ネットで個人はどこまで
追われているか
TOKYO WEBMINING #23
TOMI YOICHI @TOMIYOICHI
自己紹介
   最近まで某アクセス解析ツールのプロダクトマネージャ
   現職は、パイプドビッツ社で自社PaaSの技術支援部門
   Webマーケ系のシステム構築支援が得意分野
   過去にはリモートセンシング、GIS、気象などで、手広く
    データ分析やアルゴリズム研究に従事




                前回の発表:アクセスデータの収集と解析                          #8
                http://www.slideshare.net/YoichiTomi/ss-5774686
今日の主な話題

   Webマーケティング方面のトレンド
   トラッキング技術の限界
   アクセス解析ツールの利用目的
   サードパーティーのデータソース
   「特定しました」系
   法的なポイント
Webマーケティング方面
のトレンド
   ”マーケティング・データベース”・・・CRMとの連携
   リード・ナーチャリング
   マーケティング・オートメーション
   進む行動ターゲティング広告
   オフラインのデータとの統合(O2O)
進化する広告効果分析

   アトリビューション分析
       過去に接触した各広告などの貢献度の分析


   第三者配信アドサーバー
       広告主が独自にクリエイティブを配信
       サイト外でアドネットワークに接触した履歴がデータ化
アクセス解析

   ビジネスとしては、オワコン化が進む。
   役割が低くなったわけではなく目的が変化


   「交通量調査」から「どんな人が歩いているか」に焦点
   セグメントされた訪問者別の行動傾向の分析
傾向としては
ユニークユーザーの識別・特定
   訪問者(お客様、見込み客)の理解
       より効果的なオファーの提示のため
       行動履歴から属性を推定する。
個人を特定しようと必死な例



          示談相談や解約のために
          「連絡くれ」という
          大量のスパムメール
サードパーティーの
データソース
   ツールバーログ             ECサイトの購買ログ
   スマートフォン・アプリケー       実店舗でのPOSデータ
    ションログ
                        その他、多種多様なデータ
   ソーシャルグラフ
   SNSのプロフィールデータ
   検索サイトのサーチワードログ
   IPアドレスー組織・企業名


オンラインの活動はどこかで誰かにログられている
  個人のプロファイリングがさらに容易に
「特定しますた」系
   見事なソーシャルハッキングの例
   オンライン/オフラインの断片情報をつなぎ合わせれ
    ば、大抵の個人は特定される。
   そしてインターネットは「忘れてくれない機械」




               2012年10月20日09時07分 読売新聞
ネットとリアルの非対称性

   リアルでは顧客理解は「美談」
   ネットで同じことを追及すると「プライバシー問題」
日本の法律では?
   個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)


   個人情報
個人情報とは、生存する個人の情報であって、特定の個
人を識別できる情報(氏名、生年月日等)を指す。これ
には、他の情報と容易に照合することができることに
よって特定の個人を識別することができる情報(学生名
簿等と照合することで個人を特定できるような学籍番号
等)も含まれる(2条1項)。


「管理元で容易に照合できて特定個人が識別されない限
り該当しない説」が有力
EUの動向
   1995年 EUデータ保護指令(95/ 46/ EC)
       日本に個人情報保護法を成立させた契機(1997)
   2012/5/25 Cookie法 Opt-in必須
   2012/1/25制定 新しいデータ保護規則法案
       「データ主体」IPアドレスやCookieを含む「オンライン
        上の識別子」や「位置データ」など
       データ利用に明示的な同意が必要
       「忘れられる権利」「データポータビリティ」
       「自動処理でのプロファイリング拒否の権利」



          日本の法整備が遅れ過ぎ
まとめ
   データ分析の大きな目的は「人間の理解」
   顧客理解の努力の結果、個人を特定してプロファイリン
    グし、より販売機会を増やし、LTVを上げていく方向に動
    いています。


   その一方で、プライバシー侵害に近いレベルまで個人の
    オンラインでの行動が追われ、さらに、オフラインの情
    報と関連づけられようとしています。


   現状でこれらに制限を加える法整備や規制は十分とは言
    えない。個人レベルで注意深く情報をコントロールする
    必要があります。


   逆に事業者は、個人情報保護に関する規制に関しては十
    分注意が必要。特に海外展開をする場合。

ネットで個人はどこまで追われているか

  • 1.
  • 2.
    自己紹介  最近まで某アクセス解析ツールのプロダクトマネージャ  現職は、パイプドビッツ社で自社PaaSの技術支援部門  Webマーケ系のシステム構築支援が得意分野  過去にはリモートセンシング、GIS、気象などで、手広く データ分析やアルゴリズム研究に従事 前回の発表:アクセスデータの収集と解析 #8 http://www.slideshare.net/YoichiTomi/ss-5774686
  • 3.
    今日の主な話題  Webマーケティング方面のトレンド  トラッキング技術の限界  アクセス解析ツールの利用目的  サードパーティーのデータソース  「特定しました」系  法的なポイント
  • 4.
    Webマーケティング方面 のトレンド  ”マーケティング・データベース”・・・CRMとの連携  リード・ナーチャリング  マーケティング・オートメーション  進む行動ターゲティング広告  オフラインのデータとの統合(O2O)
  • 5.
    進化する広告効果分析  アトリビューション分析  過去に接触した各広告などの貢献度の分析  第三者配信アドサーバー  広告主が独自にクリエイティブを配信  サイト外でアドネットワークに接触した履歴がデータ化
  • 6.
    アクセス解析  ビジネスとしては、オワコン化が進む。  役割が低くなったわけではなく目的が変化  「交通量調査」から「どんな人が歩いているか」に焦点  セグメントされた訪問者別の行動傾向の分析
  • 7.
    傾向としては ユニークユーザーの識別・特定  訪問者(お客様、見込み客)の理解  より効果的なオファーの提示のため  行動履歴から属性を推定する。
  • 8.
    個人を特定しようと必死な例 示談相談や解約のために 「連絡くれ」という 大量のスパムメール
  • 9.
    サードパーティーの データソース  ツールバーログ  ECサイトの購買ログ  スマートフォン・アプリケー  実店舗でのPOSデータ ションログ  その他、多種多様なデータ  ソーシャルグラフ  SNSのプロフィールデータ  検索サイトのサーチワードログ  IPアドレスー組織・企業名 オンラインの活動はどこかで誰かにログられている 個人のプロファイリングがさらに容易に
  • 10.
    「特定しますた」系  見事なソーシャルハッキングの例  オンライン/オフラインの断片情報をつなぎ合わせれ ば、大抵の個人は特定される。  そしてインターネットは「忘れてくれない機械」 2012年10月20日09時07分 読売新聞
  • 11.
    ネットとリアルの非対称性  リアルでは顧客理解は「美談」  ネットで同じことを追及すると「プライバシー問題」
  • 12.
    日本の法律では?  個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)  個人情報 個人情報とは、生存する個人の情報であって、特定の個 人を識別できる情報(氏名、生年月日等)を指す。これ には、他の情報と容易に照合することができることに よって特定の個人を識別することができる情報(学生名 簿等と照合することで個人を特定できるような学籍番号 等)も含まれる(2条1項)。 「管理元で容易に照合できて特定個人が識別されない限 り該当しない説」が有力
  • 13.
    EUの動向  1995年 EUデータ保護指令(95/ 46/ EC)  日本に個人情報保護法を成立させた契機(1997)  2012/5/25 Cookie法 Opt-in必須  2012/1/25制定 新しいデータ保護規則法案  「データ主体」IPアドレスやCookieを含む「オンライン 上の識別子」や「位置データ」など  データ利用に明示的な同意が必要  「忘れられる権利」「データポータビリティ」  「自動処理でのプロファイリング拒否の権利」 日本の法整備が遅れ過ぎ
  • 14.
    まとめ  データ分析の大きな目的は「人間の理解」  顧客理解の努力の結果、個人を特定してプロファイリン グし、より販売機会を増やし、LTVを上げていく方向に動 いています。  その一方で、プライバシー侵害に近いレベルまで個人の オンラインでの行動が追われ、さらに、オフラインの情 報と関連づけられようとしています。  現状でこれらに制限を加える法整備や規制は十分とは言 えない。個人レベルで注意深く情報をコントロールする 必要があります。  逆に事業者は、個人情報保護に関する規制に関しては十 分注意が必要。特に海外展開をする場合。