episode3

1. 1
• 役員報酬の支払い方法
―締め日と支払日
• 役員報酬額の決め方
―理解すべき前提
―報酬の考え方
―保険料との関係
―具体的な額を決める
• 役員報酬に関する役立つ知識
目 次

2. 2
役員報酬の支払い方法
王道
パターン
川良の会社
締め日と支払日 日程決めのポイント
法律の定めはなく、「他がやってるうまいやり方」を真似するのが基本
• 締め日と支払い日の間に10日程度おき、
計算の時間を作る
• 5日払い、10日払いは月末残高を多く
見せることが出来る
• 他の支払いと給与支払いがかぶらない
ひとり社長が経理も担当する場合、
「お金の出入りをシンプルにすること」も大事な要素
• 15日締めの翌月25日払い
• 25日締めの翌月5日払い
• 月末締めの翌月10日払い
• 月末締めの25日払い
• 業務提携先からの入金が毎月25日な
ので、お金の出入りを25日に集中させた
かった
• 15日締めは中途半端で万が一忘れる
と嫌なので月末締めを選択した
参考：給与計算ラボ（https://www.pay-book.jp/blog/posts/payday-small-company）

3. 3
役員報酬額を決める：理解すべき前提
給与額は自由な設定が可能だが、勝手な変更は増税につながってしまう
基本概念
• 毎月の役員報酬が
経費扱いとなる
• 会社の利益と相殺
することで、法人税
の節税につながる
• 同額定期の支払い
でない場合、経費
扱いとならない
• 変更した差額分に
は課税される
• 例えば増額した場
合、法人の方でも
法人税が課税され、
個人の方でも所得
税が課税される
• 役員報酬は設立から３か月以内に決
定すればよい
• 金額自体は自由に決めることが出来る
• 決めるまでの月は報酬０円で問題な
い
• 額を決めたら、株主総会を開催し、議
事録を作成する
（1人社長でも作成）
• 報酬額が決まったら、５日以内に年金
事務所で社会保険に加入する
• 役員報酬を一度決めると、次年度ま
では原則変更することは出来ない
参考：会社設立の基礎知識（https://www.freee.co.jp/kb/kb-launch/yakuin-housyu/）

4. 4
役員報酬額を決める：報酬の考え方
会社の業績予想や節税効果を加味した高度な考え方が必要だが…
社会保険料を抑える観点から下限を考える
会社の赤字を防ぐ観点から上限を考える
この辺に収まるという結論
結局、設立直後に向こう１年の収益を見
込んで最適な額を決定するのは難しいので
①会社からの収入を必要としないのであ
れば、下限付近を狙う
②会社に利益が残ることによる法人税が
気になる人は、「見通しのたっている収入」
から毎月の固定費（freee利用料や社会
保険料）を引いた額を上限として値上げ
を検討しても良い
• ３年目以上の医師であれば、非常勤のア
ルバイトがあるので、最初期の収入を役員
報酬に頼る必要がない
• 安い役員報酬により、勤務医と比べると桁
違いに安い保険料で済ませることが可能
• 役員報酬が業績に見合っていないと、
ただただ毎月赤字が続く
• 多すぎる役員報酬にはもちろん、社長
個人に課税される所得税がのしかかる
何も考えず、初年度の役員報酬は
シンプルに最安値付近にするのもアリ

5. 5
役員報酬額を決める：保険料との関係
保険料額表を見て報酬と保険料のイメージを掴む
保険料は会社と個人で折半
• 保険料は全体の額を
個人と会社で折半して
支払っている
• 個人負担分とは毎月の
給料から天引きされて
いる分
• 社長であっても、役員
報酬から個人負担分を
天引きし、形式上は会
社で預かる
• 預かった分と会社負担
分と合算して全額を毎
月納付する
月額63,000円未満だと保険料は最低額になる
（63,000円未満では保険料一定）
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3150/r02/r2ryougakuhyou3gatukara/

6. 6
役員報酬額を決める：具体的な額を決める
月額
15,000円
メリット デメリット
• 社会保険料が最安
• 最低限の収益で赤
字回避が可能
• 社会保険料が最安
• 何となく「設立時の
役員報酬」は5万円
というイメージに合う
• 保険料が上がる
• 額によっては社長個人
の所得税が課税される
• 当期中に収益が減った
場合赤字を垂れ流す
• 上記２点
• ５万という数字自
体に意味はなく、上
記よりも赤字回避が
少ししづらくなる
• 当期中に収益が生
まれ始めた場合、法
人税の額が高くなる
• 副収入が無い場合、
収入が無くなる
背景
• 最低額での社会保険料の自
己負額が11,000円なので、
現実的なキリの良い最低報酬
• これ以下では毎月の保険料を
支払えないと見なされ、保険
加入時に拒否されることも
• 数字自体に意味はないが
68,000円以下でキリが良い
• 設立直後から収益がバンバン
生まれている会社では、そこか
ら固定費を引いた額を上限と
して考えても良い
それ以上
月額
50,000円
• 給料をもらえる
• 法人税の節税にな
る
簡便に以下３パターンに分けて考えてみる

7. 7
役員報酬に関する役立つ知識
・役員報酬０円はOK？
役員報酬を０円にすることは、法的には可能です
しかし、そのメリットが大きいかと言われれば、個人的には小さいと思っています
理由は「役員報酬０円では社会保険に加入できない」からです
常勤の医師＋プライベートカンパニーというスタイルで社会保険に加入する必要がない場合は別ですが、常勤がない場
合には、自分の会社で社会保険に加入した方が得な場合が多いと考えられます
・法人税額の支払いは限りなく０円にするべき？
役員報酬を安く抑えることの最大のデメリットは、利益が出た時の法人税支払いが高くなるということです
税金の支払いを嫌う場合には、経費を計上して（役員報酬も経費）、とことん税額を安くすれば良いでしょう
しかし、個人的には、税金を安くしようとして経費を増やせば増やすほど、会社に残る現金は少なくなるので、極端な
節税は危険だと思っています
・会社と個人のお金の行き来は意外と大変
ひとり社長だと、会社の財布と社長個人の財布が一体化しているような感覚になりますが、これには注意が必要です。
まず、会社のお金を社長が個人として使うのは原則NGです。会社が社長にお金を貸しているというダラシナイ状況になり、
対外的な印象が非常に悪いです。一方、社長が会社の経費を立て替えた時などは、社長が会社にお金を貸していること
になり、これは特に問題有りませんが、やっぱりいつか返さなければいけません。
「返さなくて良いので会社にあげます」というやり取りも勿論可能ですが、その際にはその分に法人税がかかってしまいます
結局、会社に現金を残すためには、税金支払いの痛みに耐えるのが一番なのかもしれません

8. 8
川良の会社の設立時役員報酬は○○円です
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igakushoreview@gmail.com