ペーパーレス会議を導入する際の３つの課題とその対策

1. インフォテリア株式会社
2016 年 11 月
White Paper
(C) 2016 Infoteria Corporation. All Rights Reserved.
ペーパーレス会議を導入する際の
３つの課題とその対策
ペーパーレス会議を成功に導くポイント

2. 2
(C) 2016 Infoteria Corporation. All Rights Reserved.
はじめに
業務の中で行われる会議は、メンバーとの意思疎通を図るための重要なプロセスの1 つ。会議を開催するためには、会
議資料の印刷や配布など事前準備が必要不可欠です。また、会議資料の修正が発生して直前で資料を差し替える、機密
資料などが含まれている場合は情報漏えい対策のために資料回収するなど、紙の資料を使った会議を運営するにはそれな
りの時間と手間が発生します。
そこで取り組みたいのが、iPad などのタブレットを導入し、紙を使わないペーパーレス会議による働き方改革、ワーク
スタイル変革です。しかし、実際にペーパーレス会議の仕組みを導入しても、単に資料を共有するだけでは不便な面も多く、
なかなか現場に根付いていかないのも事実です。
このホワイトペーパーでは、事例などに触れながらペーパーレス会議のメリットを振り返り、実際に運用する際のポイン
トやその課題を解消するためのソリューションについてわかりやすく紹介します。
焼き肉のたれやドレッシングを取り扱っている日本食
研ホールディングス株式会社では、経営判断の迅速化を
目的に、役員 22 人に対して iPad を支給し、重要な決
裁を出張時などオフィスに不在の際でも行えるような環
境を整えています。
この iPad を有効活用するべく、経営会議時に紙の資
料を全廃し、iPad によるペーパーレス会議を実現して
います。ペーパーレス会議を実施したことで、従来の会
議に比べて情報の幅が広がり、会議の直前に発生しがち
な資料変更にも柔軟に対応。
安全性の高いシステムを採用したことで機密情報の漏
えい防止にも役立っており、1 つの会議あたり 700 枚
以上の資料印刷と製本の手間が削減できたと定量的な効
果も表れています。
ペーパーレス会議の
魅力
iPad に代表されるタブレットが広く普及した今、ビ
ジネスの現場でもタブレットを利用する機会が増えてい
ます。その用途の 1 つとして挙げられるのがペーパー
レス会議です。
実は、働き方改革やワークスタイル変革に向けてタブ
レットなどの新たなデバイスが導入され、その活用用途
の 1 つとして紙を使った会議をやめようという動きが
増えています。
すでに多くの企業がペーパーレス会議に取り組んでお
り、きちんと導入効果が得られている企業も少なくない
のが実態です。

3. 3
(C) 2016 Infoteria Corporation. All Rights Reserved.
また野村證券株式会社では、営業用パンフレットなど
PDF 化された販促資料を閲覧するデバイスとして活用
するだけでなく、さまざまな会議に iPad を活用するこ
とでペーパーレス会議を実現しています。
以前は紙の配布を減らすために小さな文字で印字して
しまって見えづらいケースや、プロジェクタで資料を投
影しても広い会議室だと文字が読みにくいというケース
も。
しかし今では、手元にある iPad で自由に文字を拡大
しながら資料が閲覧できるようになり、直感的な操作で
誰から学ぶこともなく全員が使いこなせている状況で
す。
会議での議題を事前に配布するために締め切りを設け
ていましたが、今ではその設定も不要で、常に最新の情
報を共有しながら討議を行うことができるようになった
とペーパーレス会議の有用性について力説しています。
さらに、必要な情報に手軽にアクセスできる環境を
整えることができるようになると、情報共有がどこから
でも行えるようになり、育児や出産、介護などさまざま
な事情を抱える人たちを受け入れるダイバシティーの観
点からも、タブレットによる情報閲覧・活用は有効な手
段になり得ます。
優秀な人材を受けれるための環境づくりにも一役買っ
てくれるはずです。もちろん、ペーパーレス会議を実践
していくことで紙の削減が可能になり、環境配慮という
CSR の視点でも企業をアピールできるようになります。
ペーパーレス会議を
実現するための課題
実際にペーパーレス会議を実現することでさまざまな
効果が期待できますが、一方でタブレットを活用した
ペーパーレス会議に取り組んだものの、なかなか現場で
使ってもらえず、宝の持ち腐れになってしまったという
企業も少なくないのが実情です。
それはなぜなのでしょうか。具体的には大きく 3 つの
課題が考えられます。
【課題1】情報の分散よって、
情報漏えいリスクが高まる
会資資料などを事前にタブレットに配布する際には、
メールやファイル共有ツールなどがよく利用されます。
この場合、コンテンツは自由にシェア可能となり、参
加者全員のデバイス上にダウンロードされることで資料
がクライアント側に残ってしまうことに。そうなれば、
デバイスの紛失による機密情報の流出リスクは避けられ
ません。
課題
1．情報の分散によって、情報漏洩のリスクが高まる
2．会議を運営するための準備に時間がかかる
3．紙の運用に慣れており、使いにくいと感じてしまう
画像：日本食研ホールディングス株式会社様
画像：野村證券株式会社様