最近のサービス提供基盤としての技術は急速に進歩している。特に、AIは単純な労働だけではなく、比較的高度な人的労働にも代わりうる能力を持ち出している。そこで、サービスへの影響が注目される。本稿はこのような問題に取組むため、AIを単に思考マシンとは見ずに、AIが習得すべき人間の能力と対比させる。人間が保有するインテリジェンスを、1)機械的インテリジェンス、2)分析的インテリジェンス、3)直感的インテリジェンス、4)共感的インテリジェンスとし、それぞれに対応するAI技術を設定する。次に、さまざまなサービス提供者をAIジョブに置き換える方法を検討する。そして、AIによる人間の代替、またはAIと人間の統合の形式を検討する。その中で発生した問題を検討するため、AIを組み込んだ(1)サービスマーケティング理論と(2)サービス戦略マップを論述する。ポイントは、a)顧客ニーズをさらに細分化できるパーソナライズ能力の強化と、b)顧客生涯価値の最適化を可能にする顧客との関係性の強化である。これらの結果から、サービス学がこのような傾向にどのように適応すべきかを検討する。