Museum IT 2018

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Museum IT 2018 presentation

Technology

ミュージアムにおける
新しい「展示方法」の提案
展示不可能を可能にする
VRミュージアムの開発
函館市電まるごとミュージアム化
函館市電ミュージアム設立

ドローン
Phantom 4 pro
カメラマウント
360°カメラ
THETA SC

360°カメラ
THETA SC
三脚
スタビライザー
Osmo Mobile 2

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Museum IT 2018

3. ミュージアムにおける新しい「展示方法」の提案展示不可能を可能にする VRミュージアムの開発函館市電まるごとミュージアム化函館市電ミュージアム設立

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24. 恵山

25. 大沼公園

26. 城岱牧場

27. 五稜郭タワー

28. 未来大学屋上

29. ドローン Phantom 4 pro カメラマウント 360°カメラ THETA SC

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36. 360°カメラ THETA SC 三脚スタビライザー Osmo Mobile 2

Editor's Notes

これから、「豊かな文化体験のためのミュージアムITプロジェクト」の発表を始めます。
本プロジェクトでは、北海道の大自然、歴史文化、アートなどと、IT技術などを掛け合わせることで、ミュージアムがより魅力的な場になることを目標とし、この一連の活動を「ミュージアムIT」と呼んでいます。
本年度の活動は、３つのテーマに分けて活動しました。 Group-Aは、ミュージアムにおける新しい「展示方法」の提案 Group-Bは、展示不可能を可能にするVRミュージアムの開発 Group-Cは、函館市電まるごとミュージアム化函館市電ミュージアムの設立の3グループです。
こちらが、本年度の成果物です。 Group-Aは、松前屏風の解説展示、絵画パズルの開発を製作しました。 Group-Bは、ドローン撮影やVR技術などを用いて、全天球映像を展示するためのVRミュージアムを開発しました。 Group-Cは、函館市電をテーマにした展覧会と貸切市電ツアーのミュージアム企画を作りました。それでは、各グループについて詳しくご紹介していきます。
ミュージアムにおける新しい展示方法の提案について説明をはじめます。
私たちは、ミュージアムで開催されている展示テーマについての知識がないと十分に楽しめないという問題点に着目しました。これを解決するため松前屏風や絵画・パズルを題材とした展示方法の制作を行いました。
また、成果物の展示を学内で行いました。こちらが展示会場の様子で順番に制作コンテンツを説明します。
まず実寸大の松前屏風の複製模型です
複製なので、手に触れることも間近で屏風をご覧いただくこともできます。また、屏風をよく見てもらうために松前屏風ミッケを作りました。
次にインタラクティブ動画です。
こちらは現在の松前と比較しながら松前屏風の楽しみ方がわかるクリエイティブ動画です。動画内の吹き出しをクリックすると、詳細の知識が得られるようなインタラクションをつけました。
次にコビトずかんです。
松前屏風に描かれている431体の人物を抜き出し、髪型や服装・持ち物から職業を想定したものをまとめました。
こちらは「白」松前屏風図です。
作品そのものに書き込むことでよりわかりやすく魅力を伝えることができます。そして、観客者も楽しむことができる「らくがき屏風」も制作しました。
こちらは合成パノラマ写真と松前屏風の比較です。
松前町全体がわかるパノラマ写真を合成しました。
ここまでが松前屏風を題材にした解説展示の提案で、こちらは絵画の森の魑魅魍魎・蛾と蝶を題材にした、アートパズル「オクトデル」です。
オクトデルとは絵画をパズル化し、パズルが部分的に完成していくにつれてディスプレイの内容が変化していく特徴があります。絵画鑑賞にゲーム要素を追加し、絵画の新しい鑑賞法を提案するという目的で作りました。遊びながらピースをよく見ることで絵画の細部まで見ていただけます。
こちらは前期に制作したキャプション集です。数多くのキャプションを分析し、制作コンテンツに反映させました。
今回制作したコンテンツは提案のみで終わらず、実際に展示していただくことが決まりました。アートパズル・オクトデルは現在美術館で展示されています。12月２日から２月３日まで展示していただく予定です。松前屏風を題材にしたインタラクティブ動画は来年5月にある「さくらまつり」で展示していただく予定で、現在打ち合わせを進めております。制作コンテンツや制作プロセスをこちらで展示していますので、ぜひご覧ください。
私達ドローンチームは北海道の景色をコンテンツとして扱うVRミュージアムを作りました。これはIT技術を用いて展示不可能なコンテンツを展示可能にすることを目的としています。コンテンツとして360度カメラとドローンを用いて撮影を行い、360度のタイムラプスを作成しました。
タイムラプスとはこのような時間が経過する様子を早回しで見る事ができる動画のことです。
撮影場所は恵山、大沼公園、城岱牧場、五稜郭タワー、大学の屋上から見える星空の５つです。
まず恵山、大沼公園、城岱牧場の撮影方法について説明します。恵山、大沼公園、城岱牧場ではプログラムで制御されているドローンに360度カメラを取り付けて撮影しました。
しかし風の影響で撮影する角度がずれてしまいタイムラプス動画を作成した際にブレが生じてしまいました。
そこで画像加工ソフトの「PhotoDirector」で一枚ずつ角度を調整した後、動画編集ソフトの「PowerDirector」でブレ補正をかけ動画を作成しました。
こうして出来上がった動画がこちらです。上が調整前の映像、下が調整後の映像です。調整後の動画ではブレが少なくなっているのがわかると思います。
次に五稜郭タワーでの撮影方法について説明します。五稜郭タワーではこのようにタワー頂上の避雷針にカメラを取り付け撮影しました。しかし避雷針自体が写り込んでしまい360度撮影することは出来ません。
そこでこのように2つのカメラを使い2方向を180度ずつ撮影ました。
こうして撮影した2つの動画をこのように1つの動画に合成しました。
最後に大学の屋上での撮影方法です。星空の撮影ではシャッタースピードが長く、少しの風や揺れでも写真がぶれてしまいます。そこでこのような小型のスタビライザーを使うことでブレを抑制しながら撮影しました。
こうして出来上がった5つのタイムラプス動画をunityで作成したVRミュージアムにコンテンツとして組み込みました。 VRミュージアムはこのようなVRヘッドセットで利用することが出来ます。体験したい方は発表後にどうぞ。
これから、市電チームの発表を始めます。私たちは、函館市電をテーマに新しいミュージアム「函館市電ミュージアム」を行いました。
函館市電には、たくさんの魅力があることを様々な資料や駒場車庫の方々から学びました。そこで、函館に数ある魅力の中でも特に市電について注目しました。そして、この魅力をより強く伝えたいと思い、
「市電愛をはぐくむ」をコンセプトとしました。
私たちは様々な場所の見学を通して、これまで積極的に伝えられていなかった魅力を知ってもらうために、ITを取り入れた展示を目指しました。
その魅力とは、歴史、道具、車両、そして530号です。これらの要素をより掘り下げて、展示やツアーを軸に企画していきました。ここで私たちは、エコミュージアムという手法を参考にしました。
エコミュージアムとはエコロジーとミュージアムを合わせた言葉で、人々と環境を研究し、自然及び文化遺産を現地において保存、育成、展示することで地域社会の発展を目指すミュージアムです。エコミュージアムにはコア、サテライト、ディスカバリートレイルの三つの要素があります。
私たちが次の段階で目指したものは、これらの要素とそれぞれの魅力を対応させて、互いにつながったミュージアムづくりです。具体的には、企画の核であるWebページがコア。実際に現地で見ることができる魅力がサテライト。コアからサテライトに誘導するための展示やツアーがディスカバリートレイルと対応します。
11/10から11/11までの二日間、「函館市電ミュージアム企画第一弾」として、「はこだて市電沿線まるごとミュージアム」を開催しました。当日は、赤レンガ倉庫で「函館市電の魅力展」と530号を貸し切った貸切市電ツアー「走る市電ミュージアム530号」を行いました。あらかじめ、様々な場所にご協力いただき、広報活動を行なったおかげで幅広い方々にご来場していただけました。
展示会では魅力ごとにエリア分けを行い、パネル展示を中心に行いました。
また、インタラクティブな要素として360度カメラで撮影した車内を見まわせるWindowsアプリケーションや実際に使われていた車両の道具を展示しました。
ツアーでは十字街電停から谷地頭を1往復する間に車内で530号の魅力を紹介しながら、実際に体感してもらいました。このツアーは予約制でしたが、当日に希望された方も来て大盛況でした。
今回のイベントでは来場者の方々が函館市電に興味を持ってもらったり、深く知ってもらえるような工夫を凝らしました。イベントを通して函館市電ミュージアムのコンセプトである「市電愛」をはぐくむ第一歩となりました。以上で、市電チームの発表をおわります。

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