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再考、3つの仮想デスクトップイメージ管理と比較
- 2. 2 © 2015 Citrix.
本セッションの内容
• Machine Creation Services(MCS)
• Provisioning Services(PVS)
• フルクローン(専用/静的割り当て)
• MCS、PVS、フルクローンの比較
• Solid-State Drives(SSD)の有効活用
• AppDisk
- 3. 3 © 2015 Citrix.
仮想デスクトップイメージ構成階層
ユーザーデータ層
ユーザープロファイル層
仮想アプリケーション層
ローカルアプリケーション層
ブローカサービス層
仮想化ツール層
OS層
Citrix Profile Manager/フォルダリダイレクト
Citrix Profile Manager/移動ユーザープロファイル
Citrix Receiver ← XenApp
インストールアプリケーション
Virtual Delivery Agent (VDA)
XenToolsやVMware Toolsなど
サーバOS / デスクトップ OS
(PVSストリーム)
OSとアプリケーションは極力分離するのがベストプラクティス
- 5. 5 © 2015 Citrix.
Machine Creation Services(MCS)による
仮想デスクトップ展開と管理
Master
仮想デスクトップは、
マスタコピー+差分ファイル+識別情報
の3つで構成される
Snap
Copy
ファストクローン
Master
Snap
スナップショット取得
差分
DIFF
Machine Creation Services(MCS)
マスターイメージをファストクローン機能により、
指定台数分の仮想デスクトップ用ストレージを展開する技術
仮想デスクトップ環境のマスター
ストレージ設定
識別
情報
仮想デスクトップ1
識別情報ファイル
差分
DIFF
識別
情報
仮想デスクトップ2
識別情報ファイル
差分
DIFF
識別
情報
仮想デスクトップ3
識別情報ファイル
ファストクローン
ファストクローン
起動マスタ
コピー
マスター更新し、“展開”操作を実施すると新しい更新イメージで、
仮想デスクトップを再作成する
- 6. 6 © 2015 Citrix.
ハイパーバイザー
ストレージ
Machine Creation Services(MCS)の内部動作
管理者が “マスタイメージ”を作成, このイメージ
は、フルクローンされ 展開用の “仮想マシンマス
タ”として用意される
管理者の操作によって、操作入力した数の仮想マ
シンが展開される
1 2 3 4
MCS 機能によって、各仮想マシンに、識別用の
ID Disk と、差分(Difference) Disk が割り当て
られる
仮想マシンに電源を投入すると 識別情報(ID
Disk)をもとに仮想マシンが起動する
仮想マシンにて起動するOSは、ベースイメージ
から読みだされる
OS起動後に更新されるデータは、差分 Diff Disk
に書き込まれる
ゴールデンマスタイメージマスタイメージ (BASE)
差分DIFF
ID
差分DIFF
ID
差分DIFF
ID
差分DIFF
ID
仮想マシン 仮想マシン 仮想マシン 仮想マシン
- 7. 7 © 2015 Citrix.
• ランダムおよび静的かつ変更破棄タイプで定義された仮想マシンの
起動ディスクは、毎回、起動マスタのディスクから、新規にクローン生成される
MCS プール型
ランダム・静的かつ変更放棄タイプのディスク展開処理
仮想デスクトップ ストレージ領域
起動
マスター
Disk
識別
情報
16 MB
差分
Disk
前回
差分
Disk
仮想デスクトップ ストレージ領域
起動
マスター
Disk
差分
Disk
識別
情報
16 MB
前回起動時に使用した
ストレージ領域は削除
新たにストレージ領域
が生成される
• 初回起動時
• 起動マスターのストレージ領域をクローン
• 識別情報ディスクと仮想デスクトップ起動用
ディスク(マスタ+差分)領域が自動生成される
• 次回以降の起動時
• 毎回仮想デスクトップが電源オン起動する
タイミングで起動用ディスク(マスタ+差分)をクローン
• 前回使用した差分ディスク領域は削除される
- 9. 9 © 2015 Citrix.
Provisioning Services(PVS)による
仮想デスクトップのストリーム展開
•仮想マシン電源オン時に、
OS起動に必要な情報がデータ転送され、
メモリ展開される
•展開される仮想マシン環境の
メンテナンス作業をシングルポイントで実施
•運用に必要なストレージ容量を大幅に削減
•起動イメージの世代管理と格納も容易
単一のOS起動イメージを使用して
ユーザーへ提供するデスクトップを管理
起動イメージ
(vDiskファイル)
ネットブートにより
単一の起動イメージファイルから
デスクトップを展開・起動する技術
- 10. 10 © 2015 Citrix.
PVSの動作
1. マスタPCにOS+アプリを
インストール 2. 起動イメージ(vDisk)
を作成
起動イメージ(vDisk)
3. ストリーム配信によって
ネットブートする
ターゲットマシンを設定
ストリーム配信によってターゲット
マシンがOS起動し、
アプリケーション操作が可能になる
Provisioning Services
- 11. 11 © 2015 Citrix.
IPアドレスをブロードキャスト:
IPアドレスが必要です。
DHCPサーバーはどこですか?
IP アドレスを受け取りました、
ネットワークブートプログラムを
受け取りたいのですが?
ネットワークブートストラップ動作のしくみ
(起動イメージvDisk取得までのフロー)
0.0.0.0
その他のサーバ
DHCP
PVS、TFTP
192.168.0.10
返信: DHCPはこちらです。
IPアドレスを送信します。
返信: ネットワークブート
プログラムは
192.168.0.10 にあります
ファイル名はardbp32.bin
です
192.168.0.1
ネットブートプログラム(ardbp32.bin)
を送ってください
- 12. 12 © 2015 Citrix.
標準イメージモード: 1対多の起動イメージ割り当て
vDisk
ターゲットマシン
すべてのターゲットデバイスは、起動イメージに対して
読み込み専用でアクセス
起動後の変更は、キャッシュ領域に書き込まれる
キャシュをvDisk配信サーバー
に持つ
キャッシュをターゲットマシン
に持つ (ディスクやメモリ)
起動イメージ(vDisk)
•コンピュータ名や、ADに登録済みの
ADコンピュータ識別(SID)はPVSの
管理DBからMACアドレス毎に個別に管理
- 13. 13 © 2015 Citrix.
ターゲットマシン
(仮想デスクトップ)
PVS
サーバー
サーバーディスクキャッシュ
PVS
サーバー
ターゲットデバイス
(仮想デスクトップ)
クライアントディスクキャッシュ
ターゲットデバイス
(仮想デスクトップ)
RAMRAM RAM
PVS
サーバー
クライアントRAMキャッシュ
サーバー上にディスクスペースが必要
ネットワークトラフィックが増加
低ネットワーク帯域での使用が可能
ターゲットデバイス上に
ディスクスペースが必要
ディスクスペースが不要
高パフォーマンス
キャッシュ量の上限が低い
Writeキャッシュ配置
パターン1
Writeキャッシュ配置
パターン2
Writeキャッシュ配置
パターン3
ターゲットデバイス
(仮想デスクトップ)
RAMRAM RAM
PVS
サーバー
RAMキャッシュオーバーフロー
高パフォーマンス
キャッシュ量の上限が低さをローカルディスク
使用でカバーできる
Writeキャッシュ配置
パターン4
- 14. 14 © 2015 Citrix.
リソース層
(XenAppやプール型仮想デスクトップ)
キャッシュ層
(RAM)
ストレージ層
(ディスク)
RAMキャッシュオーバーフロー
書き込みキャッシュにRAMを利用し、
あふれたらHDDを利用
追加のコスト、構成、ライセンスなしに
ストレージI/Oの性能を向上させる
仮想デスクトップのレスポンス向上
読み取りキャッシュ 書き込みキャッシュ
マスタイメージ HDD
サーバ側
キャッシュ
VM側
キャッシュ
PVS
- 15. 15 © 2015 Citrix.
RAMキャッシュオーバーフロー概要
RAMモードで1以下のIOPSを達成
HDDへのキャッシュで従来より7%の性能改善
90%以上のディスク消費でユーザーに警告表示
従来のHDDキャッシュより多くのキャッシュ容量を消費(2MBのブロックサイズを利
用するため)
• RAMをより多く利用すればHDDのキャッシュ使用量は減る
HDDの容量不足に対して弾力的
- 16. 16 © 2015 Citrix.
RAMキャッシュオーバーフロー原理
RAMを消費したら大きなブロック単位でシーケンシャルにディスクに書き込み
小さなランダムな書き込みをRAM上で行う
1 2 3 4 5 6 7 8 9
18 7 17 8 13 6 9 20 19 2 15 16 12 1 5 10 14 4 21 3 11 22
- 17. 17 © 2015 Citrix.
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
Windows 2012R2 Windows 7
IOPS
Native Disk
PVS (Disk Cache)
PVS (RAM Cache w/ Overflow to disk)
PVS 7.6 で90% 以
上のIOPS削減をスト
レージハードウェア
追加なしに実現
- 19. 19 © 2015 Citrix.
フルクローン(専用/静的割り当て)
従来のPC運用の様に1人に1つ以上の専用仮想デスクトップを割り当てる
必要なディスク容量は、仮想デスクトップイメージ容量×ユーザー数
(例)40GB × 1000ユーザー = 40TB
一般的にはストレージの重複排除機能等を使用し、必要な実ディスク容量を減らす
仮想デスクトップイメージ管理は、従来のPC運用と同様のため運用負荷が高い傾向
- 21. 21 © 2015 Citrix.
MCS
• リンククローン
• ストレージ装置依存
• 仮想マシンのみ対応
• DHCP必須
• LUN毎にマスタイメージ配置
• 中小規模スケーラビリティ
• 追加コンポーネントやインフ
ラは必要ない
PVS
• ストリーミング技術
• ネットワーク依存
• 物理マシン/仮想マシン対応
• ネットブート方式
• イメージが活用しやすい
• バージョン管理
• 迅速な更新
• DHCPやTFTPなど追加インフ
ラが必要
• IOPS負荷が非常に低い
フルクローン
• SCCM, MDT, WSUS等活用
• ストレージ装置依存
• 仮想マシンのみ対象
• 個別管理
• アップデートプロセスに時間
がかかる
• 従来のPC運用管理と同等
• ロールバック困難
• アプリケーション統制困難
• アプリケーション互換性高い
MCS vs PVS vs フルクローン
- 22. 22 © 2015 Citrix.
方式 MCS PVS フルクローン
アーキテク
チャ
リンククローン ストリーミング
ネットブート
マスタイメージ複製
ストレージ
要件(容量)
フルクローンに比べると
少ない
最も少ない 最も多く必要
要重複排除機能
ストレージ
要件
(IOPS)
フルクローンに比べると
少ない
要キャッシュ機能
最も少ない 最も多く必要
要キャッシュ機能
スケーラビリ
ティ
小中規模 あらゆる規模に適している 小中規模
追加コンポー
ネント、
インフラ
ストレージ装置 DHCP、TFTP
PVSサーバ
メモリ、ストレージ(キャッ
シュ用)
ストレージ装置
MCS vs PVS vs フルクローン(その1)
- 23. 23 © 2015 Citrix.
方式 MCS PVS フルクローン
アプリ互換 プロファイル対応程度の
マルチユーザー対応必要
プロファイル対応程度のマル
チユーザー対応必要
改修がほぼ必要ない
アプリ管理 マスタイメージへインス
トール
XenApp、App-V配信
マスタイメージ(vDisk)へ
インストール
XenApp、App-V配信
マスタイメージへインストー
ル
XenApp、App-V配信
従来通りユーザーがインス
トール(要管理者権限)
個別アプリ
対応
XenAppやApp-V配信 XenAppやApp-V配信 XenAppやApp-V配信、
従来通りユーザーがインス
トール(要管理者権限)
プリンタ マスタイメージへインス
トール、VDAに含まれる
汎用ドライバ
マスタイメージ(vDisk)へ
インストール、VDAに含ま
れる汎用ドライバ
マスタイメージへインストール、
VDAに含まれる汎用ドライバ、
ユーザーインストール
MCS vs PVS vs フルクローン(その2)
- 24. 24 © 2015 Citrix.
方式 MCS PVS フルクローン
仮想マシン名 XenDesktop管理コン
ソールで設定
PVS管理サーバでも設定可能 別途管理機能で設定
IPアドレス DHCP必須
固定化したい場合は、仮
想マシンのMACアドレス
に紐付け
DHCP必須
固定化したい場合は、仮想マ
シンのMACアドレスに紐付
け
DHCP、固定IPともに利用可
能
プロファイル Profile Managementや
移動ユーザープロファイ
ル
Profile Managementや移動
ユーザープロファイル
Profile Managementや移動
ユーザープロファイル
ローカルプロファイル
マスタイメー
ジ更新時間
(目安)
仮想デスクトップ100
0台:30分
仮想デスクトップ1000
台:15分
仮想デスクトップ1000
台:数時間
MCS vs PVS vs フルクローン(その3)
- 25. 25 © 2015 Citrix.
方式 MCS PVS フルクローン
接続仮想デス
クトップ障害
時対応
プール型のため、他のVM
へ再接続することにより
業務可能
プール型のため、他のVMへ
再接続することにより業務可
能
割り当てられたVMが復旧す
るまで待つか別環境のVMへ
接続
ウィルス対策
ソフト更新
マスタイメージ更新+VM
起動時、差分アップデー
ト
マスタイメージ(vDisk)更
新+VM起動時、差分アップ
デート
従来通り、仮想デスクトップ
全台に対しインストール
Windows
Update
原則マスタイメージにイ
ンストール
原則マスタイメージ
(vDisk)にインストール
WSUS等使用し、仮想デスク
トップ全台に対しインストー
ル
大規模
(10000
VM以上)実績
極めて少ない 多数あり 極めて少ない
MCS vs PVS vs フルクローン(その4)
- 27. 27 © 2015 Citrix.
仮想化のジレンマ
CPUやメモリの性能向上に比べると、HDDのIOPS性能は
ほとんど向上してなかった
HDD
• CPUクロック 175倍:HDD
IO 1.3倍
• ランダムアクセスによるスピ
ンドルHDDのIO限界
• アプリケーションや仮想マシ
ンの激増
SSD
• 1GBあたりの価格$30⇒$1
以下へ(2008年⇒2015年)
• 省電力や省スペースによるTCO
削減
• IOPSあたりのコスト
$0.01(SSD):$0.80
(HDD)
• 信頼性向上 MTBF200万時間
- 28. 28 © 2015 Citrix.
KAISER PERMANENTEのSSD活用事例
HP Proliant Server
1物理サーバあたり
の
仮想マシン数
キャパシティ
(ユーザー)
BL460c G7 – 2x Intel® Xeon® X5675 6 core @3.07 GHz 物理サーバ 230
BL460c G8 – 2x Intel Xeon E5-2600 6 core @1.8 Ghz 2 190
BL460c G8v2 – 2x Intel Xeon E5-2600 8 core @2.6 GHz 2 220
BL460c G8v2 – 2x Intel Xeon E5-2600 v2 10 core@2.8 GHz 2 270
BL460c G8v2 - 2x Intel Xeon E5-2600 v2 10 core@2.8 GHz with
lntel® DC S3700 SSD 4 360
出典: Citrix Synergy 2015 SYN245 Scaling XenDesktop and XenApp with Solid-State Drives in Healthcare
- 29. 29 © 2015 Citrix.
KAISER PERMANENTEのSSD活用事例
出典: Citrix Synergy 2015 SYN245 Scaling XenDesktop and XenApp with Solid-State Drives in Healthcare
35% サーバ台数削減
- 31. 31 © 2015 Citrix.
Citrix AppDisk
アプリケーションとベースイメージの個別管理
アプリケーション層の分離管理
• 迅速かつ安定したアプリケーションの配布
• 迅速かつシンプルなデスクトップの配布
• マスタイメージの削減
• 管理コスト削減
• AppDNAによるアセスメント
従来の
“マスタ
イメージ”
- 32. 32 © 2015 Citrix.
Citrix AppDisk
AppDiskイメージとして、
アプリケーションをインストール
アプリケーションの追加/変更を反映
異なるOSへも反映可能
- 34. 34 © 2015 Citrix.
まとめ
・マスタイメージとアプリケーションは極力分離する
・MCSはストレージに依存したマスタイメージ管理
・PVSはネットワーク/サーバに依存したマスタイメージ管理
・フルクローンはストレージに依存した従来のPC管理と同等のマスタイメージ
管理
・MCS/PVS/フルクローンの特徴をよく理解し管理手法を選択
・SSDの活用も検討する(ローカルストレージおよび共有ストレージ)
・アプリケーションの分離は、XenAppやAppDiskで行う
- 35. 35 © 2015 Citrix.
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V-7 16:00-16:40
「シトリックスコンサルタントが語る、プロジェクトを
失敗させないための10の設計ポイント」
- 36. 36 © 2015 Citrix.
WORK BETTER. LIVE BETTER.WORK BETTER. LIVE BETTER.WORK BETTER. LIVE BETTER.