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Textbook of licensed psychologists
- 2. BESLI BetterSleep BetterLife 公認心理師の主要5分野（P. v） 公 認 心 理 師 の 領 域 保健医療 教育 福祉 司法・犯罪 産業・労働
- 3. Ⅰ-公認心理師の職責
- 4. BESLI BetterSleep BetterLife 業務と役割（P.4） ① 心理に関する支援を要する者（＝要心理支援者）の心理状 態を観察し、その結果を分析すること ② 要心理支援者に対し、その心理に関する相談に応じ、 助言、指導、その他の援助を行うこと ③ 要心理支援者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、 指導、その他の援助を行うこと ④ 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び 情報の提供を行うこと
- 5. BESLI BetterSleep BetterLife 生物心理社会モデル biopsychosocial model（P.6） 生物 心理 社会 psychobio social
- 6. BESLI BetterSleep BetterLife 法的義務と倫理（P.15） 社会的規範 法 倫理 国家権力を背景とし、 国家の強制力によって規範を実行することが保証 ある特定の職業（技能）集団が自分たちで定め、 構成員間の行為あるいは構成員の社会での行為を規定 命令倫理 理想追及倫理 最低限の基準に従って行動するレベル 専門家としての最高の行動基準を目指すレベル
- 7. BESLI BetterSleep BetterLife 職業倫理の7原則（P.17） ① 相手を傷つけない、傷つけるようなおそれのあることを しない ② 充分な教育・訓練によって身に着けた専門的な行動の 範囲内で、相手の健康と福祉に寄与する ③ 相手を利己的に利用しない ④ 一人ひとりを人間として尊重する ⑤ 秘密を守る ⑥ インフォームド・コンセントを得、相手の自己決定権を 尊重する ⑦ すべての人々を公平に扱い、社会的な正義と公正・平等の 精神を具現する
- 8. BESLI BetterSleep BetterLife 秘密保持（P.27） 秘密 法的秘密保持 職業倫理的秘密保持 本人が「隠しておきたい」と考える事柄 隠すことに実質的利益のある事柄 専門家との間にある信頼を基にして打ち明けられた事柄 秘密の価値についての判断は含まれない
- 9. BESLI BetterSleep BetterLife 秘密保持（P.28） 秘密保持の例外状況 1. 明確で差し迫った生命の危険があり、攻撃される相手が 特定されている場合 2. 自殺等、自分自身に対して深刻な危害を加える恐れのある 緊急事態 3. 虐待が疑われる場合 4. クライエントのケア等に直接かかわっている専門家同士で話し合う 場合 5. 法による定めがある場合 6. 医療保険による支払いが行われる場合 7. クライエントが、自分自身の精神状態や心理的な問題に関連する 訴えを裁判等によって提起した場合 8. クライエントによる明示的な意思表示がある場合
- 10. BESLI BetterSleep BetterLife 専門的能力の範囲内で援助を行うこと（P.21） 心理的アセスメント 注意の標準 教育・訓練・経験に基づく専門的能力 特定の情況の下での過失の有無を判定するための標準 その情況に置かれた人が通常払うと考えられる注意の程度が基準 専門職においてはその職業に従事する者としての通常人の基準による 1. 教育 座学で行われる教育であり、大学院レベルでの講義や講習、 卒後研修などの講義が該当 2. 訓練 科目分類での≪実習≫に相当 3. 経験 スーパービジョンを受けて得られた実務経験および専門的な経験
- 11. BESLI BetterSleep BetterLife コンピテンシー（P.33） 定義 当該の職業（＝心理職）に必要とされる様々な技能のこと コンピテンシー・モデル 1. 基盤コンピテンシー 心理職に不可欠な姿勢・価値観・行動規範・倫理的姿勢 2. 技能コンピテンシー 心理職が担う職務における技能 関連する個人・集団・組織に対する心理的アセスメントや介入 研究活動や他の心理職への教育・訓練 3. 職業的発達 訓練と実践 1と2のどの水準まで達しているか、効果的であるかを見定める
- 12. BESLI BetterSleep BetterLife 臨床家の6期発達モデル Ronnestad & Skovholt（P.38） 第1期 第2期 第3期 第4期 第5期 第6期 素人援助者期 初学者期 上級生期 初心者 専門家期 経験を積んだ 専門家期 熟練した 専門家期 ― ― 博士後期課程 博士課程修了 ～ 臨床経験5年程度 臨床経験 15年程度 臨床経験20年 ～ 25年
- 13. BESLI BetterSleep BetterLife 効果的な心理職の特徴（P.40） マスターセラピスト 認知的特徴 感情的特徴 関係的特徴 複雑な曖昧さを歓迎する 蓄積された知恵によって導かれる 人間であることの深い理解 飽くことのない好奇心 貪欲に学ぶ 深い自己受容 純粋な謙遜 自己への気づき 成長への強い意志 生を情熱を持って楽しむ 秘めた強さ 活気に満ちている 他者と深く関わる 鋭い対人的知覚と観察力 細やかな倫理的感覚 寛容だが境界は明確である 人生のフィードバックを 歓迎するオープンさ
- 14. BESLI BetterSleep BetterLife 公認心理師の生涯学習（P.41） 継続訓練 Continuing education 継続学習 フォーマルな継続学習 インフォーマルな継続学習 偶発的学習 ノンフォーマル学習 受講生として受講 満足度やテストなどの形で評価 読書等、講師や講義などの枠組みがない 単位や評価は与えられない 業務中などに発生し結果的に学習となるもの 受講生として受講 単位や評価は与えられない
- 15. Ⅱ-関係行政論
- 16. BESLI BetterSleep BetterLife 保健医療分野の法規（P.46） 保 健 医 療 分 野 の 法 規 医療法 地域保健法 精神保健福祉法 心神喪失者等医療観察法 1. 病院、診療所、助産所の区別 1. 保健所、地域衛生研究所、市 区町村保健センターの区別 1. 精神保健指定医の役割 2. 精神医療審査会の役割 3. 各種入院形態の区別 1. 医療観察法鑑定（＝精神鑑定） の役割
- 17. BESLI BetterSleep BetterLife 医療施設数と病床数（P.49） 病院, 8429, 5% 一般診療 所, 101,782, 57% 歯科診療 所, 68917, 38% 病院施設数 病院, 1659143, 94% 一般診療 所, 100466, 6% 病床数
- 18. BESLI BetterSleep BetterLife 医療施設数と病床数（P.49） 精神科病 院, 1059, 13% 一般病 院, 7370, 87% 精神科施設数 精神病 床, 332686, 22% 感染症 病床, 1850, 0% 結核 病床, 5292, 0%療養病 床, 327366, 21% 一般病 床, 891417, 57% 精神科病床数
- 19. BESLI BetterSleep BetterLife 精神保健福祉法 （＝精神保健及び精神障害者福祉に関する法律）P.51 目的 a. 精神障害者の医療及び保護 b. 自立・社会復帰の促進 c. 精神障害の発生の予防 歴史 1950（昭和25）年 精神衛生法 私宅監置の禁止、措置入院制度、指定病院制度 1965（昭和40）年 治安対策的変更（ ← ライシャワー事件 ） 1987（昭和62）年 精神保健法 人権保障、自立・社会復帰の促進の強調 1995（平成07）年 精神保健福祉法 2013（平成25）年 保護者同意の廃止、家族等のうちいずれかの者の同意に変更
- 20. BESLI BetterSleep BetterLife 同意する人 条件 期限 任意入院 本人 本人の同意：〇 ― 医療保護入院 指定医＋家族等 （＝配偶者・扶養義務者・ 後見人・保佐人、 いなければ市町村長） 本人の同意：× 家族等：〇 ― 応急入院 指定医 本人の同意：× 家族等：× 自傷他害：× 72時間 措置入院 2名以上の指定医 通報：〇 自傷他害：〇 症状消失届を 都道府県知事に提出 緊急措置入院 指定医 通報：〇 自傷他害：〇 72時間 精神保健福祉法 （＝精神保健及び精神障害者福祉に関する法律）P.51
- 21. BESLI BetterSleep BetterLife 医療保険（P.59） 公 的 医 療 保 険 制 度 国民健康保険 被用者保険 後期高齢者医療制度 • 自営業者などが加入 • 会社員や公務員などの 被用者が加入 • 75歳以上 • 医療保険制度から脱退して 都道府県単位で加入
- 22. BESLI BetterSleep BetterLife 医療倫理の四原則（P.82） 自立尊重原則 善行原則 無危害原則 正義原則 • インフォームド・コンセント • 真実告知 • 個人情報保護 • 守秘義務 • 最善低リスクの医療提案 • 痛みや苦痛の最小化 • 医療安全 • 公平性 • 公正性（資源分配の公正性を 含む）
- 24. BESLI BetterSleep BetterLife 児童福祉分野の法規（P.69） 児 童 福 祉 分 野 の 法 規 児童福祉法 児童虐待防止法 （児童虐待の防止などに 関する法律） 民法 児童の権利に関する条約 • 1947（昭和22）年制定 • 子どもの権利条約に則る • 2000（平成12）年以降、児童虐 待に対応し、法改正を続ける • 2000（平成12）年施行 • 児童虐待の定義 • 通告の義務化 • 児童相談所の立入調査権 • 2011（平成23）年改正 親権の一時停止制度の新設 • 1989（平成元）年に国連採択 • 1994（平成6）年に批准 • 前文および54条からなる
- 25. BESLI BetterSleep BetterLife 児童相談所（児童福祉法に基づく）P.70 児 童 相 談 所 へ の 相 談 養護相談 障害相談 非行相談 保健相談 育成相談 • 養育困難な状況におかれた児 童に関する相談 • 知的障害・発達障害・重度の心 身障害などに関する相談 • 非行児童に関する相談 • 疾患を持つ子どもに関する相談 • しつけ・不登校・家庭内暴力・ 進路の適性等の相談
- 26. BESLI BetterSleep BetterLife 社会的養護（P.71） 定義： 保護者のいない児童や保護者に監護させることが適当でない 児童に対し、公的責任で社会的に養護・保護しながら、養育に 大きな問題を抱える家庭への支援を行うこと 社 会 的 養 護 の 形 態 里親養育 ファミリーホーム 施設養護 • 家庭における養育を里親に 委託するもの • 養育者の住居において家庭 養育を行うもの • 児童を施設に入所させて 養育を行うもの
- 27. BESLI BetterSleep BetterLife 児童虐待（児童虐待防止法に基づく）P.72 児 童 虐 待 身体的虐待 性的虐待 ネグレクト 心理的虐待 • 児童の身体に外傷が生じ、又は生じる 恐れのある暴行を加えること • 児童にわいせつな行為をすること又は 児童をしてわいせつな行為をさせること • 児童の心身の正常な発達を妨げるような 著しい減食又は長時間の放置、保護者 以外の同居人による身体的・性的・ 心理的虐待と同様の行為の放置その他 保護者としての監護を著しく怠ること • 児童に対する著しい暴言又は著しい 拒絶的な対応、児童が同居する家庭に おける配偶者による暴力その他の児童に 著しい心理的外傷を与える言動を行うこと
- 28. BESLI BetterSleep BetterLife 児童虐待通告後の流れ（P.73） 情報収集と 安全確認 処遇方針の決定 継続的支援 立入調査 子供が家庭内にい て誰も確認できない 場合、児童相談所は 家庭に立ち入って調 査を行う権限がある 臨検・捜索 保護者が施錠など によって立入調査で きない場合、家庭裁 判所の許可を得た上 で警察と共に家庭内 に立ち入ることができ る 一時保護 深刻な虐待状況に あるケースの場合に は、家庭から一時的 に離し、保護する 期間は2週間から 2か月程度 期間内にさらなる情 報収集を行い、処遇 方針を決定する 在宅支援 家庭での生活を続 けながら改善を目指 す 要保護児童対策地 域協議会で情報共有 し、協働による支援を 行う 9割以上が在宅支 援 拠点型と訪問型の 支援がある 代替養育 生活の場を里親や 施設等に移して支援 を行う
- 29. BESLI BetterSleep BetterLife 学校心理学のモデル（P.94） すべての子ども 苦戦している 一部の子ども 特別な教育 ニーズの ある特定の 子ども 三次的援助サービス 二次的援助サービス 一次的援助サービス 心理教育的援助サービス（水野ら，2013）
- 30. BESLI BetterSleep BetterLife 産業・労働分野の法規（P.112） 産 業 ・労 働 分 野 の 法 規 労働安全衛生法 労 働 三 法 労働基準法 労働組合法 労働関係調整法 • 労災（労働災害）の防止を 目的とする • 労働条件の最低限を定める • 労働者の地位を向上させ、 使用者と対等の立場で 交渉できるようにする • 労働争議の予防または解決を 目的とする
- 31. Ⅲ-精神医学を含む医学
- 32. BESLI BetterSleep BetterLife ヒトの成長・発達（P.124） 49 75 0 10 20 30 40 50 60 70 80 0歳 1年後 身長(cm) 3 9.3 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0歳 1年後 体重(kg) 1.5倍 3倍
- 33. BESLI BetterSleep BetterLife 1歳 3歳0歳 首が 座る 初語／一語発話 手全体で 掴む 2歳 二語発話・多語発話 叫 喚 発 声 ク ｜ イ ン グ 声 遊 び 規 準 喃 語 文と文を 繋げた発語 お座りが できる ハ イ ハ イ 立つ 歩く 両足で飛べる 階段を上がれる 全身 運動 つまむ 殴り書き 直線を引く ハサミ を使う 言語粗大運動 微細運動 ヒトの成長・発達（P.124, 246）
- 36. BESLI BetterSleep BetterLife 感染症（P.132） 感 染 症 顕性 不顕性 日和見 潜在 • 健常者には感染しないような病 原性の弱い微生物による感染 • 感染防御能が低下したときに 発症 • 不顕性感染があり、病原体が 長期間存在するもの • 感染が確認されても 症候が出現していないもの • 感染後に症候が出現する
- 37. BESLI BetterSleep BetterLife 死に至る心理過程（P.137） 否認 怒り 取引 抑うつ 受容 状況 • 余命の告知 を受ける 思考 • 何かの間違 いだ 感情 • 驚き • 混乱 行動 • 事実に基づ いて行動す る周囲に対 して距離を 取り、孤立 思考 • なぜ自分が 死なねばな らないのか • もっと悪い ことをしてい る人間が他 にいるのに 感情 • 怒り 行動 • 健常者に皮 肉を言う 「あなたは いいよね」 思考 • 死を回避で きないか • 少しだけ延 ばしてもら えないか 感情 • 懇願 行動 • 財産を寄付 する • 慈善活動を する • 過去の行い を改める 思考 • これだけ頼 んでもダメ か • 神も仏もい ないのか 感情 • 悲しみ • 落胆 • 虚無感 • 失望 行動 • 死という事 実を悟る • 神仏を否定 思考 • 生命が死ぬ ということは 自然なこと だ 感情 • 平穏 行動 • 生命観や宇 宙観が形成 され、その 中の一つと して自身を 位置づけら れる
- 38. BESLI BetterSleep BetterLife 臓器移植（P.139） 移 植 生体 心肺停止後 腎臓 角膜 心臓 肺 肝臓 膵臓 小腸 脳死 1997年（平成9年） 臓器移植法改正 2010年（平成22年） 臓器移植法改正 15歳未満の臓器提供可能
- 39. BESLI BetterSleep BetterLife 腎不全（P.139） 腎 不 全 急性 慢性 腎不全保存期 末期腎不全 • 体内に余分な尿毒素や水分 が蓄積 • 尿毒症症状が出ている • タンパク質・リン・カリウムの 摂取制限 • 透析は行わない • 尿毒症症状が強く出ている • 体内に溜まった老廃物を排出 するため、透析を行う • 対症療法として人工透析療法 • 根治療法として腎臓移植 • 急激に腎機能が悪化 • 入院治療により回復の見込み有 • 自覚症状がないままゆっくりと 腎機能が悪化 • 機能回復は見込めず通院治療
- 40. BESLI BetterSleep BetterLife 強迫性障害（P.143） 強迫観念 強迫行動 強迫 優格観念 緩慢 生活に支障
- 41. BESLI BetterSleep BetterLife せん妄（P.143） せん妄 過活動型 低活動型 興奮・幻覚・幻触・妄想・不眠 興奮、過活動が主体 夜間徘徊、転倒、点滴抜去などもある 抑制が必要 無表情・無気力・傾眠 意識障害、内的不穏が継続 うつ病や不眠症との鑑別が必要 混合型 ベンゾジアゼピン系睡眠薬・抗不安薬は増悪・ 脱抑制を引き起こすおそれ（＝薬剤性せん妄）
- 42. BESLI BetterSleep BetterLife 健忘症候群（P.144, 243, 260） 現在過去 未来 逆行性健忘 前向性健忘
- 43. BESLI BetterSleep BetterLife 失語（P.145） 理解 復唱 自発語 流暢性 Broca 〇 × × × 超皮質性運動 〇 〇 × × 超皮質性感覚 × 〇 〇 〇 Wernicke × × 〇 〇 伝導 〇 × 〇 〇
- 45. BESLI BetterSleep BetterLife 主な精神疾患（P.147） 神経発達症 統合失調症スペクトラム障害 双極性障害 抑うつ障害 不安症、強迫症、パニック障害 心的外傷後ストレス障害 F20 F30 F40 解離症 F50 身体表現性障害 摂食障害 非器質性睡眠障害 F70-90 F10 物質関連障害 ICD-10 薬 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 △ 〇 〇 △
- 46. BESLI BetterSleep BetterLife 神経発達症群（P.147, 275） 発 達 障 害 自閉症スペクトラム症 Autism Spectrum Disorder 注意欠如・多動症 Attention Defict/ Hyperactivity Disorder 限局性学習症 Specific Learning Disorder 法 ：発達障害者支援法（2005年施行） 有病率：6.5% ① 社会的コミュニケーションや 対人的相互作用の質的障害 ② 行動、興味や活動の限定され 反復的な様式 ① 不注意 ② 多動性および衝動性 ① 読字 ② 書字 ③ 算数 ASD ADHD LD
- 48. BESLI BetterSleep BetterLife 統合失調症スペクトラム障害（P.148） 症 状 陽性 幻覚妄想 自我障害 陰性 不統合 精神運動貧困 • 自分を悪く評価し言動に命令 する幻声 • 何者かから注目を浴び迫害を 受けるという被害妄想 • 思考や行動における能動感の 喪失 • 自他境界感の喪失 • 自生思考や作為体験など • 感情鈍麻、意欲の低下、 自発性の低下など • 目標に向けての思考や行動を 統合することの障害 • まとまりのない会話や行動など 有病率： 0.8%
- 50. BESLI BetterSleep BetterLife 認知機能障害の中核症状（P.156, 243） 複雑性 注意 実行 機能 学習 記憶 言語 知覚 運動 社会的 認知
- 51. BESLI BetterSleep BetterLife 四大認知症（P.157） 認 知 症 神経変性 アルツハイマー型 レビー小体型 前頭側頭型血管性 • 記憶：× • 見当識：× • 言語：〇 • 感覚運動統合：〇 • 幻視 • パーキンソン症候群 • 波動性の認知障害 • 薬剤過敏性 • 自律神経症状 • Pick病 • 衝動制御障害 • 人格変化 • 失語 • 流暢性障害
- 52. BESLI BetterSleep BetterLife 向精神薬（P.161） 向 精 神 薬 抗精神病薬 定型 非定型 抗うつ薬 三環系 SSRI SNRI 抗不安薬・睡眠薬 ベンゾジアゼピン系 非ベンゾジアゼピン 気分安定薬 リチウム 抗てんかん薬 • 細胞内情報伝達系 • てんかん・双極性障害 • 細胞内情報伝達系 • 双極性障害 • 上記以外の内在性物質受容体への作用 • 不眠症 • GABA受容体活性化による抑制性後シナプス電位の発生 • 不安性障害・不眠症 • セロトニン及びノルアドレナリントランスポーター阻害作用 • うつ病・不安性障害 • セロトニントランスポーター阻害作用 • うつ病・不安性障害・強迫性障害 • モノアミントランスポーター阻害作用 • うつ病 • ドーパミンD2受容体以外の神経伝達物質受容体の作用が関与 • 統合失調症・双極性障害・うつ病 • ドーパミンD2受容体遮断 • 統合失調症
- 53. BESLI BetterSleep BetterLife 向精神薬（P.161） 抗精神病薬 抗うつ薬 ベンゾジアゼピン系 抗不安薬・睡眠薬 気分安定薬 適応 精神病症状 抑うつ症状 不安性障害・不眠症 激越・興奮・けいれん 筋緊張 躁状態 精神運動興奮 分類 定型抗精神病薬（第一世代） 三環系抗うつ薬（TCA） 超短時間作用型 リチウム • 双極うつ病への有効性や 双極性障害エピソードの 予防効果 短時間作用型 SSRI • 選択的セロトニン再取り込 み阻害薬 非定型精神病薬（第二世代） • 現在は主流 • 1990年代に開発 • 錐体外路系副作用（EPS） が比較的少ない • 治療抵抗性統合失調症に はクロザピン（クロザリル） のみ唯一有効 服薬に際して毎週の血液 検査が義務 中間型 抗てんかん薬 長時間型 SNRI • セロトニン・ノルアドレナリ ン再取り込み阻害薬 非ベンゾジアゼピン系 副作用 （有害事象） • 非定型精神病 体重増加・糖尿病悪化の リスク ① 持ち越し（hangover）効果 ② 禁止感作用・転倒 ③ 認知障害・健忘 ④ 呼吸抑制 ⑤ 反跳性不眠・反跳性不安 （rebound） ⑥ 離脱症状 ⑦ 奇異反応 ⑧ アルコールとの相互作用 • リチウム 薬疹、長期使用では腎機 能障害、甲状腺機能障害、 心機能の障害
- 57. Ⅳ-心理的アセスメントと支援
- 60. BESLI BetterSleep BetterLife 社交スキル訓練 social skills training（P.209） 問題場面の同定 社交スキル の確認 モデリングに よる習得 ロールプレイ フィードバッ ク・修正 実際場面で の実施・評価 • スキルの 必要性や 効果を説 明 • 言葉だけ でなく絵 カードや 動画を使 用 • 手本とな る他者の 振る舞い を見て学 習 • 不適切な 振る舞い を見せて どこに間 違いがあ るか考え させる • 先生やメ ンバーを 相手にし 実際に練 習 • 行動や反 応を振り 返り適切 であれば 褒め不適 切であれ ば修正を 指示 • その場で 適切に行 えるよう になった ことを確 認 • どんな場 面でも適 切にでき るか実践
- 62. BESLI BetterSleep BetterLife 多理論統合モデル（P.219） 症状 状況的な問題 不適切な 認知 現在の対人間 葛藤 家族／システム内 葛藤 個人内 葛藤 前熟考期 熟考期 準備期 実行期 維持期 終結期 動機づけ 面接法 行動療法 EMDR エクスポージャー アドラー派 心理療法 論理情動行動療法 認知療法 第3世代の行動療法 対人関係 精神分析 交流分析 対人関係 療法（IPT） 戦略派 家族療法 ボーエン派 家族療法 構造派家族療法 精神分析的 心理療法 実存的 心理療法 ゲシュタルト 療法
- 65. BESLI BetterSleep BetterLife IOMによる予防のカテゴリー（P.222） 指示的 予防 選択的予防 普遍的予防 • 一般大衆あるいはリスクが高まってい ると判断されていない人々（や集団） • 生物的・心理的・社会的リスク要因に 基づき、精神障害を発症する可能性が 高い人々 • 精神障害の予兆となるような軽微な 兆候を示しているものの、現時点では まだ診断基準を満たしていない人々
- 66. BESLI BetterSleep BetterLife 予防のために用いられる方法（P.223） 心 理 教 育 的 グ ル ー プ テーマ 内容 体験・経験 ステップ • 特定のテーマを持っていること そのテーマは参加者に共通す るテーマであること • 構成的なグループを用いて 啓発的な教育を行うこと • 認知的・行動的・情緒的な側面 が統合されるような体験学習を 促進すること ① 説明と教示 ② モデリング ③ ロールプレイによる練習 ④ フィードバックによる強化 ⑤ 現実場面での応用問題
- 67. BESLI BetterSleep BetterLife 抑うつのリスク要因（P.226） 抑 う つ リ ス ク の 5 要 因 個人的要因 認知的要因 社会的要因 家族の要因 外的な出来事
- 68. Ⅴ-基礎心理学
- 69. BESLI BetterSleep BetterLife 実証的研究法（P.230） 量的研究 仮説検証型向き 質的研究 仮説生成型向き 実験法 質問紙調査法 観察法 面接法 参加者間計画 参加者内計画 統制群法 その他 自然観察法 実験観察法 時間見本法 場面見本法 事象見本法 日誌法 日常的観察法 組織的観察法 構造化面接 非構造化面接 半構造化面接 個別面接 グループ・ インタビュー法
- 70. BESLI BetterSleep BetterLife 実証的研究法（P.231） 実験法 独立変数・・・原因となるもの。実験者が操作可能 従属変数・・・結果となるもの。実験者は操作できず、観測のみ可能 剰余変数・・・従属変数に影響を与えてしまうもの。交絡変数 ～の除去・・・・・関心のない変数を取り除くこと ～の恒常化・・・実験を通して変数の値を一定に保つこと ～の均衡化・・・影響は与えるものと見なして影響の度合を等しくならすこと カウンターバランス・・・実施順序を変えることでバランスを取ること 実験者効果・・・実験者の仮説が支持される方向に被験者が振る舞って しまうこと 要求特性・・・実験者の要求通りに振る舞うことを期待されていると 被験者に伝わってしまうこと 生態学的妥当性・・・人為的実験場面だけで再現可能な結果でないか
- 71. BESLI BetterSleep BetterLife 実証的研究法（P.231） 質問紙調査法 心理尺度・・・個人の心的特性を測定する質問項目群。心理テスト 評定尺度法・・・程度などを段階で評定するよう求める方法。評定法 信頼性・・・何度調査しても同じ結果が出るか 信頼性係数・・・再テスト法、アルファ係数など 妥当性・・・調査しようとしているものを測定できているか 構成概念妥当性・・・個々の因子を全体的に見たときに意図するものを 測れているかどうか 項目反応理論 観察法 記録方法 1. 行動目録法・・・予め決めた行動カテゴリーの行動頻度を記録する 2. 評定尺度法・・・行動の特質を段階で捉える 3. 行動描写法・・・生じた行動に対して状況含め系統的かつ詳細に記録する 信頼性係数・・・コーエンのカッパ係数 再現性 一貫性 適切さ
- 72. BESLI BetterSleep BetterLife 実証的研究法（P.233） 面接法 トランスクリプト・・・録音等の一次資料を文字に起こしたもの。逐語録 分析方法 1. グラウンディット・セオリー法 データの概念化やカテゴリー化を重視し、理論を構築する 2. シークエンス分析 時間的な連続性を重視し、現象の構造を明らかにする a. ディスコード分析 語り手の語りを中心として分析するもの b. 会話分析 語り手と訊き手のやり取りを重視して分析するもの
- 73. BESLI BetterSleep BetterLife 仮説検定と推定（P.235） 判断 仮説を採択 仮説を棄却 真 実 真 〇 第二種の誤り 誤 第一種の誤り （＝有意水準） 〇
- 77. BESLI BetterSleep BetterLife 記憶（P.241, 257） 記銘 保持 想起 覚える 覚えておく 思い出す 符号化 検索
- 78. BESLI BetterSleep BetterLife 短期記憶 short-term memory（P.241） 作動記憶 Working memory
- 79. BESLI BetterSleep BetterLife 長期記憶 long-term memory（P.241, 257） 長期記憶 顕在記憶 エピソード記憶 言語性意味記憶 潜在記憶 手続き記憶 プライミング 古典的条件づけ 宣言的記憶 非宣言的記憶
- 80. BESLI BetterSleep BetterLife 推論（P.242） 推論 帰納法 演繹法 個別の事例から 一般的な法則性などの 仮説を見出すもの 確証バイアスに注意 一般的な法則性から 個別の事例についての 命題を導き出すもの 法則・ルール 事実 法則・ルール 観察事項
- 81. BESLI BetterSleep BetterLife 問題解決（P.242） 問 題 解 決 アルゴリズム ヒューリスティック 利用可能性 代表性 係留と調整 再認 • 想起しやすい情報や簡単に 手に入る情報を優先して 判断に利用 • 想起ヒューリスティックと同義 • 代表的・典型的と思われる 事象を判断に利用 • 対象を見たことがある、感じた ことがあるという感覚を判断に 利用 • 最初に得た情報を手がかりに 検討を始め、最終的な回答を 得る • 規範的かつ系統的な方法 • 必ず問題の解決に至る • 煩雑で時間がかかる • ある程度満足のいく解が 得られる • 必ずしも正しいとは限らない • 日常的によく用いられる
- 83. BESLI BetterSleep BetterLife 行動療法―応用行動分析（P.244） 強化 reinforcement 罰 弱化 Punishment 報酬を 罰を 正の Positive 負の Negative 与える 取り除く
- 84. BESLI BetterSleep BetterLife 人格の5因子モデル（P.253） 外向性 Extraversion 情動的安定性 Neuroticism 開放性 Openness 誠実性 Conscientiousness 協調性 Agreeableness 低い場合 高い場合 • お金や結婚、地位などが良いも のだと認識はしているが、自ら 一生懸命求めることはない • 仲間・興奮・達成・賛美・ロマンス など快感を得るために積極的に、 ときに必死になる • 物事を深く考え、現実を批判的 に捉えることができる • 現実的には脅威とならなそうで あっても、警鐘を鳴らしてしまう • 楽天的でストレスフルな状況へ の対処に優れている • 危険に平気で立ち向かうため、 命の危機に陥りやすい • 実質的な問題や現実的な問題を 解くのが得意 • あらゆる種類の文化的・芸術的 活動への興味が高い • 予測不能で流動的な状況に対応 する力がある • 酒やギャンブルなどに依存しや すく、衝動で気の向くままに行動 しやすい • 目先の反応を抑制して、目標 もしくは規則を取る • 自分の基準やプランに固執して、 物事に柔軟に対応しづらい • ある程度冷酷になれ、自分と仕 事を第一に考えられる • 人間関係への関心と道徳的喜び を感じ、ボランティア活動などに も積極的
- 88. BESLI BetterSleep BetterLife 脳構造（P.255） ブロードマンの脳地図と言語野
- 89. BESLI BetterSleep BetterLife 脳機能イメージング（P.258） 脳波 事象関連 電位 脳磁図 ポジトロン 断層撮像法 機能的磁気 共鳴画像法 近赤外 分光法 electro encephalogra m event-related potential magneto encephalo graphy positron emission tomography functional magnetic resonance imaging near-infrared spectroscopy EEG ERP MEG PET fMRI NIRS 電気的活動 血流量の変化 てんかん ― てんかんの 部位特定 がん 運動中枢 言語中枢 うつ 双極性障害 統合失調症
- 92. BESLI BetterSleep BetterLife 認知機能検査（P.260） 高 次 脳 機 能 障 害 の 検 査 全般 MMSE WAIS-Ⅲ 特定 記憶 WMS-R 三宅式記銘力検査 RBMT BVRT 注意 CAT CAS ストループ検査 遂行機能 BADS WCST TMT 言語流暢性検査 ハノイの塔 • 認知症スクリーニング検査（全11問質問形式） • ウェクスラー記憶検査（16～74歳） • 13の下位検査 • 有関連対語10対と無関連対語10対から構成 • 10対を記憶させた後、一方からもう一方の語を想起 • リバーミード行動記憶検査（9種類の質問群） • 日常生活で記憶を使う場面を想定 • ベントン視覚記銘検査（8歳～成人） • 10の図版を用いて行う図形記銘テスト • 標準注意検査法 • 7つのサブテストからなる • 標準意欲検査法 • 5つのサブテストからなる • 色名語とそれが書かれたインクの色の異なる色名語を 呼称することが求められる • 遂行機能障害症候群の行動評価 • 6種類の下位検査と1種類の質問紙 • ウィスコンシンカード分類検査 • 前頭葉の実行機能を計測 • トレイルメイキング検査 • 数字を順に並べる検査と数字と文字の切り替え作業 • カテゴリ内の単語をできるだけ多く述べる意味カテゴリ 流暢性課題（CFT）とそれぞれの文字から始まる単語 をできるだけ述べる文字流暢性課題（LFT） • 大きさの異なる5つの円盤を別の棒に移し替える課題
- 93. BESLI BetterSleep BetterLife 健忘症候群（P.260） • アルツハイ マー型認知症 • 単純ヘルペス 脳炎後遺症 • ビタミンB1欠乏 によるウェル ニッケ脳症 • 視床損傷 • 前交通動脈破 裂によるくも膜 下出血後遺症 疾患例
- 94. BESLI BetterSleep BetterLife 注意（P.261） 注 意 障 害 全般（汎性） 方向（一側性） 持続性 選択性 転換性 配分性 • 注意を一定時間持続できない • 活動全体に一貫性がなくなる • 対象物に注意を向けられない • 様々な刺激の中から適切な 情報のみを見つけ出せない • 頭頂葉損傷で発現 • 多方向に注意を向けられない • 2つの作業を同時にできなく なる • 前頭葉損傷で発現 • 注意対象を切り替えられない • 頭頂葉損傷および前頭葉損傷 で発現
- 96. BESLI BetterSleep BetterLife 社会的交換理論 J.W.Thibaut & H.H.Kelly（P.263）
- 97. BESLI BetterSleep BetterLife 攻撃性（P.263） 攻撃 内的衝動説 情動発散説 社会的機能説 人間には内的な攻撃の本能（衝動）が備わっており それが表面化したのが攻撃行動であるとする説 S. フロイトやK. Z. ローレンツはこの立場による 不快感情を解消するために攻撃行動が起こるとする考え方 J. ダラートは欲求不満が何らかの攻撃行動をもたらすと主張 様々な対立や利害関係など社会的葛藤を 解決するために攻撃行動が機能しているとする説 攻撃の社会的機能としては強制・制裁・防衛・威嚇など
- 98. BESLI BetterSleep BetterLife DOHaD仮説 Developmental Origin of Health & Disease（P.271） 成人健康・疾病胎児期起源説 胎児期や生後直後の栄養状態が成人してからの健康に影響を及ぼすという考え方
- 99. BESLI BetterSleep BetterLife 自我 統合 世代性 親密性 自己同一性 勤勉性 積極性 自律性 基本的信頼感 時期 年齢 未達成の場合 老年期 50歳～ 絶望 成人期後期 30歳～ 停滞 成人期前期 20歳～ 孤立 思春期 青年期 ～20歳 同一性拡散 児童期 ～12歳 劣等感 幼児期後期 3～6歳 罪悪感 幼児期前期 1～3歳 恥 疑惑 乳児期 0～2歳 不信 心理社会的発達理論 （＝E,H.Eriksonのライフサイクル論）P.271
- 100. BESLI BetterSleep BetterLife 生涯発達（P.274） サクセスフル・エイジング 離脱理論 活動理論 持続理論 高齢化に伴い社会的活動が減ることを自然なこととして受け入れ 無理をして新たな活動を差し込む必要はないとする説 仕事や子育てが終わってもそれに代わる活動を続けることで 活動量を維持することが大切だとする説 減少する活動量を他の何かで埋めようとするのではなく むしろ過去の仕事を継続したり過去に積み上げてきたものを そのまま活かしていくべきだとする説
- 101. BESLI BetterSleep BetterLife 身体障害（P.276） 身 体 障 害 感覚器官 視覚障害 聴覚・平衡感覚 音声・言語障害 そしゃく障害 肢体 肢体不自由 内臓器官 その他 （心臓・腎臓・呼吸器・小腸・ AIDSによる機能障害）