『ウェブ進化論』(梅田望夫著、ちくま新書、2006年2月)の刊行から10年余。
一種の社会現象ともなったこの本について、今日はマーケティングの観点からふりかえってみたい。
当時は、編集担当者として「よい本を生み出し、世に送り出す」ことに意識を注力しており、マーケティングを行っている、という意識はほとんどなかった。しかし、後知恵的にふりかえってみると、書籍における「デジタルマーケティング」の嚆矢であったともいえる。
そこで今日は、10年前のこの事例をふりかえりつつ、現代の書籍をめぐるデジタルマーケティングとの違いについても簡単に触れていきたい。