外傷性凝固障害7. 外傷と内因性凝固障害
INTESIVIST Vol.2 No.3 「外傷」p554
生理的凝固/線溶亢進 病的凝固/線溶亢進
病的線溶の亢進時には、トロンビン活性に比して、プラスミン活性の亢進がみられる。
D-dimer =トロンビン活性
FDP =トロンビン活性×プラスミン活性
=D-dimer ×プラスミン活性
プラスミン活性=FDP/D-dimer
FDP/D-dimerの比を測定することで、プラスミン活性の異常亢進、
つまり病的線溶亢進を予測することが出来る
10. 晶質液過剰投与制限
J Int Care (2017) 5:11 J Trauma. 2007;62:307–31
外傷急性期に活動性出血のある患者においては、
収縮期血圧を90mmHg程度に保つことによって、
新たに止血の得られた血管からの再出血を防ぐことができる。
晶質液の過剰投与は出血を助長する?
Editor's Notes 従来考えられてきた外傷と凝固障害のメカニズム
出血に対する蘇生的大量輸液、輸血による希釈性、低体温、高Clアシドーシスなどが凝固障害を惹起すると考えられていた。
つまり、外傷の凝固障害は治療に伴って出現する側面がある。 つまり、治療関連の外因性凝固障害に加えて、外傷に伴って出現する内因性の凝固障害の存在が示唆される 外傷の急性期にどのような凝固線溶反応が起きているか。
生理的凝固線溶反応 外傷の急性期にどのような凝固線溶反応が起きているか。
外傷急性期にショックが存在することにより、線溶の病的亢進が起こる
ショックが遷延した場合にはseptic DICの病態に準じて凝固亢進型のDICとなる。 外傷の急性期にどのような凝固線溶反応が起きているか。
外傷急性期にショックが存在することにより、線溶の病的亢進が起こる
ショックが遷延した場合にはseptic DICの病態に準じて凝固亢進型のDICとなる。 DCR+Surgery=Damage Control Strategy 外傷においては受傷早期に凝固障害を発症する 早期に高比率の凝固因子を補充したほうが良いことは疑う余地があまりないだろう。