E-mobility | Part 5 - The future of EVs and AVs (Japanese)

Vertex Perspectives | E-モビリティ
E-モビリティに関する5回シリーズ
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EVとAVの未来

将来の展望：すべてがモバイルライフスタイル？
モビリティは、消費者の自動車体験に革命を起こす潜在的テクノロジーの登場を意味し、
消費者の関心を集めています。以下の新たな分野の出現が予想されます。
ワイヤレス充電を使った
インフォテインメントモビリティ
LiDARセンサーが実現する
自動運転車
2 | EVとAVの将来

ワイヤレス給電
（WPT）は
インフォテインメント
モビリティの新たな
テ
クノロジーです
ワイヤレス充電は経済的、且つ便利で効率が
良いとされ、有線充電器と同様の効率性で電
力伝送装置を介さない充電が可能です。
ワイヤレス給電テクノロジーを使ったデバイスの充電に加え、最先端の
開発者はWPTを使い、配線ハーネス、コスト、重量、火災の危険性を低
減
することを目指しています。
出所: Efficient Power Conversion
スマートフォンは、車両の
インフォテインメ
ントセンターのダッシュボード
として、情報
レシーバーやルーターに
なりつつあります。
ワイヤレス給電 (WPT、Wireless Power Transfer) は
将来のインフォテインメントを創造します。
自動車メーカーは、AndroidやiOSの
インターフェー
スをシームレスにダッシュボード化
するためのオペ
レーティングシステム標準を
採用しつつあります。

インフォテインメントモビリティは、
コネクテッドドライバーから
コネクテッドカーまで、
車内体験のモダナイゼーションを実現します
出所: McKinsey
自動車が業務やエンタテインメント空間に変わる中、
それら操
作のためドライバーは、モバイルデバイスを接続ゲートウェイ
として使うようになります。モバイルデバイスの充電におい
て、
ワイヤレス充電は重要な役割を果たすこととなります。
コネクテッドドライバーから
コネクテッドカーは、モバイルサービスに加え、クラウドやそ
の周辺機器・
ソフトウェアと、リアルタイムで情報通信を行う
こととなります。
ビークルツービークル (V2V) や、ビークルツ
ーインフラストラクチャー (V2I) などとの情報通信も発生して
くるでしょう。
コネクテッドカーまで

コネクテッドカーに対する世界の消費者による需要は、2014年の20%から2018
年の40%までに倍増しました。
世界の消費者は、より良いコネクティビティを求めて、
自動車メーカーを
切り替える傾向にあります。
自動車メーカーは、コネクテッドカーの生産と出荷を世
界規模で増やしています。
コネクティビティを搭載したコネクテッドカーの全世界における出荷台数は増加
し、自動車
メーカーも積極的な生産体制を整え始めていると言えます。
7,630
万
2019年
2023年
（予測）
コネクテッドカーの世界の出荷台数
回答者の割合（%）
コネクティビティ (接続機能) に対する需要の高まりにより、
消費者とメーカーの関心はソフトウェア搭載の車両へと向かっています
出所: McKinsey, IDC Businesswire
5,110
万
40%
20% 40%
20%
2014年 2018年

自動車メーカーは
ソフトウェア重視
の設計へとシフト
しています
テスラは、コネクティビティの常時接続を最適化することで、
無線 (OTA)
ソフトウェアのアップデートを可能にします。
従来の車両では、その機能の多くが、車内に物理的に
配線で接続されていたため、機能の改善プロセスが複
雑でした。
ソフトウェアを搭載した車両設計により、
スマートカーの開発が
可能になり、インフォテインメ
ントとコネクティビティが実現されます。
FoxconnのMIHは、EV業界のAndroidシステムとも言える「ソ
フトウェアに
よる管理・制御」を目指し、オープンエコシステ
ム向けソフトウェアを提供します。
Aptivが提供する多機能スマートカー向けアーキテクチャーは、
車両のエンジン制御装置の数を削減しました。
フォードが提供するコネクテッドカーは、次世代クラウド・プラ
ットフォームであるBlue Oval Intelligenceを活用し、
BlueCruiseドライバーアシストやEV充電エコシステムなどの機
能 (Ford Pass) を提供しています。
出所: Reuters, Eetasia, APTIV, JustAuto

消費者は移動中も
インフォテイメント
サービスとの接続が
可能になります
オフィス外での業務や、音楽ストリーミングの
ように、
デジタルサービスが自動車に組み込ま
れ、革新的なコネクテッドカーの誕生が期待で
きます。
自動車メーカーとコンテンツサービスプロバイダーの提携が注目さ
れます。
Amazonプラットフォームへのアクセスが容易になり、Amazon製品への需要が
増加する
可能性があります。
車両の音声制御・コントロールにより、利便性が増します。
出所: Stellantis, Nissan

インジウムガリウムヒ素や窒化ガリウム
(GaN) を含有するLiDARセンサーの製造
コストの削減が実現し、多くのメーカー
が同テクノロジーの利用に注目していま
す。
LiDARは自動運転車 (AV) 向けの新たなテクノロジーです
自動車メーカーは、LiDARのスタートアップ企
業と提携して、ナビゲーションと安全性の改善
を目指しています。
LiDAR
消費者需要の高まりにより、窒化ガリウム
(GaN)
ベースのパワー・マネジメント技術
が登場し、LiDARテクノロジーが部品レベ
ルで大幅に改善されました。
LiDARは、正確な測距テクノロジーのひとつで
あり、消費者向け製品、自動車、産業などの
セクターで使用が増えています。
LiDAR (光検出と測距システム) は、
対象物の検出と距離の測定を、カメ
ラや単独のレーダーよりも適切に行
います。
出所: All about Circuits, Argus Media
自動車メーカースタートアップ企業

位相シフト
Innoviz Technologies (Vertex Ventures Israelのポートフォリオ企業) は2021年4月、SPACスキームによる14億米ドル規模を上場を行い、現在NASDAQ:INZで取引されています。
InnovizTwoのLiDARセンサーは、大量生産可能な車両搭載レベルのソリューションを求める、自動車メーカー、自動運転タクシー、シャトルカー、配送会社向けに提供されています。
パルス
FMCW
（周波数
変調連続波）
自動車向けLiDARプレイヤーは以下分野に区分されます
その他のメカニカルその他のオプティカルシーケンシャルフラッシュ
メカニカル方式 MEMS式
オプティカル
フェーズドアレイフラッシュ非公開
シーケンシャルフラッシュ
イメージングテクノロジー
測距テクノロジ
ー
出所: Yole Developpment

大手自動車メーカーも自動運転機能を導入しています
テスラ、フォルクスワーゲン、フォードなどの自動車メーカーは、人間が運転を行うレベル0から、
すべての運転が自動で行われるレベル5まで、自動運転車のさまざまな開発や試験を行っています。
出所: TechTarget
レベル0
レベル1
レベル2
レベル4
レベル5
人間のドライバーが運転を行う。
先進運転支援システム (ADAS) が人間のドライバーをサポートする。
ADASが特定の状況下で、ハンドル、ブレーキ、アクセルを同時に制御する。
ただし基本的には人間が運転する。
ADASが特定の状況下で、すべての運転作業を実行できる。
ただし人間のドライバーは、特定の状況下以外で運転できるよう、常にハンドルを握る準備をしておく必要がある。
ADASがすべての運転作業を実施でき、特定の状況下で道路状況の監視もできる。
人間が注意を払う事項が、大幅に軽減される。
ADASがすべての状況下で、すべての運転作業を実施する。人間は乗客となり、運転に関与しない。
レベル3

EVはAVの発展を後押しします
出所: Lord
AVは、自動運転、コネクテッド (接続性)、電動化、およびシェアード (共有) といった機能を搭載すると考えられます。
EVは以下の理由により、AVの発展と普及を後押しします。
最新テクノロジーの導入に積極的なドライバーは
EVとAV両方のイノベーションが
搭載された車両を望んでいる
自動運転機能をEVに実装するの
は
比較的容易
ワイヤレス充電は自動運転機能と
シームレスに統合可能

大手自動車メーカーは、コネクテッドカーの
スタートアップ企業に投資しています
出所: CBINSIGHTS

さらにコネクテッドカーのテクノロジー企業も買収しています
出所: CBINSIGHTS, Contiental (Argus), Volkswagen, Reuters, APTIV , Continental (Zonar)
コンチネンタルは2017年、自動車サイバーセキュリティにおける同社機能のさらなる強化・拡充を目指
し、Argus Cyber Security (Argus) を買収しました。ArgusはVertex Ventures Israelのポートフォリオ
企業です。
買収買収
BMW、アウディ、およびダイムラーは2015年、サードパーティのマッピングプロバイダーへの依存から脱却すべく、
HEREを買収しました。
フォルクスワーゲンは2016年、サイバーセキュリティにおける同社コア機能のさらなる開発を目指し、
Cymotive Technologiesと提携しました。
買収
Aptivは2017年、業界をリードするエンドツーエンドのコネクテッドカープラットフォームの構築を目指し、Movimentoを買
収しました。
買収
コンチネンタルは2016年、小型フリートのマネジメントテクノロジープロバイダーであるZonarの株式の
過半数を取得して、モビリティサービスにおける同社のポートフォリオと専門性の拡大を図りました。
買収

01
02
03
要約すると...
LiDAR
EVとAVの相補的開発
ワイヤレス給電 (WPT) は、コネクティビティ機能への関心の高まりにより出現した新たな
テクノロジーであり、未来のインフォテインメントへの活用が期待されます。
ワイヤレス給電
LiDARは、AVとモビリティのための新たなテクノロジーです。
自動車メーカーは、LiDARのスタートアップ企業と提携して、車両のナビゲーションと安全性の改善を目指します。
AVは、自動運転、コネクテッド (接続性)、電動化、およびシェアード (共有) といった機能を搭載すると考えられます。
EVとAVの両分野が発展する中、EVは、AVの発展と普及を後押ししています。

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第1回：電気自動車 (EV) の市場動向
第2回：バッテリー技術と代替イノベーション
第3回：バッテリーリサイクルとパワーエレクトロニクス
第4回：EV充電と次の未開拓分野
E-モビリティの全シリーズについては、以下をご覧ください。

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