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東京工業大学
土田 文太
鈴木 良郎
超音波の振動モード及び伝搬方向識別への
ディープラーニングの適用
1
2
研究背景
アコースティックエミッション(AE)における位置標定
振動モードと伝搬方向がわかると
2つのセンサのみで3次元位置標定ができる
振動モードと伝搬方向の識別は困難
振動モード及び伝搬方向
の識別が必要
検査対象物
AE源AE波
(超音波)
3軸加速度センサ
3
研究背景
ディープラーニング
ディープニューラルネットワーク(DNN)を用いて
自動で特徴を抽出する機械学習
・ そば
・ うどん
・ ラーメン
様々な分野でDNNの応用 (画像認識、音声認識など)
DNN入力データ 出力
4
研究目的
超音波(AE波)波形から振動モード及び伝搬方向
の識別をするDNNの構築及び精度の評価
DNN入力 出力
・振動モード
{縦波, 横波}
・伝搬方向y:
z:
x:
3軸加速度センサ
による受信波
5
問題設定
振動モードと伝搬方向の異なる
超音波を3軸加速度センサで受信
↓推定
振動モードと伝搬方向
振動モード : {縦波,横波}
伝搬方向𝜃 ∶
0°, 10°, 20°, ⋯ , 60°
伝搬方向𝜙 =
−180°, −170°, ⋯ , 170°
3軸加速度センサ
AE源
推定
AE波(超音波)
𝜃
𝜙
x
y
z
y :
x :
z :
振動モード
伝搬方向
6
データの取得方法
半円柱の試験片を用いて
𝜃方向の異なる波を送信
異なる送信子を用いて
縦波と横波を送信
xy面内の回転行列をかけ
て 𝜙の異なる波形を生成
⇒10°刻みで36種を生成
1つの条件につき32データ
計16128データを取得
xy
z
超音波送信子
𝜃 ∶ 0°, 10°, 20°, ⋯ , 60°
7通りに変更
𝜙
半円柱の試験片
3軸加速度センサ
超音波の到達から10 μs 間
400点× 3波形 (x,y,z)
7
DNNに入力したデータの例
畳み込みフィルタ
横波, 𝜃 = 20°, 𝜙 = 0°
時間 [μs]
0
0
10
縦波, 𝜃 = 20°, 𝜙 = 0°
0
時間 [μs]
0 10
振幅
x
y
z
構築したDNN
3種の特徴抽出器に波形を入力
8
それぞれ異なる特徴量を抽出
高周波の特徴を抽出
小さい畳み込みフィルタ
低周波の特徴を抽出
大きい畳み込みフィルタ
波全体に渡る特徴を抽出
LSTM
入力
出力
畳み込み層
LSTM
全結合層
Dropout
Pooling層
Softmax
9
構築したDNN
1段階目
2段階目注目すべき特徴
が異なる
それぞれ
別々に学習
縦波と横波では
伝搬挙動が異なる
2段階に
分けて識別
波形
波形 波形
伝搬方向 𝜃と𝜙
横波用
伝搬方向
識別DNN
振動モード
識別DNN
縦波用
伝搬方向
識別DNN
縦波 横波
振動モード識別
伝搬方向識別
10
DNNの評価
振動モード識別
許容誤差 正答率 [%]
0° 86.3
10° 94.1
20° 95.3
伝搬方向識別
10°
20°
3軸加速度センサ
推定伝搬方向正答率: 94.5 %
AE試験にDNNを適用することの有用性が示された
x
y
z
AE波(超音波)
90%以上の
正答率を達成
90%以上の
正答率を達成
11
結言
実験により取得した超音波(AE波)波形から振動
モード及び伝搬方向を識別するDNNを構築した
94.5%の正答率で 振動モードを識別できた
94.1%の正答率で 誤差10°以内で伝搬方向を
識別できた
AE試験にDNNを適用することの有用性が示された
補足スライド
12
13
DLを使う意義
縦波, 𝜃 = 0°, 𝜙 = 0°
0 5010 20 30 40
0
𝑡0
この枠内をDLの入力とする
𝑡0+10
[μs]
x
y
z
理想的には,z軸方向にのみ振動する
実際には,
超音波の表面での挙動
センサの特性
受信する波形の複雑化
DLならば特徴抽出可能
14
伝搬方向推定時の誤差
cos 𝛼 = cos 𝜃true cos 𝜃pred + sin 𝜃true sin 𝜃pred cos 𝜙true − 𝜙pred
𝜃𝑡𝑟𝑢𝑒 = 30°
𝜃 𝑝𝑟𝑒𝑑 = 50°
𝜙 𝑝𝑟𝑒𝑑 = 70° 𝜙 𝑡𝑟𝑢𝑒 = 110°
z
𝛼
𝛼 = 31.8°
真AE源
推定AE源
15
推定結果
推定結果 別々で学習
学習に用いていない
データの正答率
正答率 [%]
モード識別 94.5
方向識別
縦波 𝜃: 95.0 𝜙: 78.5
横波 𝜃: 99.7 𝜙: 92.5
伝搬方向の許容誤差ごとの正答率
許容誤差 正答率 [%]
0° 86.3
10° 94.1
30° 96.1
正答率[%]
許容誤差 [°]
・
・
16
振動モード識別結果
推定結果
推定
縦波 横波
正解
縦波 0.944 0.056
横波 0.054 0.946
17
縦波の伝播方向識別結果
推定結果
True𝜃[°]
Prediction 𝜃[°]
0 10 20 30 40 50 60
6050403020100
-180 0 170
1700-180
True𝜙[°] Prediction 𝜙[°]
18
横波の伝播方向識別結果
推定結果
True𝜃[°]
Prediction 𝜃[°]
0 10 20 30 40 50 60
6050403020100
-180 0 170
1700-180
True𝜙[°] Prediction 𝜙[°]
19
伝播方向識別結果
推定結果
正解𝜃[°]
推定 𝜃[°]
0 10 20 30 40 50 60
6050403020100
-180 0 170
1700-180
正解𝜙[°] 推定 𝜙[°]
20
推定に失敗した波形
縦波を横波と誤認
縦波を横波と誤認
横波DNNに縦波を入力
21
構築したDNNの詳細
Input 400x3
低周波 高周波 波全体
10x6 10x6 128
結合248
全結合層 32
出力 2or7or36
22
構築したDNNの詳細
フィルタ
枚数
サイズ/
ストライド
出力
Input 400x3
畳み込み層 32 10/2 200x32
畳み込み層 6 10/1 200x10
畳み込み層 6 4/4 50x6
Pooling層 7/5 10x6
高周波抽出DNN
23
構築したDNNの詳細
フィルタ
枚数
サイズ/
ストライド
出力
Input 400x3
畳み込み層 32 80/5 80x32
畳み込み層 6 80/1 80x10
畳み込み層 6 16/4 20x6
Pooling層 3/2 10x6
低周波抽出DNN
24
構築したDNNの詳細
フィルタ
枚数
サイズ/
ストライド
出力
Input 400x3
畳み込み層 32 32/2 200x32
畳み込み層 32 32/2 100x32
畳み込み層 32 32/2 50x32
LSTM 128
波全体の特徴抽出DNN
25
1D-CNN
通常のCNN(画像に対して行うCNN)
は2次元のフィルタを持つ
時系列データに適用する1D-CNN
は1次元のフィルタを持つ
2 1 0
-1 4 1
0 -2 3
2 1 0
-1 4 1
0 -2 3
2 1 0
-1 4 1
0 -2 3
2 1 1 0 -2
2 1 1 0 -2
2 1 1 0 -2
2 1 1 0 -2
26
LSTM
長・短期記憶(Long Short-Term Memory,LSTM)
1つずつデータをLSTMに入力
前回までの入力を考慮して出力することができる
27
加速度センサ
小野測器 NP-3560
小野測器 NP-3560
寸法 10.2 × 10.2 × 10.2 𝑚𝑚
方式 サイズモ式
共振周波数 約55 𝑘𝐻𝑧
質量 5.3 𝑔
使用周波数範囲(X, Z軸) 2~10000Hz
使用周波数範囲(Y軸) 2~5000Hz
28
加速度センサ
周波数応答
𝑚
𝜕2 𝑥
𝜕𝑡2
+ 𝑐
𝜕
𝜕𝑡
𝑥 − 𝑟 + 𝑘 𝑥 − 𝑟 = 0 𝑦 = 𝑎𝐵 cos 𝜔𝑡 − 𝜙
強制変位振動としてモデル化
ゲイン線図 位相線図
29
加速度センサ
超音波を3軸加速度センサ
で受信したときの波形
フーリエ変換して得られた
周波数応答
1MHz帯でも加速度センサが反応している
30
モード変換
スネルの法則
sin 𝜃𝑖
𝐶𝑖
=
sin 𝜃𝑡
𝐶𝑡
=
sin 𝜃𝑟
𝐶𝑟
モード変換
𝐶は媒質を伝わる波の速度
縦波速度 ≒ 2 × 横波速度
屈折角や反射角が大きく異なる2つの波
31
実験で得られた波形の例
縦波, 𝜃 = 0°, 𝜙 = 0°
0 5010 20 30 40
0
縦波速度𝐶 𝑝 = 6356m/sより𝑡0 = 75mm/𝐶 𝑝 + 2.2 = 14μs
𝑡0
この枠内をDLの入力とする
𝑡0+10
[μs]
x
y
z
0 5010 20 30 40
0
横波速度Cs=3129m/sより𝑡0 = 75mm/𝐶 𝑝 + 3.0 = 27μs
𝑡0
[μs]𝑡0+10
横波, 𝜃 = 0°, 𝜙 = 0°
x
y
z
32
畳み込みフィルタの大きさ
大きい畳み込みフィルタ
時間 [μs]
0
0
10
0
時間 [μs]
0 10
振幅
x
y
z
小さい畳み込みフィルタ
フィルタサイズ:0.25μs
1MHzの波長の1/4の大きさ
フィルタサイズ:2μs
250kHzの波長の1/2の大きさ
33
10°
Error:
8.7mm真のAE源
推定したAE源
3軸加速度センサ
誤差10°について

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Deep learning ultrasonic

Editor's Notes

  1. 湾曲繊維束の破壊曲率半径を測定するための,単軸曲げ破壊試験方法を提案し,実施いたしました.概要を説明いたします。   実験の試験片は右上の図のような,直線の繊維束を熱処理して成形した,成形曲率半径が25, 15, 10mmの3種類の湾曲繊維束を使用しました。 (湾曲繊維束表面には熱可塑性樹脂溶融時に樹脂流出を防止するためにコーティングを施しています.)   円錐形冶具の表面に、直線または湾曲繊維束を密着させ、曲率半径が小さくなる方向へ少しずつ移動させます.繊維束が破壊すると,繊維束が冶具表面から離れ,小さな破壊音が生じます.この時の破壊曲率半径を測定します.   繊維束内部の繊維ばらつきを考慮して,各繊維束に対して100本破壊実験を行い,統計手法によって評価しました.
  2. 湾曲繊維束の破壊曲率半径を測定するための,単軸曲げ破壊試験方法を提案し,実施いたしました.概要を説明いたします。   実験の試験片は右上の図のような,直線の繊維束を熱処理して成形した,成形曲率半径が25, 15, 10mmの3種類の湾曲繊維束を使用しました。 (湾曲繊維束表面には熱可塑性樹脂溶融時に樹脂流出を防止するためにコーティングを施しています.)   円錐形冶具の表面に、直線または湾曲繊維束を密着させ、曲率半径が小さくなる方向へ少しずつ移動させます.繊維束が破壊すると,繊維束が冶具表面から離れ,小さな破壊音が生じます.この時の破壊曲率半径を測定します.   繊維束内部の繊維ばらつきを考慮して,各繊維束に対して100本破壊実験を行い,統計手法によって評価しました.
  3. 湾曲繊維束の破壊曲率半径を測定するための,単軸曲げ破壊試験方法を提案し,実施いたしました.概要を説明いたします。   実験の試験片は右上の図のような,直線の繊維束を熱処理して成形した,成形曲率半径が25, 15, 10mmの3種類の湾曲繊維束を使用しました。 (湾曲繊維束表面には熱可塑性樹脂溶融時に樹脂流出を防止するためにコーティングを施しています.)   円錐形冶具の表面に、直線または湾曲繊維束を密着させ、曲率半径が小さくなる方向へ少しずつ移動させます.繊維束が破壊すると,繊維束が冶具表面から離れ,小さな破壊音が生じます.この時の破壊曲率半径を測定します.   繊維束内部の繊維ばらつきを考慮して,各繊維束に対して100本破壊実験を行い,統計手法によって評価しました.
  4. 湾曲繊維束の破壊曲率半径を測定するための,単軸曲げ破壊試験方法を提案し,実施いたしました.概要を説明いたします。   実験の試験片は右上の図のような,直線の繊維束を熱処理して成形した,成形曲率半径が25, 15, 10mmの3種類の湾曲繊維束を使用しました。 (湾曲繊維束表面には熱可塑性樹脂溶融時に樹脂流出を防止するためにコーティングを施しています.)   円錐形冶具の表面に、直線または湾曲繊維束を密着させ、曲率半径が小さくなる方向へ少しずつ移動させます.繊維束が破壊すると,繊維束が冶具表面から離れ,小さな破壊音が生じます.この時の破壊曲率半径を測定します.   繊維束内部の繊維ばらつきを考慮して,各繊維束に対して100本破壊実験を行い,統計手法によって評価しました.
  5. 湾曲繊維束の破壊曲率半径を測定するための,単軸曲げ破壊試験方法を提案し,実施いたしました.概要を説明いたします。   実験の試験片は右上の図のような,直線の繊維束を熱処理して成形した,成形曲率半径が25, 15, 10mmの3種類の湾曲繊維束を使用しました。 (湾曲繊維束表面には熱可塑性樹脂溶融時に樹脂流出を防止するためにコーティングを施しています.)   円錐形冶具の表面に、直線または湾曲繊維束を密着させ、曲率半径が小さくなる方向へ少しずつ移動させます.繊維束が破壊すると,繊維束が冶具表面から離れ,小さな破壊音が生じます.この時の破壊曲率半径を測定します.   繊維束内部の繊維ばらつきを考慮して,各繊維束に対して100本破壊実験を行い,統計手法によって評価しました.
  6. 湾曲繊維束の破壊曲率半径を測定するための,単軸曲げ破壊試験方法を提案し,実施いたしました.概要を説明いたします。   実験の試験片は右上の図のような,直線の繊維束を熱処理して成形した,成形曲率半径が25, 15, 10mmの3種類の湾曲繊維束を使用しました。 (湾曲繊維束表面には熱可塑性樹脂溶融時に樹脂流出を防止するためにコーティングを施しています.)   円錐形冶具の表面に、直線または湾曲繊維束を密着させ、曲率半径が小さくなる方向へ少しずつ移動させます.繊維束が破壊すると,繊維束が冶具表面から離れ,小さな破壊音が生じます.この時の破壊曲率半径を測定します.   繊維束内部の繊維ばらつきを考慮して,各繊維束に対して100本破壊実験を行い,統計手法によって評価しました.
  7. 湾曲繊維束の破壊曲率半径を測定するための,単軸曲げ破壊試験方法を提案し,実施いたしました.概要を説明いたします。   実験の試験片は右上の図のような,直線の繊維束を熱処理して成形した,成形曲率半径が25, 15, 10mmの3種類の湾曲繊維束を使用しました。 (湾曲繊維束表面には熱可塑性樹脂溶融時に樹脂流出を防止するためにコーティングを施しています.)   円錐形冶具の表面に、直線または湾曲繊維束を密着させ、曲率半径が小さくなる方向へ少しずつ移動させます.繊維束が破壊すると,繊維束が冶具表面から離れ,小さな破壊音が生じます.この時の破壊曲率半径を測定します.   繊維束内部の繊維ばらつきを考慮して,各繊維束に対して100本破壊実験を行い,統計手法によって評価しました.
  8. 湾曲繊維束の破壊曲率半径を測定するための,単軸曲げ破壊試験方法を提案し,実施いたしました.概要を説明いたします。   実験の試験片は右上の図のような,直線の繊維束を熱処理して成形した,成形曲率半径が25, 15, 10mmの3種類の湾曲繊維束を使用しました。 (湾曲繊維束表面には熱可塑性樹脂溶融時に樹脂流出を防止するためにコーティングを施しています.)   円錐形冶具の表面に、直線または湾曲繊維束を密着させ、曲率半径が小さくなる方向へ少しずつ移動させます.繊維束が破壊すると,繊維束が冶具表面から離れ,小さな破壊音が生じます.この時の破壊曲率半径を測定します.   繊維束内部の繊維ばらつきを考慮して,各繊維束に対して100本破壊実験を行い,統計手法によって評価しました.
  9. 湾曲繊維束の破壊曲率半径を測定するための,単軸曲げ破壊試験方法を提案し,実施いたしました.概要を説明いたします。   実験の試験片は右上の図のような,直線の繊維束を熱処理して成形した,成形曲率半径が25, 15, 10mmの3種類の湾曲繊維束を使用しました。 (湾曲繊維束表面には熱可塑性樹脂溶融時に樹脂流出を防止するためにコーティングを施しています.)   円錐形冶具の表面に、直線または湾曲繊維束を密着させ、曲率半径が小さくなる方向へ少しずつ移動させます.繊維束が破壊すると,繊維束が冶具表面から離れ,小さな破壊音が生じます.この時の破壊曲率半径を測定します.   繊維束内部の繊維ばらつきを考慮して,各繊維束に対して100本破壊実験を行い,統計手法によって評価しました.
  10. 湾曲繊維束の破壊曲率半径を測定するための,単軸曲げ破壊試験方法を提案し,実施いたしました.概要を説明いたします。   実験の試験片は右上の図のような,直線の繊維束を熱処理して成形した,成形曲率半径が25, 15, 10mmの3種類の湾曲繊維束を使用しました。 (湾曲繊維束表面には熱可塑性樹脂溶融時に樹脂流出を防止するためにコーティングを施しています.)   円錐形冶具の表面に、直線または湾曲繊維束を密着させ、曲率半径が小さくなる方向へ少しずつ移動させます.繊維束が破壊すると,繊維束が冶具表面から離れ,小さな破壊音が生じます.この時の破壊曲率半径を測定します.   繊維束内部の繊維ばらつきを考慮して,各繊維束に対して100本破壊実験を行い,統計手法によって評価しました.
  11. 湾曲繊維束の破壊曲率半径を測定するための,単軸曲げ破壊試験方法を提案し,実施いたしました.概要を説明いたします。   実験の試験片は右上の図のような,直線の繊維束を熱処理して成形した,成形曲率半径が25, 15, 10mmの3種類の湾曲繊維束を使用しました。 (湾曲繊維束表面には熱可塑性樹脂溶融時に樹脂流出を防止するためにコーティングを施しています.)   円錐形冶具の表面に、直線または湾曲繊維束を密着させ、曲率半径が小さくなる方向へ少しずつ移動させます.繊維束が破壊すると,繊維束が冶具表面から離れ,小さな破壊音が生じます.この時の破壊曲率半径を測定します.   繊維束内部の繊維ばらつきを考慮して,各繊維束に対して100本破壊実験を行い,統計手法によって評価しました.
  12. ディープニューラルネットワークに入力するデータの例です. 実験で取得したデータのうち,波の到達から10μsを取り出し,さらに標準化して得られた波形がこの波形です. 時間方向に400点あり,x,y,zで3つの波形があります. この2つの波形は,伝播方向は同じで,振動モードのみが異なる波形です. これがDNNの入力になります. DNNでは,この入力波形からこのような畳み込みフィルタを用いて,このように時間方向の特徴を維持したまま特徴を抽出していきます.