よちよちバイナリアンが、NASMでHello, Worldを実装してみた

1. よちよちバイナリアンの
BIOSコールで “HelloWorld”
Kashiwaba Yuki
(Twitter: @yuki_kashiwaba)

2. 自己紹介
Kashiwaba Yuki
(Twitter: @yuki_kashiwaba)
 新米セキュリティエンジニア
 プログラミング歴は約３年くらい
 好きな言語は Python と C#
 よちよちバイナリアン
 マイブームは風呂読書

3. 今回発表すること
アセンブリで BIOS コールを呼び出して、
システム起動時に “Hello, World” を表示させる

4. “For to know a man's library is, in some measure, to know his mind.”
― Geraldine Brooks

5. 参考書籍

6. 今回の発表の背景
• PC に電源を入れた直後に呼び出される BIOS で
Hello, World を呼び出したい！
• BIOS の操作はアセンブリ言語で実行したい！
• エミュレータではなく、物理マシンで起動してみたい！
※発表には含まない

7. コンピュータに電源を入れると
• コンピュータに電源を入れると、、、
1. CPU が ROM から BIOS を起動する (POST)
2. OS 起動用に設定したメディアから 512 バイトの情報を読み込んで
0x7C00 のメモリ番地にロードされる
3. 読み込んだブートコードの末尾 2 バイトが 「0x55, 0xAA」なら、
正しい MBR として実行
※x86系 CPU の場合

8. 何をするのか
1. インテルの x86 系OSを対象とした
汎用アセンブリ言語 NASM を使って、
2. PC 起動時に読み込まれる 512 バイトのプログラムを作成し、
3. BIOS に “Hello, World” を表示させる

9. アセンブリとは
• 機械語と英単語や記号を「一対一」に対応させたもの
（ニーモニック）
• 単なる数字の羅列であり、非常に理解しづらい機械語の文字列を
人間が理解しやすい()形に対応づけたもの

10. 機械語 と アセンブリ

11. アセンブリで何もしないをしよう
ぼくも毎日、
“何もしない”をしてるよ

12. 512 バイトの末尾 2 バイトを書き換えてみる
末尾 2 バイトが
55 AA でないので、
ブートメディアとして
認識してもらえない

13. ブートコードを 512バイトより長くしてみる
こちらも同じく、
ブートメディアとして
認識してもらえない

14. 一文字目を表示してみる
BIOS コールを利用して、
起動時に ‘A’ を表示する

15. BIOS コールとは
• BIOS が持っている機能を呼び出す命令
• AH レジスタで「ファンクションを選択し」 AL レジスタに「データパラメータ」を格納
• Interrrupt 命令を呼び出して使用する
• 文字表示に使用したのは、「Video Service Interrupt」
• 他にも、キーボード入力を受け取る命令や、コンピュータを再起動する命令など
様々な BIOS コールが存在する

16. BIOS コールで一文字を
出力する方法で、
パワー系 Hello, World を実装

17. できた

18. よちよちバイナリアンの
BIOSコールで “HelloWorld”
ご清聴ありがとうございました！