インバウンド等体験サービス需要獲得の
ためのプロジェクトの作り方と地方創生
中小企業基盤整備機構 理事 堺井 啓公
(前 内閣府 地方創生推進事務局 総括参事官)
訪日外国人増加、3年後に4000万人目標
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
4,000
4,500
2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2020(予測)
訪日外国人観光客の推移
出典:日本政府観光局
今後ビッグイベントが目白押し
2017年:
訪日観光客年間2869万人
2019年:ラグビーワールドカップ
2020年:東京オリンピック・パラリンピック
2021年:ワールドマスターズゲームズ2021関西
IRの開業
2023年?
5月14日(金)~5月30日(日)17日間(海外2万人)
9月20日(金)~11月2日(土)約7週間
7月24日~8月9日, 8月25日~9月6日
大阪・関西万博
2025?
求められるのは上質な旅
 2019年のラグビーワールドカップ日本で売れ筋のチケットはアクティビティー付きの数百万クラス
(日本での初開催に期待を集める)(海外でのチケット販売が総計45万枚売れた!)
⇒週1回開催で、試合開催日程間のアクティビティが不可欠
 2020年の東京五輪開催時には各国の富裕層がプライベートジェットで来日予定。1000機規模を見込む。
⇒日本を見たい、知りたい方向けの特別のおもてなしができるといい
 2023年? IRの設置により、常時、地方への送客窓口が設置され、随時グループ旅行のニーズが高まる。
⇒今は商品がない。このままでよいのか。
⇒ 2泊3日で1人20万円以上をグループ旅行で消費してもらえる仕掛け
それこそが上質な旅
上質な旅、地方に商機あり
〇何を求めるか!
①そこにしかない、そこでしかできない体験(キラーコンテン
ツ)
• 自然はお金持ちがお金を投じても作ることができない。だから、
それがあるところに行き、身を置いて体感したい!(自然体験
サービスを創造)
• その地で長年かけて育ててきた伝統芸能・祭りに触れる感動を!
(そこでしかないストーリーがそこにある。長きに作り上げてきた
伝統を感じさせるものが感動を呼ぶ。祭りは時期も年1回が多く、
五穀豊穣を祈るなど自分たちのために実施するもの。
⇒毎週末に開催するようなものにプロデュースする。
なければ作ることもある! 民話や伝説をストーリーにして神楽を
プロデュースするなど)
上質な旅、地方に商機あり
〇何を求めるか!
②せっかくそこに来たのだから、そこにある日本の
その地域らしい、その場所ならではの生活体験
• 衣食住体験+それにまつわる伝統産業製品、生産産
業の現場を体験する
• 美術・芸術鑑賞(仏教美術、創造した自然美・箱
庭・日本庭園)
(考察)これまでの観光施策での取り組み
 点を磨いてきた。外国語対応、おもてなし技術、ガイドの導入
 これからはコト消費へというが、その場合に、実は期待されているのは個人、グループでの
旅行への対応。
 体験バスツアーが盛んであるが、20人、30人を募集し、大手旅行代理店やメディア事業部が
採算を考えて都市住民を地域に連れていくという前提で成り立つものだけ実施する仕組み。
 着地型ツアーは単品オプショナルツアーができるだけで、複数個所を回るものはない。都度
問い合わせをして、受けてくれるかを確認して成立か不成立かがわかるもの。外国人グルー
プ客が便利と思うようなものとなっていないのでは。
 地域によっては情報拠点にコンシェルジュ機能を置いて対応しているが、決してコンシェル
ジュが成立か不成立かの情報をあらかじめ持っているものは少なく、各種問い合わせを旅行
者に代わってする程度。
(考察)これから目指したい観光施策での取り組み
磨いてきた点を線にして、面にする対応により、「点の魅力」から「地
域の魅力」に変えて、長く滞在してしっかりと楽しめる地域へと変化さ
せる。
外国人や日本人も個人やグループで来ることに対応して、随時、各種グ
レードを用意する形での、「複数のコト消費をつないでつくる少人数ツ
アー商品」(ターゲット商品と呼ぶ)を提供する。
地域でサービスを統括する会社を立ち上げる。
システムを導入して、磨いてきた点としての体験サービスを「見える
化」して、それらにインプットする。このサービス統括会社はこのシス
テムを使って各体験サービスに予約を入れる形で商品造成をし、外部
(ネット販売や旅行代理店を通じた販売)に対してターゲット商品を予
約販売する。
さらに、当日までこれを販売することができる体制を取ることにより、
サービス参加事業者であれば、自らの客に対して、地域で実施している
体験サービスの案内ができるようになる。(顧客へのサービス向上にな
るとともに、経済的にみると地域への客の滞在時間の増加と消費増への
貢献にもなる。)
日本の伝統芸能
愛好家向けサイト
食文化体験ツアー
愛好家向けサイト
・夜のエンタテインメントor キラーコンテンツ(自然体験など)
日本の伝統芸能(お祭り、神楽、和楽器演奏など)から夜に開催できるコ
ンテンツを創出(毎週末) ・・・これがあるから来た!(選ばれた地域)
場所:能舞台、境内、演劇場、蔵の内、屋外(照明、かがり火)
夜の遊び場:飲食体験、飲酒体験、リラクゼーション体験
・宿泊体験
和の空間での宿泊体験(和畳、檜風呂、囲炉裏端、障子戸)、朝食の御
膳(和食器、地元食材(発酵系を中心に))
・体験サービス
市場・マーケットでの買い物(魚、肉・野菜、乳製品、和酒など)、料理教
室での購入材料の料理・飲食体験(調理器具、器、調味料、日本酒、焼
酎等和酒など)
農業体験、果樹収穫体験、漁業体験、工芸品製造体験、自然鑑賞・体感
サービス、スポーツアクティビティー体験、エンタテイメント(忍者など)体験、
酒蔵視察・原酒試飲体験、サイクリング体験、バーベキュー体験、食べ歩き
体験、博物館・美術館鑑賞体験、文化財鑑賞体験、工場見学体験
若者/
役者志
望者
国内(都市部)
海 外
人材派遣会社など(←企業誘致)
(全国的な展開をする企業が望ましい!)
農業
飲食店
(レストラン・
バー)
インバウン
ド旅行者
集客
検索・予約・決済
情報発信
就職
情報提供
集客サービス組織設立(出捐金、人件費)+集客コンテンツ制作・集客コ
ンテンツの磨き上げ+予約サイト・機能的予約システム構築+演劇場、宿、
料理教室などの整備+送迎車の確保+集客イベント・集客委託
KPIは新規集客数、集客者消費額
旅行者
検索・予約・決済
情報発信
宿泊
(民泊も)
伝産品
製造
古民家、京町屋宿泊、宿坊、伝統的日本建築宿泊
(檜風呂、五右衛門風呂、囲炉裏、畳に布団敷)
朝食は食材・食器などの地産地消
社員
酒蔵
新・地域集客サービス統括会社
演劇の役者とともに各種地域産業に従事
(1人が複数の仕事を兼務)
市場、物販(産
直、伝産品)
運転手 体験インスト
ラクター
工場見学
体験
個人・グループ向け各体験サービス拠点を回る地域ツアーを組成・販売
毎週末の日本の伝統芸能を活用した集客サービス&地域の担い手創出
地域(地方自治体:県・市町村)
地域集客
サービス統括会社
*地域のサービス提供者は、サービス統括会社から送客を受ける。来客が安定化する。サービス水準
も指定通りに設定。人材の手当て、貸出備品は統括会社からサポートを受けることも。
など集客サイト
予約サイ
ト
例えば、地域で2泊3日30万円のフルサポートで満足する旅をご用意(世界初!)
地域体験ガイド
文化財鑑賞
(利用と保存)
自然体験
(利用と保存)
漁業
林業
各種体験
できる場所
「体験サービス」
サポートサービス
乳業・畜
産業
働き手として、
住民参加も
料理教室
(統括会社)予約を自在に取れるようになる。
(各サービス拠点)当日飛び入りの来客にシス
テムを見て次の体験先の紹介ができる。
機能的予約システムで地域の体験ポイントをネットワーク化
旅行代理店、富裕層向けツ
アー造成会社などがツアー商
品に組み込める
集客広告委託
一時的移住
*地域にあるアクティブなサービスの見える化!により、サービスがつながることが見え、送迎も加
わると、来客がフルに地域で楽しめるようになる。
*(従来)飛び入りの来客が、あるサービスを受けた後に、他にお勧めのサービ
スがあるかを尋ねても「自分は知らない」と答えるのが日本の悪い傾向。地域愛
のない冷たい街に見え、来なければよかったになる。
地域のすべての生産、狩猟、製造する産業が、地域
の来客へ体験サービスを提供することで、自分を知る
特別な顧客!を獲得(ビッグチャンス到来!)
サービス統括会社が商品組成して販売するために掛かる費用
新・地域集客サービス統括会社
運転手 体験インスト
ラクター
予約サイ
ト
例えば、地域で2泊3日30万円のフルサポートで満足する旅をご用意(世界初!)
地域体験ガイド
自然体験
(利用と保存)
各種「体験サービス」
サポートサービス
働き手として、
住民参加も
料理教室
(統括会社)予約を自在に取れるようになる。
(各サービス拠点)当日飛び入りの来客にシステ
ムを見て次の体験先の紹介ができる。
機能的予約システムで地域の体験ポイントを
見える化、ネットワーク化
地域のすべての生産、狩猟、製造する産業が、地域の来客へ体験サービスを提
供することで、自分を知る特別な顧客!を獲得(ビッグチャンス到来!)
2018年7月11日(土曜日)
04:00-07:00 15(5)
06:00-10:00 20(8)
10:00-12:00 15(8)
06:00-10:00 10(3)
10:00-13:00 30(15)
06:00-14:00 20(5)
17:00-09:00 20(4)
登録された
拠点
漁業体験
①
漁業体験
②
林業体
験①
農業体験
①
酒蔵体
験①
自然体験
①
宿舎①
2018年7月10日(金曜日)
04:00-07:00 15(5)
06:00-10:00 20(8)
06:00-11:00 15(8)
14:00-17:00 10(3)
10:00-13:00 30(15)
06:00-14:00 20(5)
17:00-09:00 20(4)
登録された
拠点
漁業体験
①
林業体験
①
農業体
験①
農業体験
②
酒蔵体
験①
自然体験
①
宿舎①
酒蔵
農業漁業
2次交通の有無に関わらず予約客に対しては足を用意する(ツアー代金に含める)。
予約客からは前金で予約金を受領することができると運営が楽になる。
赤囲いを組み合わせるなどしてツアー商品を造成して先の時期のものも予約販売することができる。
←7月10日~11日で5人のグループツアーの予約(自然体験①、農業体験①、宿舎①、漁業体験①、酒蔵体験①)
が可能。料金は1人当たり37000円(130000円)。
宿泊
(民泊も)
点を磨いてきたのがこれまで⇒これからは地域会社により、そうした点をシステムを活用して「見える化」し、それらを繋いで線や面にして地域
ツアーを個人・グループなど顧客のニーズに合わせて随時組み上げて・販売できる体制をとっていく(サービス業の生産性革命とも!)
滞在型大規模リゾートの中で行われていることを、地域で実現するかのよう
予約サイト・機能的予約システム構築
機能と役割:
①地域の体験サービス拠点を磨き上げて商品に組み込める
ものにする。同時にシステムを活用してサービスの見える
化(受入れ可能人数の明示)も行う。その際、各拠点で足
りない資源(人、モノ)はサービス統括会社が提供するこ
とも。
②ターゲットとする個人客、グループ客の好みに合ったツ
アー商品を地域の拠点を組合せて足も確保して随時作り上
げる。通常サービスとプレミアムサービスとの両方作れる。
2泊3日や1泊2日、日帰りと各種作る。
③ツアーはネットを通じた予約サイトを通じてや、旅行代
理店を通じて自らが販売する。
④地域のツアー商品がそれがあるから来ようと思うような
魅力的なものを核に据えることが必要。そうした核となる
コンテンツを作り出すことも必要。
『着地型ツアー商品の造成』ではなく、『発地で予約でき
るグループ向け地域体験サービス巡りツアーの発売』とい
うことになる。
地域に毎週のようにグループ
客が何組も来るようになる。
地域に人手が不足するようになる。地域住民による事業への
協力・参加が期待される。若者の流入も期待できる。
価格表 通常サービ
ス
プレミアムサービ
ス
自然体験① 7000円 30000円
農業体験① 5000円 20000円
宿舎① 10000円 30000円
漁業体験① 7000円 20000円
酒蔵体験① 5000円 15000円
足代 3000円 15000円
合計 37000円 130000円
通常サービス受入数(プレミアムサービス受入数)
2つのポイント
地方創生になる条件
• モニターツアーでおわらない、常時行っていけるビ
ジネス・産業としての、新しい、地域で人、金が回
る仕組みを創造する。
 インバウンドの流れ&日本人ゆとり世代の満喫旅行の興隆時代において、『体験・特別配慮によ
る満足を得たい』(グループ、個人旅行)に対し対応できる地域になる。(例えば、2泊3日で30
万円の旅を提供)
 併せて、同じ資源を活用するが人の投入や材の投入を変えることにより、2泊3日で10万円の旅や、
1泊2日、日帰りの旅も同時に提供できるようになる。
 (大型リゾートにおいてはその限定された区域で運営するからそれができている。それを広い地
域で実施しようとするもの)
 結果、交流人口の増加と消費増による、地域経済規模の拡大が見えるところに、①新規参入企業の増
大・雇用の促進、②新規一時的居住人口の増加が定住人口へ が期待される。
 この流れの中で、新しく、「集客できる地域の資源」が誕生していくことになる。新・エコシステム
が創生される。地方創生の実現。
 集客できる地域資源とは、体験・特別配慮による満足を提供することのできる資源であり、①自然体
験、②伝統芸能への参画、③衣食住体験、その要素の生産・製造現場体験をもたらす。
 ③のその要素の生産・製造現場体験というのは、既存の産業においてもチャンスで、体験サービスを
付加することで参加できて、なおかつ、自分への絶対的顧客の獲得にもつながる。
創造したい仕掛けの事例1)(面白い視点)
• 城や城下町(堀での舟遊び、茶室など文化施設での茶の湯、奉行所での執
務など)、本陣、脇本陣など殿様が宿とした街道沿いの建物を活用して、
地域の重要人物が暮らした、楽しんだ生活を体験する“お殿様気分体験”
• 財を成した方の家屋、を予約が入ったときに宿泊体験のためのスタッフを
入れておもてなす。古民家再生も。
さらに、住環境における調度品に、香り高い新しい畳、和紙加工品(壁紙、障子、照明、掛け
軸、室内装飾(雁皮紙))、漆塗り製品(箪笥、柱など)、陶器(壺など調度品、花瓶、生け花
の器)、切子や細工物、衣装として部屋着やそぞろ歩き着に伝統的織物や足袋の提供。
• 料理教室を設置し、先生による講習を行うことで、市場で野菜、魚などの
生鮮品を買えるようになるばかりでなく、調味料の活用、和酒とのマリ
アージュ、優れた調理道具との出会いと器、箸との出会いが楽しめる。
⇒触れることにより購入へとつながる。
• 伝統芸能(神楽、和太鼓、和楽器、能、歌舞伎)や祭りの鑑賞とそれへの
参加により、衣装の購入や楽器などの購入などにつながり、それらを支え
る作家や生産者の復興にもなる。
創造したい仕掛けの事例2)(鶏が先か卵が先か)
• 地域で伝えられてきた伝説、民話が伝統芸能や祭りと
なっていることが多い。それらは外からのお客様の関心
を大いに集めるが、開催頻度が年に1度とか、客本位に
はなっていない。
これを毎週興行することにより、わざわざ来て見てい
くものとすることができる。ビジネスにできる。
• 地域での自然体験をした方は、この自然で育った食料を
味わいたいと思うもの。
その期待に応えるために、高価格で一定量は買い取る
ことを保証することにより、①化学肥料を使わず、無農
薬での地域での栽培の取り組みを行うことや、また、②
家畜においては、肥育の際に地域の生産物を餌にするな
どの取り組みにより、自然を生かした無農薬の地産地消
の取り組みを行うことも重要。
⇒この環境を整えるために、公的に支援をすることも重
要な要素。
事例)上質な旅、地方に商機あり
• 自然を味わう(大自然を感じられるところにヘリで飛ん
で、カフェを楽しむ)
• 伝統芸能・伝統文化を鑑賞・嗜む(素晴らしい衣装で舞
う神楽などを楽しむ。茶の湯を嗜む。)
• 普段は客を入れない建物に宿泊する(古民家再生、日本
庭園付き日本家屋の風情を楽しむ。調度品は伝産品(畳、
和紙、漆器、陶器など)
• 生産現場の体験をする(伝産品製作体験、和紙漉き、織
物、染め物体験)
• とれたてのものを食す(漁業体験、農業体験、林業体験、
酪農体験)
• 和服を着て過ごす
地方創生における企業の役割とは
• 持続可能な地方創生となるために、地元企業が活躍するべき。(外の企業の利益で行動することで
はなく、地元の意思が重要)
• 地域の集客を代表する企業(地域サービス統括会社)を立てて、DMOの改組もあるが、そこがより
自らが対お客様へ、主体的に、そして、企業的に活動するようにする。地域の体験サービスを束ね
て自らがツアー商品造成・販売を行うことで、地域に客を呼んでくる地方創生の司令塔になること
を期待。
• ビジネス・産業にすることが重要。
• 伝統芸能を毎週週末に実施する!⇒一つの興行として運営するということ。担い手は職業としてそ
れを実施する人が出るということ。
• 随時グループ向けツアーを組み上げる。 「複数のコト消費をつないでつくる少人数ツアー商品」
シェアエコを実現する
インバウンド観光客受け入れとは、わざわざお金をだして地域にあるものを体験したいと思うような
お客さんが地域に来るということ。 【そのお客様を地域でシェアをする!】
⇒そのお客さんに地域にあるものを切り売りすれば喜んでもらえて、ビジネスになるというもの。
(地域の方においては当たり前のものでわざわざお金を出して買おうとしないもの。物々交換かもし
れない。)(だから、地域の人にとっては実感がないもの。)
 それを実現させるためのポイントは
『地域で時間を費やしてもらう。お金も使ってもらう。満足のいく時間と空間と感動を地域で得ても
らう!そのための対価は十分すぎるくらいに出してもらう。』
そのために、来客の時間的なものややりたいことの我がままを聞くことが大切。予約が入る形である
ので、準備もできる!
それを実現させるために、人、もの、金を先行投資として地域の人が拠出することが大事。予約が入
る形であるので、リスクはそれほど大きくないものとできる。地域での総合力とするために、極力シ
ステムを使ってサポートする。
シェアエコノミーをITを使って実現する!
「提供できる資源を持つ人々」(地域住民)⇔
そうした資源を随時使いたいと思う体験サービス事業者(地域
事業者)
〇来客時のサービス提供を最大化させる。(経営上)来客
時だけサービスすることに特化する。
〇高齢者などは社会の役に立ちたい。しかし、体力の問題
や物理的な問題から数時間だけしか貢献できない。
〇地域にはかなりの数の長靴がある。 しかし、ある事業
者としては限られた数しかもっていない。
〇地域にはかなりの数の英語を話せる人がいる しかし、
ある事業者は多くの英語を話す人を常時雇用できない。
☟
これらはシェアエコノミ―ツールを使うと実現できる!
地方創生における自治体の役割とは
〇実はそのような体制を地域でとるには、自治体の積極的な関与と取り組
みへの意欲が必要。
〇これまでの観光政策(点を磨いて発信)から新しい観光政策(地域で客
を呼び込み、長時間滞在を促す)への転換
地域サービス統括会社旅行代理店系会員組織
これまでの観光政策 目指す観光政策
一部集約化。
ただし域外組
織
全部集約化
地域サービス提供会社
訪問希望客
地域サービス提供会社
訪問希望客
地方創生における自治体の役割とは
• 地域サービス統括会社がお客様を地域に連れてくる。そのお客様を地
域の各所で効率よくおもてなしをする。そのために、各所ではいつ受
け入れるかを『見える化』の下で提示して、それによりお客さんの時
間と消費のシェアを受ける。地域経済活動の増大へとつながる。
• そのためには、お客様を地域に連れてくる方法を考えないといけない。
〇その方法の一つが、その地域でしかできない体験を中心とした絶対
的コンテンツを用意することである。
〇もう一つが、地域でお客さんの滞在時間を長くとってもらい、満足
してお金を落としてもらうための、地域で随時、各種グレードを用意す
る形での、「複数のコト消費をつないでつくる少人数ツアー商品」を組
成できる体制に持っていくことである。

九州シェアリングサミット2018 in 熊本 第1セッション(中小機構 堺井理事)