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OSS - Open Source Software
Futoshi Tanuma
オペンソウセ?
自己紹介
• 田沼 太 (Twitter @futot1) (日本UNIXユーザ会所属)
• 家族4人で横浜市鶴見区に在住
• 1967年2月16日デビュー
• 四捨五入すると来年100歳
• 1985年 埼玉県立熊谷高校卒業(カズレーザーでおなじみ)
• 1990年 芝浦工業大学卒業(某S紋ユーザでおなじみ)
• 趣味はプロレスとかプロレスとかプロレス
• うそ。他にもあります。。。
電子工作、おいしいものを食す、音楽を聞く、
IT系勉強会に参加..etc
自己紹介
• 好きなプロレス団体 旧UWF
• 好きな音楽 YMOとかYMOとかYMOとか
高中正義とか、その周辺
• 好きなおいしいもの おいしいかな光線が
出まくってるもの
• 好きなコンピュータメーカー Sun, DEC
– どっちも既に消滅。。。
• 好きな電子部品 高輝度青色LED
• 好きなマイクロプロセッサ MOSTek 6502
• 好きなプログラミング言語 Python
自己紹介
• 1982年、高校1年生の時にパソコンに出会う
• うっかりすると来年でコンピュータ生活35年
• 当時買ってもらったパソコンは。。。
SHARP MZ-80B!
• 先進の機能、優れた操作性
• 高性能・高速CPU Z-80A (4MHz) 搭載!
• 広大な64Kバイトメインメモリーをフル装備!
• 10インチ グリーンモニタ (つまり白黒ではなく緑黒)
• キャラクタモード時
– 80桁X25行の最大2000文字表示!
• グラフィックモード時(オプション)
– 320 X 200 ドット表示! (もちろんグリーン1色)
• ソフトウェア制御可能なデータ記録用カセット
テープデッキを搭載!
で、本題
オープンソースって???
蓋の開いたソース?
オープンソース
↓
オープンソース・ソフトウェア
それじゃあ、ソースって?
↓
ソースコード
そもそもコンピュータって?
• 現在のコンピュータはほぼ全てノイマン型
– プログラム内蔵方式
• 演算装置(CPU)+記憶(メモリ)+入出力(I/O)
– これはハードウェア
– 単体のICチップからなるCPUをマイクロプロセッサとも呼ぶ
• ハードウェア上でソフトウェア実行
ソフトウェア=プログラム
• プログラムとは、コンピュータに実行させる命
令のリスト(データを含む場合も)
• コンピュータ (CPU) が直接解釈できる命令は
機械語=マシン語のみ(0と1の羅列)
– 機械語はCPUの種類ごとに全く異なる
• 命令って、たとえば。。。
– メモリのXXX番地の中身を読んで同じ値をYYY番地に書き込め
– XXX番地の中身に値YYYを足してZZZ番地に書き込め
– XXX番地の値が0なら続く命令はYYY番地から読め
– IOのXXX番地からデータを読み込みメモリのYYY番地に書き込め
ソフトウェア=プログラム
• プログラムはプログラミング言語で記述
• 低水準言語と高水準言語(高級言語)
• 低水準言語≒アセンブリ言語=機械語と1対1
に対応→アセンブラで機械語に変換
– 0/1の羅列でなく人間の理解しやすいシンボル(例: LD A 80H)
• 高水準言語→専用ソフトで機械語に翻訳
– コンパイラ(事前)、インタプリタ(逐次)、ランタイム方式(その中間)
• 変換/翻訳前のプログラムは通常単なるテ
キストファイル→これがソースコード
ここでようやく。。。
オープンソースと言えば。。。
• UNIX/Linux
• GNU
• 伽藍とバザール
オープンソースとは
• つまり、ソースコードを公開すること
– 企業秘密がまる見え
– 米国の政府資金プロジェクトではソースコードを
一般公開(納税者への還元)
– GNU=リチャードストールマン(FSF)
• ソフトウェアはFree(=自由,≠無料)であるべき
=フリーソフトウェア,ソースコード独占は害悪
– エリックレイモンド→「伽藍とバザール」で「オープ
ンソース」が一気に普及
UNIX
• 1960年代にMIT/GE/AT&Tベル研でMulticsと
いうOperating Systemの開発プロジェクト→壮
大かつ複雑なプロジェクト
– 開発は停滞しベル研は次第に距離を置くように
– ベル研で放置されていたDEC PDP-7上にMultics
のアイデアをスケールダウンしたOSを実装
• これが後のUNIXの原形となる
– Ken Tompson/Dennis Ritchie等は自分のプログラ
ミング環境を失いたくなかった
• 一説にはMultics上で開発したSpace Travelというゲームがやりたかった
から、とも。
UNIX
• UNIXの評判が広まるもAT&Tは独占禁止法の関
係で当時コンピュータ産業に参入不可
– UNIXはテープ代程度の実費で配布され一気に広ま
る(もちろんソースコード込みで配布)
– 利用者たちが発見したバグを修正してAT&Tに送り返
すようになる
– UCBではAT&T UNIXを基にしたバークレー版UNIX BSD
が開発される。(もちろんソース込みで配布)
• 他にも当時UNIXライセンスを受けた各社からAT&Tコード派生の独自UNIXが
多数登場。マイクロソフトさえかつてはXenixとして販売
– 1984年にAT&T分割。その代わり通信以外への分
野の参入が認められる
• コンピュータ産業への参入→UNIXを売り物に→ソースコードの配布が行われ
なくなる
• オープンなUNIX社会が一転閉じたものに。。。
GNU (Free Software Foundation)
• リチャードストールマン→GNU創始者
• ソフトウェアはFree=自由であるべき
• 自由にソフトウェアを共有したい!
– 自分でフリーなOSを作ろう
– とりあえず開発環境としてUNIXを使い、少しずつ
部品を置き換えていこう→GNU is Not UNIX
• copyleft
– もしあなたがフリーのソフトウェアに改良を施せば、
その改良もまたフリーでなくてはいけない
• GNU GPL (General Public License)
Linux
• 1991年にヘルシンキ大学の学生だったLinus
Torvaldsが。。。
– 自分の80386パソコンでUNIXライクなOSを動かしたい
– 当時MINIXはあったがこれでは機能が制限されすぎ→自分で作ろう
– 完成したLinuxカーネル+GNUコマンド群でUNIXライクなOSが完成!
– GPLで利用可能とし、MINIXのニュースグループに投稿、同好の士の
間に急激に普及
– 利用者自身が追加機能開発、バグ修正等により積極的に開発者と
して参加
– Linux普及に伴い、大企業に雇用されたプログラマも仕事として開発
に参加
– 「目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない」
– 伝統的なソフトウェア工学の概念では考えられなかった開発スタイル
が大成功した例
伽藍とバザール
• エリックレイモンドが書いたソフトウェア開発
に関するエッセイ
– オープンソース4部作の第1作
– Linuxの成功例を参考に、自分自身が小さなOSS
の開発を試行して、バザール方式は有効である
ことを実証
• ちょうどこの頃に「オープンソース」という言葉
が「発明」された
– GNUの「フリーソフトウェア」という言葉にネガティ
ブな印象を持つ人々(主に企業)がこぞって使う
オープンソースが流行
• 企業も続々OSSを採用
– 社内システム、外部Webインフラとして
– コンピュータメーカーは外販も
• プロプライエタリな自社ソリューションを捨ててLinux +
Apacheで販売するケース
• このための投資として、コミュニティに寄付、開発者の
雇用等を行うケース
• 知らないところで知らないうちにOSSの成果物
を利用
– WindowsのTCP/IP機能は一部BSDのコードを利用
オープンソースにすればうまくいく?
• 必ずうまくいくとは限らない
• そんなウマい話なわけない
– Netscapeのケース
• インターネット黎明期はみんなNetscape Navigator
• マイクロソフトはWindows 95にブラウザ搭載しない愚
• その後方針転換してWindowsにIEをタダでバンドル
• Netscapeは一気に瀕死の状態。。。
• 起死回生の策としてオープンソース化をはかる
– 社内開発前提のコードがいきなりオープンソース化されても、コミュニティが理解するま
で相当な時間が必要
– 「オープンソースという魔法の粉を振りかければすべてがうまくいくわけではない」
• Firefoxの成功で奇跡のカムバックまで5年かかった
オープンソースコミュニティへの参加
• コミュニティへの参加はプログラミングの貢献
によるものだけではない
– ドキュメント書く人、翻訳する人、テストする人、広
報、エバンジェリスト、各種交渉役
– お金の問題はよく聞きます
• 企業からの寄付は金銭、機材の貸与、職場の提供な
どがある
• (たぶん)金は出すけど口は出さない、が理想
– コミュニティとは言え、ソフトウェアを開発、推進す
る組織
まとめ
(このスライドは公開自粛します)
説明後の追加部分
• ご説明後にご質問いただいた件、書き方がよ
くなかったなと思った件、本当はこんなことも
あんなことも喋りたかった件、等々を補足させ
ていただきます。。。
• まずはここから
• 自己紹介の
「日本UNIXユーザ会所属」
ネタではなく本気です。
– マジメに言うとコミュニティ側からの意見的な。。
説明後の追加部分
• UNIX (slide21,22)のその後
– 1970年代にAT&Tベル研で開発され当初は事実上ほぼ無
償で希望者にソースコード込みで配布されたUNIXは、
1984年よりAT&Tの商品になってしまった
– ちょうどその前後より商用UNIX機ベンダーが出始める
• 搭載OSは正規にライセンスを受けたAT&T版UNIXをベースにしたベン
ダーとBSD版UNIXをベースにしたベンダーがあった
• 1980年代はBSD版UNIX派の方が多数派だったと思う→ネットワークに必
須のTCP/IP機能はBSD版の方が先=定評があった
Sun microsystemsもSONY/NEWSもDEC/UltrixもBSD派
• AT&T版のソースコードの入手は困難にはなったが、UNIXを通常利用す
るうえでそれが大きな問題になるわけでもなく、日々性能を増していった
UNIXワークステーションはどんどん使われるようになる
• とりわけ勢いがあったのは元々BSD派のSun Microsystems
– 1980年代終わり頃より1990年代後半までは、ほぼSunのひとり勝ち状態
説明後の追加部分
• UNIX (slide21,22)のその後
– ところが1991年にSunがAT&Tと共同でSunOS(SunのBSD
ベースのUNIX)とAT&TのSystem V Release 4を統合して、
SVR4ベースのUNIXに切り替えると発表
• 既存のBSD版ベースをSunOS 4、新しいSVR4ベースをSunOS 5と呼んだ
• SunOS 5は1992年にリリースされたが引き続きSunOS 4も提供され、実際
には1995年くらいまでSunOS 4を使うユーザが多かった
– SunOS 5=Solaris 2は当初はあまりパフォーマンスがよくなかった
– また以前のSunOS 4=Solaris 1.1とは特にシステム管理方法が大きく変わってしまった
– Sun以外のUNIXベンダーはSun+AT&T連合(UNIX International)
に反発してOSF(Open Software Foundation)を結成し、よりBSD
に近いOS(OSF/1)をリリースし、対立図式が完成
– これが世に言うUNIX戦争
説明後の追加部分
• UNIX (slide21,22)のその後
– UNIX戦争の勝者はいったい誰だったのか?
• 実はそれはLinux
• 商用UNIXベンダーは争いごとなんかしてる場合じゃなかった
• どこが勝ち組ともいえないような状況で、どちらかというとSunはほぼ同じ
勢いを維持
• しかしその後、Intel製CPU性能向上に対してSun独自のCPU (SPARC)の性
能向上で遅れを取り始めるようになる
• Windows NTの発展、オープンソースなかでもLinuxの発展→どちらもIntel
製CPUを使うPCサーバで動作
• その結果、商用UNIXはその多くをLinuxに食われてしまう結末に。。。
– AT&TとBSDの間の訴訟問題でPC用のBSDのソースコード配布停止騒動などもあり、
Linux普及が一気に進んだ
• 現在はUNIX系OSと言えばLinuxが圧倒的な勢力を誇る
– 商用UNIXベンダーもなくなったわけではないが。
– BSDも各コミュニティで開発が続いている。
説明後の追加部分
• GNU (slide23)
– Richard Stallmanは救世主か?
• 資料作成上、UNIXがソース配布終了の次のスライドがGNUで、Richard
Stallmanが救世主だったかのように受け取られた方もいるかもしれませ
んが、少なくとも本人はそれを意図していません。
– GNUのコンパイラや各種コマンド群は広く利用され、更にのちに各種Linuxディストリ
ビューションの重要な構成要素となったため結果的にそうなった側面はある
• StallmanはUNIXの動向とは関係なく、ひたすら自分の意思に従い自分の
理想へと邁進していただけ
• UNIX互換OSを目指したのは、UNIXがいちばんマシと考えたから
• Stallmanの思想では、明確にフリーソフトウェア≠オープンソース
– ソースコードが公開されていても、それを改変・修正時に制限が付くのならば、それは自
由なソフトウェアではない
– 実はGNUは未完成→OSの中心部、カーネルがまだ。。
• Linus Torvalds「GNUカーネルが当時利用可能だったら私はLinuxの開発
を行わなかっただろう」
説明後の追加部分
• Eric Raymond著(山形浩生訳)「伽藍とバザール」
http://cruel.org/freeware/cathedral.html
– ちなみに山形さんのページ http://cruel.org/jindex.html には他にも「ハロウィ
ン文書」(Microsoftが対外的にはあんなのはオモチャと揶揄するオープン
ソースに実は恐れおののいていたことがうかがえる社内文書が流出したも
の)も置いてありおもしろいです。
• 説明中に紹介したリンク(上から1/3くらいのところ)
http://think-gnu-distribution.appspot.com/html/tgb03.html
― 実際に我々がすべきことは、『プログラムをラインセンスすることによって人々
に売り付けること』から、その『サポートやサービスにお金を請求すること』に変
えることです。なぜならば、ソフトウェアをコピーすることはとても安上りだが、そ
のサポートは大変なことだからです。 ―
– 1991年にビレッジセンターの中村満さんがRichard Stallmanにインタビュー時に一緒に
いた(たぶん) Michael Tiemannとの会話の一部分
– Michael TiemannはCygnus Solutions=GNUソフトウェアの商用サポートを生業とする会
社の共同出資者
説明後の追加部分
• 脱線用ネタ
– OS?
• 一般的にOS=Operating Systemの略と見なされます。Open
Sourceの略と受け取ってくれる人はあまりいません。(個人の意見)
OSS=Open Source Softwareという略語はよく使われてます
– そもそもOperating Systemってなんだ?(ここからが本当の脱線)
• 知ってるOSの名前を挙げてみて
Windows, iOS, Android, TRON (!) ← これらは広義のOS
• 狭義のOSはカーネルを指す
• カーネルとはOSの中核部分 (カーネルが36個でカーネルサンダース)
• OS(カーネル)はハードウェアとアプリケーションの間に入り、対
ハードウェアではCPU、メモリ、入出力機器等の資源管理を、対ソ
フトウェアではアプリケーションの実行許可、ハードウェアを抽象
化したサービス(異なるハードウェア同士の違いを吸収)を提供
こんなカタチの
コンピュータハード
ウェアがありました
ハードウェア ハードウェア
もしもOSがないと。。。
ワープロソフト
作りました
ワープロ
ハードウェア
表計算ソフト
作りました
表計算
ハードウェア
よく見ると
途中までは同じ!
ここまではどっちも同じ
もしもOSがないと、各ソフトウェアは、
キーボード入力を取得する
マウス位置を取得する
画面に文字を表示する
等々の機能を全て自前で実装しないといけません。
このような基本的な機能はどのソフトウェアでも共通して利用するのに。。。
共通部分をあらかじめ用意しておけば、みんなで同じことをする必要なく、
その上で稼働する各ソフトウェアの固有部分だけ作ればいいはず。。
こんなカタチの
コンピュータハード
ウェアでも
ハードウェア2
もしもOSがあれば。。。
もしもOSがあれば、異なるハードウェアがあったとしても、OSの部分で各ハードウェ
アの違いを吸収するようにしておけば、各アプリケーションから見たら同じ。
同じOSが動けば、異なるハードウェア上でも容易に同じソフトウェアが動かせる!
ハードウェア1
こんなカタチの
コンピュータハード
ウェアでも
ハードウェア3
はたまたこんなでも
ハードウェア2ハードウェア1 ハードウェア3
表計算 表計算 表計算
説明後の追加部分
• 脱線用ネタ
– 世界で最初のコンピュータ(電子計算機)は?
• 1946年発表のエッカートとモークリーが作ったENIAC=Electronic Numerical
Integrator And Computer(ペンシルベニア大学)を知っていたあなた、えらい!
• でも残念
• 現在では1939年に試作機が完成したアイオワ州立大学のアタナソフとベリーのコ
ンピュータ(通称ABC)を最初のコンピュータとするのが通説
• もっともコンピュータとは何か、の定義によるところはある
• ノイマン型コンピュータということだとEDSAC(1949年)あたり?
– デジタルコンピュータ?
• 現代のコンピュータはほとんど「デジタル」コンピュータ
• 指折り数えられるのが「デジタル」、物差しのように目盛り間の値も読めるのは「ア
ナログ」(針の時計でも秒針が連続的でなく1秒ごとに動くのはデジタル)
• アナログコンピュータってのもあるんですよ
• オーディオ好きさんはオペアンプ(演算増幅器)って聞いたことありますよね、これ
を演算に使っていたのがアナログコンピュータ(大学の実験で使いました)
• アナログコンピュータ以前は機械式計算機(さすがにこれはコンピュータとは言わない)
説明後の追加部分
• 脱線用ネタ
– 最初のマイクロプロセッサは日本人が開発
• 1960年代終盤の電卓戦争の頃、日本のビジコン社が創業間もな
い米Intel社に電卓用LSIチップセットの開発を依頼
• 当時のIntelはメモリ専業でビジコンの依頼=およそ10個のLSIチッ
プ を同時開発するほどのリソースはなかった
• Intelのテッドホフがソフトウェアで動かすマイクロプロセッサのアイ
デアを提案→開発するチップ種類を削減
• しかしなかなか開発が進まず結局ビジコン社の嶋正利がIntelに
出向き、ほぼ一人で論理設計(物理設計はIntelのフェデリコファジン)
• こうして1971年に i4004が完成
• 嶋さんはその後ビジコンを退職→リコーに勤務
• リコーに米Intel CEO(当時)ロバートノイスが嶋さんをスカウトに来る!
• 米Intelに転職し、i8080の開発に参加
(i8080のパターンの隅には嶋家の家紋が刻まれているそう)
• その後IntelからスピンアウトしたZilog社設立に参加
大ベストセラーとなるZ80を開発
説明後の追加部分
• 脱線用ネタ
– Webサーバ
• Tim Berners-Lee=World Wide Webの発明者が1990年にNeXT
cube上で最初のWebサーバを開発=CERN httpd
– ちなみにFolioに参加のTINDはCERNからのスピンオフ企業
• 1993年にイリノイ大学のNCSA (National Center of
Supercomputing Applications)でNCSA httpdが開発された
– 2番目のWebサーバかつCGIが利用可能な最初のWebサーバ
– 一時はインターネットの95%のWebサーバを占め、広く使われたが、徐々に
ソースコードのメンテナンスが滞るようになった
• NCSA httpdのソースコード開発はApache group(現在はApacheソフトウェ
ア財団)に引き継がれ、それがApache HTTP serverとなる
– 当初はNCSA httpdソースコードに対するパッチ群だったが、現在は完全に書
き換えられNCSA由来のコードは残っていないらしい
– FolioではApacheのライセンスを採用
» OSSのライセンスにもいろいろありまして中でもApacheライセンスは緩い方、逆に
厳しいのはGNU GPL

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