HP slide interim report slide

1. マルチチャネルスピーカーにおける 同時インパルス応答測定法の研究
所属人工知能第一研究室
発表者黒田翔馬

2. もくじ
•研究背景
•目的
•従来技術
•従来研究
•解決したい課題
•アプローチ方法
•予備実験
•実験結果
•まとめ
1

3. 研究背景
高臨場音場再現技術 →マルチチャネルスピーカーが一般的に普及
2

4. 目的
より高臨場な音場を再現
個々のスピーカーの特性や部屋の特性の
計測が必要
全てのスピーカーを同時に計測する 技術の実現
3
従来技術では時間がかかる

5. 従来研究1
「M系列を用いたインパルス応答測定に おける誤差の実験」(1996年金田豊)
•時間幅が非常に短い信号(インパルス)を入力したときの システムの出力を計測、解析
4
インパルスではＳＮ比が悪くなる
→測定信号としてＳＮ比が高くなる Ｍ系列信号(1と-1の擬似ランダム雑音) を使用

6. 従来研究2
「システム同定理論を用いた頭部伝達関数 の3次元空間多方向同時推定」 (2013年石川健太郎ら）
5
→最小二乗法を用いて57個のスピーカー の同時インパルス応答測定を実現
HRTF 測定装置(引用元:東北大学 先端音情報システム研究室
“音像定位と頭部伝達関数”）

7. 最小二乗法によるインパルス応答測定
6
R f ˆ 1  
X X
N
R T 1

X y
N
f T 1

Ｍ系列信号インパルス応答出力
X  y N
周期

8. 解決したい課題
の計算量が大きい
•計算時間の増加
測定誤差が発生
•要因は様々
環境騒音
音量
距離
残響
歪み
7
1R

9. 提案手法
演算量の減少
• 従来研究に使われているＭ系列信号の特性から
計算式を工夫
8
: X `: X
Ｍ系列2 3 1
1
3 1
2 3
2
スピーカー

10. 提案手法
9
X X I
N
R T  ` `
1
R f ˆ 1  
β：インパルス応答
Ｎ：周期
Ｘ：入力(M系列信号)
ｙ：出力
Ｉ：単位行列
X X
N
R T 1

ここの計算を省略可能

11. 予備実験
構築したシステムの動作確認
•演算量→従来研究2と提案手法で比較
•測定誤差→従来研究1と提案手法で比較
10
1ｍ
1ｍ
1ｍ
使用スピーカー:DALI
ZENSOR 1
使用マイク:RION
NL-52 精密騒音計

12. 実験結果
提案システムによってインパルス応答が測定可能
演算量
•精度はほぼ一緒
•計算時間は約6秒→約3秒の短縮
測定誤差
•基準は従来研究１
•従来研究２では1dB～6dBの誤差
11
提案手法
測定誤差 (スピーカー左)
5.8803dB
測定誤差 (スピーカー中)
6.0902dB
測定誤差 (スピーカー右)
5.5938dB
従来研究２と比較す ると測定誤差が大き めのほうと同等

13. まとめ
これまででわかったこと
•計算時間の短縮
•測定誤差が大きい
今後の進め方
•測定誤差の要因追求
環境騒音、残響などの要因
実験環境の変更(無響室)
•スピーカーの数の変更
•誤差のばらつきを抑える方法の考案
12