グリーンロジスティクス事例研究会	


                                 気候変動・エネルギー政策の
                                 現状と今後への展望

                                 ~安全・安心で持続可能な未来へ向けて~
                                 WWFジャパン
                                 気候変動・エネルギーグループ
                                 リーダー
                                 山岸 尚之
                                 2012年6月21日(木)
                                 日本ロジスティクスシステム協会	




© WWF-Canada / Frank Parhizgar                         1
WWFのご紹介
                   の



100〜
   〜
                5000〜
                    〜
5大陸、
100カ国以上          全世界
で活動              5,000人以上
                 の職員




   1961
                5百万〜
                 百
   1961年創立
   ジャパンは1971年    全世界
                 500万人以上
                 のサポーターの方々



                   Photo: © Michel Roggo / WWF-Canon
本日の概要	


1.  世界的な気候変動政策の動向

2.  日本のエネルギー政策の動向

3.  エネルギー政策を考える際のトレンド

4.  WWFシナリオ



                        3
1.世界の気候変動対策

進行する気候変動、遅れる対策




                 4
IPCCの予測と実績の比較	



                                                               予測	




出所)   Gavin Schmidt (2012) “2011 Updates to model-data comparisons” Retrieved February
      9, 2012 from http://www.realclimate.org/index.php/archives/2012/02/2011-updates-to-
      model-data-comparisons/ 	
                                                                                            5
排出量は4℃上昇シナリオへ	
                                                   ℃




(出所) John Cook. (2012) “IEA reveals emissions are up again, but it’s not all bad news”
http://theconversation.edu.au/iea-reveals-emissions-are-up-again-but-its-not-all-bad-news-7321 	
                                                                                             6
手遅れになる前に	




(出所)   IEA. (2011) World Energy Outlook 2011. IEA.	
                                                               7
予測を超える海氷面積の縮小	



                                                                        モデルの	
  
                                                                        予測より	
  
                                                                        早く縮小	




(出所)   Gavin Schmidt (2012) “2011 Updates to model-data comparisons” Retrieved February
       9, 2012 from http://www.realclimate.org/index.php/archives/2012/02/2011-updates-to-
       model-data-comparisons/ 	
                                                     8
+4℃の世界に関する研究が始まっている	

         今世紀末まで海面上昇は0.5〜2m (ただし、1m
         未満になる可能性は極めて低い)。これに対応す
         るための費用は年間2,700億ドルに上る。
         南アメリカ、アフリカ、アジアの大部分において、
         熱帯雨林にとっての気候条件が失われる。一部、
         コンゴ盆地西部においては適地が増加する。
         ほとんどの主要河川流域において、人口増から
         の水資源への圧力が来る2060年頃に、気候変
         動による変化の圧力(降雨パターンの変化等)が
         重なる。
(出所)   Mark New, Diana Liverman, Heike Schroder and Kevin Anderson (2012) Four degrees
       and beyond: the potential for global temperature increase of four degrees and its
       implications. Philosophical Transactions of the Royal Society. 369: 6-19	
        9
ダーバン・パッケージの合意	




会議は会期延長2日目の朝にようやく合意を達成	




                                10
京都議定書からの流れ	


 年	
                        出来事	
1992	
 国連気候変動枠組条約(UNFCCC)	
1997	
 第3回締約国会議(COP3)で京都議定書採択	
2001	
 COP7にてマラケシュ合意(京都議定書のルールブック)採択	
2005	
 京都議定書・発行	
  
       モントリオール合意 → AWG	
  KP(京都議定書の特別作業部会)開始	
2007	
 COP13・COP/MOP3でバリ行動計画採択	
  
       → AWG	
  LCA(条約の特別作業部会)開始	
2009	
 COP15・COP/MOP5でコペンハーゲン合意が「留意」	
2010	
 COP16・COP/MOP6でカンクン合意	
2011	
 COP17・COP/MOP7でダーバン・パッケージの合意	


                                                 11	
 11
ダーバン・パッケージ	

                       共有ビジョン	
Ø  京都議定書第2約束期間の設立     緩和(先進国・途上国) 	
Ø  ダーバン・プラットフォームの設立   REDD	
Ø  緑の気候基金(GCF)の設立     セクトラル・アプローチ	
Ø  カンクン合意の実施と深化       メカニズム	
                       対応措置	
 先進国の削減数値目標	
          適応	
 森林吸収源	
                                  AWG LCA	
                       資金	
 メカニズム	
               技術開発・移転	
 対象ガス等	
           AWG KP	
                       キャパシティ・ビルディング	
 政策措置の潜在的帰結	
          レビュー	
                                              12
国際義務の空白期間?	



                       EU等は第2約束期間は義務がある	

第2約束期間参加国
(EU・ノルウェー等)	
                  2013	
       2017	
   2020	



 第2約束期間不参加国                空白になる?	
(日本・ロシア・カナダ等)	
                  2013	
                2020	



 途上国・アメリカ	
                  2013	
                2020	

                                             13
“ギガトン・ギャップ”	



        目標削減量	
  



     60〜110億トン	



     必要な削減量	
  



 (出所) UNEP (2011) Bridging the
      Emission Gap. UNEP.	
                          14
どうやって“ギャップ”を埋めるのか?	


           運輸部門には
           14〜20億トンの
           ポテンシャル	

               燃費改善	
  
               早期のEV導入	
  
               低炭素燃料の
               導入	
  
               大規模モーダ
               ルシフト	
  
               活動量の低減	
  


        (出所) UNEP (2011) Bridging the
             Emission Gap. UNEP.	
                                    15
“ギャップ”をウェッジ(楔)で刻む	




     サプライチェーン:   	
  2億t	
  
     自動車・バスの効率化: 	
  7億t	
  
     国際船舶・航空:    	
  2億t	
  


(出所)   Kornelis Blok, Niklas Höhne, Kees van der Leun and Nicholas Harrison (2012) Bridging the
       greenhouse-gas emissions gap. NATURE CLIMATE (advance online publication)
       www.nature.com/natureclimatechange	
                                                                                                  16
2.エネルギー政策の動向

混迷を続けるエネルギー政策議論




                  17
大きな流れ	

時期	
      出来事	
 2011年5月	
 菅首相(当時)がエネルギー政策の「白紙」からの見直しを宣言	
       6月	
 「エネルギー・環境会議」が発足	
  
            →12年夏までに「革新的エネルギー・環境戦略」策定すると発表	
  
       8月	
 固定価格買取制度を導入する再生可能エネルギー特措法が成立	
       10月	
 経産省・総合資源エネルギー調査会・基本問題委員会が始まる	
       12月	
 エネルギー・環境会議・コスト等検証委員会が報告書を採択	
  
             エネルギー・環境会議が「基本方針」を採択	
 2012年2月	
 電力システム改革専門委員会が始まる	
  
       6月	
 固定価格買取制度の詳細がまとまる	
  
       6月	
 エネルギーの「選択肢」がまとまる?	
  
                                                 18
政府の検討プロセス	




(出所)   エネルギー・環境会議(2012)「選択肢に関する中間的整理(案)(概要)」 エネ
       ルギー・環境会議 第9回会合(2012年6月8日)資料 	
             19
エネルギーの選択肢原案	
選択肢1	
    	
        原子力発電比率ゼロ早期実現/再生可能エネルギーを基軸	
選択肢2	
    	
        再生可能エネルギーの利用拡大最大限	
  
              原子力依存度を低減するが2030	
  年以降は安全強化等を見極めた上で決定	
選択肢3	
    	
        原子力発電への依存度は低減させるが、一定の比率を中長期的に維持	
  
              再生可能エネルギーも含めて多様で偏りの小さいエネルギー構成	
選択肢4	
    	
        社会的コストを事業者(さらには需要家)が負担する仕組みの下で、市場に
              おける需要家の選択	


    現状	
                  26%	
           11%	
                          60%	
                      3%	
  
 選択肢1	
   0%	
                 35%	
                           50%	
                      15%	
  
 選択肢2	
              15%	
               30%	
                      40%	
                 15%	
  
 選択肢3	
                   25%	
                    25%	
                 35%	
            15%	
  

            0%	
       10%	
   20%	
   30%	
   40%	
   50%	
   60%	
   70%	
   80%	
   90%	
   100%	
  
                               原子力	
       再生可能エネ	
            火力	
           コジェネ	
(出所)     総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(2012) 「エネルギーミックスの選択肢の
         原案について(溶け込み版)」 基本問題委員会 第26回会合(2012年6月5日)資料  	
                                                                                                             20
地球温暖化対策の選択肢原案	

                                 原案	
       原案	
      原案	
      原案	
      原案	
     原案	
  
                         現状	
                                                               (参考)	
                                 1-­‐1	
                                      	
    1-­‐2	
                                                 	
   2-­‐1	
                                                           	
   2-­‐2	
                                                                     	
    3	
                                                                            	
      4	
                                                                                     	
GHG	
        2030年	
     0%	
    -­‐25%	
 -­‐25%	
 -­‐25%	
 -­‐31%	
 -­‐27%	
 -­‐30%	
 -­‐24%	
削減量	
  
(90年比)	
     2020年	
             -­‐11%	
 -­‐5%	
     -­‐11%	
 -­‐15%	
 -­‐12%	
 -­‐13%	
   -­‐9%	
         一次	
                    -­‐24%	
 -­‐24%	
 -­‐21%	
 -­‐23%	
 -­‐21%	
 -­‐21%	
 -­‐16%	
省エネ	
  
(10年比)	
 最終	
                    -­‐23%	
 -­‐23%	
 -­‐20%	
 -­‐23%	
 -­‐20%	
 -­‐20%	
 -­‐15%	
         消費	

再エネ	
        電力	
        9%	
    35%	
     35%	
      31%	
     35%	
     31%	
    31%	
    22%	
	
           一次	
        7%	
    21%	
     21%	
      18%	
     20%	
     18%	
    18%	
    13%	

                                            0%	
  
原発	
                     26%	
    0%	
                15%	
     15%	
     20%	
    25%	
    35%	
                                           (20年)	



  (出所)       環境大臣 細野豪志 (2012) 「地球温暖化対策に関する複数の選択肢原案に
             ついて(中間報告)」 エネルギー・環境会議 第9回会合(2012年6月8日)資料 	
                                                                                               21
「中間的整理」	




(出所)   エネルギー・環境会議(2012)「選択肢に関する中間的整理(案)(概要)」 エネ
       ルギー・環境会議 第9回会合(2012年6月8日)資料 	
             22
日本のエネルギー
          一次エネルギー国内供給	
  
              (2010)	
  
         自然エネ	
                廃棄物他	
          0.9%	
                2.8%	

水力	
3.2%	
                         石炭	
                原子力	
          22.6%	
     ü  自然エネルギー(水力含む)
                11.3%	
  
                                             = 約4%
           ガス	
          19.2%	
                          ü  原子力 = 約11%

                            石油	
                                           ü  化石燃料 = 約82%
                            40.1%	
  



 (出所)  経済産業省・資源エネルギー庁(2012) 「平成22年度(2010年度)エネルギー需給
       実績(確報)」	
                                  23
日本の電力	

        発電電力量 (2010年度)	
  
                   年

                    一般水力	
 新エネ等	
              7.8%	
  
  1.2%	
                           揚水	
                                   0.9%	

        原子力	
                                            ü  自然エネ(水力含む)
        30.8%	
                 石炭	
                                23.8%	
       = 9%

                                            ü  原子力 = 31%

                                            ü  化石燃料 = 59%
                    LNG	
 石油等	
                    27.2%	
  
  8.3%	
  

(出所)  経済産業省・資源エネルギー庁(2011) 『エネルギー白書』	
                                                             24
エネルギーのフロー(流れ)	




(出所)  経済産業省・資源エネルギー庁(2011) 『エネルギー白書』	
                                         25
電力は重要だが・・・	

                         最終エネルギー消費	



                              24%	
  


                                        電力	
                                        その他	


               76%	
  




(出所)  経済産業省・資源エネルギー庁(2012) 「平成22年度(2010年度)エネルギー需給
      実績(確報)」	
                                                26
3.今後のエネルギー政策を
  考える

国際的な動向




                27
やっぱり石油価格は上がる	




(出所) US EIA (2011). International Energy Outlook 2011 US EIA	
                                                                 28
原子力も高くなる?	
       米国とフランスにおける原子力発電所建設費用が
       数の増加と共に増えていることを示すグラフ	




(出所)   Arnulf Grubler (2010) The costs of the French nuclear scale-up: A case
       of negative learning by doing. Energy Policy. 38: 5174–5188	
            29
安くなる自然エネルギー	
       太陽光発電と風力の規模拡大に伴うコスト低減を示すグラフ	




(出所)   IPCC (2011) Summary for Policy Makers: Special Report Renewable
       Energy Sources (SRREN)                                            30
日本の貿易赤字の要因	




(出所)   Financial Times. January 25, 2012	
                                                  31
増える化石燃料負担	


  5兆円から15〜20兆円への負担増を既に放置してきている	




(出所)   環境省(2011) 	
                                   32
世界的な投資のトレンド	

 10億ドル	
   億
                    自然エネルギーと従来型エネルギーに対する投資(2004-­‐2010年)	
                                                      年
    250	
  

    200	
  

    150	
  

    100	
  

      50	
  

        0	
  
                 2004	
     2005	
   2006	
     2007	
   2008	
   2009	
   2010	
  
                            化石燃料投資	
             再生可能エネルギー投資	
                元のデータでは、化石燃料投資はEIA・IEAのデータより計算されている。 自然エネルギー
                投資は、資産金融および小規模プロジェクトを含むが、大規模水力は含んでいない。	

(出所) UNEP (2011). Global Trends in Renewable Energy Investment 2011.
                                                                                      33
4.WWFのシナリオ	

「100%自然エネルギー」という選択肢	




                        34
「将来」の1つの考え方	




                                                       ①省エネでエネルギー
                                                       の無駄を無くして	


   ②原発はなるべく早く廃止して	
                                    ③残りを
                                                       自然エネルギーで	

2012	
     2020	
     2030	
     2040	
     2050	
  
     目指すべき	
          このままなりゆき	
            原発	


                                                                    35
現在注力している活動	


「自然エネルギー100%キャンペーン」実施中	


                 エネルギーシナリオ作成	

                  政策提言	
      キャン	
                 企業とのパートナーシップ	

                  市民への働きかけ	
日本で「自然エネルギー100%」を達成するエネルギー・シナリオ報告書を発表
詳しくは、 http://www.wwf.or.jp/change_en/ 
WWFの「脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案」	

MTOE	
    	
400	
  
350	
  
300	
  
                                                               現在の	
  
250	
                                                          約半分に	
200	
  
150	
  
100	
                                                         残りを	
  
  50	
  
                                                              自然エネで	
    0	
  
     2008	
        2020	
      2030	
       2040	
       2050	
  

     石炭	
         石油	
        ガス	
        原子力	
        水力	
         地熱	
     太陽光	
        風力	
        バイオマス	
     太陽熱	
        車上太陽光	
      省エネ分
部門毎の省エネルギー比率(2008年比)	

   0%	
  
                  全体	
                      産業	
                      家庭	
                      業務	
                      運輸	
-­‐10%	
  
                                       -­‐11%	
  
-­‐20%	
  
             -­‐20%	
                       -­‐22%	
  
-­‐30%	
                                                                                   -­‐25%	
  
                                                                                                                     -­‐31%	
                  2020	
  
                  -­‐33%	
  
-­‐40%	
                                                                                        -­‐35%	
                                       2030	
  
                                                    -­‐41%	
                                                                                   2050	
  
-­‐50%	
                                                                                                -­‐47%	
          -­‐48%	
  
                          -­‐51%	
  
-­‐60%	
  
                                                                 -­‐60%	
  
-­‐70%	
                                                              -­‐66%	
  
                                                                                                                                  -­‐69%	
  
                                                                              -­‐74%	
  
-­‐80%	
  
WWFシナリオ:運輸部門における省エネ	

                                   2008年比では、エネルギー消費量は約70%減	
90	
  
         百万	
  TOE	
                  	
80	
                                                       省エネ分	

70	
                                                       旅客	
                                                           貨物	
60	
  

50	
  

40	
  

30	
  

20	
  

10	
  

  0	
  
   2008	
              2020	
        2030	
     2040	
              2050	
  
運輸部門における想定	

    部門	
         活動量	
         2050年までの省エネルギーの内容	
                                   年
旅客輸送	
 自家用乗用車	
   人口に比例	
         効率70%向上、エコドライブ、カーシェアリング	
 営業用乗用車	
   人口に比例	
         効率70%向上、エコドライブ、カーシェアリング	
 バス	
       人口に比例	
         効率30%向上	
 鉄道	
       人口に比例	
         効率20%向上	
 海運	
       人口に比例	
         効率30%向上	
 航空	
       人口に比例	
         10%がTV会議へ。効率30%向上	
貨物輸送	
 貨物自動車	
    材料資源指数に比例	
 効率60%向上、エコドライブ、モーダルシフト15%	
 鉄道	
       材料資源指数に比例	
 効率20%向上+モーダルシフトによる増加	
 海運	
       材料資源指数に比例	
 効率30%向上	
 航空	
       材料資源指数に比例	
 効率30%向上	

※材料資源指数とは、粗鋼、エチレン、セメント、紙・板紙の生産量を合計したものを2008年を1として指数化	
                                                         40
実現のために必要な政策(運輸部門)	



Ø  燃費規制強化の継続
Ø  モーダルシフトのために必要な異業種間連携の強化
Ø  地域レベルでのカーシェアリング普及奨励
Ø  エコドライブに関する普及啓発
Ø  航空機の軽量化・省エネ化の支援→義務化
Ø  船舶の高効率化支援→義務化
    /航路の省エネルギー化奨励
WWFシナリオ:運輸部門の燃料構成	

百万	
  TOE	
         	
                           電気自動車	
 90	
  
                                      水素	
 80	
  
                                      バイオマス	
 70	
                                 車上太陽光	
 60	
                                 石油	
 50	
  
 40	
  
 30	
  
 20	
  
 10	
  
   0	
  
    2008	
     2020	
     2030	
     2040	
     2050	
  

                                                           42
2030年/2050年の燃料構成	

                            2030年	
                               2050年	
             石炭	
 石油	
 ガス	
 太陽	
 バイオ	
 水素	
 電力化	
 太陽	
 バイオ	
 水素	
 電力化	

 旅客	
  自家用乗用車	
         65%	
      15%	
    0%	
 10%	
 10%	
 30%	
     0%	
 35%	
 35%	
  営業用乗用車	
         60%	
       8%	
 12%	
 10%	
 10%	
 15%	
 25%	
 30%	
 30%	
  バス	
             50%	
              20%	
 30%	
                40%	
 60%	
  鉄道	
             50%	
                      30%	
 20%	
                 50%	
 50%	
  海運	
             50%	
              35%	
 15%	
                70%	
 30%	
  航空	
             60%	
              40%	
                     100%	
 貨物	
  貨物自動車	
          45%	
       0%	
 30%	
12.5%	
12.5%	
     0%	
 50%	
 25%	
 25%	
  鉄道	
             50%	
                      50%	
                      100%	
  海運	
             50%	
              40%	
 10%	
                70%	
 30%	
  航空	
             60%	
              40%	
                     100%	
                                                                                  43
まとめ	



n  続く気候変動問題
n  国際的な取組みもゆっくりではあるが続いている
n  日本の取組みが進んでいると慢心することはできない
n  エネルギー政策の議論の中で、気候変動の視点を	



                               44
ご静聴ありがとうございました	




                   46

グリーンロジスティクス事例研究会でのプレゼン

  • 1.
    グリーンロジスティクス事例研究会 気候変動・エネルギー政策の 現状と今後への展望
 ~安全・安心で持続可能な未来へ向けて~ WWFジャパン 気候変動・エネルギーグループ リーダー 山岸 尚之 2012年6月21日(木) 日本ロジスティクスシステム協会 © WWF-Canada / Frank Parhizgar 1
  • 2.
    WWFのご紹介 の 100〜 〜 5000〜 〜 5大陸、 100カ国以上 全世界 で活動 5,000人以上 の職員 1961 5百万〜 百 1961年創立 ジャパンは1971年 全世界 500万人以上 のサポーターの方々 Photo: © Michel Roggo / WWF-Canon
  • 3.
    本日の概要 1.  世界的な気候変動政策の動向 2.  日本のエネルギー政策の動向 3. エネルギー政策を考える際のトレンド 4.  WWFシナリオ 3
  • 4.
  • 5.
    IPCCの予測と実績の比較 予測 出所) Gavin Schmidt (2012) “2011 Updates to model-data comparisons” Retrieved February 9, 2012 from http://www.realclimate.org/index.php/archives/2012/02/2011-updates-to- model-data-comparisons/ 5
  • 6.
    排出量は4℃上昇シナリオへ ℃ (出所) John Cook. (2012) “IEA reveals emissions are up again, but it’s not all bad news” http://theconversation.edu.au/iea-reveals-emissions-are-up-again-but-its-not-all-bad-news-7321 6
  • 7.
    手遅れになる前に (出所) IEA. (2011) World Energy Outlook 2011. IEA. 7
  • 8.
    予測を超える海氷面積の縮小 モデルの   予測より   早く縮小 (出所) Gavin Schmidt (2012) “2011 Updates to model-data comparisons” Retrieved February 9, 2012 from http://www.realclimate.org/index.php/archives/2012/02/2011-updates-to- model-data-comparisons/ 8
  • 9.
    +4℃の世界に関する研究が始まっている   今世紀末まで海面上昇は0.5〜2m (ただし、1m 未満になる可能性は極めて低い)。これに対応す るための費用は年間2,700億ドルに上る。   南アメリカ、アフリカ、アジアの大部分において、 熱帯雨林にとっての気候条件が失われる。一部、 コンゴ盆地西部においては適地が増加する。   ほとんどの主要河川流域において、人口増から の水資源への圧力が来る2060年頃に、気候変 動による変化の圧力(降雨パターンの変化等)が 重なる。 (出所) Mark New, Diana Liverman, Heike Schroder and Kevin Anderson (2012) Four degrees and beyond: the potential for global temperature increase of four degrees and its implications. Philosophical Transactions of the Royal Society. 369: 6-19 9
  • 10.
  • 11.
    京都議定書からの流れ 年 出来事 1992 国連気候変動枠組条約(UNFCCC) 1997 第3回締約国会議(COP3)で京都議定書採択 2001 COP7にてマラケシュ合意(京都議定書のルールブック)採択 2005 京都議定書・発行   モントリオール合意 → AWG  KP(京都議定書の特別作業部会)開始 2007 COP13・COP/MOP3でバリ行動計画採択   → AWG  LCA(条約の特別作業部会)開始 2009 COP15・COP/MOP5でコペンハーゲン合意が「留意」 2010 COP16・COP/MOP6でカンクン合意 2011 COP17・COP/MOP7でダーバン・パッケージの合意 11 11
  • 12.
    ダーバン・パッケージ 共有ビジョン Ø  京都議定書第2約束期間の設立 緩和(先進国・途上国)  Ø  ダーバン・プラットフォームの設立 REDD Ø  緑の気候基金(GCF)の設立 セクトラル・アプローチ Ø  カンクン合意の実施と深化 メカニズム 対応措置 先進国の削減数値目標 適応 森林吸収源 AWG LCA 資金 メカニズム 技術開発・移転 対象ガス等 AWG KP キャパシティ・ビルディング 政策措置の潜在的帰結 レビュー 12
  • 13.
    国際義務の空白期間? EU等は第2約束期間は義務がある 第2約束期間参加国 (EU・ノルウェー等) 2013 2017 2020 第2約束期間不参加国 空白になる? (日本・ロシア・カナダ等) 2013 2020 途上国・アメリカ 2013 2020 13
  • 14.
    “ギガトン・ギャップ” 目標削減量   60〜110億トン 必要な削減量   (出所) UNEP (2011) Bridging the Emission Gap. UNEP. 14
  • 15.
    どうやって“ギャップ”を埋めるのか? 運輸部門には 14〜20億トンの ポテンシャル   燃費改善     早期のEV導入     低炭素燃料の 導入     大規模モーダ ルシフト     活動量の低減   (出所) UNEP (2011) Bridging the Emission Gap. UNEP. 15
  • 16.
    “ギャップ”をウェッジ(楔)で刻む   サプライチェーン:  2億t     自動車・バスの効率化:  7億t     国際船舶・航空:  2億t   (出所) Kornelis Blok, Niklas Höhne, Kees van der Leun and Nicholas Harrison (2012) Bridging the greenhouse-gas emissions gap. NATURE CLIMATE (advance online publication) www.nature.com/natureclimatechange 16
  • 17.
  • 18.
    大きな流れ 時期 出来事 2011年5月 菅首相(当時)がエネルギー政策の「白紙」からの見直しを宣言 6月 「エネルギー・環境会議」が発足   →12年夏までに「革新的エネルギー・環境戦略」策定すると発表   8月 固定価格買取制度を導入する再生可能エネルギー特措法が成立 10月 経産省・総合資源エネルギー調査会・基本問題委員会が始まる 12月 エネルギー・環境会議・コスト等検証委員会が報告書を採択   エネルギー・環境会議が「基本方針」を採択 2012年2月 電力システム改革専門委員会が始まる   6月 固定価格買取制度の詳細がまとまる   6月 エネルギーの「選択肢」がまとまる?   18
  • 19.
    政府の検討プロセス (出所) エネルギー・環境会議(2012)「選択肢に関する中間的整理(案)(概要)」 エネ ルギー・環境会議 第9回会合(2012年6月8日)資料  19
  • 20.
    エネルギーの選択肢原案 選択肢1 原子力発電比率ゼロ早期実現/再生可能エネルギーを基軸 選択肢2 再生可能エネルギーの利用拡大最大限   原子力依存度を低減するが2030  年以降は安全強化等を見極めた上で決定 選択肢3 原子力発電への依存度は低減させるが、一定の比率を中長期的に維持   再生可能エネルギーも含めて多様で偏りの小さいエネルギー構成 選択肢4 社会的コストを事業者(さらには需要家)が負担する仕組みの下で、市場に おける需要家の選択 現状 26%   11%   60%   3%   選択肢1   0%   35%   50%   15%   選択肢2   15%   30%   40%   15%   選択肢3   25%   25%   35%   15%   0%   10%   20%   30%   40%   50%   60%   70%   80%   90%   100%   原子力 再生可能エネ 火力 コジェネ (出所) 総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(2012) 「エネルギーミックスの選択肢の 原案について(溶け込み版)」 基本問題委員会 第26回会合(2012年6月5日)資料   20
  • 21.
    地球温暖化対策の選択肢原案 原案   原案   原案   原案   原案   原案   現状 (参考) 1-­‐1 1-­‐2 2-­‐1 2-­‐2 3 4 GHG   2030年   0% -­‐25% -­‐25% -­‐25% -­‐31% -­‐27% -­‐30% -­‐24% 削減量   (90年比)   2020年 -­‐11% -­‐5% -­‐11% -­‐15% -­‐12% -­‐13% -­‐9% 一次 -­‐24% -­‐24% -­‐21% -­‐23% -­‐21% -­‐21% -­‐16% 省エネ   (10年比) 最終   -­‐23% -­‐23% -­‐20% -­‐23% -­‐20% -­‐20% -­‐15% 消費 再エネ   電力 9% 35% 35% 31% 35% 31% 31% 22% 一次 7% 21% 21% 18% 20% 18% 18% 13% 0%   原発 26% 0% 15% 15% 20% 25% 35% (20年) (出所) 環境大臣 細野豪志 (2012) 「地球温暖化対策に関する複数の選択肢原案に ついて(中間報告)」 エネルギー・環境会議 第9回会合(2012年6月8日)資料  21
  • 22.
    「中間的整理」 (出所) エネルギー・環境会議(2012)「選択肢に関する中間的整理(案)(概要)」 エネ ルギー・環境会議 第9回会合(2012年6月8日)資料  22
  • 23.
    日本のエネルギー 一次エネルギー国内供給   (2010)   自然エネ 廃棄物他 0.9% 2.8% 水力 3.2% 石炭 原子力 22.6%   ü  自然エネルギー(水力含む) 11.3%   = 約4% ガス 19.2%   ü  原子力 = 約11% 石油 ü  化石燃料 = 約82% 40.1%   (出所)  経済産業省・資源エネルギー庁(2012) 「平成22年度(2010年度)エネルギー需給 実績(確報)」 23
  • 24.
    日本の電力 発電電力量 (2010年度)   年 一般水力 新エネ等 7.8%   1.2% 揚水 0.9% 原子力 ü  自然エネ(水力含む) 30.8%   石炭 23.8%   = 9% ü  原子力 = 31% ü  化石燃料 = 59% LNG 石油等 27.2%   8.3%   (出所)  経済産業省・資源エネルギー庁(2011) 『エネルギー白書』 24
  • 25.
  • 26.
    電力は重要だが・・・ 最終エネルギー消費 24%   電力 その他 76%   (出所)  経済産業省・資源エネルギー庁(2012) 「平成22年度(2010年度)エネルギー需給 実績(確報)」 26
  • 27.
  • 28.
    やっぱり石油価格は上がる (出所) US EIA(2011). International Energy Outlook 2011 US EIA 28
  • 29.
    原子力も高くなる? 米国とフランスにおける原子力発電所建設費用が 数の増加と共に増えていることを示すグラフ (出所) Arnulf Grubler (2010) The costs of the French nuclear scale-up: A case of negative learning by doing. Energy Policy. 38: 5174–5188 29
  • 30.
    安くなる自然エネルギー 太陽光発電と風力の規模拡大に伴うコスト低減を示すグラフ (出所) IPCC (2011) Summary for Policy Makers: Special Report Renewable Energy Sources (SRREN) 30
  • 31.
    日本の貿易赤字の要因 (出所) Financial Times. January 25, 2012 31
  • 32.
  • 33.
    世界的な投資のトレンド 10億ドル 億 自然エネルギーと従来型エネルギーに対する投資(2004-­‐2010年) 年 250   200   150   100   50   0   2004   2005   2006   2007   2008   2009   2010   化石燃料投資 再生可能エネルギー投資 元のデータでは、化石燃料投資はEIA・IEAのデータより計算されている。 自然エネルギー 投資は、資産金融および小規模プロジェクトを含むが、大規模水力は含んでいない。 (出所) UNEP (2011). Global Trends in Renewable Energy Investment 2011. 33
  • 34.
  • 35.
    「将来」の1つの考え方 ①省エネでエネルギー の無駄を無くして ②原発はなるべく早く廃止して ③残りを 自然エネルギーで 2012   2020   2030   2040   2050   目指すべき このままなりゆき 原発 35
  • 36.
    現在注力している活動 「自然エネルギー100%キャンペーン」実施中 エネルギーシナリオ作成 政策提言 キャン 企業とのパートナーシップ 市民への働きかけ 日本で「自然エネルギー100%」を達成するエネルギー・シナリオ報告書を発表 詳しくは、 http://www.wwf.or.jp/change_en/ 
  • 37.
    WWFの「脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案」 MTOE 400   350   300   現在の   250   約半分に 200   150   100   残りを   50   自然エネで 0   2008   2020   2030   2040   2050   石炭 石油 ガス 原子力 水力 地熱 太陽光 風力 バイオマス 太陽熱 車上太陽光 省エネ分
  • 38.
    部門毎の省エネルギー比率(2008年比) 0%   全体 産業 家庭 業務 運輸 -­‐10%   -­‐11%   -­‐20%   -­‐20%   -­‐22%   -­‐30%   -­‐25%   -­‐31%   2020   -­‐33%   -­‐40%   -­‐35%   2030   -­‐41%   2050   -­‐50%   -­‐47%   -­‐48%   -­‐51%   -­‐60%   -­‐60%   -­‐70%   -­‐66%   -­‐69%   -­‐74%   -­‐80%  
  • 39.
    WWFシナリオ:運輸部門における省エネ 2008年比では、エネルギー消費量は約70%減 90   百万  TOE 80   省エネ分 70   旅客 貨物 60   50   40   30   20   10   0   2008   2020   2030   2040   2050  
  • 40.
    運輸部門における想定 部門 活動量 2050年までの省エネルギーの内容 年 旅客輸送  自家用乗用車 人口に比例 効率70%向上、エコドライブ、カーシェアリング  営業用乗用車 人口に比例 効率70%向上、エコドライブ、カーシェアリング  バス 人口に比例 効率30%向上  鉄道 人口に比例 効率20%向上  海運 人口に比例 効率30%向上  航空 人口に比例 10%がTV会議へ。効率30%向上 貨物輸送  貨物自動車 材料資源指数に比例 効率60%向上、エコドライブ、モーダルシフト15%  鉄道 材料資源指数に比例 効率20%向上+モーダルシフトによる増加  海運 材料資源指数に比例 効率30%向上  航空 材料資源指数に比例 効率30%向上 ※材料資源指数とは、粗鋼、エチレン、セメント、紙・板紙の生産量を合計したものを2008年を1として指数化 40
  • 41.
    実現のために必要な政策(運輸部門) Ø  燃費規制強化の継続 Ø  モーダルシフトのために必要な異業種間連携の強化 Ø 地域レベルでのカーシェアリング普及奨励 Ø  エコドライブに関する普及啓発 Ø  航空機の軽量化・省エネ化の支援→義務化 Ø  船舶の高効率化支援→義務化 /航路の省エネルギー化奨励
  • 42.
    WWFシナリオ:運輸部門の燃料構成 百万  TOE 電気自動車 90   水素 80   バイオマス 70   車上太陽光 60   石油 50   40   30   20   10   0   2008   2020   2030   2040   2050   42
  • 43.
    2030年/2050年の燃料構成 2030年 2050年 石炭 石油 ガス 太陽 バイオ 水素 電力化 太陽 バイオ 水素 電力化  旅客   自家用乗用車 65% 15% 0% 10% 10% 30% 0% 35% 35%   営業用乗用車 60% 8% 12% 10% 10% 15% 25% 30% 30%   バス 50% 20% 30% 40% 60%   鉄道 50% 30% 20% 50% 50%   海運 50% 35% 15% 70% 30%   航空 60% 40% 100%  貨物   貨物自動車 45% 0% 30% 12.5% 12.5% 0% 50% 25% 25%   鉄道 50% 50% 100%   海運 50% 40% 10% 70% 30%   航空 60% 40% 100% 43
  • 44.
    まとめ n  続く気候変動問題 n  国際的な取組みもゆっくりではあるが続いている n 日本の取組みが進んでいると慢心することはできない n  エネルギー政策の議論の中で、気候変動の視点を 44
  • 46.