1. ～社長インタビュー～
2013年 2月20日（水）、ネットイヤーグループ株式会社本社に、石黒不二代社長をご訪問させてい
ただきました。
起業家として、上場会社の経営者として、経済人として、上場や投資の意義についてどうお考えになっ
ているのか、お話しいただきました。
◆企業が世界で戦うには大きな資金が必要
（東証）上場と株式市場の意義について教えて下さい。
(石黒社長)
当然の事ですが、企業にはお金が必要です。特に、会社を大きくするには、大きな投資
が必要です。現在の収益から次の投資へ資金を貯めるモデルでは、変化が早く、大きな
投資を行う世界のライバル企業に勝てません。世界では、市場で巨額の資金が提供され
ています。企業が強く大きくなるには、より多くの投資家の応援が必要で、より大きな金融
市場が欠かせません。株式投資への関心が小さければ、相対的に金融マーケットが小
さくなり、結果、企業の国際競争力が削がれる事もあるのです。
◆株価は私達の励み。株価で投資家様へリターンを
（東証）御社の株式を売買する事は御社への応援
になりますか?
（石黒社長）
勿論です。私達の会社は若い企業なので、成
長する伸び代は大きいとも言えます。だから、
私は私達の会社の成長で投資家様の応援に
応えたいと思っています。私の会社の成長
を見込んで株を売買して下さる事は嬉しい事
です。株価が上がれば勇気づけられます。そ
れはビジネスの励みになっています。

2. ◆もっと私達を知って欲しい
（東証）投資家に求める事はありますか？
（石黒社長）
私の会社はビジネスのビジョンを大切にしています。ビジョンに共感し、この会社は成長
する、成功すると気付いて下さるとすれば嬉しいことです。ただ、時には、私達が公開し
た情報になかなか反応していただけない事もある。知っていただく努力は今後も力をい
れて行きたいが、私達の成長を逃さず捉えて欲しいと思う事もあります。
◆ファイナンスポートフォリオを考える
（東証）これから投資を考える人へのアドバイスをいただけますか？
（石黒社長）
投資対象をよく理解して、安定した利益の配当が目当てなのか、成長が目当てなのかを
投資対象によって分けるべきだと思います。若い企業にすぐに安定した結果を配当で
出せというのも難しいでしょう。 視野を拡げて、それらを組み合わせてファイナンスポート
フォリオとして考えてはどうでしょう。私たちは、事業シナジーがある多角化は行うが、相
乗効果が望めないほどの多角化を行っていく計画はありません。でも、投資家が多角的
に投資すれば、リスクに柔軟な社会になります。企業家が積極的にリスクを取り、投資家
は柔軟に支えるという状態は理想的に思えます。
◆理想的な企業家と株主の関係が日本を元気にする
（東証）株式投資で日本は元気になれますか？
（石黒社長）
企業家と投資家がもっとコミュニケーションを取れて、もっと緊密になる事が理想的な資
本主義の社会だと思います。今は、企業側の発信力はアメリカに比べて弱いですし、株
式投資というものが教育を含めて、日本はアメリカよりも弱いと感じます。企業はもっと情
報を発信し、投資家は企業をよく知り、投資を学んで行けば、理想的な資本主義に近づ
けます。そうすれば、きっと日本は元気になれると思います。