XP in WF

ウォーターフォールの中で
XPやってみた話
２０１３年９月２０日
ひらりんたろう
LOUNGE
#kansumiL

自己紹介
•HN：ひらりんたろう
•XPが好き
•某大手メーカーの子会社でSW開発
•昔は業務系、今は組込み系
•ウォーターフォールを突き詰めつつある

XPやろうと思ったきっかけ
•開発規定、ルール、チェック
リスト、ISO、CMMIなど人間
性を排除する方向性に疑問。
•人の能力を引き出すやり方
を模索。
XP とPFに出会う。

目次
•おさらい
•XPやってみた話
•ペアプログラミング
•テスティング
•継続的インテグレーション
•やってみて気づいたこと

ウォーターフォールとは？

工程表がこんな感じ
要求分析
機能設計
詳細設計
コーディング
単体試験
組合せ試験
ｘｘ試験

ウォーターフォールとは？
•計画に従うことを前提。
•ドキュメント重視。
•基本は前工程に戻ら
ない。

良いところ
•シンプル。
誰でも一度で覚
えることができる。

１人月
要求分析
機能設計
詳細設計
コーディング
単体試験
組合せ試験
ｘｘ試験

１００人月
要求分析
機能設計
詳細設計
コーディング
単体試験
組合せ試験
ｘｘ試験

業務系システム
要求分析
機能設計
詳細設計
コーディング
単体試験
組合せ試験
ｘｘ試験

組込みソフトウェア
要求分析
機能設計
詳細設計
コーディング
単体試験
組合せ試験
ｘｘ試験

悪いところ
•完璧主義。
計画、ドキュメ
ント、プロセス。
ウォーターフォールそのものが悪いのではないと思います。

XPとは？
•eXtreme Programming
•５つの価値と１２のプラクティス。
•変化を前提。
•動くソフトウェア（コード）を重視。
•コミュニケーションや対話を重視
する人間中心の開発プロセス。

５つの価値
•コミュニケーション
•シンプル
•フィードバック
•勇気
•尊重

プラクティス（初期の１２）
• 計画ゲーム(The Planning Game)
• 小規模リリース(Small Releases)
• 比喩(Metaphor)
• シンプルデザイン(Simple Design)
• テスティング(Testing)
• リファクタリング(Refactoring)
• ペアプログラミング(Pair Programming)
• 共同所有権(Collective Ownership)
• 継続的インテグレーション(Continuous Integration)
• 週40時間(40-Hour Week)
• オンサイト顧客(On-Site Customer)
• コーディング標準(Coding Standards)

ＸＰの良さ
•人間中心。
ウォーターフォー
ルで病んだプログ
ラマの不満を解消。

悪いところ
•プロセスが曖昧。
プログラマーが好
きなようにやって
失敗する。

当時（200X年）の状況
•まわりは誰もXPを知
らない。
•知ったばかりのプラク
ティスにチャレンジ。

ペアプログラミングとは？
•全てのコードは２人のプロ
グラマにより一台のマシン
で書かれる。
•１５分ごとにコードを書く人
を交代する。
•ペアも１日ごとで交代。

やってみた開発
•社内業務Ｗｅｂシステム
•４，５人の開発
•Ｊａｖａ言語
•期間：３～５ヶ月（200X年）

やってみた結果①
•１５分ごとに交代する。無理。
これは大変。すぐ１時間ごと
に変更。徐々に延びていく。
•PC１台を共有。
字が見えなくて結局２台使用
（NetMeeting使用）。

やってみた結果②
•投入工数・期間が増加。
Ａさん
Ｂさん
Ｃさん
Ｄさん
これが、

•投入工数・期間が増加。
Ａ、Ｂさん
Ｃ、Ｄさん
こうなった。

やってみた結果③
•イマイチ盛り上
がりに欠けた。
予想外。

•ペアで作業するので単
純に工数が２倍、期間が
２倍の計算。
•コスト・納期のシビアな
短期開発ばかりで適用
が難しい。

やってみた結果（おまけ）
•新人の教育には良い。
•レベルを落とす必要ない。
•ペア設計もあり。
•工数増加が許されやす
い。

テスティングとは？
•プログラマは継続的にユ
ニットテストを書く、それは
開発を続けるために完全に
動かなければならない。

やってみた開発
•GUIアプリケーション
•３人の開発
•期間：約５ヶ月（200Y年）

•継続的にユニットテストを
書く。
⇒ユニットテスト（djUnit）を
書き続けてカバレッジ（Ｃ１）
100%を無理やり達成。

やってみた結果①’
•無理やりの理由
既存コードが密結合で凝集度が
低く、djUnitのモックオブジェクト
（メソッドの差し替え）とリフレク
ション（privateメソッドの呼び出
し）を多用してテストコードを実装。

•テストコード増大。明らかに
やり過ぎた。
製品コード＜テストコード
•テストコードの品質に不安。
（本末転倒）

•ドキュメント重視が障害。
テストコード ≠ 試験書
試験書を別に作成するとい
う無駄な作業が発生。
テストコードと整合取れず。

妥協点
•メソッドのJavaDocを拡張
して試験項目を記載。CSV
に変換して試験書（Excel）
に読み込むようにした。

継続的インテグレーションとは？
•システムを一日に何回もイ
ンテグレードしビルドし、テ
ストを 100% パスさせる。

開発の概要（ﾃｽﾃｨﾝｸﾞと一緒）
•GUIアプリケーション
•３人の開発
•期間：約５ヶ月（200Y年）

•Hudson（今Jenkins）
＋Subversion＋
djUnitで１回/日ビルド、
テスト、レポート生成。

やってみた結果①’
•レポートはWebサー
バにUPして公開。
•JavaDoc
•カバレッジ結果

•問題なく運用できた。
•テスティングとの組み
合わせは抜群。
•メトリクス収集やコミット
ログ解析など行えそう。

やってみて気づいたこと

うまくいかない理由
•人は経験したことがあることを
リスクが低いと認識する。
＝初めて通る道はゴールに着
くか分からないが、一度通った
道は時間がかかっても必ず
ゴールに着くと分かる。

うまくいかない理由
•つまり、ウォーターフォールを
一度でも経験してしまうと、相
対的に「XP」や「アジャイル」へ
のリスクが高く、ウォーター
フォールのリスクは低く感じら
れるようになる。

うまくいきそうな方法①
•新人に「ＸＰ」からや
らせてみる。
「生まれて最初に見
たものが親方式」

うまくいきそうな方法②
•いきなり「XP」やるとか
言わず、「リスク」や「問
題」を前面に出して、そ
の解決策にXPのプラク
ティスを使う。

現在（2013年）の状況
•試しに発注先の人に
XPとアジャイルについ
て聞いてみた。

回答
•「何ですかそれ？」

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