研究概要
- 4. 高速反応流研究分野 小林(秀)・早川研究室 ゼミ 進捗報告
パイロン -‐
キャビティ概略図
パイロン
パイロン付キャビティ保炎器
~パイロン付キャビティ保炎器を用いた燃料噴射~
パイロンの存在によって貫通力が上がり,パイロン背後とキャビティ内の圧力差により上
向きの速度が誘起されることで火炎を主流中心にて形成することができる.
~上向き速度の発生原理~
パイロンの後端で膨張波が発生する
パイロン背後にて低圧領域の生成
キャビティ内との圧力差によって
上向き速度が誘起される
パイロン付キャビティ保炎器を用いた燃焼場
および流れ場に関する研究は少ない.
これまでのパイロン付キャビティ保炎器の流れ場に関する研究[1]
[1] Andrew B. Freeborn et al., AIAA paper 2008-4709, (2008).
3/12
- 6. 高速反応流研究分野 小林(秀)・早川研究室 ゼミ 進捗報告
パイロン付キャビティ保炎器の設計
ü ダクト内でのチョークを防ぐ
ü パイロンから発生する衝撃波を
弱くする
~設計において重要なパラメータ~
パイロン角 :
20.7°
幅 : 12 mm
高さ : 17 mm
長さ : 45 mm
ブロッケージ率 :
3.78 %
[2] G. B. Northem et al., AIAA 89-2525 (1989).
1) パイロンから発生する衝撃波を弱くするためにはパイロン角をなるべく小さくする
必要がある
2) Northem et al. によるとダクト内でのチョークを防ぐためにはダクトに対するパイロン
断面積ブッロケージ率が20%以下であることが必要[2]
・パイロンがダクトに対して占める断面積率
・適切なパイロン角の設計
Main stream
Main stream
5/12
- 9. 高速反応流研究分野 小林(秀)・早川研究室 ゼミ 進捗報告
非燃焼試験(噴射なし)
Cavity shear layer &
LE expansion
Ø ダクト内でのチョークを防ぐためにブロッケージ率を
20 %以下に抑えたことで超音速流を達成
Ø キャビティ前縁からせん断層および膨張波が形成
Ø アフトランプ斜面から斜め衝撃波が形成
Ø パイロン角の先端から弱い斜め衝撃波が形成
ü 設計構想が反映されているか
ü パイロン付キャビティ保炎器特有の流れ場を再現しているか
~非燃焼実験の目的~
パイロン付キャビティ保炎器
特有の流れ場を再現
Flow direction
今回の実験で得たシャドウグラフ写真
Freebornらによる
シャドウグラフ写真[1]
8/12
- 10. 高速反応流研究分野 小林(秀)・早川研究室 ゼミ 進捗報告
燃焼試験
Pjet = 0.77 MPa, To = 717 K, φ = 2.53
Pjet = 0.75 MPa, To = 691 K, φ = 1.64
真横から見た写真
少し下から見上げた写真
Ø 火炎は壁面から離れ,主流中心にて形成
Ø キャビティ内に火炎は存在しない
パイロンの存在により,噴流はパイロン上部まで到達
キャビティ内に予燃焼ガスが滞在しにくい環境である可能性
燃焼ガス中の赤色発光は
水蒸気発光によるものである[3]
[3]
佐藤ら 第45回日本燃焼シンポジウム講演論文集 2007 pp.496-497
Flow direction
Flow direction
9/12
パイロン背後の低速域と主流速域に
おいて速度差が生まれる
自由せん断層が形成され,混合促進
- 11. 高速反応流研究分野 小林(秀)・早川研究室 ゼミ 進捗報告
燃焼試験
Pjet = 0.77 MPa, To = 717 K, φ = 2.53
Pjet = 0.75 MPa, To = 691 K, φ = 1.64
真横から見た写真
少し下から見上げた写真
Ø 火炎は壁面から離れ,主流中心にて形成
Ø キャビティ内に火炎は存在しない
パイロンの存在により,噴流はパイロン上部まで到達
キャビティ内に予燃焼ガスが滞在しにくい環境である可能性
燃焼ガス中の赤色発光は
水蒸気発光によるものである[3]
[3]
佐藤ら 第45回日本燃焼シンポジウム講演論文集 2007 pp.496-497
Flow direction
Flow direction
9/12
低速域
主流速域(高速域)
自由混合層
パイロン背後の低速域と主流速域に
おいて速度差が生まれる
自由せん断層が形成され,混合促進