整形外科 後輩向け
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初期研修医の後輩向けに作ったスライドです。ERにおいて10人に1人は整形外科的疾患に悩んでおられます。需要は大きく、やりがいがあります。
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整形外科 後輩向け
- 2. 需要は大きい • 2015.5/11-17の1wで • 64例 / 639例 • 10人に1人は整形外科的な主訴
- 3. 骨折概論 • 受傷機転 （プリント参照) • 圧痛点 • 画像
- 4. 画像の選択 • レントゲン2方向 • ＋CT、opeしそうなら3D-CT • ＋相談のうえ、MRI
- 5. 画像の見方 • 圧痛点と照らし合わせて • 骨一つ一つの皮質骨を指でなぞる • 小児は左右の比較を
- 6. 折れているか折れていないか • 圧痛点＞画像 • 臨床的に折れてそうなら”折れてる” • 下肢は特に慎重に
- 8. コンサルするか否か • 入院適応 • 整復（骨折、脱臼 etc) • （画像評価）
- 10. 入院適応 • 緊急手術が必要 • 痛みのため歩いて帰れない • それ以外は “ RICE + 固定 “
- 12. 固定 • オルソグラス ： 四肢 • リブバンド(バストバンド) ： 肋骨、上腕骨頚部 • クラビクルバンド ： 鎖骨 • 三角巾 : 上腕骨骨幹部
- 13. 固定は良肢位で
- 14. 包帯巻き • 始まりは余らせて • 緩くコロコロと • 1/2 - 1/3ぐらい重なりをつけて
- 15. 骨折各論
- 16. 高齢者の転倒 • 胸腰椎、両股関節のXpはルーチンで • 椎体骨折はよくある。新規か陳旧性か。 • 下肢の骨折はADLが一段階下がる
- 18. 見逃された骨折 • 脛骨高原骨折 • 踵骨骨折 • 足関節周辺骨折 • 第5中足骨近位端骨折
- 19. 脛骨高原骨折 7 : 1 : 2
- 20. 追加で・・・
- 21. 救急外来とは • 緊急疾患を除外する場所 • 患者の主訴に応える場所 • 診断をつける場所ではない
- 22. ムンテラでは • 断言しない • フィードバックを • 主訴に応えられているのか確認
- 23. コンサルでは • 病名 + 何をしてほしいか ( = 1 sentence ) • 1 sentence + 詳細 (現病歴etc) • 短く簡潔に
- 24. 1000人診よう • 様々な主訴に出会おう • 患者は減っている • “たくさん診るぞ”という気持ち
- 26. 症例登録を！
- 28. JATECコース • 外傷診療の”型”を学ぶ • 全国で開催 • 日本外傷診療研究機構(JATEC)が主催
- 29. Take home message • 圧痛点 • RICE + 固定 (折れても折れてなくても) • 1000人診よう
- 30. 質問？
Editor's Notes
- 監修 整形外科/井戸田先生
- 11 9/89 2/25 12 4/78 1/25 13 8/85 3/25 14 7/83 4/21 15 8/89 3/32 16 13/99 1/17 17 15/116 2/19 合計 64/639 10% 入院 16/164 10%
- ○受傷機転 「どのような大きさのエネルギーが、どの方向から患者の身体にかかり、どこへ抜けたのか」 ぶつけてなくても骨は折れる。 受傷機転によりどの骨折が起こりやすいのか、覚える。 ○圧痛点 骨折部に限局した圧痛はMalgaigne(マルゲーニュ)の圧痛点と言う。骨折部位を特定するために診断価値がある。 骨自体には神経がないが、骨折を起こすと骨の表面にある神経が集中している骨膜 が破壊され、ほとんどの場合で強い自発痛や圧痛を生じる。 骨折時の圧痛は骨折部に限局 して強いのが特徴。 どの部位に圧痛点、というよりもどの骨に圧痛点があるのか、と意識すること。 →一言に肩といっても、上腕骨頚部、大結節、肩峰、肩鎖関節、鎖骨遠位端、烏口突起、肩甲骨など ○画像 次のスライドで説明
- 圧痛点を中心にXpをオーダー 画像の撮り方は、わからなければ放射線の人と相談。 ※MRIは整形外科医にコンサルしてから ・ムンテラが難しい ・特に下肢について臨床的に折れているはずなのにXpCTでは明らかではなく、歩いて帰れないとか エコーも。 ⇒骨皮質の途絶、段差、血腫も描出できる。
- 骨端線の影響で見にくい
- ただし結局、軽微な骨折(転位小さい)であると思われ、保存でよいと思われる。
- 迷ったらコンサルを。いまは優しい先生が多いです。 ただし、目的をハッキリさせること。
- ○痛み 圧迫骨折、恥坐骨骨折 ○物理的に 頸部骨折など それ以外はＲＩＣＥ+固定
- いわゆる「初期治療」 →専門的治療の方針を整形外科と相談 R：固定を含む I：冷却による疼痛コントロール、血流抑えて炎症押さえる。 C：内出血の抑制 E：心臓より高い位置へ。血流押さえる
- 初めてやるなら帰す前に上のチェックを
- みんなでやってみよう
- 包帯は自然ときつくなっていく。緩く巻く！
- 椎体骨折、頚部骨折、恥骨骨折などなど ○新規か陳旧性か 骨折部の周囲の骨化 圧痛など自覚症状との比較 最終的にはMRI
- 骨折はMRIにて、骨髄の浮腫性変化を反映し 急性期：T1で低信号、T2で等〜高信号 慢性期：正常の信号強度 で認められる。
- 整形ファイル参照
- 脛骨近位の骨端骨折は，発症頻度は全長管骨中0. 8～3. 1％で，交通事故や高所からの転落などの直達外力によるものが多く 益田泰次，永田義紀：脛骨近位部骨端線損傷に対する治療．関節外科2004；23：114 － 118． これは全例、整形外科コンサルトです。
- 病態がわかれば初期治療できる
- 何をしてほしいのか ・入院 ・整復 ・画像評価 ・治療方針の相談 ●1 sentence ～歳男性で、～を疑い、～をしてほしい方のコンサルトです。 例１：65歳男性で転倒後の右肘の痛みで来院、Xpで右顆上骨折があり、治療方針の相談をしたいのですが 例２：65歳男性で、不安定狭心症の既往があって、2hr前から持続する胸痛、呼吸苦でMIを疑う患者様の診察を依頼したいのですが
- 2-3回目で通ることが多いです
- 当日記入