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原子力による電力安定供給の必要性

          東京電力株式会社
            早坂 房次
          平成22年9月28日

  本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。
  また、本講演の目的の範囲外の利用や他の方への複写による配布
  はご遠慮下さい。
                                  1
出典:国連人口基金(UNFPA)東京事務所HP
       http://www.unfpa.or.jp/p_graph/pgraph.html
世界の推定人口:2010年時点69億人
60年前の1950年には25億人、10億人を超えたのも18世紀に入ってから。
世界人口は2050年には91億人になる見込み。
僅か100年で4倍弱、300年で10倍近くに。                             2
今年度発行のエネルギー白書(平成21年度版)にもこの図を引用開始




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                                   3


 出典:「原子力・エネルギー」図面集2010
人類とエネルギーの関わり(2)




                         4
   (出典:平成21年度版エネルギー白書)
およそ一万年前の地球の
    温暖化とともに定住社会
    が出現




    西田正規『人類史の中の定住革命』
    2007年講談社学術文庫




                                   5
(あくまでも早坂の個人的見解で東京電力の公式見解ではありません)
季報 エネルギー総合工学 Vol28 No.1(2005. 04)


                                 安い石油の時代がグローバル化を支えた


                                                       ?




2004年11月1日の日本学術会議第5部/(社)日本工学アカデミーエネルギー基本戦略部会他/(財)エネルギー総合工学研究所共   6
催の公開シンポジウム「日本のエネルギーに未来はあるか-有限の地球に生きる-」における石井吉徳先生基調講演より

   (あくまでも早坂の個人的見解で東京電力の公式見解ではありません)
朝日新聞 「この十年間の最も優れた書籍」( 2010/4/4)




     ジャレット・ダイアモンド   倉骨   彰訳『銃・病原菌・鉄』2000年草思社   7
本資料は草思社殿の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
ある人間集団による他の人間集
                                団の征服を可能にする究極の要因
                                は、大陸の陸塊がどちらの方向に
                                伸びているかである。
                                 この究極の要因からいくつかの
                                因果関係を経由して、ある人間集
                                団による他の人間集団の征服を可
                                能とする直接の要因が発生した。
                                それらの要因とは、銃、馬、病気
                                などである。
                                 この図は、究極の要因と直接の
                                要因とを結ぶ因果連鎖を図式的に
                                示したものである。たとえば、栽
                                培化ないし家畜化に適した野生の
                                動植物が多かった場所では、人間
                                の感染する疫病の病原菌が進化し
                                ていった。
                                 そこでの収穫物や家畜が人口の
                                稠密な社会の形成を可能にし、そ
                                のような社会でこそ、家畜の細菌
                                から進化した感染菌も潜みつづけ
                                ることができた。


     ジャレット・ダイアモンド   倉骨   彰訳『銃・病原菌・鉄』2000年草思社   8
本資料は草思社殿の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
・先進国の内部では平等化が進展、国家間の経済力の面で格
                         差拡大
                         ・労働者の時間当たり賃金の国家間格差の拡大→実際には経
                         済発展の遅れている国の労働者は実際には仕事をしていない
                         →実際に仕事をしている時間当たり賃金格差は小さい
                         ・近代的な生産技術を活用するためには規律正しく良心的で
                         仕事熱心な労働者が必要




                     1250年~1800年のイギリスでは富裕層
                     の出生率が貧困層の2倍→貧困家庭が断
                     絶→富裕層からの下方移動「種の淘
                     汰」→人々の嗜好が中産階級化→利子
    短期的に所得が増えても人     率低下・殺人件数低下・労働時間延び
    口が増えることで常に相殺     る・暴力志向弱まる・読み書き計算の
                     習慣が下層階級にも広がった。
    (マルサスの罠)




                                                       9
出典:グレゴリー・クラーク   久保恵美子訳『10万年の世界経済史』2009年日経BP社
本資料は日経BP社殿の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
10

出典:ウィリアム・バーンスタイン 徳川家広訳『「豊かさ」の誕生』2006年日本経済新聞出版社
本資料は日本経済新聞社殿の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
11

 出典:ウィリアム・バーンスタイン   鬼澤忍訳『華麗なる交易』2010年日本経済新聞出版社
本資料は日本経済新聞社殿の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
わたくしたちの生活
   炊事
   洗濯
                                奴隷や召使・家畜の
   掃除
                                代わりにエネルギー
   冷房
                                を使う事で成り立っ
   暖房
                                ている
   給湯
   移動
    ・
    ・
    ・
あらゆるところで



                                                    12
       本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
Chart of crude oil prices since 1861




出典:BP統計 2010
http://www.bp.com/liveassets/bp_internet/globalbp/globalbp_uk_english/reports_and_publications/statistical_energy_review_2008/STAGING/local_assets/2010
_downloads/statistical_review_of_world_energy_full_report_slidepack_2010.ppt
                                                                                                                                                          13
石油価格における期待のパラドックス
       (逆説)
これから石          省エネや代替                     石油価格は
油価格が上          エネルギーの                     上がらない
がると予想          開発に努める


これから石         省エネや代替                       石油価格
油価格が下         エネルギーの                       が上がる
がると予想         開発に努めな
              い


                                                     14
        本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。


                                                                      出典:
             • 濃縮している                                                 石井『石油最終
                                                                      争奪戦 世界を
資源とは         • 大量にある                                                  震撼させる
                                                                      「ピークオイ
             • 経済的な位置にある                                              ル」の真実』


太陽定数(大気表面の単位面積に垂直に入射する太陽のエネルギー量)が1366W/m2である
ので地球の断面積を127,400,000 km²をかけると地球全体が受け取っているエネルギーは
1.740×1017 W

本資料は日本工業新
            1Ws=1J だから1年間に大気表面で受ける太陽エネルギーは
聞殿の承諾を得て転     1.740×1017 W×60s/m×60m/h×24h/d×365d/y=5.487×1024J
載しています。無断
での再複写・転載・   人類が全世界で1年間に使うエネルギーの量は原油換算で
配布等は法律に反し     11,099.3×106t 1t=1.176kℓ 原油1ℓ=9,126kcal 1cal=4.2J
ます。
            1.10993×1010t×1.176kℓ/t×103ℓ/kℓ×9,126kcal/ℓ×4.2J/cal×10
            3cal/kcal=5.003×1020J

               出典:BP統計 http://www.bp.com/sectiongenericarticle.do?categoryId=9023766&contentId=7044197
                  石油連盟 http://www.paj.gr.jp/statis/kansan.html


                 約1万倍                         しかし広く薄くしか存在しない
                            過去の太陽からのエネルギー
                            を濃縮したものとしての化石
                                                                                                         15
                            燃料に頼ることに
化石燃料も広い意味でのバイオマスエネルギー
(石油天然ガス生成に無機起源説=非生物起源説もあるが
現在はそれを唱える人はほとんどいない)


  石油・石炭・天然ガスは昔の貯金を取り崩して
  使っているようなもの

ウラン

 太陽のエネルギーは核融合(主に水素⇒ヘリウム)
 恒星の核融合では鉄までしかできない
 それ以上重い元素は超新星爆発(恒星の死)できたもの
 地球は超新星爆発のゴミ(廃棄物の塊)
 ウランもその時にできたもの
                                                    16
       本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
無機起源説まで含めた過程を炭素循環の視点からまとめた化石燃料生成過程




       出典:田口一雄『石油はどうしてできたか』1993年 青木書店            17
                                            17
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石油が誕生するまで




            18
地層の背斜構造での石油のたまり方




       出典:田口一雄『石油はどうしてできたか』1993年 青木書店            19
                                            19
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貯留岩中に石油が含まれている状態




                        出典:田口一雄『石油はどうしてできたか』
                        1993年 青木書店
                                            20
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自噴する油田
                    1の投入エネルギーで100の
                    エネルギーが得られていた時代
                   石油が自噴する様子は下記書籍の写真などが参考になる。
                   ダニエル・ヤーギン著 日高義樹・持田直武共訳『石油
                   の世紀』上 日本放送出版協会
                   「1901年1月10日スピンドルトップで海軍大佐アンソニー・カールスの油井が噴出。テキサ
                   ス州の石油産業の劇的な始まり」~このような注記の写真が同書にある~
                        ピークを越して減退する非OPEC、非FSU諸国




                  【上】出典:石井吉徳『石油最終争奪戦』日刊工業新聞
                                                          21    21

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石油生産量を下回る油田発見




・油田発見は1960年代がピーク
・発見量を生産量が上回っている
・確認埋蔵量が減らないのは回収技術の進歩と石油価格の上昇によ
る投入できるコストの増大による                 22
(あくまでも早坂の個人的見解で東京電力の公式見解ではありません)
23
                     23
資料ご提供 芦田譲京都大学名誉教授
いまから2億年くらい前、
石油資源に限りが                         世界の大陸は一カ所にまと
あり、中東に集中                         まっていた。超大陸である。
                                 これが分かれる過程でいま
している理由                           の地中海、ペルシャ湾地域
                                 に「テチス海」と呼ばれる
                                 内海が出来、長い間赤道付
                                 近に停滞した。二酸化炭素
                                 は今より一桁も高く、気候
                                 は温暖、活発な光合成が
                                 作った藻類など、大量の有
                                 機物がテチス海に沈殿した。
                                 このテチス海が内海であっ
                      テチス海       たため酸欠状態であり、こ
                                 れが石油生成に幸いした。
                                  中東の超巨大油田群は、
                                 このように地球史的な偶然
                                 によるものである。このよ
                                 うな場所は他にはない、つ
                                 まり第2の中東は無いのであ
                                 る。人類はこの億年単位の
                                 地球遺産をたった百年、し
                                 かも20世紀後半の2・3
                                 0年で一気に使ったのであ
                                 る。このようなことが長続
                                 きするはずはない。「地球
                                 は有限」なのである。

                                 出典:石井吉徳
                                 「石油が危ない:瀕死のガ
                                 ワール油田」
                                 http://www007.upp.so-
                                                    24
                                 net.ne.jp/opinions/ghawar.htm
出典:『英和ビジュアルディクショナリー-分解博物館』同朋出版                       24
世界の堆積盆地と主な油田の分布




       出典:田口一雄『石油はどうしてできたか』1993年 青木書店


                                            25
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中東地域の石油とガス田




                                       ガワール油田




                                                 本資料は作品社
                                                 殿の承諾を得て
                                                 転載しています。
                                                 無断での再複
                                                 写・転載・配布
                                                 等は法律に反し
                                                 ます。


                                                      26
出典:ジャン=マリー・シュヴァリエ   増田達夫監訳   林昌宏翻訳『世界エネルギー市場』2007年 作品社
ガワール油田の規模   出典:石井吉徳「石油ピークが来た」日刊工業新聞




                       本資料は日本工業新
                       聞殿の承諾を得て転
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                       ます。


                              27
世界の原油確認埋蔵量(2008 年末)




                      28
このような見方もあるが…




                       出典:石油連盟 今日の石油産業2008


                                                    29
       本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
EPR(Energy Profit Ratio)とは
出力エネルギーと投入エネルギーの比
 1960年代の中東の石油はEPRが100を超えていたといわれる。
 人間は採りやすいところから採掘。今後開発が考えられている超深海
や北極海などではEPRは著しく低下が予想される。
 オイルシェールやオイルサンド、オリノコタールなども低EPRになら
ざるを得ない。
 メタンハイドレートはそもそも資源と言えるかを確認している状態。


「究極資源量」と「確認(可採)埋蔵量」




  究極資源量                            現在の技術で経済的に採取
                    確認埋蔵量          できる資源の量
                                   (資源の価格や技術進歩で
                                                            30
                                   変わる)
     本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
可採年数(R/P)
           現在の確認可採埋蔵量/その年の生産量

    現在の確認可採埋蔵量をその年の生産量で割ったモノ


確認可採埋蔵量
面積×厚さ×孔隙率×(1-水分飽和率)×回収率
回収率:自噴(約20%)、回収率向上技術(40~50%)

                 既に発見されて採り出しうる量
(出典)芦田譲京都大学名誉教授 2007年6月9日
 京都科学カフェ講演「日本周辺の資源エネルギーと地域調和型社会の構築」資料                     スライド26枚目
 http://education.ddo.jp/kagaku/ashida/ashida.pdf
 科学カフェ京都 http://ameblo.jp/kagaku/entry-10035268328.html              31
世界のエネルギー資源確認埋蔵量

                                                           ウランは探査すればいくらでもあるとの
石油・天然ガスは景気後退による消費(分                            119年        見方もある。例えば、オーストラリアやモ
母)減に伴い今回増加。                                                ンゴルにも新鉱山があるようですが、コ
                                                           ストの関係で未開発。
石炭は消費量の急増により近年急速に低下。


                           62.8年
        45.7年                                 8,260億トン           100年

                         187兆4900億㎥
        1兆3,331億                                                547万トン
        バーレル




           石油              天然ガス                 石炭                ウラン
        (2009年末)          (2009年末)            (2009年末)           (2007年1月)


●石油、天然ガス、石炭可採年数=確認可採埋蔵量/年間生産量……出典(1)
●ウラン可採年数=確認可採埋蔵量/2006年消費量(原子力発電実績(2,675 TWh)に基づく)……出典(2)                     32

                           出典:(1)BP統計2010 (2)NEA「URANIUM2007」
Oil reserves-to-production (R/P) ratios




出典:BP統計 2010
http://www.bp.com/liveassets/bp_internet/globalbp/globalbp_uk_english/reports_and_publications/statistical_energy_review_2008/STAGING/local_assets/2010
_downloads/statistical_review_of_world_energy_full_report_slidepack_2010.ppt
                                                                                                                                                          33
Natural gas reserves-to-production (R/P) ratios




出典:BP統計 2010
http://www.bp.com/liveassets/bp_internet/globalbp/globalbp_uk_english/reports_and_publications/statistical_energy_review_2008/STAGING/local_assets/2010
_downloads/statistical_review_of_world_energy_full_report_slidepack_2010.ppt
                                                                                                                                                          34
LNG 輸入価格の推移




                        35

        (出典:平成21年度版エネルギー白書)
Coal production – Coal consumption




出典:BP統計 2010
http://www.bp.com/liveassets/bp_internet/globalbp/globalbp_uk_english/reports_and_publications/statistical_energy_review_2008/STAGING/local_assets/2010_downl
oads/statistical_review_of_world_energy_full_report_slidepack_2010.ppt



       急速に低下する石炭の可採年数⇒アジア(中国・インド)の需要急増
                                     1995年           235年               2001年           227年          2007年            147年
                                     1996年           228年               2002年           216年          2008年            122年
                                     1997年           224年               2003年           204年          2009年            119年
                                     1998年           219年               2004年           192年
                                     1999年           218年               2005年           164年
                                                                                                                                                                36
                                     2000年           230年               2006年           155年
ウラン価格(U3O8)の推移


(出典:平成21年度版エネルギー白書)




                      37
原子燃料サイクル




 海外に依存
  しない!
                    38
経済産業省資源エネルギー庁資料          38
・太陽からのエネルギーがあるから大丈夫?
・メタンハイドレードがあるから大丈夫?
・石油もオイルシェールやオイルサンド、オリノコター
ルがあるから大丈夫?



 ・ウランも海水中には確認埋蔵量の1000倍ある
     100年×1000=10万年分?
 (高速増殖炉利用で更に100倍なら1,000万年分?)




  エネルギーの質を考えていない議論
                                                         39
  本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
40
本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
逃げていくウサギを捕まえても、捕まえるのにもっ
と多くのエネルギーを使ったら生きていけない…    41
低下




                                             42
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43
(出典:「原子力・エネルギー」図面集2010
IEA世界石油生産見通し
                                           (天然ガスリキッド生産)


                                              (非在来型原油)


                                            (回収技術向上による生産増)


                                                  これから発見される油田




                    (既に発見されている既知未開発油田)


                                          (既に発見されている在来型油田)



    (既に発見されている在来型油田)




                                                         44
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EPRが下がる(安い石油が無くなる)
 ということは…
奴隷や召使・
家畜の代わり                                             生活レベルを
にエネルギー                                             下げるか…
を使う事で成
り立っている
生活ができな             EPR=27                           EPR=5
くなる。                                                        他の安価
                                                            なエネル
                                                            ギーを確
                                                            保しなけ
                                                            ればなら
                                                            ない




                                                              45



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人間は賢明…きっと誰かが解決してくれる。
しかし、現実には…
イースター島
 緑豊かだったイースター島。人口が増大。人々は石像建築
を競い、樹木を伐採。ついには食糧危機に…さらには殺し合
い、そして…

マヤ文明
 人口増加と森林破壊。度重なる旱魃による飢餓により、支
配者階級がスケープゴートに。
                                          ジャレット・ダイアモンド 楡井 浩一訳
ノルウェー領グリーンランド                            『文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの』
 1300年頃には5000人の人口。寒冷化による食糧生産の低下                  2005年草思社
にあっても、上流階級は牛の飼育にこだわる。人々は比較的              COLLAPSE How Societies to Fail or Succeed
豊富だった魚を忌避。貧富の差が時代とともに拡大。イヌ                                by
イットから生活の知恵を学ばず、急激に崩壊。                               Jared Diamond
                                                 2005 Viking Penguin

ルワンダ大虐殺(現代)                               本資料は草思社殿の承諾を得て転
 フツ族とツチ族の部族対立が原因と言われているが、人口               載しています。無断での再複写・
圧力による農耕地不足も大きな要因。                         転載・配布等は法律に反します。

                                                                        46
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日本のエネルギー自給率




                                                       47
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48
(出典:平成21年度版国土交通白書)
出典:国立社会保障・人口問題研究所
                        49
日本の将来推計人口(平成18年12月推計)
輸入に占めるエネルギーの割合
                 化石燃料を年間20兆円前後輸入




           34%




  出典:財務省貿易統計 http://www.customs.go.jp/toukei/info/tsdl.htm
                                                             50
日本の経常収支の推移
(出典:財務省 国際収支統計)
                 サービス収支:国境を越えた(居住者と非居住者の間の)サービスの取引を計上する。サービスとは、輸送、旅行、
      35,000     通信、建設、保険、金融、情報(コンピュータ・データサービス、ニュースサービス等)、特許権使用料、その他営
                 利業務、文化・興行、公的その他サービス
      30,000     所得収支:国境を越えた雇用者報酬(外国への出稼ぎによる報酬の受取等)および投資収益(海外投資による利子・

      25,000

      20,000

      15,000                                                  経常移転収支
                                                              所得収支
億円




      10,000                                                  サービス収支
                                                              貿易収支
       5,000                                                  経常収支


          0

      -5,000

     -10,000
               貿易収支=輸出-輸入
     -15,000   経常収支=貿易収支+サービス収支+所得収支+経常移転収支




     化石燃料の価格次第で日本の貿易収支も                                        51
税収が公債発行額を下回る
                                                のは明治維新で近代財政制
                                                度になってから昭和21年(終
                                                戦直後)以来2度目




                                                                   52
出典:財務省『平成22年度予算のポイント』http://www.mof.go.jp/seifuan22/yosan001.pdf
貧しかった日本(胸まで浸かった田植えの様子)




                          田植え(亀田郷土地改良区)
         写真ご提供:竹村公太郎財団法人リバーフロント整備センター理事長
                                                  53
本資料は竹内公太郎様の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
日本列島の地域人口:縄文早期~2000年
                                       140000
                                                                                                                                                                 現在
                                       120000
                                                      歴史時代の人口
                                       100000
                                                                                                                                                    120000
                                       80000
                                                               江戸時代
                                                               人口3000万人台で停滞
                                       60000
                                                                                                                                                    100000
                                       40000



                                       20000

                                                                                                                                                     80000
                                           0
                                                725            925              1125           1325            1525           1725           1925

                                                                                                 600




                                                                                                                                                     60000
                   古代の人口                                                                         500
                                                                                               弥生時代
                                                      縄文中期
                                                                                                 400

                                                                     縄文後期
                                                                            縄文晩期                 300                                                 40000

                                                                                                 200
                                      縄文前期
                                                                                                 100

                縄文早期                                                                                                                                 20000
                                                                                                  0
        -8800      -7800      -6800         -5800      -4800            -3800          -2800      -1800




                                                                                                                                                         0
-9000      -8000           -7000            -6000               -5000              -4000               -3000          -2000          -1000                   0   1000   2000
  西暦                                  出典:鬼頭宏『人口から読む日本の歴史』講談社学術文庫より作成
                                                                                                                                                                           54
           本資料は講談社殿の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
地域人口の変動(1721~1846年)

出典:鬼頭宏『人口か
ら読む日本の歴史』講
談社学術文庫



本資料は講談社殿の
承諾を得て転載して
います。無断での再
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は法律に反します。




ヨーロッパでは
  魔女狩り

18世紀
小氷期の影響                                  55
(太陽活動のマウンダー極小期)
貧しい時代は女性に厳しい時代
         (生殖可能期間の終了が人生の終了)




女性<男性     女性≒男性
女性のほうが
寿命が短い
                    女性>男性




                  平均的な人生で女性が長い老後を送れるのは
                  現代だけかもしれない。

              出典:竹村公太郎著 『日本文明の謎を解く―21世紀
              を考えるヒント 』2003年 清流出版

                  本資料は清流出版殿の承諾を得て転載しています。無
                  断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
                                                           56
              本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。
こう言う見方も…




        山岡純一郎『田中角栄   封じられた資源戦略』2009年 草思社   57
本資料は草思社殿の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
58
59
電力十社の平成21年度燃料関係費
             化石燃料へ5兆円支払い(当社は2兆円)
                                   使用済          特定放
                                          使用済燃
                    化石燃料 核燃料 燃料再                射性廃 原子力関 燃料関係 原子力関
       汽力 内燃機                             料再処理
                      計      費     処理費          棄物処 係費        費計 係費比率
                                          等準備費
                                    等            理費
北海道    174,923 1,821 176,744 3,668  5,636    627 1,551 11,482 180,412 6.36%
東北     427,056    4,998   432,054    9,962   13,512    1,923   3,539    28,936   442,016         6.55%
東京    2,039,436   5,616 2,045,052   33,741   88,777    6,405 21,487    150,410 2,078,793         7.24%
中部     851,857            851,857   10,897   24,894    1,764   6,208    43,763   862,754         5.07%
北陸     144,050      31    144,081    6,044    4,863    1,237   1,212    13,356   150,125         8.90%
関西     596,939      54    596,993   41,196   78,381    5,808 15,947    141,332   638,189        22.15%
中国     309,004    2,544   311,548    5,512   10,012     657    2,310    18,491   317,060         5.83%
四国     103,074       4    103,078    8,712   13,515    1,030   3,625    26,882   111,790        24.05%
九州     265,084 18,326     283,410   22,188   30,415    3,750   8,668    65,021   305,598        21.28%
沖縄      40,970 11,027      51,997       0        0        0       0         0     51,997         0.00%
合計    4,952,393 44,421 4,996,814 141,920 270,005      23,201 64,547    499,673 5,138,734         9.72%


      海外に依存するため、将来の
                                                                                           60
      資源獲得競争で値上がり?
世帯当たりのエネルギー消費原単位と用途別エネ
ルギー消費の推移




家庭の省エネ=節電 ⇒ 誤解?
暖房と給湯の省エネ(53.8%)こそ重要⇒ヒートポンプの活用



                                 61
                   (出典:平成21年度版エネルギー白書)
私の疑問(東電の公式見解ではありません)
• 安い化石燃料の時代は終わった
• 少子高齢化で日本経済の相対的地位低下
• 財政は危機的状況だが国内はそれほど危機感
  がない
• 96%(原子力を準国産エネルギーとしても
  81%)を輸入に頼る
• 将来もエネルギーを海外から今までと同じよ
  うに買い続けることができるのか?
• 社会インフラはこのまま維持できるか?
• 影響は社会的弱者ほど大きい。
                                                  62
     本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
まとめ
 •   現在の人類は化石燃料消費の上に異常繁殖した状態。
 •   資源には限りがある。
 •   その資源を日本は海外に依存している。
 •   高齢化で国際競争力が危惧され財政状況も悪化する日本はこの
     ままエネルギーを買い続けられるか解らない。
 •   現在の不況の根底にはエネルギー効率(エネルギー収支比)の
     低下がある。
 •   そのような状況では金融・財政政策では限界がある。
 •   社会システム全体としてエネルギー効率を考えた議論でないと
     現在の人口は維持できない。
 •   再生可能エネルギーにもエネルギー効率(エネルギー収支比)
     の視点が必要不可欠
 •   生活レベルの低下は悲惨な結果を招きかねない。
 •   精神論では克服できない。

雰囲気(空気)の議論は人類・日本・家族の将来を危うくする
     本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。   63
再生可能エネルギーなど




              64
水主火従の時代
 (1910年ころ)




 駒橋-早稲田間の送電線




  再生可能エネルギーの時代

                                         65
             本資料の目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
運輸部門が全て再生可能エネルギーだった時代?



                                       鉄道馬
                                        車
                     電車




   1890年(明治23年)

                     東京市内での電車運転は、東京電車鉄道(元の東京
                     馬車鉄道)が1903年(明治36年)に架空線方式に
                      よって新橋-品川間の運転を開始したのが最初。


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                                          66
水主火従のから火主水従へ
 (東京電力創立=昭和26年頃)




         水主火従      火主水従




                      67
1951年~2008年




              68
(出典:平成21年度版
                                 エネルギー白書)



我が国の再生可能エネルギー等のこれまでの導入推移(一次エネルギー供給ベース)



                                    69
再生可能エネルギーと利用形態の俯瞰図




             (出典:平成21年度版
                 エネルギー白書)


                      70
再生可能エネルギーでは大きな割合を占める
日本最大(揚水式を除く)の水力は奥只見の56万kW
日本最大に発電所は柏崎刈羽原子力は821.2万kW(14.7倍)
世界には三峡ダム水力(中国)1,820万kW(奥只見の32.5倍)
イタイプ(ブラジル・パラグアイ)の1,260万kW(水力)もある。
日本の水力開発の適地はほぼもう余地がない。




                                 71
主要先進国における再生可能エネルギー利用状況
         (2007)




                                72
                  (出典:平成21年度版エネルギー白書)
世界の再生可能エネルギー消費構成(2007)




                            73
      (出典:平成21年度版エネルギー白書)
日本のエネルギー国内供給構成及び自給率の推移




            (出典:平成21年度版エネルギー白書)




                             74
一次エネルギー総供給に占める割合
 太陽光       3%× 6%=0.18%
 風力        3%× 7%=0.21%
 バイオマス熱   3%×16%=0.48%



   これから増やすことは大変だし主
   たるものになるとは考えにくい。




                                   75



(あくまでも早坂の個人的見解で東京電力の公式見解ではありません)
一次エネルギー国内供給に新エネルギーが占める割合
7.00%


         太陽光発電を40倍に増やす最
6.00%
         大導入ケースでも、一次エネ
5.00%    ルギー国内供給に占める割合
         は2.47%に過ぎない。
                                                                        太陽光発電
4.00%
                                                                        風力発電
                                                                        廃棄物発電+バイオマス発電
                                                                        バイオマス熱利用
3.00%                                                                   その他


2.00%



1.00%



0.00%
             2005年度                 2020年度                2030年度

                                    20 05 年度 20 20 年度 20 30年度
                      太陽光発電               0.06%    0.62%   2.47%   出典:総合資源エネルギー調査会
                      風力発電                0.07%    0.36%   0.51%         需給部会
                      廃棄物発電+バイオマス発電       0.43%    0.70%   0.94%        平成20年5月
                      バイオマス熱利用            0.24%    0.59%   0.80%    『長期エネルギー需給見通し』
                      その他                 1.17%    1.36%   1.36%
                      合計                  1.98%    3.63%   6.09%
                                                                                76
        「その他」には、「太陽熱発電」、「廃棄物熱利用」、「未利用エネルギー」、「黒液・廃材など」が含まれる。
77
78
太陽光・風力発電の出力変動

              太陽光発電の出力変動(春季)                                            風力発電の出力変動(冬季)


    (kW)                                                    (kW)
    2.5                                                    1,200        定格出力(1,100kW)
                                               晴れ
発     2                                                   発 1,000
電                                                          電
電                                              曇り          電  800
力   1.5                                                    力
量                                                          量  600
      1
                                                     雨
                                                             400
    0.5                                                      200
      0
          6   7   8   9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
                                                    (時)             0         6         12        18       24
                                                                                                            (時)

              容量3.2kW、北緯34.4°
                            、東経132.4° 方位角0(真南)、傾斜角30°
                                    、               の場合




                        太陽光発電は                                                     風力発電は
                        時間と天気で                                                     風の強さで
                       発電量が変わる                                                    発電量が変わる
                                                                                                              79

                                                                                        出典:電気事業連合会資料、北海道電力ほりかっぷ発電所
太陽光発電等の再生可能エネルギー大量導入時の課題




                             80
       (出典:平成21年度版エネルギー白書)
81
都道府県数




                        0
                            1
                                2
                                    3
                                                    4
                                                        5
                                                                       6
                                                                                         7
               9 .0 %
               9 .1 %
               9 .2 %
               9 .3 %
               9 .4 %
               9 .5 %
               9 .6 %
                                                             間)[1995.4~2004.3]」


               9 .7 %
               9 .8 %
               9 .9 %
             1 0 .0 %
             1 0 .1 %                   秋田県:9.1%
             1 0 .2 %
             1 0 .3 %
                                                             たりの年間発生電力量と年間売電電力量(10年
                                                             出典:財団法人新エネルギー財団「都道府県のkW当




             1 0 .4 %
             1 0 .5 %
             1 0 .6 %
             1 0 .7 %
             1 0 .8 %
             1 0 .9 %
             1 1 .0 %
             1 1 .1 %




     設備利用率
             1 1 .2 %
                                                             全国平均
                                                            11.2%




             1 1 .3 %
             1 1 .4 %
             1 1 .5 %
             1 1 .6 %
             1 1 .7 %
             1 1 .8 %
             1 1 .9 %
             1 2 .0 %
                                                                                             都道府県別太陽光発電設備利用率分布表




             1 2 .1 %
             1 2 .2 %
             1 2 .3 %
             1 2 .4 %
                                        高知県:12.7%




             1 2 .5 %
             1 2 .6 %
             1 2 .7 %
82




             1 2 .8 %
             1 2 .9 %
             1 3 .0 %
有馬元東大総長・元文部大臣の太陽光発電の御試算(1/2)


                               日照時間が5時間以上はその65%程度




   出典:『地球を考える会』(http://enecon.netj.or.jp/index.html)
           有馬朗人元文部大臣・元東大総長講演資料
     http://enecon.netj.or.jp/forums/100307tokyo/pdf/arima.pdf
                                                                 83
                本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
有馬元東大総長・元文部大臣の太陽光発電の御試算(2/2)




   出典:『地球を考える会』(http://enecon.netj.or.jp/index.html)
   有馬朗人元文部大臣・元東大総長講演資料
   http://enecon.netj.or.jp/forums/100307tokyo/pdf/arima.pdf
                                                               84
               本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
配付資料にあります
再生可能エネルギーの全量買取制度に関するオプションについての意見募集
             (経済産業省)
オプションにおけるケースの設定




 意見受付期間                資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部
 ヒアリングを希望する場合は、平成22年   再生可能エネルギー全量買取意見受付担当宛
 5月31日(月)18:00必着       E-MAIL:re-kaitori@meti.go.jp
 上記期間以降も随時意見を受け付け、参
 考とさせていただきます。                                    85
有馬元東大総長・元文部大臣の御試算を基に考えてみると

          想定年間     日本の電力総      日本の一次エ        【参考】       【参考】
           発電量     発電量(1.19兆   ネルギー省消        CO2削減        年間
                   kWh)に占め     費(6.1兆kWh)   コスト(円/t)
          (億kWh)                                        買取費用
                   る割合         に占める割合
                                                         (億円)


   ケース1   513以上    4.3%以上      0.84%以上      52,297以下    16,083以上



          397~      3.3%~       0.65%~       25,743~     6,131~
   ケース2                                        28,854       8,873
           513       4.3%        0.84%


          397~      3.3%~       0.65%~       19,407~     4,622~
   ケース3                                        21,798       6,292
           481       4.0%        0.79%


   ケース4    397       3.3%        0.65%        20,596      4,906




                                                                    86
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88
日本列島周辺の風の状況
風力発電は平均風速が6m/s以上ないと事業化は難しいといわれる。
陸上で風況の良い地点は北海道・東北や九州の一部に集中。更に山
頂等が風況が良いが設置には道路建設から行わなければいけない。
また、日本は台風など瞬間的に大きな風が吹く。平均して一定の方向
の風が吹く国に比べ設備的に難しいなど諸外国に比べ一般的に条件
は良いとは言えない。




                                                                         89




                              出典: http://app2.infoc.nedo.go.jp/nedo/webgis
出典:(財)エネルギー総合工学研究所第293回月例研究会
    『再生可能エネルギー由来水素の長距離輸送の経済性』
    (財)エネルギー総合工学研究所プロジェクト試験研究部     村田謙二氏講演資料         90
本資料は(財)エネルギー総合工学研究所殿の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
風力の総設備容量に占める各地域別の割合




                           91
     (出典:平成21年度版エネルギー白書)        91
世界の風の状況




                                          アルゼンチンのパタゴニア地方などは風力発電に適しているとも言われる。

The map shows the mean wind speed in ms‐1 @ 10 m a.g.l. for the period 1976‐95, according to 
the NCEP/NCAR reanalysis data set                                                          92
出典:http://www.windatlas.dk/World/Index.htm
本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。




                               洋上風力も水深200m程
                               度まで。
                               日本近海は急峻なため大陸
                               棚のある場所とは違う
出典:安田・松岡編『日本文化と民族移動ー文明と環境Ⅱー』1994年   思文閣出版                      93
   本資料は思文閣出版殿の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
約2万年前の
                                           日本列島




出典:太田陽子他『日本列島の地形学』2010年   東京大学出版会                     94
  本資料は東京大学出版会殿の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
我が国の水力の出力別分布(地点数)
    ※第五次包蔵水力調査




                          95
    (出典:平成21年度版エネルギー白書)
数は多いが出力
                             はあまりない




                                規模別累計



注)計算に当たっては下記にて代表計算
 100000~      ⇒ 200,000kW
 50000~100000 ⇒  75,000kW
 30000~50000 ⇒   40,000kW
 10000~30000 ⇒   20,000kW
 5000~10000   ⇒  7,500kW
 3000~5000    ⇒  4,000kW
 1000~3000    ⇒  1,500kW
 1000未満       ⇒    500kW




                                        96
日本の水力発電設備容量及び発電電力量の推移




     (出典:平成21年度版エネルギー白書)   97
我が国の地熱の開発可能性




                         98
       (出典:平成21年度版エネルギー白書)
日本の地熱発電設備容量及び発電電力量の推移




      (出典:平成21年度版エネルギー白書)   99
主なバイオマス未利用量




                       100
 (出典:平成21年度版エネルギー白書)
石炭火力との混焼が可能なバイオマス




                        101
           (出典:平成21年度版エネルギー白書)
電気新聞掲載記事 竹村公太郎
                『エネルギーと日本文明』
                 江戸時代に一度オイル・ピークを迎
                 えた日本
                 バイオマスに基づく循環型社会では日
                 本国内で3000万人程度の人口を維持す
                 ることが限界
                 丸山重徳『「地球温暖化」論に騙されるな!』養老・竹
                 内『本質を見抜く力 環境・食料・エネルギー』など

                 文明の歴史は森林破壊の歴史であった
                   石・安田・湯浅『環境と文明の世界史』
                   石井『石油ピークが来た 崩壊を回避する』
                   石井『石油最終争奪戦』
                   養老・竹内『本質を見抜く力 環境・食料・エネルギー』
                   竹村『幸運な文明 日本は生き残る』
                   竹村『日本文明の謎を解く 21世紀を考えるヒント』

                 日本国内の森林資源は現在が有史以来最大
                   石・安田・湯浅『環境と文明の世界史』
                   養老・竹内『本質を見抜く力 環境・食料・エネルギー』




                                            102
本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
禿げ山になった江戸時代の日本              竹村『エネルギーと日本文明』

           歌川広重(安藤広重)                                    歌川広重(安藤広重)
           東海道五十三次 府中                                    東海道五十三次 江尻




            歌川広重(安藤広重)                                   歌川広重(安藤広重)
            東海道五十三次 舞阪                                   東海道五十三次 丸子




                                                                         103
   提供:マナベ測量登記事務所   浮世絵サロン   http://www.aurora.dti.ne.jp/~k-manabe/uki.htm
現代(1965年頃)と明治大正(1900年頃)の国土利用




               明治期より緑の増えた日本




  出典:養老孟司・竹村公太郎『本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー』2008年   PHP研究所   104
 本資料は朝倉書店殿とPHP研究所殿の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
禿げ山になった日本




   出典:養老孟司・竹村公太郎『本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー』2008年   PHP研究所
                                                      105
本資料はPHP研究所殿の承諾を得て転載しています。無断での再複写・転載・配布等は法律に反します。
・日本国内の森林資源は現在が有史以来(縄文時代を
のぞく)最大とも言われる。

・森林からのバイオマスでまかなえるのは長期的には
成長の範囲内。(ストックの1%程度?)

・外国が水資源の確保の問題も考え日本の森林を購入
する動きもある。




         森林資源を大切に使っていく必要
            (過度な期待は禁物)

            森林が無くなるときは文明が滅びるとき
                                                        106
 本資料は東京電力の公式見解ではなく早坂の個人的見解です。また、目的外利用や複写による配布はご遠慮下さい。
土壌浸食は
                                文明崩壊の原因
                                かもしれない




出典:デイビッド・モンゴメリー著 片岡夏実訳                              107
『土の文明史-ローマ帝国、マヤ文明を滅ぼし、米国、中国を衰退させる土の話』2010年   築地書館
森林を伐採して…

                       ?

                       ?
           本写真はイメージであって実際に森林を伐採して設置したことを意味していません。



                                          108
109
水素について
水素は電気と同じ二次エネルギー                   これでは化石燃料が必
                                  要なことは変わらない

   二次エネルギー:他のエネルギーから作られるエネルギー

        炭化水素(他の化石燃料)から作る        水蒸気改質法
                                部分酸化法など

        石炭を使って作る                ガス化

水素      電気を何からつくるかで結局同じ。再生可能
        エネルギーからの電気に期待するのは疑問。    電気分解
        水から作る                   熱分解
                                光分解
                量的にはあまり期待できない   放射線分解


        バイオマス・廃棄物利用
                                微生物分解など
        (炭化水素から作る方法の一つ)
                                          110
 (あくまでも早坂の個人的見解で東京電力の公式見解ではありません)
水素の製造方法




独立行政法人工業所有権 情報・研修館 流通部 『特許流通促進事業』
平成17年度 特許流通支援チャート 一般20 水素製造技術
http://www.ryutu.inpit.go.jp/chart/H17/ippan20/frame.htm 111
水素をインフラ面から考える(自動車を例に全体の観点から)
                                     ②                                  ③
    ガス        冷却                                  日本へ

             -162℃
         ①           液体
インドネシア
     インドネシアから日本までの液化輸送にエネルギーがかかる。
                                                        水素製造(天然ガス改質)

                                    ⑦                この部分しか
⑥
                                                     着目していない。
              高圧でタンクに供給

                                    高圧タンク
                                                               H2ガス

     スタンド                     水素自動車

         液体から高圧の気体に                                           冷却 -263℃
⑤                                           ④



                                                                 液体
     出典:『地球を考える会』原子力の日記念講演会「みんなで考えよう!! エネルギーと地球環境問題」
     http://enecon.netj.or.jp/forums/091026fukuoka/index.html         112
      (財)電力中央研究所 原子力技術研究所 特別上席研究員 天野治氏 「石油ピーク後のエネルギー」講演資料
     http://enecon.netj.or.jp/forums/091026fukuoka/091026 amano.pdf
高温ガス炉(原子炉)による水からの水素製造
   原子力による低炭素社会の実現に貢献する研究開発
○高温工学試験研究炉(HTTR)を活用して水素製造と発電の実現が可能な高温ガス
 炉技術基盤を確立
○高温ガス炉からの高温核熱を利用して、炭酸ガスを排出しない熱化学法ISプロセス
 による水分解水素製造技術を開発
                       原子炉出口温度950℃を達成 (平成16年4月)
           (
                       50日間の高温連続運転を完遂 (平成22年1月~3
                        月)

                           酸素 900℃              400℃ 水素
                                       核熱
                               硫酸             ヨウ化水素
                              の分解              の分解

                              硫黄               ヨウ素
                                     ヨウ化水素と
                             の循環               の循環
        原子炉                          硫酸の生成
                              (S)               (I)


                      水
  次世代超高温ガス炉に最も近い
    HTTR(定格出力 30MW)       最先端の水素製造技術-熱化学法ISプロセス

          資料ご提供「日本原子力研究開発機構」                              113
原子力の安全性など




            114
原子力発電所の安全性について
原子力発電所・ジェット旅客機・自動車でどれが一番危ないとお聞きすると
 (一般の方の答え) 原子力発電所>ジェット旅客機>自動車
 (実際には)    自動車>ジェット旅客機>原子力発電所

 交通事故による死者(早坂推計)           ジェット旅客機                       原子力発電所
 (昭和30年~平成20年の累計)         第四世代旅客機で今世                   1966年の東海発電所
 24時間以内 約557,000人        紀に入って先進国の死亡                  運転開始以来原子炉の事
 3日以内   約644,000人        事故はブラジル沖のエー                  故での死亡者は国内ゼロ
 1年以内 1,000,000人超        ルフランス機墜落のみ
                                                      JCO事故(1999年9月30日)
                                                      ・死者2名、燃料加工工場での事故
 チェルノブイリ事故(1986年4月26日)
 ・事故そのものの死者は31名(爆発による    スリーマイルアイランド事故(1979年3月28日)
 死者など3名を含む)              ・放射性物質による住民や環境への影響           美浜3号機事故(2004年8月9日)
 ・小児甲状腺ガンの増加があるが99%は存    はほとんど無かった。                   ・死者4名、二次冷却系の復水配管
 命と言われる                                               から蒸気漏れ

<参 考>
   •   ユニオンカーバイド社事故:インド・ボパールの化学工場から有毒ガスが流れ
       出た事故。その夜のうちに2000人以上が死亡し、15–30万人が被害を受けた。数
       ヶ月以内に新たに1500人以上が死亡し、最終的に、様々な要因で1万5000人~2
       万5000人が死亡したとされる。 (1984年12月3日)
   •   ブラジル沖エールフランス航空エアバスA330-200型機事故、乗客・乗員228名の
       生存は絶望的(2009年6月1日)
   •   JR西日本福知山線事故 死者107名(2005年4月25日)
                                                                           115
       (あくまでも早坂の個人的見解で東京電力の公式見解ではありません)
116
出典:http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/6820.html
平成22年9月16日
   電気新聞




     117
Global Public Opinion
on Nuclear Issues
and the IAEA
Final Report from
18 Countries




 世界的に見ても低い
 日本の原子力理解




                                                                                        118
                        http://www.iaea.org/Publications/Reports/gponi_report2005.pdf
119
120
121
122
原子力の安全に対する考え方の資料(配付資料にあります)




                              123
無責任でアジテーショナルな報道や言動について

チェルノブイリの事故の時
 ヨーロッパでは数千人が人工中絶をしたと
言われる。


                 数千の生命を奪った
 ハンガリーの女性科学者トスさん(Toth, Eszter RAD Laboratory, National Center for Public
 Health)は事故当時啓蒙に努めハンガリー国内では公式にはチェルノブイリ事故による人工中絶は無かっ
 たと言われている。


                  日本でも例外ではない
                   ・ハンセン病隔離政策
                   ・ダイオキシン騒ぎ…
                                                                    124
   (あくまでも早坂の個人的見解で東京電力の公式見解ではありません)
放射能と放射線


                                      懐中電灯


                         光                       光を出す能力




                                               光の強さを表わす単位
                                               〔カンデラ(cd)〕
                明るさを表わす単位
                〔ルクス(lx)〕

                                      放射性物質


                                                放射線を出す能力
                                                (放射能)※




                                              放射能の強さを表わす単位
               放射線によってどれだけ影響があるのかを表わす単位
                                              〔ベクレル(Bq)〕
               〔シーベルト(Sv)〕
※放射能を持つ物質(放射性物質)のことを指して用いられる場合もあります

                                                             125
            出典:資源エネルギー庁「原子力2009」
日常生活と放射線
                                         放射線の量
                                         (ミリシーベルト)

                                                              胸部X線コンピュータ断層
                ブラジル・ガラパリの放射線10             10                撮影検査(CTスキャン)(1回)
                (年間、大地等から)


宇宙から
0.39
                                                        6.9


大地から
0.48
                  1人あたりの    2.4
                  自然放射線(年間)(世界平均)                             一般公衆の線量限度(年間)
食物から
0.29
                                            1           1.0   (医療は除く)


                      岐阜     神奈川
空気中の
ラドンから
1.26                                                   0.6   胃のX線集団検診(1回)

                                0.4

                国内自然放射線の差(年間)
                (県別平均値の差の最大)
                                                                   胸のX線集団検診(1回)

                                   0.2
                                           0.1
        東京―ニューヨーク航空機旅行(往復)
        (高度による宇宙線の増加)

                                                     0.05
             再処理工場からの放射性物質
             の放出による評価値(年間)
                             0.022

                    クリアランスレベル導出の                               原子力発電所(軽水炉)周辺の線量目標値(年間)
                                           0.01                (実績ではこの目標値を大幅に下回っています)
                    線量目安値(年間)


                                                                                     126
         出典:資源エネルギー庁「原子力2009」他
127
128
『放射線の人体への影響』
 日本学術会議総合工学委員会主催「原子力総合シンポジウム2010」
  放射線医学総合研究所 酒井一夫氏講演資料    【配付資料にあります】




                                                                            129

 LNTの考え方によれば、どんなに微量の放射線であっても、線量に応じたリスクの増加があることになるので、微量の放射線によるリスクを多人数に適用すればがん死
亡数が算定されることになる。チェルノブイリ事故の影響を評価するにあたり、対象を全世界に拡大して、事故による被ばくに起因する死者が数万人に達するという議論
があったが、この一例といえよう。いまだにこのような例が後を絶たないが、国際放射線防護委員会(ICRP)では2007年に発表した勧告の中で、微量の放射線による計
算上のリスクを多人数に適用して、死亡数などを算定することは適切ではないと注意喚起している。
<参   考>




高速増殖炉について




             130
ウランの核分裂とプルトニウムの生成・核分裂
●軽水炉の核分裂とプルトニウムの生成
                                                    熱エネルギー
                               減速された中性子                            中性子
                     熱エネルギー

   減速された中性子
                                       ウラン235


 ウラン235


                                中性子                    プルトニウム239
                                       ウラン238




●高速増殖炉の核分裂とプルトニウムの生成(増殖)

                     熱エネルギー
                                           ウラン238      プルトニウム239
   中性子
                               中性子


                                           ウラン238
プルトニウム239

                                                                   中性子
                              中性子

                                      プルトニウム239



                                                        熱エネルギー


                                                                   131
132
高速増殖炉(FBR)のしくみ

燃料にはプルトニウムとウランを
混ぜたもの(MOX燃料)を使う
                                        原子炉で発生した熱はナトリウムから
                       原子炉              水に伝えられ、水は蒸気となる
                       格納容器

         制御棒
                                              蒸気
               中間熱交換器     2次系ナトリウム
                                                   タービン 発電機

                                          過
                                          熱
                                          器
                              空気
                              冷却器                       復水器
          燃料                              蒸
               1次主循環      2次主循環           発              放水路へ
               ポンプ        ポンプ                  水
                                          器              冷却水
       原子炉容器                                             (海水)
                                               給水 循環水
                                タンク           ポンプ ポンプ
               1次系ナトリウム               2次系ナトリウム



                                                   蒸気でタービンを回し発電する
冷却材には熱のよく伝わる
液体金属(ナトリウム)を使う
                                                                             133
                                                        出典:文部科学省「高速増殖炉もんじゅ研究開発の意義と必要性」
原子燃料サイクル




 海外に依存
  しない!
                    134
経済産業省資源エネルギー庁資料       134
高速増殖炉の開発目標




出典:独立行政法人 日本原子力研究開発機構HP
http://www.jaea.go.jp/04/fbr/top.html   135
【FBRサイクル】エネルギー問題・地球環境問題の同時解決




 原子力は消費する資源あたりに発生するエネルギーが極めて大きく、その発
電過程で殆ど温室効果ガスを発生しません。放射性廃棄物を適切に処理・処分
することで、クリーンなエネルギーといえます。
 とはいえ、現在の原子力で利用しているウランにも限りがあります。FBR
サイクルは、ウランをプルトニウムに変換でき、ウランの持つ潜在的なエネル
ギーを最大限引き出すことができる技術です。このため、FBRサイクルは、
エネルギー問題・地球環境問題の同時解決に向けて大きく期待されています。

       出典:独立行政法人 日本原子力研究開発機構HP
       http://www.jaea.go.jp/04/fbr/top.html   136
【参考】2010年7月13日日本原子研究開発
機構の原子力委員会への報告「FBRサイクル実
用化研究開発(FaCT)フェーズ1の成果取りまとめ
状況」ではFBRサイクルによる発電原価2.6
円/kWh
                                 137
         出典:「原子力・エネルギー」図面集2010
もんじゅ運転再開に時間がかかった背景
           ソ連の崩壊の影響

            安全の問題よりは
             コスト=EPR
              核不拡散
               の問題

             (あくまでも早坂の個人
             的見解で東京電力の公式
             見解ではありません)



                     138
139
出典:原子力政策大綱 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/tyoki/taikou/kettei/siryo1-3.pdf
<参   考>




高レベル放射性廃棄物について




                140
高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)ができるまで
       高レベル
                                             ガラス固化体の性状
       放射性廃液
                                         体積:固化ガラス約150ℓ
       ガラス原料                             重量:約490kg(空容器の重量は約90kg)
                              排気


          ガラス溶融炉



                                                                 固化ガラス


                                   電極
                   溶融ガラス                                           ステンレス鋼製容器


                                          約1,340mm


          耐火レンガ
         (セラミック)                                容器肉厚
                                                約5mm

         溶融ガラス
                           キャニスター
                           (ステンレス鋼製容器)



         固化ガラス




                                                       Φ約430mm
                                                                    141
再処理工場で発生した高レベル放射性廃棄物(廃液)は、ガラス原料とともに高温で融かし合わせ、ステンレス鋼製容器(キャニスター)
の中で固化し、ガラス固化体という安定した状態で貯蔵される。
高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の貯蔵概念図
                                      貯蔵ピット拡大図

                 冷却空気出口                      収納管ふた


冷却空気入口
                                              プラグ     約1.9m



                                              低い      冷却空気出口
                                              気圧      シャフトへ

                                                     ステンレス鋼製容器
                                                     (キャニスター)
                                                      固化ガラス
                                                      収納管
                                                      通風管




                  ステンレス鋼製容器(キャニスター)                   ガラス固化体


         貯蔵ピット
                                      冷却空気


 高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)貯蔵庫には収納管があり、収納管1 本あたり9 本のガラ
 ス固化体をたて積みで収納する。冷却は間接自然空冷方式で行われ、冷却用空気はガラス固化体 142
 に直接接触しないよう収納管の外側を通る構造となっている。
高レベル放射性廃棄物は、将来のいかなる時点においても人間環境に
影響を及ぼさないように、適切な条件をもつ地層に多重バリアシステ
ムを構築して埋設される。




                                  143
高レベル放射性廃棄物の地層処分の概念図                                                  さ   高
                                                                         れ   レ
                                                                         、   ベ
                                                                         最   ル
                                                                         終   放
                          地上施設                                           的   射
                                                                         に   性
                                                                         は   廃
地層処分施設のレイアウト例                                                            処   棄
高レベル放射性廃棄物と地層処分低レベル放射性                                     斜坑            分   物
廃棄物の地層処分施設を併置した例                 斜坑                                      ト   は
                                                                         ン   、
                                                      立坑                 ネ   3
                           立坑                                            ル   0
                                                                         そ   0
仕様の一例(結晶質岩、深度1,000mの場合)                                                  の   メ
 地上施設     敷地面積1~2㎢                                                       も   ー
                                             立坑                          の   ト
  高レベル                                                                   を   ル
        大きさ(平面)                                                          埋   以
放射性廃棄物の                                                                  め   深
         約3㎞×約2㎞                                           地下施設
  地下施設                                                 (地層処分低レベル         戻   の
                                                        放射性廃棄物)          し   地
地層処分低レベ                                                                  て   下
    ル    大きさ(平面)                                                         完   に
                                                                         全   埋
放射性廃棄物の 約0.5㎞×約0.3㎞                                                      に   設
  地下施設                                                                   密   (
                                              処分パネル
                                              (処分坑道の集合した区画)              閉   地
                                                                         す   層
                                                                         る   処
                                      地下施設                               。   分
                                 (高レベル放射性廃棄物)
                                                                             )

           連絡坑道
                                                                   144
使用済み燃料だとウランの放射能レベルに
                                 まで下がるのに数10万年以上かかり、反対
                                 に超ウラン元素も併せてとる先進的な再処理
                                 を行えば、数千年オーダーまで下がるともい
                                 われています。




                                                          145

放射能は時間とともに減衰していく性質があるが、高レベル放射性廃棄物については、放射能がウラン鉱石と同程度の強さに減衰するまでに数
万年を要する。
フィンランド・スウェーデンは処分地決定




高レベル放射性廃棄物は、諸外国においても地層処分が検討されており、
深い地層中の地下水の動きや岩盤等についての研究が行われている。              146
学界も前向きに取り組み




              147
ご静聴ありがとうございました。
参考資料集
世界の一次エネルギー供給の推移




                       150
          (出典:平成21年度版エネルギー白書)
151
(出典:平成21年度版エネルギー白書)
各国の年代別平均一次エネルギー総供給




                          152
    (出典:平成21年度版エネルギー白書)
GDP 当たりの一次エネルギー総供給の主要国比較
          (2007 年)




                             153
       (出典:平成21年度版エネルギー白書)
各国のエネルギー消費のGDP 原単位




                         154
            (出典:平成21年度版エネルギー白書)
(出典:平成21年度版エネルギー白書)




                      155
各国の一次エネルギー構成の変化
          (出典:平成21年度版エネルギー白書)




                       156
各国の一次エネルギー自給率の推移
          (出典:平成21年度版エネルギー白書)




                       157
各国の石油中東依存度の推移




                      158
         (出典:平成21年度版エネルギー白書)
各国の化石エネルギー輸入先構成




                       159
          (出典:平成21年度版エネルギー白書)
各国のチョークポイント依存度の推移
         (出典:平成21年度版エネルギー白書)




                         160
161
(出典:平成21年度版エネルギー白書)
162
(出典:平成21年度版エネルギー白書)
各国の発電電力量構成の変化




                      163
         (出典:平成21年度版エネルギー白書)
各国の年代別平均エネルギー源別シェア
           (出典:平成21年度版エネルギー白書)




                         164
2000 年代の各国の一次エネルギー自給率(原子力除く)




        (出典:平成21年度版エネルギー白書)   165
日本の自給率の推移




                      166
(出典:平成21年度版エネルギー白書)
アメリカのエネルギー自給率の推移   (出典:平成21年度版エネルギー白書)




イギリスのエネルギー自給率の推移




                                    167
ドイツのエネルギー自給率の推移    (出典:平成21年度版エネルギー白書)




フランスのエネルギー自給率の推移




                                    168
韓国のエネルギー自給率の推移   (出典:平成21年度版エネルギー白書)




中国のエネルギー自給率の推移




                                  169
地域別天然ガス埋蔵量(2008 年末)
            (出典:平成21年度版エネルギー白書)




                         170
171
出典:独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物機構 市原路子氏 2009/04/16 ブリーフィング資料 『北米のシェールガス革命』
http://oilgas-info.jogmec.go.jp/report_pdf.pl?pdf=0904_b03_ichihara_shalegas%2epdf&id=2795
                                                                                        172
173
174
175
一次エネルギー国内供給の推移




                        176
  (出典:平成21年度版エネルギー白書)
最終エネルギー消費と実質GDP の推移




                          177
    (出典:平成21年度版エネルギー白書)
我が国のエネルギー供給の推移




                        178
  (出典:平成21年度版エネルギー白書)
発電電力量の推移(一般電気事業用)

       (出典:平成21年度版エネルギー白書)




                             179
LNG の供給国別輸入量の推移




(出典:平成21年度版エネルギー白書)
                           180
181
(出典:平成21年度版エネルギー白書)
家庭部門におけるエネルギー消費の推移




          (出典:平成21年度版エネルギー白書)




                          182
183
(出典:平成21年度版エネルギー白書)
184
(出典:平成21年度版エネルギー白書)
185
(出典:平成21年度版エネルギー白書)
186
(出典:平成21年度版エネルギー白書)
石炭可採埋蔵量・生産量・可採年数
    (地域/国別)




                       187
          (出典:平成21年度版エネルギー白書)
石炭火力発電におけるバイオマス混焼利用の概要




                            188
      (出典:平成21年度版エネルギー白書)
ガソリンと比較した場合の原料別の温室効果ガス排出量




       (出典:平成21年度版エネルギー白書)   189
各エネルギー源の発電コスト




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       (出典:平成21年度版エネルギー白書)
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イギリスの再生可能エネルギー




                              191
ドイツの再生可能エネルギー    (出典:平成21年度版エネルギー白書)




フランスの再生可能エネルギー




                              192
スペインの再生可能エネルギー   (出典:平成21年度版エネルギー白書)




イタリアの再生可能エネルギー




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