「伝わる・売れる」ユーザビリティ入門
- 2. 「伝わる・売れる」ユーザビリティ入門 【ユーザビリティとは】
■ユーザビリティとは
『使いやすい』
ひとことで言えば、モノやサービスが ということ
使いやすいことは、どんな指標によって判断できるでしょうか?
●ユーザビリティの定義(ISO-9241-11)
特定の属性をもったユーザー
対象製品・サービス
例) 20歳台 男性会社勤め
例) ショッピングサイト
ある製品が
・指定されたユーザーによって 特定の利用状況
・指定された利用の状況下で 例)会社の仕事で使う
・指定された目標を達成するために用いられる際の
目標
例)商品を購入する
有効さ、効率およびユーザーの満足度の度合い
目標達成
できたかどうか
有効さ(effectiveness)
ユーザーが、指定された目標を達成する上での正確さと完全さ
どれだけの時間がかかったか
効率(efficiency)
間違いはあったか
ユーザーが、目標を達成する際に正確さと完全さに費やした資源
満足度(satisfaction)
不快さの無いこと、および製品使用に対しての肯定的態度 主観的な満足感
受け入れられるかどうか
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- 3. 「伝わる・売れる」ユーザビリティ入門 【実例】
■デザイナ向け通販webサイトの評価例
ユーザビリティ評価でわかったこと
1.カートボタンをクリック後、「○○をカートに入れまし
た」というメッセージに気付かない。
<ユーザテストでの発言例>
「ふん、・・・遅いですね。・・・ちょっと時間かかります
ね。」
(処理が遅いのではなく、すでにカートに入っているが、
そのことに気がついていない)
2.『カートフレームを開く』ボタンをクリックしないと、
『購入手続きへ』ボタンが表示されず、購入手続き画
面に遷移する方法がない。
『カートフレームを開く』というボタンをクリックして開き、
その中に『購入手続きへ』ボタンが隠れているというこ
とがわからない。
<ユーザテストでの操作・発言例>
同一画面の最下部までスクロール後、同一画面上ま
でスクロールアップする。
「えーっと、うーん」「これで実際に購入する? ん?
あれ?」
「ここを押さないと出てこないんだ。」
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- 4. 「伝わる・売れる」ユーザビリティ入門 【ユーザー中心設計の手法(User Centered Design)】
■ユーザー中心設計の手法(User Centered Design)
●ターゲットユーザーの明確化
誰のためのWebサイトかターゲットユーザーを定義し、
常に意識する。
●ユーザーシナリオ設計
ユーザーの前提知識や置かれた状況を把握し、Web
サイトに対してどのように行動するかを想定。
●ユーザビリティテスト
ターゲットユーザーとなり得る方に協力を依頼し、評価
テストを実施。
●プロトタイピングによるサイト設計と構築
ユーザビリティテストの結果を早期にフィードバック
し、「テスト結果→検証」のサイクルを繰り返す。
Fig. ISO13407 ユーザー中心設計プロセスに対応したユーザビリティ評価
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- 5. 「伝わる・売れる」ユーザビリティ入門 【ターゲットユーザーの明確化】
■デザイナ向け通販webサイトのペルソナ例
デザイン会社勤務の社員(デザイナ)
名前: 鈴木 かおり
年齢: 29歳
職業: グラフィックデザイナー
デザイン系の専門学校を卒業後、中小規模のデザイ
ン会社に就職。先輩の指導を受け、ある程度のデザイ
ン実務を身につけ、5年後に現在の会社に転職する。
クライアントは主に量販系の小売店。
できるだけデザイン表現には毎回何かしらの工夫と意
外性を出したいと考えている。
誰のためのWebサイトか
ターゲットユーザーを定義し、
常に意識する。
制作するWebサイトが、この人にとって『使いやすい』
のかチェックするため、人物の具体像を文書化して、
制作・開発担当者と利用者イメージを共有する。
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- 6. 「伝わる・売れる」ユーザビリティ入門 【ユーザビリティテスト】
■ユーザビリティテストの方法(webサイトの例)
1 評価対象Webサイトのターゲット
ユーザーと一致する方に協力を依頼
▼
2 実際にあり得る利用シーンから
テスト課題を設定し指示
▼
3 ターゲットユーザーの試行錯誤を
観察し、行動を記録
▼
4 観察結果を分析し、
報告書を作成
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- 7. 「伝わる・売れる」ユーザビリティ入門 【プロトタイピングによるサイト設計と構築】
■プロトタイピングによるサイト設計と構築
ユーザビリティテストの結果を
早期にフィードバックし、
「テスト結果→検証」のサイクルを繰り返す。
プロトタイピング段階や、デザインスケッ
チ段階でのユーザビリティテストも可能。
ターゲットユーザーが試行錯誤する姿
から多くを学ぶことができます。
ユーザビリティテストを含めたユーザー中心
設計プロセスの導入をお勧め致します。
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