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探索的テストから考える
 テスト現場の改善
  都築 将夫(TEF東海)
タイムテーブル
16:00~16:30 工夫した事例
16:30~16:35 休憩
16:35~16:55 現場での工夫について
             付箋に記入する時間
16:55~17:00 休憩
17:00~17:25 みなさんと議論(1)
17:25~17:30 休憩
17:30~17:55 みなさんと議論(2)

2012/11/30     JaSST'12 Tokai SIG   2
自己紹介
• 開発課 開発グループ所属のテスター:6年
• 開発課 テストグループ所属の
  テスター 兼 テストリーダ:1年
• 第3者検証課 (開発課対応)テスト部隊所属の
  テストリーダ 兼 テスター:現在(0.75年程)
• 主な業務
 – 業務用組み込み機器のファームウェアテストリーダ
   兼 テスト担当:2年程前~現在
• 社外活動
 – 2010年春から、TEF東海 原因分析勉強会&メトリクス勉強
   会で活動中。また、TEF東海合宿を企画&運営。
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こんな話題でお話が出来れば
① 探索的テストって何ぞや?
② 探索的テストを軸にテストの工夫について、
  みなさんと共有し実践に繋げたいが、
  どうすれば・・・
③ そもそも、チームとしての環境作りって
  どうすれば・・・




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こんな話題でお話が出来れば
• JaSST'12東海の名称、
  テストの目的考えよう
     ~「これまでの築き」と「これからの気付き」~
 ということで…

 (1)みなさんで「これまでの築き」を発信。
 (2)みなさんと「これまでの築き」を共有。
 (3)みなさんと「これまでの築き」にイイね!と
 「気付き」を探索。

 『週明けから小さな工夫を始めてみよう!』
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工夫した実例
①    私の悩み             (※コンテキストの説明)

②    テスト工程ふりかえり       (※コンテキストの説明)

③    悩みを解決するには…       (※コンテキストの説明)

④    (ここで…)探索的テストとは?        (※定義の説明)

⑤    昨年(2011年)工夫したこと      (※工夫の足跡)

⑥    気づいたこと                (※工夫の足跡)

⑦    JaSST'11東海発表後のある日…        (※気付き)

⑧    文献の内容と考えたことの比較             (※気付き)


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①私の悩み -その1-
• 潜在バグが検出し切れず、市場バグが発生し、
  時間面&金銭面の損失が出た。
 – 修正工数/バグ対応工数の増大
      • 新規/差分/派生開発に必要な工数が確保できない。
      • お客様がS/Wを利用できないことによる、
        経済的損失が出るだけでなく、
        製造元/開発元に対する不満が出てくる。
      • PMやQA、技術営業、製造ライン等の対応工数も増大。
 – テスト工数の増大
      • 疲労が溜まるだけでなく、メンタル面でダメージがある。


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①私の悩み -その2-
• 開発現場で、一部のテスターさんが
  スクリプトテスト(※)であまり考えずに
  テスト実施しており、作業をやるだけの
  テストに留まることがある。
              (※すでに記述されているテスト順序通りに実行するテスト方法)

• (記述漏れやあいまいな記述がある)
  外部仕様書が原因のバグが多発しており、
  テスターが多くバグ指摘し、
  バグ修正後にバグ修正確認に追われがち。

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①私の悩み -その3-
• 外部仕様書やS/W設計書で出戻り工程が発生し、
  上流工程の工数が膨らむが、
  納期は変えられないため、
  下流工程であるテスト工数が短縮され、
  テストケースを網羅的に考える時間が無くなる。
• 結局、テスト実施時に考えながら、
  小さな工夫をしてバグを見つけるのが精一杯。



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②テスト工程ふりかえり
• PFD(Process Flow Diagram)でテスト工程をふりかえる
            S/W 設計や実装を
           考え過ぎた外部仕様書         外部仕様書           レビュー前
              のアイディア            作成            外部仕様書
                                                          経験ベースの
                                                           アドホック
                 類似機能の
                                                          レビュー実施
                 外部仕様書
                                             完成した
                                            外部仕様書
                           コピペ& モデフ                    テストベース
               レビュー前の      ァイ法でテスト                       入手
               テストケース       ケース作成

                                                             テスト分析
                                    改訂された                    した成果物
               経験ベースの              テストケース
                アドホック                               テスト分析を
               レビュー実施                                 実施
                                      テスト条 件&
                         テスト実施後、      手順のメモ                  テスト設計を
                          誤字脱字や                                実施
                         内容修正程度の
                           改訂実施                       テスト技法で
                                       テスト設計          テストケース
          レビュー後の                       した成果物
          テストケース                                        作成
                           追記の形で
                          テストケース                           本来の
                             作成            現行の
                                         テストケース          テストケース
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②テスト工程ふりかえり
1. テストケース作成時、外仕の欠陥が
   指摘できるようなテスト設計を実施しつつ、
   発想を膨らませる仕組みがあまり無かった。
2. スクリプトテスト実施時、
   テストケース+αのα部分の発想が
   非常に貧弱であった。
3. スクリプトテスト実施の時、
   バグがほとんど出ない機能に力を入れすぎた。
4. スクリプトテスト実施が楽しめなかったため、
   モチベーションの維持に苦労した。
 2012/11/30       JaSST'12 Tokai SIG   11
③悩みを解決するには…
• テスト設計書作成工数の確保が
  不可能な状況(※)かつ限られた工数の中、
  創造的なテストが実施しやすい工夫として、
  探索的テストに着目した。
 ※お客様から納期の前倒しや開発予算が削減されるなど...
• 刻一刻と変化するプロジェクトで
  状況毎に最適なテストを考えたとき、
  動的に考える余地を残した
  テストのアプローチが必要では?と
  探索的テストに着目した。
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④(ここで…)探索的テストとは?
• JSTQB:ソフトウェアテスト標準用語集
 – 非公式なテスト設計技法の一つ。
 – テストを実施する過程で、
   テスト担当者がテスト実施情報を活用しながら
   テスト設計をコントロールし、
   積極的に質の高い新しいテストケースを設計する。
   [After Bach]




 2012/11/30   JaSST'12 Tokai SIG   13
④(ここで…)探索的テストとは?
• SQuBOK:ソフトウェア品質知識体系
 – テスト対象に関して「適切な振舞い仮説」を作り、
   動作させながらテスト設計、テスト実行を
   同時並行的に行うテスト。
 – 指示書がある「チャーター付き探索的テスト」では、
   テストの戦術や、リスク、行うべきことの
   ガイドラインが示される。
• 書籍:実践アジャイルテスト
 – 学習/テストの設計/テストの実行を
   1つのテストアプローチに組み合わせたもの。



 2012/11/30   JaSST'12 Tokai SIG   14
④(ここで…)探索的テストとは?
• 私のイメージ
 <スクリプトテスト>                   <探索的テスト>




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⑤昨年(2011年)工夫したこと
• 限られた工数の中、潜在バグが潜むテスト対象に対し、
  何が問題なのか、何のテストが不足しているか、
  テスト実施しながら考える仕組みを
  テスターさんと考えた。(※時折、設計者も)
• テスターさんと議論して考えた結果、
  テストチャータ(※)を活用して探索的テストを
  実施しつつ、製品やプロジェクトが抱える弱点を
  見つけることにした。
      ※テスト目的を明記したもの。
       テスト実施法のアイデアを含む場合もある。
       探索的テストにて使用。

 2012/11/30    JaSST'12 Tokai SIG   16
⑤昨年(2011年)工夫したこと
• 探索的テストを実施しやすいよう、
  テストチャータ作成に必要な情報は何か、
  下記モデルを考え、テスターさんと共有した。

構成/設定
(テスト環境)
                            動作
                    (ソフトウェア内部処理)




操作/外乱(※操作に含む)                               出力
(テスト実行/異常操作&異常環境)                         (テスト表示結果)


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⑤昨年(2011年)工夫したこと
• 例えば、探索的テストを実施しやすいように
  テストチャータとして
  「テスト実行マトリクス」で表現し共有した。
                                       相
                                       手
                                                              故
                                       機
                                                              障
                                       器
                                                              検
                                       と
                                                              出
                                       通
                                       信

                
                 動作      操作
                                                …
                                                                        通
                                                    A    F
                                                              M
                                                                   メ    信
                                  通        通        S    P
                                                              P    モ    ケ
                                                                        ー
                                  信        信        I    G
                                  開        終        C    A
                                                              U    リ    ブ
                                                              破
                                  始        了        破    破
                                                              壊
                                                                   破    ル
                                                    壊    壊         壊    断
                                                                        線
                        定期通信       1       2                       3    4
              相手機器と通信 イベント発生時通信                     5    6         7    8
                      相手機器故障検出                  …                       9
               故障検出   H /W 故障検出                     31   32   33   34
                      通信経路断線検出                                         55
                      …           …        …        …    …    …    …    …
                        通信状態表示    86       87                          88
               診断画面      通信テスト    89       90   …                      91
                        通信履歴表示    92       93                      103 104
 2012/11/30               JaSST'12 Tokai SIG                                 18
⑤昨年(2011年)工夫したこと
• 「テスト実行マトリクス」を2名のテスターで
  テスト実施結果をベースに
  何のテスト実施するかアイディアを出しながら、
  探索的テストを実施した。
                                                相
                   [第3段階]         故
                                                手
                                                機
                                  障
                   第2段階の結果から、 操作を他の動作でテスト
                             同じ   検
                                  出
                                         。      器
                                                と
                                                通
                                                信
                 [第2段階]      
                      
                       動作      操作     …
                                                                                 通
                 第1段階でバグが出た動作を    通 通
                                                             A
                                                             S
                                                                  F
                                                                  P
                                                                       M
                                                                            メ
                                                                            モ
                                                                                 信
                                                                                 ケ
                                                                       P         ー
                 他の操作でテスト       。 信 信
                                  開 終
                                                             I
                                                             C
                                                                  G
                                                                  A
                                                                       U
                                                                       破
                                                                            リ    ブ
                                            始       了        破    破
                                                                       壊
                                                                            破    ル
                                                             壊    壊         壊    断
                                                                                 線
              [第1段階]           定期通信   1             2                       3    4
              バグ発生時のリ 相手機器故障検出
                   相手機器と
                          スクが
                        通信 イベント 発生時通信
                                                         …
                                                             5    6         7    8
                                                                                 9
                                                                                      [3]
                           H /W 故障検出
              大きいものからテスト
                    故障検出         実行。
                           通信経路断線検出
                                                             31   32   33   34
                                                                                55
                             …             …        …        …    …    …    …    …
                                 通信状態表示    86       87                          88
                      診断画面        通信テスト [1]89
                                 通信履歴表示
                                                    90   …                      91    [2]
                                           92       93                      103 104

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⑤昨年(2011年)工夫したこと
• 出したアイディア
 1. 操作と操作を組合せたら、
    我々が意図した動作になるだろうか?
 2. 時間間隔を例えば100ms単位で操作を変えたら、
    システムはクラッシュするだろうか?
 3. システム構築の時に、
    陥りやすいミスは無いだろうか?
 4. 今まで実施したテストで、
    手薄と思われるテストは何か?
 5. バグ指摘で多かった機能のテストは
    詳細に追求したのだろうか?
 2012/11/30   JaSST'12 Tokai SIG   20
⑤昨年(2011年)工夫したこと
• 工夫した結果(「イイね!」)
 1. バグ検出能力(※)は、スクリプトテスト実施時と
    比較すると約5倍にUPした。
         ※テスト工数あたりのバグ検出数

 2. スクリプトテストでは見つけられなかった
    潜在バグ(※)を7件検出した。
     ※操作のタイミングによるバグ、H/W絡みのバグ、
      S/W設計漏れによるデッドロック状態のバグなど
 3. (探索的テスト実施後に)別の開発でスクリプト
    テストを実施したところ、50件程度のバグ指摘の
    うち、10件程度の潜在バグを発見した。
 2012/11/30       JaSST'12 Tokai SIG   21
⑤昨年(2011年)工夫したこと
• 問題に対する課題
 1. テスト対象の製品に潜在バグの存在を認識したが、
    バグを作り込まないような設計については、
    探索的テストのみでは解決できない。
 2. そもそも、
    テスト設計に必要な工数を確保した上で、
    外部仕様の不備をテスト実施前に指摘し、
    下流工程でバグが発生しにくい仕組みが無いと、
    開発全体の出戻り工数増大の問題は、
    根本的に解決できない。

 2012/11/30   JaSST'12 Tokai SIG   22
⑥気づいたこと
• 探索的テスト実施時、
 – 疑問に思った内容が、
   実は潜在バグを見つける貴重な情報となった。
 – これまでのテスト仕様書で記述すべき内容
   (手順や条件)があいまいであった。
 – 独りで黙々と考えるより、
   仲間とワイワイと議論しながら
   テスト実施したほうが、良いアイディアが浮んだ。
 – チームとして、立ち位置の異なる方の経験や感性に
   触れると、自分では気づかない観点を発見した。

 2012/11/30     JaSST'12 Tokai SIG   23
⑦JaSST'11東海発表後のある日…
• 探索的テストに関する文献を見たところ、
  (ほんの一部ですが)
  テスターさんと一緒に考えていた内容と
  文献で言及している内容が似ていることに
  気づいた。




 2012/11/30   JaSST'12 Tokai SIG   24
⑧文献の内容と考えたことの比較
A) Cem Kaner, "Tutorial in Explotary Testing"
  – AI QUEST Conference, Chicago, April 2008
  – http://www.kaner.com/pdfs/QAIExploring.pdf
B) Cem Kaner, "Exploratory Testing." (Keynote address)
  – Quality Assurance Institute Worldwide Annual
    Software Testing Conference, Orlando, FL,
    November 2006.
  – http://www.kaner.com/pdfs/ETatQAI.pdf
C) 実践アジャイルテスト テスターとアジャイルチームのための実践ガイド
  – Lisa Crispin Janet Gregory 著
    山腰 直樹 増田 聡 石橋 正章 訳, 榊原 彰 訳/監訳, 翔泳社
  2012/11/30            JaSST'12 Tokai SIG           25
⑧文献の内容と考えたことの比較
• A)"Tutorial in Explotary Testing"の内容(キーワード)
  – Learing(学習)
       • 学習
               – 製品の振る舞いと失敗
       • 学習行動
               – テスト対象の製品と関連製品の歴史を調査
       • モデルを作る/適用する
               – テストで模擬&管理&分析(物理モデル&ビジネスプロセス)
               – 製品の利用パターン(使い方)
       • あらゆるモデル
               – 誰が何によってどう影響されるのか?


  2012/11/30             JaSST'12 Tokai SIG     26
⑧文献の内容と考えたことの比較
• A)"Tutorial in Explotary Testing"の内容(キーワード)
  – Learing(学習)
       • 暗黙的な仕様
               –   ユーザマニュアルドラフト版
               –   UI標準やスタイルガイドの刊行
               –   内部メモ
               –   営業プレゼンや販売コンセプト管理
               –   バグ票(インシデントレポート)
               –   最新バージョン時の開発スタッフインタビュー
               –   市場バグ記録
               –   テスト結果の使用性
               –   資料の参照内容


  2012/11/30               JaSST'12 Tokai SIG   27
⑧文献の内容と考えたことの比較
• A)"Tutorial in Explotary Testing"の内容(キーワード)
  – Learing(学習)
       • Active Reading(能動的読書)
               – 資料を読み込みときの情報探索
                  » 情報収集した質問と回答に答える
                  » 情報カテゴリを作る
                  » 質問/挑戦/厳密なところを読むこと
               – 体系化すると・・・
                  » 古い知見と新しい知見を関連づける




  2012/11/30             JaSST'12 Tokai SIG     28
⑧文献の内容と考えたことの比較
• A)"Tutorial in Explotary Testing"の内容(キーワード)
  – Learing(学習)
       • Active Reading(能動的読書)
               – 資料の情報記憶のための計画
                  » SQ3R
                     Survey:調査
                     Question:質問
                     Read:読む
                     Recite:列挙
                     Review:ふりかえり/見直し
               – 記録したノート



  2012/11/30               JaSST'12 Tokai SIG   29
⑧文献の内容と考えたことの比較
• A)"Tutorial in Explotary Testing"の内容(キーワード)
  – Learing(学習)
       • Active Reading(能動的読書)
               – “Cubing”(6観点から検討する技術)
                   » Describe(記述):物理的属性/機能的属性
                   » Compare(比較):何に似ている?/何故そう思ったか?
                   » Associate(連想):アイディアや製品などを
                                    何から考えついたか?
                   » Analize(分析):構成の中を掘り下げ/どう関連づけたのか?
                                /どう同時に働きかけたのか?
                   » Apply(適用):ユーザ(自分)が何に適用できるのか?
                   » Evaluate(評価): 立場を明確化/良い(or悪い)特徴&実行
                                    &設計&アイディアをリスト化
  2012/11/30               JaSST'12 Tokai SIG        30
⑧文献の内容と考えたことの比較
• B)"Exploratory Testing."の内容(キーワード)
  – Controversy(論争)
       •   探索的テストは、機能テストのみではない。
       •   テスト探索者という緊急ツールのようなもの。
       •   ブラックボックステストを補助するもの。
       •   ひらめきを補助するツール。
       •   定性的分析ツール。
       •   探索的テストは、用意周到な準備を求められてこそ、
           とても複雑なテストを導入することができる。
               – シナリオテストは、古典的な例。
               – 拡張されたシナリオは、テストの設計と価値を理解する手助け
                 になり、開発や最初の実行で最も学ぶことができる。
  2012/11/30            JaSST'12 Tokai SIG   31
⑧文献の内容と考えたことの比較
• B)"Exploratory Testing."の内容(キーワード)
  – 学習理論や認識の表現で理解を促進する。
  – いくつかの誘導モデルがある
       • FMEA(Failure mode & Effects analysis)は、
         バグカタログに適用される
       • 状態モデル
  – モデル
       • シンプルな表現(理解/操作/システムなどの予測)
       • 学際的な基本のテスト
       • どのように痕跡や報告状態を学ぶか
               – ワークフロー分解
               – ダッシュボード(計器盤)
  2012/11/30              JaSST'12 Tokai SIG       32
⑧文献の内容と考えたことの比較
• C)"実践アジャイルテスト"の内容(キーワード)
 – 問題について考えること。
 – テストを行うにつれて、
   テスト中にあるシステムを学習し、
   新しいテストを設計するために役立つ情報を
   用いることができる。
 – 探索的テストの価値ある副産物は、
   探索的テストを通じて学習した結果。




 2012/11/30   JaSST'12 Tokai SIG   33
テスト(開発)現場を思いだそう!
(1)「テスト実施時、テスターさんからユニークな
 アイディアを提案されたり、気の利いたテストを実施したり、
 インシデントレポートで鋭い指摘を頂いたことがありますか?
(2)「開発ドキュメントの設計レビューの場で、
 良い意味で想定外の指摘を頂いたことはありますか?
(3)本日のJaSST'12東海のセッションで、
 「イイね!」と思ったアイディアはありますか?

 みなさんの思い浮かべたエピソード等、付箋に記入して下さい。

 付箋の内容をみなさんで共有し、
 みなさんとテストの工夫について考えてみましょう!
 2012/11/30   JaSST'12 Tokai SIG   34

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探索的テストから考える現場の工夫(Slideshare)

  • 2. タイムテーブル 16:00~16:30 工夫した事例 16:30~16:35 休憩 16:35~16:55 現場での工夫について 付箋に記入する時間 16:55~17:00 休憩 17:00~17:25 みなさんと議論(1) 17:25~17:30 休憩 17:30~17:55 みなさんと議論(2) 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 2
  • 3. 自己紹介 • 開発課 開発グループ所属のテスター:6年 • 開発課 テストグループ所属の テスター 兼 テストリーダ:1年 • 第3者検証課 (開発課対応)テスト部隊所属の テストリーダ 兼 テスター:現在(0.75年程) • 主な業務 – 業務用組み込み機器のファームウェアテストリーダ 兼 テスト担当:2年程前~現在 • 社外活動 – 2010年春から、TEF東海 原因分析勉強会&メトリクス勉強 会で活動中。また、TEF東海合宿を企画&運営。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 3
  • 4. こんな話題でお話が出来れば ① 探索的テストって何ぞや? ② 探索的テストを軸にテストの工夫について、 みなさんと共有し実践に繋げたいが、 どうすれば・・・ ③ そもそも、チームとしての環境作りって どうすれば・・・ 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 4
  • 5. こんな話題でお話が出来れば • JaSST'12東海の名称、 テストの目的考えよう ~「これまでの築き」と「これからの気付き」~ ということで… (1)みなさんで「これまでの築き」を発信。 (2)みなさんと「これまでの築き」を共有。 (3)みなさんと「これまでの築き」にイイね!と 「気付き」を探索。 『週明けから小さな工夫を始めてみよう!』 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 5
  • 6. 工夫した実例 ① 私の悩み (※コンテキストの説明) ② テスト工程ふりかえり (※コンテキストの説明) ③ 悩みを解決するには… (※コンテキストの説明) ④ (ここで…)探索的テストとは? (※定義の説明) ⑤ 昨年(2011年)工夫したこと (※工夫の足跡) ⑥ 気づいたこと (※工夫の足跡) ⑦ JaSST'11東海発表後のある日… (※気付き) ⑧ 文献の内容と考えたことの比較 (※気付き) 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 6
  • 7. ①私の悩み -その1- • 潜在バグが検出し切れず、市場バグが発生し、 時間面&金銭面の損失が出た。 – 修正工数/バグ対応工数の増大 • 新規/差分/派生開発に必要な工数が確保できない。 • お客様がS/Wを利用できないことによる、 経済的損失が出るだけでなく、 製造元/開発元に対する不満が出てくる。 • PMやQA、技術営業、製造ライン等の対応工数も増大。 – テスト工数の増大 • 疲労が溜まるだけでなく、メンタル面でダメージがある。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 7
  • 8. ①私の悩み -その2- • 開発現場で、一部のテスターさんが スクリプトテスト(※)であまり考えずに テスト実施しており、作業をやるだけの テストに留まることがある。 (※すでに記述されているテスト順序通りに実行するテスト方法) • (記述漏れやあいまいな記述がある) 外部仕様書が原因のバグが多発しており、 テスターが多くバグ指摘し、 バグ修正後にバグ修正確認に追われがち。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 8
  • 9. ①私の悩み -その3- • 外部仕様書やS/W設計書で出戻り工程が発生し、 上流工程の工数が膨らむが、 納期は変えられないため、 下流工程であるテスト工数が短縮され、 テストケースを網羅的に考える時間が無くなる。 • 結局、テスト実施時に考えながら、 小さな工夫をしてバグを見つけるのが精一杯。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 9
  • 10. ②テスト工程ふりかえり • PFD(Process Flow Diagram)でテスト工程をふりかえる S/W 設計や実装を 考え過ぎた外部仕様書 外部仕様書 レビュー前 のアイディア 作成 外部仕様書 経験ベースの アドホック 類似機能の レビュー実施 外部仕様書 完成した 外部仕様書 コピペ& モデフ テストベース レビュー前の ァイ法でテスト 入手 テストケース ケース作成 テスト分析 改訂された した成果物 経験ベースの テストケース アドホック テスト分析を レビュー実施 実施 テスト条 件& テスト実施後、 手順のメモ テスト設計を 誤字脱字や 実施 内容修正程度の 改訂実施 テスト技法で テスト設計 テストケース レビュー後の した成果物 テストケース 作成 追記の形で テストケース 本来の 作成 現行の テストケース テストケース 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 10
  • 11. ②テスト工程ふりかえり 1. テストケース作成時、外仕の欠陥が 指摘できるようなテスト設計を実施しつつ、 発想を膨らませる仕組みがあまり無かった。 2. スクリプトテスト実施時、 テストケース+αのα部分の発想が 非常に貧弱であった。 3. スクリプトテスト実施の時、 バグがほとんど出ない機能に力を入れすぎた。 4. スクリプトテスト実施が楽しめなかったため、 モチベーションの維持に苦労した。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 11
  • 12. ③悩みを解決するには… • テスト設計書作成工数の確保が 不可能な状況(※)かつ限られた工数の中、 創造的なテストが実施しやすい工夫として、 探索的テストに着目した。 ※お客様から納期の前倒しや開発予算が削減されるなど... • 刻一刻と変化するプロジェクトで 状況毎に最適なテストを考えたとき、 動的に考える余地を残した テストのアプローチが必要では?と 探索的テストに着目した。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 12
  • 13. ④(ここで…)探索的テストとは? • JSTQB:ソフトウェアテスト標準用語集 – 非公式なテスト設計技法の一つ。 – テストを実施する過程で、 テスト担当者がテスト実施情報を活用しながら テスト設計をコントロールし、 積極的に質の高い新しいテストケースを設計する。 [After Bach] 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 13
  • 14. ④(ここで…)探索的テストとは? • SQuBOK:ソフトウェア品質知識体系 – テスト対象に関して「適切な振舞い仮説」を作り、 動作させながらテスト設計、テスト実行を 同時並行的に行うテスト。 – 指示書がある「チャーター付き探索的テスト」では、 テストの戦術や、リスク、行うべきことの ガイドラインが示される。 • 書籍:実践アジャイルテスト – 学習/テストの設計/テストの実行を 1つのテストアプローチに組み合わせたもの。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 14
  • 16. ⑤昨年(2011年)工夫したこと • 限られた工数の中、潜在バグが潜むテスト対象に対し、 何が問題なのか、何のテストが不足しているか、 テスト実施しながら考える仕組みを テスターさんと考えた。(※時折、設計者も) • テスターさんと議論して考えた結果、 テストチャータ(※)を活用して探索的テストを 実施しつつ、製品やプロジェクトが抱える弱点を 見つけることにした。 ※テスト目的を明記したもの。 テスト実施法のアイデアを含む場合もある。 探索的テストにて使用。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 16
  • 17. ⑤昨年(2011年)工夫したこと • 探索的テストを実施しやすいよう、 テストチャータ作成に必要な情報は何か、 下記モデルを考え、テスターさんと共有した。 構成/設定 (テスト環境) 動作 (ソフトウェア内部処理) 操作/外乱(※操作に含む) 出力 (テスト実行/異常操作&異常環境) (テスト表示結果) 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 17
  • 18. ⑤昨年(2011年)工夫したこと • 例えば、探索的テストを実施しやすいように テストチャータとして 「テスト実行マトリクス」で表現し共有した。 相 手 故 機 障 器 検 と 出 通 信      動作      操作     … 通 A F M メ 信 通 通 S P P モ ケ ー 信 信 I G 開 終 C A U リ ブ 破 始 了 破 破 壊 破 ル 壊 壊 壊 断 線 定期通信 1 2 3 4 相手機器と通信 イベント発生時通信 5 6 7 8 相手機器故障検出 … 9 故障検出 H /W 故障検出 31 32 33 34 通信経路断線検出 55 … … … … … … … … 通信状態表示 86 87 88 診断画面 通信テスト 89 90 … 91 通信履歴表示 92 93 103 104 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 18
  • 19. ⑤昨年(2011年)工夫したこと • 「テスト実行マトリクス」を2名のテスターで テスト実施結果をベースに 何のテスト実施するかアイディアを出しながら、 探索的テストを実施した。 相 [第3段階] 故 手 機 障 第2段階の結果から、 操作を他の動作でテスト 同じ 検 出 。 器 と 通 信 [第2段階]            動作      操作 … 通 第1段階でバグが出た動作を 通 通 A S F P M メ モ 信 ケ P ー 他の操作でテスト 。 信 信 開 終 I C G A U 破 リ ブ 始 了 破 破 壊 破 ル 壊 壊 壊 断 線 [第1段階] 定期通信 1 2 3 4 バグ発生時のリ 相手機器故障検出 相手機器と スクが 通信 イベント 発生時通信 … 5 6 7 8 9 [3] H /W 故障検出 大きいものからテスト 故障検出 実行。 通信経路断線検出 31 32 33 34 55 … … … … … … … … 通信状態表示 86 87 88 診断画面 通信テスト [1]89 通信履歴表示 90 … 91 [2] 92 93 103 104 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 19
  • 20. ⑤昨年(2011年)工夫したこと • 出したアイディア 1. 操作と操作を組合せたら、 我々が意図した動作になるだろうか? 2. 時間間隔を例えば100ms単位で操作を変えたら、 システムはクラッシュするだろうか? 3. システム構築の時に、 陥りやすいミスは無いだろうか? 4. 今まで実施したテストで、 手薄と思われるテストは何か? 5. バグ指摘で多かった機能のテストは 詳細に追求したのだろうか? 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 20
  • 21. ⑤昨年(2011年)工夫したこと • 工夫した結果(「イイね!」) 1. バグ検出能力(※)は、スクリプトテスト実施時と 比較すると約5倍にUPした。 ※テスト工数あたりのバグ検出数 2. スクリプトテストでは見つけられなかった 潜在バグ(※)を7件検出した。 ※操作のタイミングによるバグ、H/W絡みのバグ、 S/W設計漏れによるデッドロック状態のバグなど 3. (探索的テスト実施後に)別の開発でスクリプト テストを実施したところ、50件程度のバグ指摘の うち、10件程度の潜在バグを発見した。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 21
  • 22. ⑤昨年(2011年)工夫したこと • 問題に対する課題 1. テスト対象の製品に潜在バグの存在を認識したが、 バグを作り込まないような設計については、 探索的テストのみでは解決できない。 2. そもそも、 テスト設計に必要な工数を確保した上で、 外部仕様の不備をテスト実施前に指摘し、 下流工程でバグが発生しにくい仕組みが無いと、 開発全体の出戻り工数増大の問題は、 根本的に解決できない。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 22
  • 23. ⑥気づいたこと • 探索的テスト実施時、 – 疑問に思った内容が、 実は潜在バグを見つける貴重な情報となった。 – これまでのテスト仕様書で記述すべき内容 (手順や条件)があいまいであった。 – 独りで黙々と考えるより、 仲間とワイワイと議論しながら テスト実施したほうが、良いアイディアが浮んだ。 – チームとして、立ち位置の異なる方の経験や感性に 触れると、自分では気づかない観点を発見した。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 23
  • 24. ⑦JaSST'11東海発表後のある日… • 探索的テストに関する文献を見たところ、 (ほんの一部ですが) テスターさんと一緒に考えていた内容と 文献で言及している内容が似ていることに 気づいた。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 24
  • 25. ⑧文献の内容と考えたことの比較 A) Cem Kaner, "Tutorial in Explotary Testing" – AI QUEST Conference, Chicago, April 2008 – http://www.kaner.com/pdfs/QAIExploring.pdf B) Cem Kaner, "Exploratory Testing." (Keynote address) – Quality Assurance Institute Worldwide Annual Software Testing Conference, Orlando, FL, November 2006. – http://www.kaner.com/pdfs/ETatQAI.pdf C) 実践アジャイルテスト テスターとアジャイルチームのための実践ガイド – Lisa Crispin Janet Gregory 著 山腰 直樹 増田 聡 石橋 正章 訳, 榊原 彰 訳/監訳, 翔泳社 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 25
  • 26. ⑧文献の内容と考えたことの比較 • A)"Tutorial in Explotary Testing"の内容(キーワード) – Learing(学習) • 学習 – 製品の振る舞いと失敗 • 学習行動 – テスト対象の製品と関連製品の歴史を調査 • モデルを作る/適用する – テストで模擬&管理&分析(物理モデル&ビジネスプロセス) – 製品の利用パターン(使い方) • あらゆるモデル – 誰が何によってどう影響されるのか? 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 26
  • 27. ⑧文献の内容と考えたことの比較 • A)"Tutorial in Explotary Testing"の内容(キーワード) – Learing(学習) • 暗黙的な仕様 – ユーザマニュアルドラフト版 – UI標準やスタイルガイドの刊行 – 内部メモ – 営業プレゼンや販売コンセプト管理 – バグ票(インシデントレポート) – 最新バージョン時の開発スタッフインタビュー – 市場バグ記録 – テスト結果の使用性 – 資料の参照内容 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 27
  • 28. ⑧文献の内容と考えたことの比較 • A)"Tutorial in Explotary Testing"の内容(キーワード) – Learing(学習) • Active Reading(能動的読書) – 資料を読み込みときの情報探索 » 情報収集した質問と回答に答える » 情報カテゴリを作る » 質問/挑戦/厳密なところを読むこと – 体系化すると・・・ » 古い知見と新しい知見を関連づける 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 28
  • 29. ⑧文献の内容と考えたことの比較 • A)"Tutorial in Explotary Testing"の内容(キーワード) – Learing(学習) • Active Reading(能動的読書) – 資料の情報記憶のための計画 » SQ3R Survey:調査 Question:質問 Read:読む Recite:列挙 Review:ふりかえり/見直し – 記録したノート 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 29
  • 30. ⑧文献の内容と考えたことの比較 • A)"Tutorial in Explotary Testing"の内容(キーワード) – Learing(学習) • Active Reading(能動的読書) – “Cubing”(6観点から検討する技術) » Describe(記述):物理的属性/機能的属性 » Compare(比較):何に似ている?/何故そう思ったか? » Associate(連想):アイディアや製品などを 何から考えついたか? » Analize(分析):構成の中を掘り下げ/どう関連づけたのか? /どう同時に働きかけたのか? » Apply(適用):ユーザ(自分)が何に適用できるのか? » Evaluate(評価): 立場を明確化/良い(or悪い)特徴&実行 &設計&アイディアをリスト化 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 30
  • 31. ⑧文献の内容と考えたことの比較 • B)"Exploratory Testing."の内容(キーワード) – Controversy(論争) • 探索的テストは、機能テストのみではない。 • テスト探索者という緊急ツールのようなもの。 • ブラックボックステストを補助するもの。 • ひらめきを補助するツール。 • 定性的分析ツール。 • 探索的テストは、用意周到な準備を求められてこそ、 とても複雑なテストを導入することができる。 – シナリオテストは、古典的な例。 – 拡張されたシナリオは、テストの設計と価値を理解する手助け になり、開発や最初の実行で最も学ぶことができる。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 31
  • 32. ⑧文献の内容と考えたことの比較 • B)"Exploratory Testing."の内容(キーワード) – 学習理論や認識の表現で理解を促進する。 – いくつかの誘導モデルがある • FMEA(Failure mode & Effects analysis)は、 バグカタログに適用される • 状態モデル – モデル • シンプルな表現(理解/操作/システムなどの予測) • 学際的な基本のテスト • どのように痕跡や報告状態を学ぶか – ワークフロー分解 – ダッシュボード(計器盤) 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 32
  • 33. ⑧文献の内容と考えたことの比較 • C)"実践アジャイルテスト"の内容(キーワード) – 問題について考えること。 – テストを行うにつれて、 テスト中にあるシステムを学習し、 新しいテストを設計するために役立つ情報を 用いることができる。 – 探索的テストの価値ある副産物は、 探索的テストを通じて学習した結果。 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 33
  • 34. テスト(開発)現場を思いだそう! (1)「テスト実施時、テスターさんからユニークな アイディアを提案されたり、気の利いたテストを実施したり、 インシデントレポートで鋭い指摘を頂いたことがありますか? (2)「開発ドキュメントの設計レビューの場で、 良い意味で想定外の指摘を頂いたことはありますか? (3)本日のJaSST'12東海のセッションで、 「イイね!」と思ったアイディアはありますか? みなさんの思い浮かべたエピソード等、付箋に記入して下さい。 付箋の内容をみなさんで共有し、 みなさんとテストの工夫について考えてみましょう! 2012/11/30 JaSST'12 Tokai SIG 34