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ここにいルンです 宇治きりとり散走.pdf
- 1. 京都芸術⼤学 芸術研究科 芸術環境専攻 ⽂化デザイン・芸術教育領域 チェ ジョンイン リ チョウホウ リ リンエイ 江草 采⾳ 有坂 あづ美 ダン シシン
- 2. ⽬ 次 1. 京都府宇治市について（概要・特徴） ………… 2. 宇治市の現状（観光・リサーチ・⼈⼝推移） … 3. 近年の社会課題 …………………………………… 4. 散⾛コンセプトを抽出 …………………………… 5. 散⾛コンセプト …………………………………… 6. ロゴ／キービジュアル …………………………… 7. ⾛り⽅ ……………………………………………… 8. 散⾛後の展開 ……………………………………… 9. 展望 ………………………………………………… 2 3 - 4 5 - 7 8 9 - 11 12 13 14 - 18 19 ‒ 21 23
- 3. 1. 京都府宇治市＞概要 宇治市 ⼈⼝：175,851人（推計人口、2023年9月1日時点） 世帯：74,694世帯 ⾯積：67.54 km² アクセス ・JRで京都駅から宇治駅まで約17分 ・京阪で三条駅から宇治駅まで約26分 など 京都府の南部に位置し、京都市や滋賀県⼤津市などと隣接している。 奈良と京都をつなぐ交通の要衝として古くから栄えてきた。 3 参照：宇治市ホームページ
- 8. 3. 近年の社会課題 市外に通勤する世代のコミュニケーションに関する近年の傾向に注⽬した 時間の有効活⽤を考え⾏動に起こす、「時間対効果」を 意識すること。20代を中⼼に50代まで広く認知されてい る主義・思考。理由は、全世代において「やりたいこと をする時間がない」が上位である。具体的には、 「失敗したくない」思考へ タイパ（タイムパフォーマンス）⾄上主義 参照： 講談社【現代ビジネス】コラム『失敗したくない若者たち。映画も倍速試聴する「タイパ⾄上主義」の裏にあるもの』 ⼩学館発⾏トレンドマガジン【DIME】『タイパを意識している理由』 • 必要でない労⼒に時間をかけたくない • 余計なまわり道をせず効果を出したい 等 • SNS上の他⼈の成功体験が常に⾒られ、⾃ 分は余計なことをしていると感じる • 他⼈の評価を重視して物事を決める • 社会に出て就業することを踏まえた教育 が推進されたことで先々の⽣活に必要か 否かを考えてから⾏動する(1999年に中央教育 審議会がキャリア教育を提唱） 8
- 11. 4. 散⾛コンセプトを抽出 >どんな散⾛をするのか 住民同士で今のまちの姿を写真におさめる 歩くより広い範囲に⾏ける散⾛で 通勤通学以外の道やあまり出向かない⽅向へ誘導する。 ⽣活路地や農地があり、住んでいるからこそ⾒える景⾊や新たな発⾒があるはず。 遠回りする冒険心をかきたてること タイパと逆のことをしてみることを提案 結果ではなくプロセスを楽しめること 時間が経つことでわかること そして、宇治の⼈が主役になる企画に展開。 11
- 12. この体験が未来の「地域愛」を育む 同じ場所でも 人によって視点が異なるという気づきへ 5. 散⾛コンセプト 12 家族や友⼈と時間を共有しながら ⽇常の⾵景を改めて⾒直す ⾒る 撮る 知る 独⾃の視点を⾒つける
- 14. 7. ⾛り⽅Ⅰ ① 使い捨てフィルムカメラ「写ルンです」でまちを撮影 14 デジタルカメラにはないメリットが「宇治きりとり散走」に活かせる！ ▼ ファインダーをのぞいて視界をきりとる ファインダーの画⾓は⼀定。ズームもピント合わせもできないが撮る⼈の視線がそのまま表れる。 ⾼価なスマートフォンやデジタルカメラと違い⼿頃で、衝撃に強く、軽くて、操作はシンプル。 現像（デジタル可）ができるのは早くて翌⽇。さらに、どのように撮れているかはできてからのお楽しみ。 ▼ ⼦どもでも使いやすい ▼ 撮った写真はすぐに⾒られない FUJIFILM 製造販売 1986年誕⽣ 27枚撮り ノスタルジックな雰囲気で、普段使っているデジタルカメラにはない味が出る。 ▼ デジタルカメラとは違った⾊味と画質
- 15. ここにいルン「いきもの」をさがそう！！ 7. ⾛り⽅Ⅱ ② 撮影ミッションを設定 シミュラクラ現象… ⼈間には3つの点が集まった図形を ⼈の顔と⾒るようにプログラムさ れている、という脳の働きである。 和訳は「類像現象」。 (参考： 『⼤⼈も知らない？ふしぎ現象事典』 2021年 マイクロマガジン社より） 2023年夏／槙島地域 「写ルンです」にて撮影 15 たとえば、顔、動物、恐⻯、妖怪など。 リサーチを重ねると宇治のまちにはたくさんの「いきもの」がいた。 ファインダーをのぞけばきっと⾃分にしか⾒えていない顔やいきもの が潜んでいる。
- 16. 7. ⾛り⽅Ⅲ 16 ③ 想定する参加者 • ⼩中学校の⽣徒、教員 • 保育施設の⼦どもたち、関係者 • 地域⼦育て⽀援拠点を利⽤している親⼦ 近い将来の地域の担い⼿となる⼦どもを参加者の中⼼とする。 また、親や家族、近隣の施設の⼈も⼀緒に楽しむことで、 ともに地域愛を育む。
- 17. 7. ⾛り⽅Ⅳ-1 ④ 自分のまちから隣りのまちへ 宇治市が設定している７つの地域区分を活⽤ 17 自転車だから、 徒歩では行けない距離を移動できて、 気軽に寄り道ができる。 • 撮影は各ポイントとその周辺とする • 休憩ポイントを設ける • 移動にはスタッフが先導する POINT POINT BREAK START DESTUNATION ⾃分のまち 隣りのまち POINT 安全性は考慮
- 19. 8. 散⾛後の展開 ⑤ 散走したまちで展覧会を開催 ▼ 写真を印刷して展⽰ ▼ 各地域で巡回展「散⾛で展覧会を観覧しよう！」 • 商店街の店舗やレンタルスペース、喫茶店 • 参加してくれた⼩中学校や保育施設、地域⼦育て⽀援 拠点などの公共施設 19 参加者が散⾛した地域で開催することで、再び訪れる。 巡回していくことで、継続性が見込める さらに関係者を増やすことにつながる 槇島地域で開催 参考ルートなら、 まずは京都芸術⼤学にて企画・告知をして、散⾛や写真展の運営を⾏う。 巡回展を通して参加者を募り、いずれ⾃治体等と協同して定期的に実施できることが展望にある。 実施にあたって
- 20. 8. 散⾛後の展開＞展覧会の⽬的 ⑥ 観覧だけで終わらない参加型展覧会にする いきものを⾒つけてラクガキ！ ラクガキ⽤の写真ははがきに印刷 20 住む地域の⼈は⾒慣れた⾵景に 散⾛した⼈は⾃分だけの視点に 観覧に来た⼈は他⼈の視点を通して いきものを⾒つけながら、まちを改めて⾒る 会場がコミュニティの場となる
- 21. 8. 散⾛後の展開＞展覧会開催の意義 21 • 撮影された地域の⼈にとっては、他⼈の視線で⾒た⾃分のまちを知る機会になる • 散⾛した⼈は、初めて⾃分がどんな写真を撮ったのか⾒ることができる • 写真にいきものを描き展⽰→写真を撮っていなくても展覧会に参加できる • 写真を印刷したはがきは展覧会の「お⼟産」として持ち帰ることもできる