Community & Relationship
NPO法人CRファクトリー
人を健康で幸せにする
コミュニティをどう増やすか?
~コミュニティキャピタル研究の試み~
1
コミュニティキャピタル研究会
研究成果報告会
Community & Relationship
NPO法人CRファクトリー
コミュニティキャピタル研究会
上智大学心理学科
久田満教授
上智大学経済学科
川西諭教授
CRファクトリー
呉哲煥
上智大学社会学科
田渕六郎教授
2
NPO法人CRファクトリー
コミュニティキャピタル研究会とは
コミュニティキャピタル研究会は、2012年から
始まった上智大学とNPO法人CRファクトリーによ
る共同研究会です。
「良いコミュニティの要件とは何か?」という問いに
正面から取り組み、これまでに4,500名を超える
NPO団体構成員を対象にアンケート調査を行い、
自分が所属する団体への「コミュニティ感覚」と
それに影響を与える要因
について分析を行ってきました。
3
Community & Relationship
NPO法人CRファクトリー
「ソーシャルキャピタル」と
「コミュニティキャピタル」
4
NPO法人CRファクトリー
Social Capital 社会関係資本
■Putnam,R.(2000)の定義
社会の中の人間関係を努力によって築き上げるべき 資本 と
捉えたもの
1.信頼感
2.互酬性(助け合い)
3.ネットワーク
の3つの側面から測定
米国における州別のデータからSocial Capitalが高い州ほど
教育、児童福祉、就職、雇用、死亡率、健康、幸福度
などの平均値が良いことを発見したことから注目されるようになる。
NPO法人CRファクトリー
コミュニティの状態を測定するツールの開発
Research Questions
どうすれば日本社会のSocial Capitalを高められるか?
「理想的なコミュニティ」と呼べるような人のつながりが
増えることでSocial Capitalが高まるのではないか
既存の人のつながり、家族、地域、職場、NPO団体
NPO法人CRファクトリー
NPO団体に注目
(出所) 内閣府NPO統計情報より作成
https://www.npo-homepage.go.jp/about/toukei-info/ninshou-seni
0
10000
20000
30000
40000
50000
60000
(件)
(年度)
特定非営利活動法人の認証・認定数の推移
認証法人数 認定法人数
内閣府も現代社会のニーズに合った新しいコミュニティを
生み出す存在としてNPOに注目している
NPO法人CRファクトリー
コミュニティの状態を測定するツールの開発
では、どうすれば「理想的なコミュニティ」と呼べるようなN
PO団体が増えるか?
そもそも「理想的なコミュニティ」と呼べるようなNPO団体
とはどのような団体か?
団体の状態を測定できなければ学術的な研究ができない
これを行うのが
コミュニティ・キャピタル診断
=団体の人間関係の状態
団体のソーシャルキャピタル
NPO法人CRファクトリー
コミュニティの状態を測定するツールの開発
Q.理想的なコミュニティの条件とは何か?
9
私たちの答え
団体に対して愛着を持っていること
課題
・愛着は心理学的には簡単には測りがたい概念
・愛着を直接コントロールすることはできない
→ 愛着に影響を与えるであろう要因を調べることで間接的に愛着をとらえる
NPO法人CRファクトリー
コミュニティの状態を測定するツールの開発
①理念共感
②誇り
③自己効用感/存在意義実感
④のめりこみ体験/協働体験
⑤一体感/所属感/連帯感
⑥受容・承認・尊重
⑦居場所
⑧成長
⑨楽しさ
⑩互恵
⑪関係性
⑫苦労・犠牲
⑬コミュニケーション
愛着に影響を与える可能性のある13要因の候補(仮説段階)
団体への愛着に影響を与える可能性のある要因の候補として、
13項目、88の質問項目をメンバーに対してアンケート調査
コミュニティ愛
NPO法人CRファクトリー
大規模アンケート調査を2回実施
【一回目】:2013年 17団体 329名
(3つの因子の抽出)
【二回目】:2014年 70団体 691名
(3つの因子の再検証)
➢久田・池辺(2017)
NPO団体のコミュニティの状態を測るうえで重要な
3つの因子を抽出し、その因子の頑健性も確認
コミュニティの状態を測定するツールの開発
NPO法人CRファクトリー
コミュニティキャピタルの3つの因子
■第1因⼦「理念共感と貢献意欲」
第1の因子は、団体の活動理念への共感とその活動への貢献意欲に関するもの
です。同じ集団に属する人間として、仲間と共通の目的や目標を共有し、共にそ
れを目指そうと思えること。「この団体の理念に共感している」「この団体を自分
も一緒に担っていきたい」と思える感覚が第1の因子です。
■第2因⼦「⾃⼰有⽤感」
第2の因子は、団体の中で自分が役に立っている、必要とされているという感覚
です。ただ団体の活動に参加するだけでなく、活動・関わりを通して「自分は役に
立っている」「必要とされている」と感じられること。欠かせない存在であり、
自分は重要であると思える感覚が第2の因子です。
■第3因⼦「居⼼地の良さ」
第3の因子は、居場所としての団体の状態です。それも物理的に快適であるとい
うことではなく、「人間関係が良好である」「メンバーと一緒に活動することが楽し
い」「仲間といると落ち着く」と感じられること。これらによる「居心地の良さ」
が第3の因子です。
12
NPO法人CRファクトリー
因子分析によって見つかった
NPO団体の状態を測るうえで重要な3つの因子、
「理念共感と貢献意欲」、「自己有用感」、「居心地の良さ」
第3
①理念共感
②誇り
③自己効用感/存在意義実感
④のめりこみ体験/協働体験
⑤一体感/所属感/連帯感
⑥受容・承認・尊重
⑦居場所
⑧成長
⑨楽しさ
⑩互恵
⑪関係性
⑫苦労・犠牲
⑬コミュニケーション
コミュニティキャピタルの3因子
第1 第2 第3
愛着に影響を与える可能性のある13要因の候補(仮説段階)
コミュニティ愛
第1 第2
NPO法人CRファクトリー
コミュニティキャピタルの3因子
素朴な疑問
3因子はコミュニティの状態を測っていると言えるのか?
データ分析で検証したこと
・3因子とコミュニティへの愛着との関係
・3因子と主観的幸福感との関係
・3因子と主観的健康感との関係
様々な要因を考慮した上で影響を分析
14
NPO法人CRファクトリー
コミュニティキャピタルの3因子
ちなみに3因子と幸福感、健康感などとの相関は次のよ
うになっています。
15
これだけをみると全ての因子が幸福感、健康感、Well-being、Social Capital指数にプラスの
効果を持っているようにみえます。 しかし、そうではありません。 なぜなら・・・
NPO法人CRファクトリー
コミュニティキャピタルの3因子
16
これだけをみると全ての因子が幸福感、健康感、Well-being、Social Capital指数にプラスの
効果を持っているようにみえます。 しかし、そうではありません。 なぜなら・・・
3つの因子間にはプラスの相関があるからです
因子名
理念共感と
貢献意欲
自己有用感 居心地の良さ
理念共感と貢献意欲 1.000 0.581 0.736
自己有用感 0.581 1.000 0.593
居心地の良さ 0.736 0.593 1.000
因子抽出法: 最尤法
回転法: Kaiser の正規化を伴うプロマックス法
他の因子の影響を取り除いて、一つ一つの因子に影響力があるか
を調べる必要があります。 → 重回帰分析(プロビット回帰)
NPO法人CRファクトリー
被説明変数:①自団体への愛着(1 ~ 4)
[回答票]
この団体に愛着を感じる
4 (点) … 「はい」
3 (点) … 「どちらかと言えばはい」
2 (点) … 「どちらかと言えばいいえ」
1 (点) … 「いいえ」
NPO法人CRファクトリー
被説明変数:②主観的幸福感 (0 ~ 10)
[回答票]
全体として、普段あなたはどの程度幸せですか。
「とても幸せ」を10点、「とても不幸」を0点として、
お答えください。
最低0点、1点単位で、満点10点
18
NPO法人CRファクトリー
被説明変数:③主観的健康感(1 ~ 5)
[回答票]
現在、あなたの健康状態はいかがですか。
5 (点) … 「よい」
4 (点) … 「まあよい」
3 (点) … 「ふつう」
2 (点) … 「あまりよくない」
1 (点) … 「よくない」
19
推計結果Ⅰ(順序プロビットモデル)
被説明変数 愛着 主観的幸福感 主観的健康感
第1因子:「理念共感」 1.728 *** 0.510 *** 0.301 **
第2因子:「自己有用感」 0.490 *** 0.294 *** 0.241 ***
第3因子:「居心地の良さ」 1.042 *** -0.005 0.002
男性 -0.033 -0.163 ** -0.090
年齢 -0.020 0.020 -0.012
年齢の二乗/1000 0.202 -0.197 0.029
教育:短大・専門卒業 -0.180 0.220 0.170
教育:大学卒業 -0.086 0.472 *** 0.311 ***
教育:大学院卒業 0.318 0.342 ** 0.220
年収(対数) 0.055 * 0.007 -0.042
職業:会社員 0.284 0.077 0.181
職業:公務員 0.321 -0.068 0.112
職業:自営業 0.118 0.398 ** 0.099
職業:パート・アルバイト 0.479 ** 0.360 * 0.170
職業:その他 0.328 0.223 0.093
団体の有給職員 0.095 -0.150 0.027
団体の有給アルバイト・パート 0.090 -0.132 -0.125
団体の有償ボランティア 0.018 -0.296 0.018
活動時間:10-29時間 -0.006 -0.023 -0.049
活動時間:30-49時間 -0.054 -0.210 -0.481 ***
活動時間:50-99時間 -0.144 -0.183 -0.275
活動時間:100時間以上 -0.482 ** -0.056 -0.491 **
Log pseudolikelihood -427.23 -1372.29 -939.94
サンプルサイズ 762 762 762
注)有意水準: *** p<0.01, ** p<0.05, * p<0.1.
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分析結果
1. 3つの因子は、所属メンバーの自団体への「愛着」を高める可能性が
ある(統計学的に1%有意)。
2. 第1因子(理念共感と貢献意欲)、第2因子(自己有用感)は、
メンバーの「主観的幸福感」、「主観的健康感」にプラスの影響を
有する可能性があるが、「居心地の良さ」はプラスの影響がない。
3. 団体への愛着を高める効果の大きさは
> >
4. 団体員の主観的幸福感、主観的健康感に対する効果は
>
21
第1因子
(理念共感と貢献意欲)
第3因子
(居心地の良さ)
第2因子
(自己有用感)
第1因子
(理念共感と貢献意欲)
第2因子
(自己有用感)
推計結果Ⅱ(3つの因子の限界効果)
第1因子:
「理念共有」
第2因子:
「自己有用感」
第3因子:
「居心地の良さ」
団体に愛着を感じる:いいえ(y=1) -0.037 *** -0.010 *** -0.022 ***
(y=2) -0.110 *** -0.031 *** -0.067 ***
(y=3) -0.222 *** -0.063 *** -0.134 ***
団体に愛着を感じる:はい(y=4) 0.369 *** 0.105 *** 0.222 ***
第1因子:
「理念共有」
第2因子:
「自己有用感」
第3因子:
「居心地の良さ」
主観的幸福感:とても不幸(y=1) -0.007 ** -0.004 ** 0.000
(y=2) -0.005 * -0.003 * 0.000
(y=3) -0.015 *** -0.009 *** 0.000
(y=4) -0.040 *** -0.023 *** 0.000
(y=5) -0.037 *** -0.021 *** 0.000
(y=6) -0.046 *** -0.027 *** 0.000
(y=7) -0.033 *** -0.019 *** 0.000
(y=8) 0.046 *** 0.026 *** 0.000
(y=9) 0.056 *** 0.033 *** -0.001
主観的幸福感:とても幸福(y=10) 0.082 *** 0.047 *** -0.001
第1因子:
「理念共有」
第2因子:
「自己有用感」
第3因子:
「居心地の良さ」
主観的健康感:よくない(y=1) -0.008 * -0.006 ** 0.000
(y=2) -0.040 ** -0.032 *** 0.000
(y=3) -0.044 ** -0.035 *** 0.000
(y=4) -0.018 ** -0.014 *** 0.000
主観的健康感:よい(y=5) 0.110 ** 0.088 *** 0.001
注)有意水準: *** p<0.01, ** p<0.05, * p<0.1.
23
平均値の比較
(各因子の下位尺度得点:報酬の有無別)
2
2.2
2.4
2.6
2.8
3
3.2
3.4
3.6
第1因子:「理念共有」 第2因子:「自己有用感」 第3因子:「居心地の良さ」
無償ボランティア (N=567) 有償ボランティア (N=42)
有給アルバイト・パート (N=46) 有給職員 (N=107)
第2因子において、無償ボランティアは「自己有用感」の得点が対
有給職員(1%有意水準)、対有給アルバイト・パート(5%有意水準)、
対有償ボランティア(10%有意水準))より低い。 (non-parametric
Mann–Whitney U-test)
24
平均値の比較
(各因子の下位尺度得点:団体における活動時間別)
活動時間が「10時間未満」および「10~29時間」の団体員は、他の
活動時間の団体員と比較し、第2因子の「自己有用感」の得点が統
計学的にも有意に低いことが確認された。
2
2.2
2.4
2.6
2.8
3
3.2
3.4
3.6
3.8
第1因子:「理念共有」 第2因子:「自己有用感」 第3因子:「居心地の良さ」
10時間未満 (N=324) 10-29時間 (N=213) 30-49時間 (N=64)
50-99時間 (N=54) 100時間以上 (N=107)
NPO法人CRファクトリー
考察
自己有用感が鍵? 愛着や幸福感、健康感を高める
自己有用感は個人差が大きく、伸びしろも大きい。
団体は各メンバーに一定の責任のある役割を与えることで
メンバーのコミュニティ愛も高められ、かつメンバー個人の
状態も改善されることを意味する。
無償ボランティアに一定の役割を担わせる可能性
責任のある役割を任せることで、団体に対する愛着が生まれ、
より積極的な関与によって団体の活動も活性化し、さらに
本人の幸福感や健康感も高まるという好循環が生まれる
可能性がある。
25
NPO法人CRファクトリー
3因子とマズローの欲求段階説との関係
コミュニティキャピタルの3因子
理念共感と貢献意欲
自己有用感
居心地の良さ
マズローの欲求5段階説
自己超越欲求
NPO法人CRファクトリー
因子分析によって見つかった
NPO団体の状態を測るうえで重要な3つの因子、
「理念共感と貢献意欲」、「自己有用感」、「居心地の良さ」
第3
①理念共感
②誇り
③自己効用感/存在意義実感
④のめりこみ体験/協働体験
⑤一体感/所属感/連帯感
⑥受容・承認・尊重
⑦居場所
⑧成長
⑨楽しさ
⑩互恵
⑪関係性
⑫苦労・犠牲
⑬コミュニケーション
コミュニティキャピタルの3因子
第1 第2 第3
愛着に影響を与える可能性のある13要因の候補(仮説段階)
コミュニティ愛
第1 第2
NPO法人CRファクトリー
マズローの欲求段階説からの考察
理想的なコミュニティ
= 私たちの高次の欲求を満たしてくれる人の集まり?
だとすると、重要な欲求が抜けているのではないか?
自己実現の欲求=成長欲求(もっと成長したい)
データが十分ではなく、成長欲求に関する因子が検出できな
かったのではないか?
⇒ 第4の因子の可能性は今後検討したい
28
Community & Relationship
NPO法人CRファクトリー
コミュニティキャピタル診断とは
29
NPO法人CRファクトリー
コミュニティ・キャピタル診断とは
コミュニティキャピタル診断を一言でいうと、
『NPO団体のコミュニティの状態を
測定するツール』です。
16個の質問により構成され、
「組織・コミュニティの状態」を多角的に
診断することができます。
30
NPO法人CRファクトリー
Community Capital コミュニティキャピタル
Putnam,R.(2000)によるSocial Capitalの測定にならって、
団体内の人間関係の状態を3因子で測定する
①ある団体に属する人たちに
1.理念共感と貢献意欲
2.自己有用感
3.居心地の良さ
の3つの側面に関するアンケートを実施する。
②アンケート結果から個人の3つの因子の得点を計算
③同じ団体に属する人たちの各因子の平均値を
その団体のCommunity Capital指数とする。
NPO法人CRファクトリー
コミュニティキャピタルの3つの因子
■第1因⼦「理念共感と貢献意欲」
第1の因子は、団体の活動理念への共感とその活動への貢献意欲に関するもの
です。同じ集団に属する人間として、仲間と共通の目的や目標を共有し、共にそ
れを目指そうと思えること。「この団体の理念に共感している」「この団体を自分
も一緒に担っていきたい」と思える感覚が第1の因子です。
■第2因⼦「⾃⼰有⽤感」
第2の因子は、団体の中で自分が役に立っている、必要とされているという感覚
です。ただ団体の活動に参加するだけでなく、活動・関わりを通して「自分は役に
立っている」「必要とされている」と感じられること。欠かせない存在であり、
自分は重要であると思える感覚が第2の因子です。
■第3因⼦「居⼼地の良さ」
第3の因子は、居場所としての団体の状態です。それも物理的に快適であるとい
うことではなく、「人間関係が良好である」「メンバーと一緒に活動することが楽し
い」「仲間といると落ち着く」と感じられること。これらによる「居心地の良さ」
が第3の因子です。
32
NPO法人CRファクトリー
診断結果レポートサンプル
NPO法人CRファクトリー
コミュニティキャピタル診断の意義とは?
健康診断にたとえて、考えるとわかりやすい
自分の体の状態が自分ではわからない(だから健康診断を受ける)
ように、自分の団体の状態は自分たちではわからないものです。
意義1 コミュニティキャピタル診断を受けることで、漠然としてい
た状態が少し客観的に見れるようになります。
意義2 状態をより良くするために何をするべきかが見えてきます。
意義3 状態をよくするための介入施策の効果を測定することが
できるようになります。
34
この研究がすでに始まっています。
NPO法人CRファクトリー
「チャリティーサンタ」研究・⽀援プロジェクト
コミュニティを良くするための
ワークショップの開発と介⼊効果検証
NPO法人CRファクトリー
「チャリティーサンタ」研究・⽀援プロジェクト
■5⽉(Before)と10⽉(After)に25⽀部
に対してコミュニティキャピタル診断を実施
■介⼊・⽀援の効果を検証できる仕組みづくり
Y⽀部:理念共感を⾼めるワークショップ
K⽀部:⾃⼰有⽤感を⾼めるワークショップ
N⽀部:居⼼地の良さを⾼めるワークショップ
NPO法人CRファクトリー
チャリティーサンタの協力による介入効果測定
実施方法 ・25支部に調査協力依頼
・そのうち3支部で状態改善のための介入を実施
・全25支部で介入の前後で診断を実施
・介入を受けた支部と受けていない支部を比較する
ことで介入の効果を検証する
対照群: 22支部(91名)
介入群: 支部Y (8名) → 理念共感ワークショップ
支部K(15名) → 自己有用感ワークショップ
支部N (8名) → 居心地の良さワークショップ
37
NPO法人CRファクトリー
チャリティーサンタの協力による介入効果測定
結果
38
-0.4
-0.2
0
0.2
0.4
0.6
0.8
介入群
支部Y
(8)
介入群
支部K
(15)
介入群
支部N
(8)
対象群
(114)
↓Just 0
対象群
(114)
対象群
(107)
介入の前後での各因子得点平均値の変化の比較
因子1
理念共感と貢献意欲
因子2
自己有用感
因子3
居心地の良さ
居心地の良さへの介入は有効である可能性が高い!
NPO法人CRファクトリー
さらなる研究の深まり
コミュニティ×幸福の共同研究
コミュニティキャピタルの3因⼦×幸福の4因⼦
Community & Relationship
NPO法人CRファクトリー
小さな1つ1つの活動が大切
40
NPO法人CRファクトリー
千葉⼤学・JAGESとの共同研究
⾼齢者コミュニティ⽀援
コミュニティの質と健康の相関の証明
(認知症予防・介護予防・健康寿命)
NPO法人CRファクトリー
千葉⼤学・JAGESとの共同研究
■⾼齢者の通いの場・サロンの⽀援
■約30サロン600名のアンケート調査
■コミュニティキャピタル(コミュニティの質)と
認知症リスク・要介護リスクの相関
■サロンコミュニティを活⽤した⾼齢者⽀援・
健康づくりの地域モデル
サロン参加群で要介護認定率が低い
∼5年間を追跡した結果∼
社会参加している
男性はうつ発症リスクが 7 分の 1
人との交流は週1回未満から健康リスクに
∼月1回未満では1.3倍、早期死亡に至りやすい∼
NPO法人CRファクトリー
いま地域に必要なコミュニティの機能
1.社会参加づくり
46
社会
参加
居場所2.居場所づくり
担い⼿3.担い手づくり
NPO法人CRファクトリー
神奈川県戸塚にあるコミュニティカフェ
47
NPO法⼈こまちぷらすの事業
孤⽴した⼦育てのない社会を
NPO法人CRファクトリー
「こまちぷらす」の取り組み
まちの担い⼿が育つコミュニティマネジメント
(場のコーディネート)
社会
参加
居場
所
担い
⼿
NPO法人CRファクトリー
一人ひとりが活躍できるコミュニティが必要
「ふらっ」と興味で参加することをうながしながら、
「心地良く居られる・つながれる・また来たい」とい
う雰囲気と愛着をつくり出し、
そこから一人ひとりの「やりたい」を引き出して、主
体としての活躍の場をつくっていくことで、
「いつの間にか“まちの担い手”になっていた」とい
う市民が生まれています。
50
興味 愛着 主体
NPO法人CRファクトリー
小さな1つ1つの活動が大切
51
NPO法人CRファクトリー
小さな1つ1つの活動が大切
それぞれがそれぞれの問題意識の中で、
誰に言われるでもなく、自分の意志と好きで
はじめる市民活動・地域活動・サークル活動が
あらゆるところに同時多発的に動いていて、
その点がいつの間にか点描画のように
素敵な絵 (=地域) になっていくことが
有効だと私は思っています。
52
NPO法人CRファクトリー
コミュニティキャピタル診断
53
約20団体5000名データから
読み解かれる組織・コミュニティ
の状態測定ツール
コミュニティを科学する指標
11⽉よりお申込み開始!
NPO法人CRファクトリー
コミュニティキャピタル診断の活⽤事例
⽂京区社会福祉協議会地域での
コミュニティキャピタル診断の活⽤
中間⽀援が地域の⽀援団体を診断しながら
効果的な⽀援していくモデルづくり
NPO法人CRファクトリー
因子得点の分布
55
NPO法人CRファクトリー
因子得点の分布
56
NPO法人CRファクトリー
まとめ
本日はありがとうございました
みなさんのコミュニティの発展を
心より応援しております
57
NPO法人CRファクトリー
参考文献
• 大竹文雄,白石小百合,筒井義郎, 2010 . 『日本の幸福度 格差・労働・家族』
日本評論社.
• 内閣府,2004.平成16年版国民生活白書~人のつながりが変える暮らしと地域
―新しい「公共」への道~.
• 久田満,池辺百花,2017.NPO団体の活動者におけるコミュニティ感覚とワーク・
エンゲイジメト.日本コミュニティ心理学会第20回記念大会発表論文集,102-
103.
• 八木匡,2011.格差感と幸福感形成におけるコミュニティ機能と機会の公平の役
割.The Nonprofit Review,Vol.11,No.1,21–31.
• Putnam, R., 2000.Bowling Alone: The Collapse and Revival of American
Community . Simon & Schuster, New York,US.
• Sarason, S.B.,1974.The Psychological Sense of Community: Prospects for a
Community Psychology. Jossey-Bass,San Francisco,US.
• Giordano GN , Lindstrom M ,2010.The Impact of Changes in Different
Aspects of Social Capital and Material Conditions on Self-rated Health over Time:
A Longitudinal Cohort Study . Social Science & Medicine. 70(5):700-710.
58
基本統計量 平均 標準偏差 最小値 最大値
愛着 3.33 0.76 1 4
主観的幸福感 7.26 1.75 1 10
主観的健康感 4.04 1.01 1 5
第1因子:「理念共有」 3.41 0.52 1 4
第2因子:「自己有用感」 2.78 0.73 1 4
第3因子:「居心地の良さ」 3.40 0.60 1 4
男性 0.39 0.49 0 1
年齢 32.6 12.9 19 70
年齢の二乗/1000 1.23 1.07 0.4 4.9
教育:高校卒業[basement] 0.13 0.34 0 1
教育:短大・専門卒業 0.12 0.33 0 1
教育:大学卒業 0.65 0.48 0 1
教育:大学院卒業 0.09 0.29 0 1
年収(対数) 5.13 1.66 0 7.6
職業:会社員 0.31 0.46 0 1
職業:公務員 0.03 0.18 0 1
職業:自営業 0.06 0.24 0 1
職業:パート・アルバイト 0.08 0.27 0 1
職業:学生[basement] 0.39 0.49 0 1
職業:その他 0.12 0.33 0 1
団体の有給職員 0.14 0.35 0 1
団体の有給アルバイト・パート 0.06 0.24 0 1
団体の有償ボランティア 0.06 0.23 0 1
団体の無償ボランティア[basement] 0.74 0.44 0 1
活動時間:10時間未満[basement] 0.43 0.49 0 1
活動時間:10-29時間 0.28 0.45 0 1
活動時間:30-49時間 0.08 0.28 0 1
活動時間:50-99時間 0.07 0.26 0 1
活動時間:100時間以上 0.14 0.35 0 1
N=762

コミュニティキャピタル研究会成果報告会スライド