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UX,デザイン思考,リーンスタートアップのための 
ユーザビリティ評価⼊入⾨門 
2014年年10⽉月11⽇日配布・共有用 
マミオン有限会社 
担当:佐藤 純 
東京都新宿区⾼高⽥田⾺馬場3-‐‑‒3-‐‑‒1 ユニオン駅前ビル2F 
TEL 03-‐‑‒3368-‐‑‒6371 FAX 03-‐‑‒3368-‐‑‒1147 
stj064@mamion.net 
一部抜粋資料
2 
本⽇日のゴール 
・ユーザビリティ評価の各種⼿手法について学ぶ 
 
・シニアユーザーの特徴を知り、適切切なユーザビ 
リティ評価を計画、実施できるようにする 
 
・シニアのウェブ利利⽤用⾏行行動を観察し、あのころの 
謙虚な気持ちを取り戻す
3 
⽬目次 
講義 
ワークショップ 
13:30-‐‑‒1. ユーザビリティ評価概論論 
2. なぜシニアに注⽬目するのか 
3. シニアのウェブ利利⽤用実態 
14:30-‐‑‒〜~休憩〜~ 
14:45-‐‑‒4. シニアユーザーの傾向と対策 
5. サイトのシニア対応チェック 
15:15-‐‑‒ユーザーテストの観察・分析 
16:00-‐‑‒問題点のまとめ・改善案の作成 
〜~適宜休憩〜~ 
17:00-‐‑‒発表・講評
ユーザビリティとは?
5 
ミニ課題  アイスブレイク 
・最近、あなたがウェブサービスを利利⽤用していて「使いにくいな」と 
思ったことはありますか? 
・⾃自⼰己紹介をかねて、グループで共有してください
6 
ある製品が、指定された利利⽤用者によって、指定された利利⽤用の状況下で、 
指定された⽬目的を達成するために⽤用いられる際の、有効さ、効率率率、及び 
利利⽤用者の満⾜足度度の度度合い 
Effectiveness 
(有効さ) 
Efficiency 
(効率率率) 
Satisfaction 
(満⾜足度度) 
ユーザビリティとは
7 
ミニ課題 
・先ほど書き出した「使いにくい」と思うポイントは、 
ユーザビリティの三要素のうち、どれに当たりますか?
8 
ユーザビリティの評価⽅方法 
アンケート評価専⾨門家レビューユーザーテスト
ユーザビリティ評価⼿手法のいろいろ 
⼿手法⻑⾧長所短所 
アンケート評価 
・多⼈人数で定量量的な評価ができるた 
め、他サービスや以前の結果と⽐比較 
しやすい 
・どう改善すればよいかまではわか 
らないことが多い 
・有効な結果を得るためにはある程 
度度の被験者数の確保が必要 
専⾨門家レビュー 
・⽐比較的、短納期・低コストで⾏行行う 
ことができる 
・ユーザーテストと⽐比較してもクオ 
リティに遜⾊色ないと⾔言われている 
・正確な評価のためには、評価者に 
⼀一定以上の知識識と経験が必要 
・評価者の主観が⼊入りやすい 
ユーザーテスト 
(ユーザビリティテスト) 
・「なぜ」「どうやって」を明らか 
にできるので、改善⽅方向性を定めや 
すい 
・無意識識的な⾏行行動やリアクションま 
でを観察することができる 
・準備や被験者集めなど、コストと 
時間がかかる 
・定性的な結果が返ってくるため、 
判断が難しい場合もある 
参照:ユーザビリティの評価⼿手法 – U-‐‑‒Site9 
http://www.usability.gr.jp/whatis/methods/
10 
UXについてのスタンス 
「UX」ではなく「戦略略」に落落とし込む 
参照:http://www.sccc.premiumdw.com/web202/the-‐‑‒user-‐‑‒experience/
ユーザーテストとは?
12 
ユーザーテストとは 
実際のユーザーに指定のタスクを⾏行行ってもらう様⼦子を観察することで、 
「ユーザーが抱える不不安・不不満・不不便便」や「操作を失敗してしまう理理由」が明 
らかになり、適切切な改善案に結びつきます。 
ユーザーテスト 
観察・⾒見見学 
分析レポート 
RREEPPOORRTT 
ここでかなり 
イライラしているな 
失敗したのは 
こんな理理由からです 
サイト改善 
こうすれば 
失敗しないはず!
13 
ユーザーテストの様⼦子(PC)
14 
マミオンのユーザーテスト 
振り返り 
ヒアリング 
発話しながら 
プロフィール確認タスク実⾏行行 
ヒアリング 
アイトラッキング 
・⾏行行動観察  録画 
┗発話 
┗リアクション 
┗ページ遷移 
┗視線動向 
・重点確認項⽬目の 
深堀り 
・⼾戸惑った部分の 
詳細確認 
・アイスブレイク 
・趣旨の説明 
・ユーザーの 
利利⽤用背景の確認 
マミオンのユーザーテストは 
「発話思考法」+「回顧法」+「アイトラッキング」
15 
アクセス解析との関係 
「アクセス解析」と「ユーザーテスト」、どちらも⼤大切切! 
アクセス解析 
 
Who 誰が 
When いつ 
Where どこで 
What 何をした 
 
How many 何⼈人 
 
ユーザーテスト 
 
Why なぜ 
 
How どのように
ユーザーテストの種類
17 
各ユーザーテストの特徴 
⾼高速なPDCAを回しやすい(仮説検証) 
得られる情報がリッチに(課題探索索) 
マウス録画リモート 
ユーザーテスト 
対⾯面 
ユーザーテスト 
ページ間⾏行行動の確認○〇〇 
ページ内⾏行行動の確認○〇〇 
⾳音声の確認〇〇 
表情の確認〇 
課題の深堀り〇 
⾃自然なタスク○ 
⾃自然な環境(⾃自宅宅)○〇 
競合分析〇〇
18 
テスト⼈人数と発⾒見見できる課題の数 
1⼈人のユーザーでの問題発⾒見見率率率を L としたとき、 
テスト全体での問題発⾒見見率率率は P = 1-‐‑‒(1-‐‑‒L)n 
L=0.31の場合、 
5⼈人で約85%
19 
⽬目次 
講義 
ワークショップ 
13:30-‐‑‒1. ユーザビリティ評価概論論 
2. なぜシニアに注⽬目するのか 
3. シニアのウェブ利利⽤用実態 
14:30-‐‑‒〜~休憩〜~ 
14:45-‐‑‒4. シニアユーザーの傾向と対策 
5. サイトのシニア対応チェック 
15:15-‐‑‒ユーザーテストの観察・分析 
16:00-‐‑‒問題点のまとめ・改善案の作成 
〜~適宜休憩〜~ 
17:00-‐‑‒発表・講評
35% 
30% 
25% 
20% 
15% 
10% 
5% 
20 
存在感を増すシニア層 
2015年年には、全⼈人⼝口の1/4が65歳以上となる 
(万⼈人) 
4.9% 
14,000 
12,000 
10,000 
8,000 
6,000 
4,000 
2,000 
▼65歳以上⼈人⼝口の推移 
出所:総務省省統計局ホームページ ⾼高齢者⼈人⼝口の現状と将来 
http://www.stat.go.jp/data/topics/info1751.htm 
26.0% 
28.7% 
0% 
0 
0-‐‑‒6465-‐‑‒7475-‐‑‒65歳以上の割合
21
22 
存在感を増すシニア層 
すでに消費⽀支出全体のおよそ1/3を⾼高齢者世帯が占めている 
▼消費⽀支出全体に占める⾼高齢者世帯の消費の割合(平成24年年))  
⾼高齢者世帯 
33.0% 
その他世帯 
67.0% 
出所:経済産業省省 産業活動分析 
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_̲chousa/backnumber/2013pdf/20131101141s.pdf
23 
存在感を増すシニア層 
ここ10年年で継続的に消費が伸びているのは⾼高齢者世帯のみ 
▼世帯主の年年齢階級別消費⽀支出規模 
出所:経済産業省省 産業活動分析 
http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/bunseki/pdf/h24/h4a1206j2.pdf
24 
存在感を増すシニア層
コンビニの来客割合は20代を逆転し、50代以上が⼀一番多い 
50代以上 
20代 
30代 
10代以下 
25 
存在感を増すシニア層 
30% 
40% 
35% 
30% 
25% 
20% 
15% 
10% 
5% 
0% 
40代 
▼セブンイレブンの年年齢層別来客割合 
1989年年1994年年1999年年2004年年2009年年2011年年 
出所:セブンアイホールディングス コーポレートアウトライン2013
26 
年年代別インターネット利利⽤用率率率 
利利⽤用率率率は60代で7割、70代で5割まで伸びてきている 
▼年年代別インターネット利利⽤用率率率の男⼥女女差 
79.0% 
70.3% 
60.1% 
男性 
⼥女女性 
40.0% 
64.5% 
54.7% 
38.7% 
17.7% 
100% 
80% 
60% 
40% 
20% 
0% 
30-‐‑‒39歳40-‐‑‒49歳50-‐‑‒59歳60-‐‑‒64歳65-‐‑‒69歳70-‐‑‒79歳80歳以上 
出所:総務省省統計局 平成25年年通信利利⽤用動向調査 
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05a.html
⼥女女性30-‐‑‒50代では、ここ4年年でネット通販がカタログ通販を逆転 
27 
年年代別通販利利⽤用率率率 
▼年年代別ネット通販とカタログ通販の利利⽤用割合 
出所:通販利利⽤用者構造調査 2014 @Press:アットプレス 
http://www.atpress.ne.jp/view/51817
28 
理理由 1 
サービスが⽣生き残るために 
シニア対応は避けては通れない道
29 
『ビッグオー駆動開発』 
• ⾮非常に安価で簡単な⼿手法でありながら、従来の開発⼿手法 
に⽐比べ劇的にUIやUXを改善できる 
• 100万⼈人以上のユーザーを⽬目指すようなマジョリティ向 
けのプロダクトにおいて、特に顕著なパフォーマンスを 
発揮する
理理由 2 
「シニアも使える」を⽬目指すことで 
30 
サービスを洗練させられる
『炭鉱のカナリア』 
31
『⾦金金型職⼈人の指先』 
32
33 
理理由 3 
ユーザビリティの感度度が増し、 
⾃自分で問題に気が付きやすくなる
34 
⽬目次 
講義 
ワークショップ 
13:30-‐‑‒1. ユーザビリティ評価概論論 
2. なぜシニアに注⽬目するのか 
3. シニアのウェブ利利⽤用実態 
14:30-‐‑‒〜~休憩〜~ 
14:45-‐‑‒4. シニアユーザーの傾向と対策 
5. サイトのシニア対応チェック 
15:15-‐‑‒ユーザーテストの観察・分析 
16:00-‐‑‒問題点のまとめ・改善案の作成 
〜~適宜休憩〜~ 
17:00-‐‑‒発表・講評
シニアはネットをどう使っているか?
36 
シニア層のネット利利⽤用状況 
メール、ウェブ閲覧、ショッピング、地図乗換の利利⽤用が多い 
▼60代以上のインターネット利利⽤用の機能・サービス(複数回答) 
49%48% 
39% 
35% 
8%7%4%3%2% 
60% 
50% 
40% 
30% 
20% 
10% 
0% 
出所:総務省省統計局 平成25年年通信利利⽤用動向調査 
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05a.html
スマホやタブレットは普及したの?
38 
年年代別モバイル端末保有率率率 
60代のスマートフォン所有率率率は 5%程度度 
% 
▼年年代別スマートフォン所有率率率 
48.3 
39.5 
60 
50 
40 
30 
20 
10 
出所:スマートフォン普及動向調査 | 株式会社D2C 
http://www.d2c.co.jp/news/2012/20120418-‐‑‒1340.html 
27.5 
22.6 
8 
54.2 
17.8 
13.3 
6.7 
男性 
⼥女女性 
3.4 
0 
20代30代40代50代60代
60代のネットユーザー100⼈人に 
「ショッピング」について聞きました!
40 
60代ネットユーザーアンケート 
ネットショッピングの途中で「あきらめたこと」はありますか? 
ある 
60% 
ない 
32% 
買い物をしない 
8% 
出所:マミオン調べ、作成
41 
60代ネットユーザーアンケート 
買うのを「あきらめた」理理由は何ですか?(複数回答) 
l 探している商品が⾒見見つからなかった 
l 注⽂文⽅方法がわからなかった 
l 書かれている⽂文字が読みにくかった 
l 商品の情報が⼗十分に得られなかった 
l 会員登録するのが嫌だった 
l 名前や送り先などの⼊入⼒力力で失敗したり⾯面倒になった 
l 希望する⽀支払⽅方法がなかった 
l インターネットで買い物をするのは不不安があった 
l ⼗十分な時間がなかった
42 
シニアのタスク実⾏行行時間 
500 
450 
400 
350 
300 
250 
200 
150 
100 
50 
0 
シニアは、タスク実⾏行行に時間がかかる 
▼年年齢層別平均タスク実⾏行行時間 
1.43倍 
21-‐‑‒55歳65歳以上 
出所:Usability for Senior Citizens 
http://www.nngroup.com/articles/usability-‐‑‒for-‐‑‒senior-‐‑‒citizens/
43 
シニアの平均エラー回数 
3 
2.5 
2 
1.5 
1 
0.5 
0 
シニアは、エラーを起こしやすい 
▼年年齢層別平均エラー回数 
2.28倍 
21-‐‑‒55歳65歳以上 
出所:Usability for Senior Citizens 
http://www.nngroup.com/articles/usability-‐‑‒for-‐‑‒senior-‐‑‒citizens/
44 
ITリテラシによる分類 
⼈人数 
ITリテラシをもとに4つのグループに分類 
ITリテラシ 
出所:マミオン作成 
▼ITリテラシ分布と代表的な利利⽤用サービス 
R 
20%30%40-‐‑‒45%5%
45 
⽬目次 
講義 
ワークショップ 
13:30-‐‑‒1. ユーザビリティ評価概論論 
2. なぜシニアに注⽬目するのか 
3. シニアのウェブ利利⽤用実態 
14:30-‐‑‒〜~休憩〜~ 
14:45-‐‑‒4. シニアユーザーの傾向と対策 
5. サイトのシニア対応チェック 
15:15-‐‑‒ユーザーテストの観察・分析 
16:00-‐‑‒問題点のまとめ・改善案の作成 
〜~適宜休憩〜~ 
17:00-‐‑‒発表・講評
46 
Webサイトのシニア対応ガイドライン 
戦の前に、相⼿手をよく知るべし
マミオン初の監修書籍が 
11⽉月中旬に発売予定! 
1章:基本ルールの解説 
マミオン監修 
 
2章:具体的サイト事例例 
トライベックストラテジー社 
インクルーシブデザイン社 
 
価格:2,500円(税別) 
47
48 
シニアユーザーの傾向と対策 
シニア層が新しい技術を使う際のハードル 
⼼心 
技体 
環境
49 
「⼼心」のハードル 
「不不安」 
– 知らない⾔言葉葉がたくさん出てくる 
– 失敗するのが怖い! 
「信頼」 
– だまされたりしない? 
– クレジットカードは怖い 
– 迷惑メールが来るんでしょ? 
⼼心 
技体
50 
「⼼心」のハードル 
Ø なじみのない⾔言葉葉の使⽤用はできるだけ避ける 
Ø 会社情報を⾒見見つけやすい位置に置く 
Ø 電話番号を⾒見見つけやすい位置に置く 
Ø 会員登録をしなくても⼿手続きができる
51 
「技(認知能⼒力力)」のハードル 
「短期記憶」 
– どのページを⾒見見たか覚えていない 
– ⾒見見たページの内容を忘れる 
「⻑⾧長期記憶」 
– 間が空くと忘れる 
– IDパスワードを覚えていない 
「注意」 
– ノイズに惑わされやすい 
「メンタルモデル」 
– 階層構造のイメージがない 
⼼心 
技体
52 
「技(認知能⼒力力)」のハードル 
Ø 表組で⽐比較しやすく 
Ø 間違ったワードで検索索させない 
Ø 「サイト内検索索」「サイトマップ」を⽤用意する 
Ø エラーの発⽣生を防ぐ 
Ø 新規ウィンドウで開かせない
53 
「体」のハードル 
「視⼒力力の衰え」 
– 細かい⽂文字、薄い⽂文字が読みにくい 
– ⽂文字を読むこと⾃自体が⾯面倒になる 
「⼿手指の衰え」 
– マウスでの細かい位置調整ができない 
– キーボード操作に多⼤大な時間がかかる 
⼼心 
技体
54 
「体」のハードル 
Ø フォントの⼤大きさよりも、⾏行行間とコントラスト 
Ø 動画コンテンツを活⽤用する 
Ø 吹き出し、キャラクターを活⽤用する 
Ø 動きのあるUIを使わない 
Ø キー⼊入⼒力力の操作を極⼒力力減らしてあげる
55 
「環境」のハードル 
環境 
「オンライン/オフライン」 
– オフライン⾏行行動の割合が⾼高い
アナログなチャネルとの連携を考慮する 
0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100% 
56 
「環境」のハードル 
2 
1 
2 
27 
12 
0 
7 
8 
24 
25 
23 
14 
3 
5 
1 
20代 
40代 
60代 
PCタブレットスマホ電話店舗その他 
出所:マミオン調べ、作成 
▼年年代別 PCで旅⾏行行を検討した⼈人が申込みを⾏行行う⼿手段
57 
「環境」のハードル 
印刷に対応する 
0510152025303540 
PC⾒見見せる 
タブレット⾒見見せる 
スマホ⾒見見せる 
メール 
LINE 
印刷 
⼝口頭 
その他 
共有しない 
出所:マミオン調べ、作成 
▼60代 PCで旅⾏行行を検討した⼈人が同⾏行行者に情報共有する⼿手段
58 
⽬目次 
講義 
ワークショップ 
13:30-‐‑‒1. ユーザビリティ評価概論論 
2. なぜシニアに注⽬目するのか 
3. シニアのウェブ利利⽤用実態 
14:30-‐‑‒〜~休憩〜~ 
14:45-‐‑‒4. シニアユーザーの傾向と対策 
5. サイトのシニア対応チェック 
15:15-‐‑‒ユーザーテストの観察・分析 
16:00-‐‑‒問題点のまとめ・改善案の作成 
〜~適宜休憩〜~ 
17:00-‐‑‒発表・講評
59 
「サイトのシニア対応」セルフチェックリスト(抜粋版) 
項⽬目〇=2点 △=1点 ×=0点 
アルファベット表記を使⽤用していないか 
ファーストビューで「会社概要」への導線をすぐ⾒見見つけられるか 
ヘッダに「サイト内検索索」「サイトマップ」への導線があるか 
訪問済みリンクは⾊色がはっきりと変わるか 
メニュー、バナー等で動く表現を⽤用いていないか 
検索索サジェスト機能などで誤⼊入⼒力力や表記揺れを防⽌止しているか 
会員登録しなくても購⼊入や申し込みができるか 
フォーム⼊入⼒力力例例や注意書きがフォームの上下近くに書かれているか 
全⾓角と半⾓角のどちらで⼊入⼒力力しても適切切に変換処理理されるか 
⼊入⼒力力エラーの理理由や対処法がフォームのすぐ近くに明記されるか 
合計 点 / 20点満点
60 
⽬目次 
講義 
ワークショップ 
13:30-‐‑‒1. ユーザビリティ評価概論論 
2. なぜシニアに注⽬目するのか 
3. シニアのウェブ利利⽤用実態 
14:30-‐‑‒〜~休憩〜~ 
14:45-‐‑‒4. シニアユーザーの傾向と対策 
5. サイトのシニア対応チェック 
15:15-‐‑‒ユーザーテストの観察・分析 
16:00-‐‑‒問題点のまとめ・改善案の作成 
〜~適宜休憩〜~ 
17:00-‐‑‒発表・講評
61 
ユーザーテストのタスク 
対象ユーザー像 
60代⼥女女性。普段はYahooで⽤用語の検索索をする程度度。ネットで買い物をしたこと 
もあるが、クレジットカードを使うのは騙されそうでちょっと怖い。 
旅⾏行行には国内を中⼼心に年年に2-‐‑‒3回ほど出かけている。普段は⾏行行きつけのJTBの店 
舗でツアーを申し込んでしまうが、どうやらネットから予約すると⾶飛⾏行行機が安 
くとれるらしいと娘から聞いたので、機会があればやってみたい。 
状況設定 
先⽇日○○さんがテレビで旅番組を⾒見見ていたら、紅葉葉特集で⾦金金沢の兼六六園と近く 
の温泉旅館が紹介されていました。 
ちょうど○○さんも温泉にでも⾏行行ってゆっくりしたいと考えていたところだっ 
たので、この紹介されていた宿に泊まりに⾏行行ってみようと思います。 
宿の⽅方は先に電話で予約してしまおうと思うので、今回は往復復の⾶飛⾏行行機チケッ 
トだけをインターネットで予約してみます。 
タスクⅠ 
今からYahooの画⾯面が出てきますので、⾦金金沢までの往復復の航空券を、⾃自由な⽅方 
法で探して予約してみてください 
タスクⅡ 
先ほどと同じ予約を、今度度は指定の航空会社のホームページから⾏行行ってみてく 
ださい
62 
ワークショップ タイムテーブル 
ユーザーテストの観察・分析 
• まずは⾃自分⾃自⾝身でサイトをチェックし、仮説を⽴立立てておく 
• YouTubeにアクセスし、「mamionnet」で検索索 
­−https:// 
www.youtube.com/user/mamionnet/ 
• 2タスク×3名分のテスト動画を観察する 
­−時 
間がかかるので、分担してスマホで⾏行行ってもOK 
• ふせんを使い、問題点や改善のヒントを抽出する 
­−仮 
説と照らし合わせた結果 
­−タ 
スク達成の妨げ、⼾戸惑い、時間がかかった箇所 
­−主 
な発⾔言内容 
­−シ 
ニア特有の⾏行行動、反応 
15:15〜~ 
16:00〜~問題点のまとめ・改善案の作成 
• 模造紙に利利⽤用ステップ(画⾯面遷移)を⽤用意する 
• 抽出された課題をマッピングし、優先度度をつける 
• 発⽣生頻度度、効果/効率率率/満⾜足度度 etc. 
• 具体的な画⾯面改善案を1つ以上作成する 
17:00〜~発表、講評
63 
調査対象者のプロフィール 
項⽬目P01 YさんP02 TさんP03 Uさん 
性年年代70代⼥女女性70代⼥女女性50代⼥女女性 
デバイスPCPCタブレット 
ネット利利⽤用状況 
・たまにJTB、クラブツーリズ 
ムのホームページでツアーを 
調べることがある 
・⼿手指が悪く、マウスで狙っ 
たところをクリックするのが 
⼤大変 
・普段はMacを使っている 
・楽天でワケあり果物の注⽂文 
をしたはずだが、商品も引き 
落落としもなかったことがある。 
うまく注⽂文できていなかっ 
た? 
・仕事では主にPCを、家では 
Nexusのタブレットでネット 
を利利⽤用している 
・ネット通販はよく利利⽤用して 
いる。Amazonや楽天など 
旅⾏行行について 
・旅⾏行行といったらJTB。昔HIS 
のツアーに参加したら、現地 
のパンフレットも何もなくて 
びっくりした 
・普段は店舗でツアーを申し 
込むことが多い。現地タク 
シーまで⼀一緒にできるので便便 
利利で安⼼心 
・でも料料⾦金金が⾼高すぎるのは気 
になっている。⾃自分で宿と航 
空券を予約できたら安くなる 
かも? 
・普段は電話でツアー予約を 
することが多い 
・空港のカウンターで隣隣にい 
た若若いカップルがネット予約 
で割引されていることを知り、 
興味がある 
・⾜足が悪く、軽度度の障がい者 
⼿手帳を持っている 
・以前から⾶飛⾏行行機チケットの 
予約を⾃自分でやってみたいと 
思っていた
⻑⾧長時間、おつかれさまでした! 
http://mamion.net 
info@mamion.net

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ワイワイCAFEシニアユーザビリティ評価

  • 1. UX,デザイン思考,リーンスタートアップのための ユーザビリティ評価⼊入⾨門 2014年年10⽉月11⽇日配布・共有用 マミオン有限会社 担当:佐藤 純 東京都新宿区⾼高⽥田⾺馬場3-‐‑‒3-‐‑‒1 ユニオン駅前ビル2F TEL 03-‐‑‒3368-‐‑‒6371 FAX 03-‐‑‒3368-‐‑‒1147 stj064@mamion.net 一部抜粋資料
  • 2. 2 本⽇日のゴール ・ユーザビリティ評価の各種⼿手法について学ぶ ・シニアユーザーの特徴を知り、適切切なユーザビ リティ評価を計画、実施できるようにする ・シニアのウェブ利利⽤用⾏行行動を観察し、あのころの 謙虚な気持ちを取り戻す
  • 3. 3 ⽬目次 講義 ワークショップ 13:30-‐‑‒1. ユーザビリティ評価概論論 2. なぜシニアに注⽬目するのか 3. シニアのウェブ利利⽤用実態 14:30-‐‑‒〜~休憩〜~ 14:45-‐‑‒4. シニアユーザーの傾向と対策 5. サイトのシニア対応チェック 15:15-‐‑‒ユーザーテストの観察・分析 16:00-‐‑‒問題点のまとめ・改善案の作成 〜~適宜休憩〜~ 17:00-‐‑‒発表・講評
  • 5. 5 ミニ課題 アイスブレイク ・最近、あなたがウェブサービスを利利⽤用していて「使いにくいな」と 思ったことはありますか? ・⾃自⼰己紹介をかねて、グループで共有してください
  • 6. 6 ある製品が、指定された利利⽤用者によって、指定された利利⽤用の状況下で、 指定された⽬目的を達成するために⽤用いられる際の、有効さ、効率率率、及び 利利⽤用者の満⾜足度度の度度合い Effectiveness (有効さ) Efficiency (効率率率) Satisfaction (満⾜足度度) ユーザビリティとは
  • 7. 7 ミニ課題 ・先ほど書き出した「使いにくい」と思うポイントは、 ユーザビリティの三要素のうち、どれに当たりますか?
  • 9. ユーザビリティ評価⼿手法のいろいろ ⼿手法⻑⾧長所短所 アンケート評価 ・多⼈人数で定量量的な評価ができるた め、他サービスや以前の結果と⽐比較 しやすい ・どう改善すればよいかまではわか らないことが多い ・有効な結果を得るためにはある程 度度の被験者数の確保が必要 専⾨門家レビュー ・⽐比較的、短納期・低コストで⾏行行う ことができる ・ユーザーテストと⽐比較してもクオ リティに遜⾊色ないと⾔言われている ・正確な評価のためには、評価者に ⼀一定以上の知識識と経験が必要 ・評価者の主観が⼊入りやすい ユーザーテスト (ユーザビリティテスト) ・「なぜ」「どうやって」を明らか にできるので、改善⽅方向性を定めや すい ・無意識識的な⾏行行動やリアクションま でを観察することができる ・準備や被験者集めなど、コストと 時間がかかる ・定性的な結果が返ってくるため、 判断が難しい場合もある 参照:ユーザビリティの評価⼿手法 – U-‐‑‒Site9 http://www.usability.gr.jp/whatis/methods/
  • 10. 10 UXについてのスタンス 「UX」ではなく「戦略略」に落落とし込む 参照:http://www.sccc.premiumdw.com/web202/the-‐‑‒user-‐‑‒experience/
  • 12. 12 ユーザーテストとは 実際のユーザーに指定のタスクを⾏行行ってもらう様⼦子を観察することで、 「ユーザーが抱える不不安・不不満・不不便便」や「操作を失敗してしまう理理由」が明 らかになり、適切切な改善案に結びつきます。 ユーザーテスト 観察・⾒見見学 分析レポート RREEPPOORRTT ここでかなり イライラしているな 失敗したのは こんな理理由からです サイト改善 こうすれば 失敗しないはず!
  • 14. 14 マミオンのユーザーテスト 振り返り ヒアリング 発話しながら プロフィール確認タスク実⾏行行 ヒアリング アイトラッキング ・⾏行行動観察 録画 ┗発話 ┗リアクション ┗ページ遷移 ┗視線動向 ・重点確認項⽬目の 深堀り ・⼾戸惑った部分の 詳細確認 ・アイスブレイク ・趣旨の説明 ・ユーザーの 利利⽤用背景の確認 マミオンのユーザーテストは 「発話思考法」+「回顧法」+「アイトラッキング」
  • 15. 15 アクセス解析との関係 「アクセス解析」と「ユーザーテスト」、どちらも⼤大切切! アクセス解析 Who 誰が When いつ Where どこで What 何をした How many 何⼈人 ユーザーテスト Why なぜ How どのように
  • 17. 17 各ユーザーテストの特徴 ⾼高速なPDCAを回しやすい(仮説検証) 得られる情報がリッチに(課題探索索) マウス録画リモート ユーザーテスト 対⾯面 ユーザーテスト ページ間⾏行行動の確認○〇〇 ページ内⾏行行動の確認○〇〇 ⾳音声の確認〇〇 表情の確認〇 課題の深堀り〇 ⾃自然なタスク○ ⾃自然な環境(⾃自宅宅)○〇 競合分析〇〇
  • 18. 18 テスト⼈人数と発⾒見見できる課題の数 1⼈人のユーザーでの問題発⾒見見率率率を L としたとき、 テスト全体での問題発⾒見見率率率は P = 1-‐‑‒(1-‐‑‒L)n L=0.31の場合、 5⼈人で約85%
  • 19. 19 ⽬目次 講義 ワークショップ 13:30-‐‑‒1. ユーザビリティ評価概論論 2. なぜシニアに注⽬目するのか 3. シニアのウェブ利利⽤用実態 14:30-‐‑‒〜~休憩〜~ 14:45-‐‑‒4. シニアユーザーの傾向と対策 5. サイトのシニア対応チェック 15:15-‐‑‒ユーザーテストの観察・分析 16:00-‐‑‒問題点のまとめ・改善案の作成 〜~適宜休憩〜~ 17:00-‐‑‒発表・講評
  • 20. 35% 30% 25% 20% 15% 10% 5% 20 存在感を増すシニア層 2015年年には、全⼈人⼝口の1/4が65歳以上となる (万⼈人) 4.9% 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 ▼65歳以上⼈人⼝口の推移 出所:総務省省統計局ホームページ ⾼高齢者⼈人⼝口の現状と将来 http://www.stat.go.jp/data/topics/info1751.htm 26.0% 28.7% 0% 0 0-‐‑‒6465-‐‑‒7475-‐‑‒65歳以上の割合
  • 21. 21
  • 22. 22 存在感を増すシニア層 すでに消費⽀支出全体のおよそ1/3を⾼高齢者世帯が占めている ▼消費⽀支出全体に占める⾼高齢者世帯の消費の割合(平成24年年)) ⾼高齢者世帯 33.0% その他世帯 67.0% 出所:経済産業省省 産業活動分析 http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_̲chousa/backnumber/2013pdf/20131101141s.pdf
  • 23. 23 存在感を増すシニア層 ここ10年年で継続的に消費が伸びているのは⾼高齢者世帯のみ ▼世帯主の年年齢階級別消費⽀支出規模 出所:経済産業省省 産業活動分析 http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/bunseki/pdf/h24/h4a1206j2.pdf
  • 25. コンビニの来客割合は20代を逆転し、50代以上が⼀一番多い 50代以上 20代 30代 10代以下 25 存在感を増すシニア層 30% 40% 35% 30% 25% 20% 15% 10% 5% 0% 40代 ▼セブンイレブンの年年齢層別来客割合 1989年年1994年年1999年年2004年年2009年年2011年年 出所:セブンアイホールディングス コーポレートアウトライン2013
  • 26. 26 年年代別インターネット利利⽤用率率率 利利⽤用率率率は60代で7割、70代で5割まで伸びてきている ▼年年代別インターネット利利⽤用率率率の男⼥女女差 79.0% 70.3% 60.1% 男性 ⼥女女性 40.0% 64.5% 54.7% 38.7% 17.7% 100% 80% 60% 40% 20% 0% 30-‐‑‒39歳40-‐‑‒49歳50-‐‑‒59歳60-‐‑‒64歳65-‐‑‒69歳70-‐‑‒79歳80歳以上 出所:総務省省統計局 平成25年年通信利利⽤用動向調査 http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05a.html
  • 27. ⼥女女性30-‐‑‒50代では、ここ4年年でネット通販がカタログ通販を逆転 27 年年代別通販利利⽤用率率率 ▼年年代別ネット通販とカタログ通販の利利⽤用割合 出所:通販利利⽤用者構造調査 2014 @Press:アットプレス http://www.atpress.ne.jp/view/51817
  • 28. 28 理理由 1 サービスが⽣生き残るために シニア対応は避けては通れない道
  • 29. 29 『ビッグオー駆動開発』 • ⾮非常に安価で簡単な⼿手法でありながら、従来の開発⼿手法 に⽐比べ劇的にUIやUXを改善できる • 100万⼈人以上のユーザーを⽬目指すようなマジョリティ向 けのプロダクトにおいて、特に顕著なパフォーマンスを 発揮する
  • 30. 理理由 2 「シニアも使える」を⽬目指すことで 30 サービスを洗練させられる
  • 33. 33 理理由 3 ユーザビリティの感度度が増し、 ⾃自分で問題に気が付きやすくなる
  • 34. 34 ⽬目次 講義 ワークショップ 13:30-‐‑‒1. ユーザビリティ評価概論論 2. なぜシニアに注⽬目するのか 3. シニアのウェブ利利⽤用実態 14:30-‐‑‒〜~休憩〜~ 14:45-‐‑‒4. シニアユーザーの傾向と対策 5. サイトのシニア対応チェック 15:15-‐‑‒ユーザーテストの観察・分析 16:00-‐‑‒問題点のまとめ・改善案の作成 〜~適宜休憩〜~ 17:00-‐‑‒発表・講評
  • 36. 36 シニア層のネット利利⽤用状況 メール、ウェブ閲覧、ショッピング、地図乗換の利利⽤用が多い ▼60代以上のインターネット利利⽤用の機能・サービス(複数回答) 49%48% 39% 35% 8%7%4%3%2% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 出所:総務省省統計局 平成25年年通信利利⽤用動向調査 http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05a.html
  • 38. 38 年年代別モバイル端末保有率率率 60代のスマートフォン所有率率率は 5%程度度 % ▼年年代別スマートフォン所有率率率 48.3 39.5 60 50 40 30 20 10 出所:スマートフォン普及動向調査 | 株式会社D2C http://www.d2c.co.jp/news/2012/20120418-‐‑‒1340.html 27.5 22.6 8 54.2 17.8 13.3 6.7 男性 ⼥女女性 3.4 0 20代30代40代50代60代
  • 41. 41 60代ネットユーザーアンケート 買うのを「あきらめた」理理由は何ですか?(複数回答) l 探している商品が⾒見見つからなかった l 注⽂文⽅方法がわからなかった l 書かれている⽂文字が読みにくかった l 商品の情報が⼗十分に得られなかった l 会員登録するのが嫌だった l 名前や送り先などの⼊入⼒力力で失敗したり⾯面倒になった l 希望する⽀支払⽅方法がなかった l インターネットで買い物をするのは不不安があった l ⼗十分な時間がなかった
  • 42. 42 シニアのタスク実⾏行行時間 500 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0 シニアは、タスク実⾏行行に時間がかかる ▼年年齢層別平均タスク実⾏行行時間 1.43倍 21-‐‑‒55歳65歳以上 出所:Usability for Senior Citizens http://www.nngroup.com/articles/usability-‐‑‒for-‐‑‒senior-‐‑‒citizens/
  • 43. 43 シニアの平均エラー回数 3 2.5 2 1.5 1 0.5 0 シニアは、エラーを起こしやすい ▼年年齢層別平均エラー回数 2.28倍 21-‐‑‒55歳65歳以上 出所:Usability for Senior Citizens http://www.nngroup.com/articles/usability-‐‑‒for-‐‑‒senior-‐‑‒citizens/
  • 44. 44 ITリテラシによる分類 ⼈人数 ITリテラシをもとに4つのグループに分類 ITリテラシ 出所:マミオン作成 ▼ITリテラシ分布と代表的な利利⽤用サービス R 20%30%40-‐‑‒45%5%
  • 45. 45 ⽬目次 講義 ワークショップ 13:30-‐‑‒1. ユーザビリティ評価概論論 2. なぜシニアに注⽬目するのか 3. シニアのウェブ利利⽤用実態 14:30-‐‑‒〜~休憩〜~ 14:45-‐‑‒4. シニアユーザーの傾向と対策 5. サイトのシニア対応チェック 15:15-‐‑‒ユーザーテストの観察・分析 16:00-‐‑‒問題点のまとめ・改善案の作成 〜~適宜休憩〜~ 17:00-‐‑‒発表・講評
  • 47. マミオン初の監修書籍が 11⽉月中旬に発売予定! 1章:基本ルールの解説 マミオン監修 2章:具体的サイト事例例 トライベックストラテジー社 インクルーシブデザイン社 価格:2,500円(税別) 47
  • 49. 49 「⼼心」のハードル 「不不安」 – 知らない⾔言葉葉がたくさん出てくる – 失敗するのが怖い! 「信頼」 – だまされたりしない? – クレジットカードは怖い – 迷惑メールが来るんでしょ? ⼼心 技体
  • 50. 50 「⼼心」のハードル Ø なじみのない⾔言葉葉の使⽤用はできるだけ避ける Ø 会社情報を⾒見見つけやすい位置に置く Ø 電話番号を⾒見見つけやすい位置に置く Ø 会員登録をしなくても⼿手続きができる
  • 51. 51 「技(認知能⼒力力)」のハードル 「短期記憶」 – どのページを⾒見見たか覚えていない – ⾒見見たページの内容を忘れる 「⻑⾧長期記憶」 – 間が空くと忘れる – IDパスワードを覚えていない 「注意」 – ノイズに惑わされやすい 「メンタルモデル」 – 階層構造のイメージがない ⼼心 技体
  • 52. 52 「技(認知能⼒力力)」のハードル Ø 表組で⽐比較しやすく Ø 間違ったワードで検索索させない Ø 「サイト内検索索」「サイトマップ」を⽤用意する Ø エラーの発⽣生を防ぐ Ø 新規ウィンドウで開かせない
  • 53. 53 「体」のハードル 「視⼒力力の衰え」 – 細かい⽂文字、薄い⽂文字が読みにくい – ⽂文字を読むこと⾃自体が⾯面倒になる 「⼿手指の衰え」 – マウスでの細かい位置調整ができない – キーボード操作に多⼤大な時間がかかる ⼼心 技体
  • 54. 54 「体」のハードル Ø フォントの⼤大きさよりも、⾏行行間とコントラスト Ø 動画コンテンツを活⽤用する Ø 吹き出し、キャラクターを活⽤用する Ø 動きのあるUIを使わない Ø キー⼊入⼒力力の操作を極⼒力力減らしてあげる
  • 55. 55 「環境」のハードル 環境 「オンライン/オフライン」 – オフライン⾏行行動の割合が⾼高い
  • 56. アナログなチャネルとの連携を考慮する 0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100% 56 「環境」のハードル 2 1 2 27 12 0 7 8 24 25 23 14 3 5 1 20代 40代 60代 PCタブレットスマホ電話店舗その他 出所:マミオン調べ、作成 ▼年年代別 PCで旅⾏行行を検討した⼈人が申込みを⾏行行う⼿手段
  • 57. 57 「環境」のハードル 印刷に対応する 0510152025303540 PC⾒見見せる タブレット⾒見見せる スマホ⾒見見せる メール LINE 印刷 ⼝口頭 その他 共有しない 出所:マミオン調べ、作成 ▼60代 PCで旅⾏行行を検討した⼈人が同⾏行行者に情報共有する⼿手段
  • 58. 58 ⽬目次 講義 ワークショップ 13:30-‐‑‒1. ユーザビリティ評価概論論 2. なぜシニアに注⽬目するのか 3. シニアのウェブ利利⽤用実態 14:30-‐‑‒〜~休憩〜~ 14:45-‐‑‒4. シニアユーザーの傾向と対策 5. サイトのシニア対応チェック 15:15-‐‑‒ユーザーテストの観察・分析 16:00-‐‑‒問題点のまとめ・改善案の作成 〜~適宜休憩〜~ 17:00-‐‑‒発表・講評
  • 59. 59 「サイトのシニア対応」セルフチェックリスト(抜粋版) 項⽬目〇=2点 △=1点 ×=0点 アルファベット表記を使⽤用していないか ファーストビューで「会社概要」への導線をすぐ⾒見見つけられるか ヘッダに「サイト内検索索」「サイトマップ」への導線があるか 訪問済みリンクは⾊色がはっきりと変わるか メニュー、バナー等で動く表現を⽤用いていないか 検索索サジェスト機能などで誤⼊入⼒力力や表記揺れを防⽌止しているか 会員登録しなくても購⼊入や申し込みができるか フォーム⼊入⼒力力例例や注意書きがフォームの上下近くに書かれているか 全⾓角と半⾓角のどちらで⼊入⼒力力しても適切切に変換処理理されるか ⼊入⼒力力エラーの理理由や対処法がフォームのすぐ近くに明記されるか 合計 点 / 20点満点
  • 60. 60 ⽬目次 講義 ワークショップ 13:30-‐‑‒1. ユーザビリティ評価概論論 2. なぜシニアに注⽬目するのか 3. シニアのウェブ利利⽤用実態 14:30-‐‑‒〜~休憩〜~ 14:45-‐‑‒4. シニアユーザーの傾向と対策 5. サイトのシニア対応チェック 15:15-‐‑‒ユーザーテストの観察・分析 16:00-‐‑‒問題点のまとめ・改善案の作成 〜~適宜休憩〜~ 17:00-‐‑‒発表・講評
  • 61. 61 ユーザーテストのタスク 対象ユーザー像 60代⼥女女性。普段はYahooで⽤用語の検索索をする程度度。ネットで買い物をしたこと もあるが、クレジットカードを使うのは騙されそうでちょっと怖い。 旅⾏行行には国内を中⼼心に年年に2-‐‑‒3回ほど出かけている。普段は⾏行行きつけのJTBの店 舗でツアーを申し込んでしまうが、どうやらネットから予約すると⾶飛⾏行行機が安 くとれるらしいと娘から聞いたので、機会があればやってみたい。 状況設定 先⽇日○○さんがテレビで旅番組を⾒見見ていたら、紅葉葉特集で⾦金金沢の兼六六園と近く の温泉旅館が紹介されていました。 ちょうど○○さんも温泉にでも⾏行行ってゆっくりしたいと考えていたところだっ たので、この紹介されていた宿に泊まりに⾏行行ってみようと思います。 宿の⽅方は先に電話で予約してしまおうと思うので、今回は往復復の⾶飛⾏行行機チケッ トだけをインターネットで予約してみます。 タスクⅠ 今からYahooの画⾯面が出てきますので、⾦金金沢までの往復復の航空券を、⾃自由な⽅方 法で探して予約してみてください タスクⅡ 先ほどと同じ予約を、今度度は指定の航空会社のホームページから⾏行行ってみてく ださい
  • 62. 62 ワークショップ タイムテーブル ユーザーテストの観察・分析 • まずは⾃自分⾃自⾝身でサイトをチェックし、仮説を⽴立立てておく • YouTubeにアクセスし、「mamionnet」で検索索 ­−https:// www.youtube.com/user/mamionnet/ • 2タスク×3名分のテスト動画を観察する ­−時 間がかかるので、分担してスマホで⾏行行ってもOK • ふせんを使い、問題点や改善のヒントを抽出する ­−仮 説と照らし合わせた結果 ­−タ スク達成の妨げ、⼾戸惑い、時間がかかった箇所 ­−主 な発⾔言内容 ­−シ ニア特有の⾏行行動、反応 15:15〜~ 16:00〜~問題点のまとめ・改善案の作成 • 模造紙に利利⽤用ステップ(画⾯面遷移)を⽤用意する • 抽出された課題をマッピングし、優先度度をつける • 発⽣生頻度度、効果/効率率率/満⾜足度度 etc. • 具体的な画⾯面改善案を1つ以上作成する 17:00〜~発表、講評
  • 63. 63 調査対象者のプロフィール 項⽬目P01 YさんP02 TさんP03 Uさん 性年年代70代⼥女女性70代⼥女女性50代⼥女女性 デバイスPCPCタブレット ネット利利⽤用状況 ・たまにJTB、クラブツーリズ ムのホームページでツアーを 調べることがある ・⼿手指が悪く、マウスで狙っ たところをクリックするのが ⼤大変 ・普段はMacを使っている ・楽天でワケあり果物の注⽂文 をしたはずだが、商品も引き 落落としもなかったことがある。 うまく注⽂文できていなかっ た? ・仕事では主にPCを、家では Nexusのタブレットでネット を利利⽤用している ・ネット通販はよく利利⽤用して いる。Amazonや楽天など 旅⾏行行について ・旅⾏行行といったらJTB。昔HIS のツアーに参加したら、現地 のパンフレットも何もなくて びっくりした ・普段は店舗でツアーを申し 込むことが多い。現地タク シーまで⼀一緒にできるので便便 利利で安⼼心 ・でも料料⾦金金が⾼高すぎるのは気 になっている。⾃自分で宿と航 空券を予約できたら安くなる かも? ・普段は電話でツアー予約を することが多い ・空港のカウンターで隣隣にい た若若いカップルがネット予約 で割引されていることを知り、 興味がある ・⾜足が悪く、軽度度の障がい者 ⼿手帳を持っている ・以前から⾶飛⾏行行機チケットの 予約を⾃自分でやってみたいと 思っていた