リーンスタートアップ
コアの概念 - Overview
    Yuki Sekiguchi
スタートアップのゴールは
「つくるべきもの」
(お客さんが欲しがり対価を払うもの)
をできるだけ早くみつけること。

誰も欲しがらないものであれば、如何にオンスケで予算内に作ろう
が、全く意味をなさない。
スタートアップの難しさは、そもそもユーザー/カスタマーがどんな
人々で、彼らに提供すべきものが何であるかが不明なことにある。
リーンスタートアップは、それらをシステマティックな実験によって明
らかにしながら正しい方向に歩むためのメソドロジーである。
Product


              Strategy


               Vision


不明だからと闇雲に始めるわけでも、想定されるお客さんの意見に
ただ流されるわけでもない。
最終的な目的地で且つ出発地点となるのはスタートアップ自らのビ
ジョンである。
そのビジョンを達成するために、戦略(ビジネスモデル、ロードマップ、
パートナーや競合に関する視点、ユーザー/カスタマーの仮説などを
含む)を策定・実行する。
製品はその戦略の最終結果である。
Change


                         Optimization

              Product
                                Pivot
              Strategy


               Vision



製品は実験におけるチューニング、最適化、の過程で常に変化する
ものである。
戦略の変更は多くはなく、これを変更することをピボットと呼ぶ。
ビジョン自体が変ることは稀である。
ビジョン達成に向けて進めていく際の根
幹となるのがValidated Learning
(有効な学び)。
製品であれ、フィーチャーであれ、マーケティングキャン
ペーンであれ、スタートアップがすることは全て、有効な
学びを得るための実験であると心得よ。そうでないもの
は無駄として排除すべし。


  事後に正当化したり、失敗だったのを良く見せようとする時に、「学
  んだ」「良い経験になった」と言われることが多い。そのような学びと
  一線を隠すために、敢えて「有効な」とつけている。

  Validated Learning (有効な学び)とは、実験に基づいたプロセスで、
  スタートアップの現在及び将来のビジネスの見込みについて、
  真実を発見し実証すること。
明確な仮説設定

- Value hypothesis (価値仮説)
 製品・サービスがユーザー/カスタマーにどのような価値を提供するか


- Growth hypothesis (成長仮説)
 新規のユーザー/カスタマーがどのように製品・サービスについて知るのか




   実験のプロセスを回すには、テストをする対象となる明確な仮説/想
   定がなければ始まらない。
   仮説・想定はビジョンを分解して考える。
   スタートアップの成功の全てが依存するといっても過言ではない特
   に重要な仮説は、価値仮説と成長仮説。
Step one is to have a strong vision. You must then test that


     Build - Measure - Learn フィードバックループ
      ループを一周するのにかかる時間を最小化するのが鍵




                  リーンスタートアップの核となるプロセス。PDCなど他の言葉で表現さ
                  れるものと一見大きな相違はないが、より具体的で実証的で、且つ、
                  トータル時間を最小化することに重きが置かれているのが異なる。
MVP (Minimum Viable Product)
仮説検証の最初のフェーズ、Buildを素早く行
うためのもの。

実験に必要な最低限のものだけを含む。仮説
により形は様々。

   MVPは単なるプロトタイプ、デモ版ではない。
   明確な仮説があって、それを検証するのに必要なものだけを含み、
   有効な学びを得るためのもの。
   製品のデザインや技術的なことだけを検証するのではなく、ビジネ
   スの仮説をテストするのが目的。
   <詳細は後日別のスライドにて!>
Innovation Accounting - 3つのLearning
Milestone (学びのマイルストーン)
 1. 現時点のベースラインデータの取得
 2. チューニング
 3. 理想値との比較 →Pivotするかの決断


    ループのMeasureとLearnのフェーズに適用。
    学びのマイルストーンは、製品やビジネスのマイルストーンとは大き
    く異なる。
    チューニングは何度も繰り返され、理想値に近づいているかが注視
    される。
    チューニング・最適化を最大限行った時点で、仮説が正しかったの
    か、正しくなければどのように変更すべきかを判断する。
Pivot (or Persevere)
ピボットするかこのまま頑張るか
有効な学びを軸に戦略を変更すること。
ループを一周した時点で判断。機械的なものでは
なく、あくまでも人間の判断。学んだ結果により、
様々なピボットの仕方がある。
 ピボットとは言葉通り、片足は動かさずに方向を変えること。全て投
 げ捨てて全く違うことをするわけではない。
 どんなにチューニングしても理想とかけ離れている場合は、戦略の
 どこかが正しくないはずなので、変更して新たな仮説を立てることに
 なる。
 無駄を排除したプロセスで決断が必要なことがわかっていても、精
 神的に簡単ではないので、予めこの判断をするMTGを計画しておく
 のも一考。 <詳細は後日別のスライドにて!>

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