在宅医療と薬局・薬剤師
ファルメディコ株式会社
一般社団法人 在宅療養支援薬局研究会
狭間研至
1
ご質問
• どうすれば、全国の薬局薬剤師が在宅医療に
取り組めるようになるか?
• 在宅医療推進にあたっての現場の問題点?(特
に法制度上の問題点・要望等)
• 在宅への薬剤師介入のデータ・エビデンス?
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.2
薬学
医学
IT
ファルメディコ=Pharmedico
Pharmaceutical science
Medical science
Computing system
3 (C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.
理念:「新しい医療環境の創造」
1976年 1995年
2004年∼
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.4
超高齢社会の地域医療
要介護高齢者の在宅での薬物治療
確実な配薬・服薬支援 患者ごとの個別化医療
医療のマンパワー不足をいかにして補うか?
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.5
医療従事者の数
(平成22年度厚生労働白書)
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医師 看護師* 歯科医師 薬剤師
*保健師・助産師・准看護師を含む
2006年より薬学教育は6年制に移行している
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.
7 (C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.
医師・看護師によるバイタルサイン講習会
医師
薬剤師
薬剤師
薬剤師
カリキュラム(5時間)
1.講義
2.実技実習
3.実技試験(ロールプレイ)
4.筆記試験
修了証を発行
8 (C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.
薬剤師から薬剤師へ
9 (C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.
薬剤師+バイタルサイン
• 医薬品の副作用をモニタリングできる
• 在宅医療の質的向上→医薬品適正使用によるQOLの改善
• 軽微な体調変化がチェックできる
• 地域の見守り体制強化→急変対応・孤独死の回避
• 薬局・薬剤師を地域医療リソースへと変貌しうる
• 一般用医薬品の活用→初期治療とトリアージ機能の充実
追加投資なく、地域医療体制が強化できる
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.10
ご質問
• どうすれば、全国の薬局薬剤師が在宅医療に
取り組めるようになるか?
• 在宅医療推進にあたっての現場の問題点?(特
に法制度上の問題点・要望等)
• 在宅への薬剤師介入のデータ・エビデンス?
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.11
薬局・薬剤師が
在宅医療に取り組めない理由
過去30年の「調剤薬局」偏重指向
立地依存の高効率ビジネス
決断不要な従属的業務
薬剤師臨床能力 ・調剤報酬制度
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.12
薬剤師臨床能力
• 自ら「決断」できる知識
• 製剤学・薬物治療学・薬物動態学
• 患者の状態を「アセスメント」する能力
• バイタルサイン+フィジカルアセスメント
• 「医療人」としての胆力
• 多職種連携・情報共有・看取りへの参画
Collaborative Drug Therapy Managementが在宅医療では必要
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.13
調剤報酬制度
• 薬剤師の実質的仕事量に応じた調剤報酬体系
• 医療・介護連携における医療・介護報酬体系
• 在宅訪問1回○点ではなく「在宅療養支援薬局」
のような施設基準
医療提供施設としての「薬局」
医療人としての「薬剤師」
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.14
薬剤師が克服すべき3つの壁
知識の壁
技能の壁
態度の壁
処方箋に従い調剤する以外に?
患者のアセスメント技術
「地域の医療人」としての自覚
TechnicianからPharmacistへ
Pharmaceutical CareからCDTMへ
PharmacistからClinical Pharmacistへ
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.15
ご質問
• どうすれば、全国の薬局薬剤師が在宅医療に
取り組めるようになるか?
• 在宅医療推進にあたっての現場の問題点?(特
に法制度上の問題点・要望等)
• 在宅への薬剤師介入のデータ・エビデンス?
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.16
現場の(法制度上の)問題点
要介護高齢者の居宅等での薬物治療支援
情報の共有
報酬制度の整合性
医薬品の供給
多職種連携、薬薬連携
医薬連携
居宅療養管理指導の範囲
一般用医薬品の在宅での販売
急変時の迅速な医薬品供給
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.17
情報共有
• ケアカンファレンス:薬局薬剤師と他
の医療・介護職との連携
• 退院時共同指導:病院薬剤師と薬局薬
剤師の連携
• 日常調剤業務:処方医師と処方箋応需
薬剤師の情報共有
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.18
報酬制度の整合性
• 特別養護老人ホームにおける居宅療養管理
指導の適用拡大(悪性疾患以外)
• 実質業務は、居住系施設と同様の場合が多い
• 医師の訪問診療同行への評価
• 医師との情報共有・連携に有用だが…
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.19
医薬品の供給
• 一般用医薬品の薬剤師による在宅での
受け渡し(販売の場所が薬局以外)?
• 予想される体調変化に対応するための
医薬品供給の方法
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.20
ご質問
• どうすれば、全国の薬局薬剤師が在宅医療に
取り組めるようになるか?
• 在宅医療推進にあたっての現場の問題点?(特
に法制度上の問題点・要望等)
• 在宅への薬剤師介入のデータ・エビデンス?
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.21
在宅医療への薬局の取り組み
• 第一段階:お薬の配達と服薬支援
• 残薬管理とコンプライアンス向上
• 第二段階:処方設計への参画
• 回診への同行、カンファレンスへの参加
• 第三段階:プライマリケア&見守り
• バイタルサイン・フィジカルアセスメント
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.22
まだ、個別事例が出ているのみの段階
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.
Hypothesis
• 看護・介護スタッフの労働負荷が軽減され、  
介護施設の介護レベルが向上
• 残薬減少・投薬内容適正化、転倒・誤嚥性肺炎・
褥瘡の予防・改善により、医療費削減に寄与
• プライマリケア、見守り体制の強化により、  
地域医療レベルの向上
23 (C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.
専門薬剤師制度の創設
• 名称:在宅療養支援専門薬剤師
• 専門薬剤師取得条件
• 受験資格:CPC*認証の認定薬剤師
• 申請条件:
• e-learningによる所定講義の受講(知識)
• バイタルサイン講習会の受講(技能)
• 在宅療養支援の症例報告5例(実践)
• 症例がない場合にはディレクター在籍薬局での実習
*CPC: 一般社団法人 薬剤師認定制度認証機構
CPCの定める「専門薬剤師制度」認証取得を目指す
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かかりつけ医
処⽅方箋調剤
⾼高齢者の居宅宅等
訪問服薬指導と  
服薬⽀支援
軽微な体調変化
の早期感知
医薬品、衛⽣生材料料、
⽇日⽤用雑貨品等の供給
次世代型  
薬局  
「薬局3.0」
従来型薬局  
「薬局2.0」
機能拡張  
職能拡⼤大
多職種連携  
情報共有
薬局・薬剤師による⽣生活・医療療⽀支援
訪問診療療
IT
インフラ
IT
インフラ
次世代型薬局「薬局3.0」を活⽤用した  
⾼高齢者居住安定化スキーム  
(平成21年年度度  国交省省⾼高齢者居住安定化モデル事業採択)
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在宅宅療療養⽀支援薬剤師認定制度度
5万3千軒の薬局・13万5千人の薬局薬剤師を
地域医療リソースへと変貌させる
(C) Kenji Hazama, M.D., Ph.D.
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在宅医療と薬局・薬剤師