OSS on Azure 非公式コミュニティ 第3回ミートアップ（DocumentDB編）のセッション資料です。

1. 「 DocumentDBクイックスタート」
（開発現場編）
OSS on Azure 非公式コミュニティ 第3回ミートアップ
2017.4.11

2. 「三宅@ZEN」です
 株式会社ゼンアーキテクツ共同創業者CTO
 常時5〜10のAzure導入プロジェクトに参加（汗..）
「PaaSがかり」やってます
 Xamarinが好きです（JXUGメンバー）
 元銀行員
 趣味はラジコンのレース（わりとガチ）
Blog: k-miyake.github.io/blog/
Twitter: @kazuyukimiyake

3. DocumentDBの主な開発実績
富士フイルムソフトウェア株式会社様
IMAGE WORKSモダナイゼーション
画像データの属性情報をDocumentDBに格納し、フロントの
処理を高速化し、バックエンドとの連動処理も超並列化。
グロースエクスパートナーズ株式会社様
企業情報オンラインマッチングエンジン開発
毎日大量に更新される企業情報の
マッチングエンジンの中核技術として
DocumentDBを活用。
診療情報ネットワークシステム「クリネット」
パフォーマンスチューニング
自社サービスとして運営しているシステムの一部データを
SQL DatabaseからDocumentDBに配置を変更し、アプリケー
ションのパフォーマンスを大幅に改善。

4. 一応、コントリビュータ？
.NET SDKへのPRがマージ
されました
﹣たった1回ですが・・
公式リポジトリ: https://github.com/Azure/azure-documentdb-dotnet

5. 本セッションのターゲット
DocumentDBの仕組みやできることを理解する
→ この後、Syamさんに聞きましょう
DocumentDBを開発で使う（.NET編）→ 対象範囲！
1. コレクションを作成する
2. JSONを設計する
3. JSONからクラスを生成
4. SDKを使ってDocumentDBにアクセスする
DocumentDBを使いこなす → 本気ならサポートします

6. DocumentDBでできること（超概要）
スキーマフリー
﹣JSONのデータベースなので
速い
﹣P99で読み取り遅延10ms
スケーラブル
﹣パーティション分割可能
﹣グローバル配置可能
各言語のSDKあり
﹣SQLも利用可能

7. コレクションを作成する
開発の観点では、「コレクション」が最も重要な単位
﹣JSON設計の対象
﹣パフォーマンス設定の対象
﹣課金の単位
• 基本はポータルからの作成でOK
• 最低RU=400〜（約3,000円／月）
• 1日でコレクションを削除すれば100円弱
• ローカル開発用としてエミュレータも利用可能
公式Docs: https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/documentdb/documentdb-create-collection

8. JSONを設計する
「自己完結型エンティティ」としてJSONを定義する
﹣関連データの埋め込み
﹣非正規化
• いわゆるマスタ系のデータは相性が良い
• 一つの機能で使う全データを一旦1つの
JSONにまとめて入れてみるのもあり
• SQLのテーブルよりは大きな単位になる
公式Docs: [DocumentDB のデータのモデル化]
(https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/documentdb/documentdb-modeling-data)

9. DocumentDBにJSONを保存する
コレクションにJSONを保存
﹣1ドキュメント(≒1レコード)が1JSONとなる
﹣ポータルの「ドキュメントエクスプローラー」から保存
• idを含めなければ自動で生成される
（手動採番もOK）
• ポータルの「クエリエクスプローラ」
を使ってSQL文で確認可能
• 更新はVisual Studioの
「クラウドエクスプローラ」もオススメ
• 大量データなら「インポートツール」
も利用可能

10. JSONからクラスを生成
 JSONに対応するC#クラス群
を
作成（生成）する
﹣ほぼ1対nになるはず
﹣Visual StudioのJSONペースト
機能がオススメ
• 1つのJSONは、1つのcsファイルにまとめて良いと思う
• 実際には、各プロパティにJsonPropertyを付与して
キャメルケースに対応させる（自動化も可能）
参考: [自動キャメルケース化対応](http://beachside.hatenablog.com/entry/2016/04/18/193000)

11. SDKを使う
 RESTでもアクセスできるが、SDK利用がオススメ
﹣Directモードが使えるのでネットワークパフォーマンスが良い
﹣429エラー（後述）のリトライも組み込まれている
PM> Install-Package Microsoft.Azure.DocumentDB
• TCP直接接続モードの例
• ポート範囲 10000 〜 20000
を開けておく必要あり

12. リポジトリクラスの準備
データアクセスを集約したクラスを用意しておくのがベター
サンプル実装
https://github.com/Azure-Samples/documentdb-dotnet-todo-app/blob/master/src/DocumentDBRepository.cs
• SDK利用に多くの解釈がないため、
ほぼ同じようなコードに収束する
• Upsertもサポートされている
• 実はSQLを直接使う機会
はあまりない
DocumentDBRepository抜粋

13. DocumentDBにアクセスする
リポジトリクラスを使えば、SDKもあまり意識する必要はない
﹣基本的なCRUDはIDまたはJSONを渡すだけ
﹣クエリは、Where句の条件を記述

14. RUを見積もる
スループット課金なので、RU（要求ユニット）の見積は必須
﹣1RU = 1KBのJSONドキュメントの読み取りに必要な処理能力
計算ツールで見積をしておく
﹣クエリエクスプローラでも個別のRUは表示可能
https://www.documentdb.com/capacityplanner

15. 429問題
RUを超えると”429 RequestRateTooLarge”が発生
﹣DocumentClientExceptionが発生する
﹣SDKでは数回リトライされる
• 一時的な負荷増大にはリトライで対応
アラートの設定もしておく
﹣「Max Rus Per Second」メトリックを監視
﹣超えた時に手動スケール
﹣Webhookを使い、SDKからスケールを実行

16. パーティションを分割する
規模が大きくなるとコレクションをパーティションに分割する
必要がある
﹣10GB以上のストレージ
﹣10,000RU以上のスループット
﹣パーティション分割コレクションは最低2,500RU〜
コードやにも影響が出るので、事前の設計が必要
﹣クエリにパーティションキーを含める必要がある
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/documentdb/documentdb-partition-data

17. その他開発Tips
 データのインポート／エクスポート
﹣「Data Migration Tool」を利用可能
﹣https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/documentdb/documentdb-import-data Change Feed
 Xamarinから直接DocumentDBを使う
﹣「.NET Core SDK」を利用
﹣ https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/documentdb/documentdb-mobile-apps-with-xamarin
 「PaaSがかりの部屋」にもいくつか記事があります
﹣https://k-miyake.github.io/blog/tags/DocumentDB/

18. ご静聴ありがとうございました。