 ナカニシヤ出版 12

×