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マス・コミュニケーション論2 第4週
2019年度後期
植田 康孝
y-ueda@edogawa-u.ac.jp
人工知能の発達が進む
「人工知能」時代に、
働く若者世代は
どう考えれば、
良いのでしょうか?
ところで問題です!
典型的なブラック集団
▪ 桃太郎は、村人さえ採用できない
▪ 鬼が島に行くという、
「命を懸けて戦う」危ない仕事を
「きび団子」菓子という待遇で
犬、猿、きじを雇っている。
典型的な「ブラック企業」。
日本人が好きな「桃太郎」
▪ 残業や休日出勤を「美徳」と捉えたり、
労働時間の長さを会社への貢献度と
評価したり、
上司や先輩の考えは絶対とする
「上から目線」体質が残っている。
▪ 働いている若者も、与えられた仕事を
果たそうと無理をしてしまう。
「働き方改革」迫られる
いまだに引きずる「寝てない自慢」
▪ 睡眠時間が足りていないことを
満足げに語る業界人は多い。
▪ 「4時間しか寝ていない」
「オレなんか2時間だよ」
「私なんてオールよ」
いまだに引きずる「寝てない自慢」
「働き方改革」迫られる
▪ 「残業し過ぎてるオレ」自慢
▪ 「仕事任され過ぎてるオレ」自慢
▪ 若者の間でも
「昨日、寝てねえんだよ」
と睡眠不足を自慢する。
いまだに引きずる「寝てない自慢」
「プロフェショナル」とは何か?
▪ 全員がサービス残業をやっているような
「ブラック企業」の場合、
自分だけが早めに仕事を
切り上げると、
人間関係がギクシャクしたり、
昇進が遅れたり、
何らかの不利益を被る可能性が高い。
なぜ「ブラック企業」は、そのままか
「囚人のジレンマ」
▪ こう考えるのは、自分だけでなく
他の社員も同じ。
誰一人「ブラック状態」から
抜け出そうとしない。
▪ 全員「いっせいのせ」で「ホワイト状態」に
移れば、ハッピーに出来るのに出来ない
なぜ「ブラック企業」は、そのままか
「囚人のジレンマ」
▪ 2018年4月20日、
総務省、中小企業庁、公正取引員会
が、放送局が零細な制作会社から
番組を買い叩いている実態を明示。
▪ 中小企業庁は、下請け取引の改善
のため、自主行動計画作りを要請
制作会社のブラック環境を見直し
安倍政権「規制改革会議」
▪ 「労働基準法」は、働く人の1日の
「労働時間」を8時間までと定めるが、
「過重労働」によるうつ病や過労死、
がん発症は、大きな問題になっている。
▪ 安倍政権は、
「長時間労働の是正」を
重点課題に掲げた。
安倍政権「働き方改革」
制作会社のブラック環境を見直し
テレビ業界にメス
▪ 国の「過労死防止大綱」が
3年ぶりに改定され、
長時間労働が多いとして
特別に調査する業種に
「マスコミ」を追加。
▪ NHK記者の過労死が労災認定された
ことが背景にある。
「働き方改革」迫られる
テレビ業界にメス
▪ 三田労基署が、
在京民放全5社に対し、
2013~2017年に
社員らに上限を超える
「時間外労働」(残業)を
させたとして、
労働基準法違反で是正勧告。
「働き方改革」迫られる
テレビ業界にメス
▪ 労基署「制作会社の実態調査」
平均年齢 39歳
平均年収 440万円
▪ 保育士(358万円)より高いが
全業種平均(497万円)より
かなり低い実態。
「働き方改革」迫られる
テレビ業界にメス
▪ 労基署「制作会社の実態調査」
▪ 「精神的疲労」と「身体的疲労」
について、
8割近くが「感じる」。
「生計を立てる上での
経済的困窮」については、
約半数が「感じる」
「働き方改革」迫られる
テレビ業界にメス
▪ テレビは現在、24時間放送され、
再放送や収録モノが流れている
ケースもあるが、
バラエティー番組は
売れっ子出演者が多いと、
収録は深夜帯に始まることが多い。
▪ どこまで残業かも分からなくなっている
「働き方改革」迫られる
テレビ業界にメス
▪ テレビ業界では、
NHKの30代の女性記者、
テレビ朝日の50代の
男性プロデューサー
ら過労死が相次いだ。
▪ NHKは大河ドラマ「西郷どん」を
50回から47回に削減、特別編を挟んだ。
「働き方改革」迫られる
▪ 土曜日の放送を止め、
週5日の放送に縮小。
働き方改革の一環。
▪ 4Kドラマは2Kよりも、
収録や編集に時間が掛かる。
「働き方改革」の一環。
朝連ドラ放送回数
週5日に減少
▪ NHK本局では、終業時間に
「蛍の光」が流れるようになった。
▪ 民放のトイレには「長時間ここにいる
な」という張り紙。
▪ 制作会社の社員マニュアルに
「眠くなったらトイレで休め」
テレビ局に何が起こったか?
「過労自殺」問題以降
働き方改革
▪ 「働き方改革」=1日8時間で勝負しろ!
残業時間は基本ゼロとする。
結果、ノートPCを持って帰って、
家で仕事
「それって残業じゃないですか?」
業務の見える化に着手
(人がやる仕事じゃないんじゃないか?)
「人工知能」を活用
テレビ業界にメス
▪ NHKでは、千葉、神奈川、埼玉などの
放送局で記者の泊まり勤務を廃止。
▪ 2018年7月7日(土)午後9時前、
千葉県で震度5弱のニュース
Tシャツ姿の男性(五十嵐D)が
「地震発生当時、
千葉局にはディレクターの
私1人しかいませんでした」
「働き方改革」迫られる
テレビ業界にメス
▪ 2018年6月末に成立した
「働き方改革」関連法案。
▪ 「労働時間の短縮」「休暇の付与」
施行は、2019年4月~
ルールに違反すれば、罰則。
(月あたり「時間外労働」を45時間以内
にしないといいけない)
「働き方改革」迫られる
テレビ業界にメス
▪ 「月45時間」は、
1日2時間程度の「残業」
▪ 違反した企業には、1人あたり
最大30万円の罰金が科される。
企業規模を問わず、
大手も中小も一律に適用される。
「制作会社」には、死活問題。
「働き方改革」迫られる
テレビ業界にメス
▪ 更に厳しい労働環境を強いられている
のが、下請けの制作会社
▪ 制作会社120社で作る
「全日本テレビ番組製作社連盟」
が行った働き方アンケートでは、
ADの平均残業業時間が「過労死ライン」
とされる月80時間を大幅に超えていた。
「働き方改革」迫られる
テレビ業界にメス
▪ 制作会社はキャッシュが
潤沢な会社はなく、
制作を受注し続ける
「自転車操業」を強いられる構造。
▪ 二次利用の権利は持たず、
請け負う仕事の増加で、
人手不足に陥っている。
「働き方改革」迫られる
制作会社スタッフの活動環境
• 契約書の不交付が大半
・契約書を取り交わしていない : 52.7%
• 仕事が原因の治療費等の自己負担が多い
・障害治療費等を自分で負担 : 75.97%
・障害等に対する依頼主等の保障が不十分 : 75.4%
• 失業補償・年金等老後の保障が不十分
・失業補償が不十分 : 81.6%
・年金等老後の保障が不十分 : 78.8%
• 著作権の保護が不十分
・自らの活動に関する著作権の保護が不十分 :47.7%
ワーキングプア状態(総務省調査)
テレビ業界にメス
▪ 続発するマスコミ業界の
セクハラ、パワハラ、過重労働
などの不祥事は
これまで顕在化しなかっただけで、
マスコミ界には変わらず存在していた。
▪ 今は隠そうとすればSNSなどで
出されてしまう。
「働き方改革」迫られる
テレビ業界にメス
▪ では、どうすれば良いか?
▪ 一人で複数の仕事が出来る
「マルチタスク型」に変更
▪ 人工知能を活用して、省力化
▪ 企業の負担は増えるが、残業を減らして
社員の「健康管理」が進めば、プラス。
「働き方改革」迫られる
▪ 雑用に費やしていた時間が減り、
自分が本来やりたいことの時間が増加。
▪ 自分は本当は何がやりたいのか、が
問われるようになる。
▪ 職場でも、自発的に考えて行動する
能力が求められるようになる。
「人工知能」がもたらす「革新」
「人間」と「人工知能」の「協働」
▪ 「好き・生き方」が重視される時代
▪ 楽しいはずの「仕事」や「勉強」が
まったく楽しくない人生って?
「人工知能」時代
AI・データ時代をどう生きるか?
量
生活
仕事の中身
ワーク・ライフ バランス
システムでできる単調作業
人間にしかできない仕事へ
残業時間規制
日本が進む唯一の方向
「人工知能」「ロボット」活用
<人工知能社会の働き方>
▪ 個人の職業寿命 40年→50年
▪ 企業の寿命 60年→15年
▪ 経験社数 0.6社→3,3社
▪ 転職が一般化し、
複数の会社で働くのが当たり前に。
「人工知能」時代
AI・データ時代をどう生きるか?
▪ 労働改善のため、マスコミにAIは
不可欠。2種類の「人工知能」がある。
▪ (1)既にあるものを「知能化」する
(企画、編集、広告、広報)
▪ (2)「人工知能」を作る
(AIアナウンサー)
「人工知能」とは・・・
「人工知能の現在・未来」
▪ 政府は、2019年6月にまとめた
「AI戦略」で、
AI人材の育成目標を掲げた
▪ 特定分野の学生だけでなく、
幅広く「AI」や
「データサイエンス」について
学ばせる内容。
幅広い産業分野で必須に
「AI」を使いこなす人材育成
▪ AIが産業界や学術界に広く浸透
▪ 2025年の目標実現に向け
政府は標準カリキュラムや
教材の開発、全国展開などに
順次、取り組む計画。
大学では、試みが進行
幅広い産業分野で必須に
「AI」を使いこなす人材育成
▪ 大学生全員(約50万人)に
初級レベルのスキルを、
文系、理系を問わず、
大学生の半分である
約25万人の学生には、
応用レベルの習得を促す。
幅広い産業分野で必須に
「AI」を使いこなす人材育成
▪ 朝10時、英国BBCの人工知能が
「トランプ勝利」を予測
▪ 即座に、「日経平均」が下落。
株式市場も人工知能で動いているため
AI予測で未来予測を書き換えて、
株を売り始めた。
トランプ勝利のマスコミ報道は6時間後
人工知能が人間の先を行く
アメリカ大統領選挙の日
▪ 米国では、
「AP通信」が、決算記事の
自動生成を開始したのが、2014年。
▪ 単純な記事をロボットに
書かせる取り組みは、
米国ではかなり一般的となっている。
AI記者の各社の取り組みは
AI記者、徐々に広がる
▪ 人工知能の記者が
試合結果や
メダル獲得数など、
記事を作成
▪ 人間の記者は、選手への取材を
踏まえた分析記事の執筆に留まった。
人工知能記者が活躍「ワシントン・ポスト」
「リオデジャネイロ五輪」報道
▪ ブログやツイッターでも速報を配信。
▪ ワシントン・ポスト紙の見解
「スポーツ記者を単純作業から
解放し、専門性を生かした
深堀した記事の作成に
時間を割けるようにするためだ」
人工知能記者が活躍「ワシントン・ポスト」
「リオデジャネイロ五輪」報道
▪ 最近、米国の大学では、
オハイオ州立大学など伝統的ジャーナリズム学部が
コミュニケーション学部に代わる所が増加。
▪ 米国では、将来、人工知能が調査報道をし、
20年以内にピューリツァー賞を取ると言われる。
将来は人工知能が、高品質なインタビュー記事を
書くことが計画されている。
米国大学の最新事情
AI記者、徐々に広がる
▪ 「朝日新聞」は、東北大学と共同で、
「自然言語処理」を応用して、
いい記事を書くエンジンを作成中
▪ 「日本経済新聞」は、東大と共同で
企業や機関が発表した資料を読み、
記事を作成
人工知能記者が活躍
日本の新聞社でも・・・
▪ 2016年11月、「中部経済新聞」が、
人工知能に書かせた記事を掲載
過去の大量の新聞記事を読ませた
▪ 2017年1月10日、「西日本新聞」は
天気予報を記事化。
データを読み込んで1秒で記事作成
人工知能記者が活躍
日本の新聞社でも・・・
▪ 「JX通信社」は、ツイッターなど
SNSへの投稿を人工知能が収集・分析、
事件・事故の発生を伝える速報を
自動生成し、NHKや民放キー局に提供。
単純作業は人工知能に代替させ、
深く掘り下げる取材や調査報道に
記者を投入するのが、令和の新聞社のあり方。
人工知能記者が活躍
日本の通信社でも・・・
▪ 東日本大震災の時に
携帯電話の位置情報で調べたところ、
地震があって人々はいったん、
津波の浸水域から出たが、
しばらくしてまた浸水域に戻って
被害に遭ったことが分かった。
NHK「調査報道」
ビッグデータを活用
▪ 沖縄戦の時に、
どういう立場の人がどういう形で
亡くなったかを、
時間、地図(面)にプロットすると、
市民も巻き込まれて
どんどん南の方に行って
追い詰められた状況が明らかになった。
NHKスペシャル「沖縄戦」
ビッグデータを活用
▪ 過去のスポーツ面に掲載された
約8万の高校野球の戦評記事と
イニングを組み合わせたデータを
人工知能に記憶させた。
▪ 電子スコアブックをAI記者が読み込み、
注目したいプレーを選び出し、
記事を1秒後に配信。
2018年~「第100回全国高校野球」
「AI記者」が登場
▪ プロ野球1試合 平均3時間22分
3,000万枚を撮影
▪ 報道機関は、写真のタグ付けに
6時間(試合時間の2倍)を掛けている
▪ 人工知能は、画像認識で一瞬で
選手やプレイを抽出できる。
「人工知能」の実力
「人工知能」と「ビッグデータ」
◼ 人がシャッターを押さないカメラ
◼ 部屋の中に置いておくと、
家族、友人、ペットなどの顔を
人工知能が認識し、
みんなが笑顔の瞬間など
シャッターチャンスを自動的に記録
「人工知能」が「しない」を生む
グーグル カメラ「クリップス」
◼ 「自動記事執筆」機能
◼ 企業業績の開示、
スポーツ競技のニュース報道
の分野で、
データを基にした記事の
「自動執筆」は実現。
ニュースは「人工知能」から
人工知能記者が登場
◼ 「自動記事執筆」機能
◼ 国内では、日経新聞が、
「完全自動決算サマリー」で、
企業業績関連のニュースの
自動化を実現。
ニュースは「人工知能」から
人工知能記者が登場
◼ 「自動記事執筆」機能
◼ NTTデータは、
気象データから
「気象ニュース」を
生成することを実現。
ニュースは「人工知能」から
人工知能記者が登場
◼ 「ニュースのタネ」機能
◼ NHKや、
ベンチャー企業「Spectee」が、
火事や災害、交通機関のトラブル等
SNS上の投稿を解析して
ニュース記事を自動的に執筆。
ニュースは「人工知能」から
人工知能記者が登場
会社 内容 ソフト
神戸新聞 野球戦評 ロボットくん
NHK 野球解説 ZUNOさん
日本経済新聞 決算サマリー
信濃毎日新聞 記事要約
朝日新聞 野球戦評 おーとりぃ
AI記者の各社の取り組みは
AI記者、徐々に広がる
▪ 英国「フィナンシャル・タイムズ」と
「日本経済新聞」社が、
17超の国・地域の
30超の新聞社の記事を
人工知能の
「機械学習」を使って
抽出、配信。
「ScoutAsia(スカウトアジア)」
人工知能が記事選別
▪ 膨大なビッグデータを処理して、
今、読者が読みたいと思う最適な話題を
簡単に選び出す。
▪ 特集記事の内容を
人工知能が
決めるようになる。
人工知能雑誌が登場
人工知能が完全編集作業
▪ 出版社の従業員は、
レイアウト製作に費やしていた業務時間を
記事の精査など編集時間に充てられ、
紙面の品質向上につながる。
人工知能雑誌が登場
出版業界の人工知能
▪ 大日本印刷は、人工知能で
雑誌の誌面レイアウトを自動製作する技術を
開発。2019年7月から出版社に提供。
▪ 過去15年分の誌面データを
人工知能が学習し、
多様なレイアウトが製作できる
ようになる。
人工知能雑誌が登場
出版業界の人工知能
▪ 膨大なビッグデータを処理して、
今、読者が読みたいと思う最適な話題を
簡単に選び出す。
▪ 特集記事の内容を
人工知能が
決める。
人工知能雑誌が登場
人工知能が完全編集作業
▪ 「台割」(雑誌製作でどのページに
どの内容を入れるかを示す設計図)
や、
「校閲」(原稿の正誤・適否を
確かめる作業)は、
人工知能が得意な作業
人工知能雑誌が登場
人工知能が完全編集作業
▪ 書籍の販売予測システムで、
足元の販売状況や購入者の属性などを
人工知能が分析し、
3か月先の需要を書店ごとに予測。
▪ 出版社の在庫の回転率を
1割以上改善することが出来る。
人工知能雑誌が登場
出版業界の人工知能
▪ 出版不況を背景に
書店を取り巻く環境は悪化
▪ 全国の書店数は2018年時点で12,026店。
2000年からは約半分となる、
45%減少。
人工知能を用いた生産性向上は不可避。
人工知能雑誌が登場
出版業界の人工知能
▪ IOCが配信するリアルタイムの
競技データを基に
自動で日本語の実況文章を作成
▪ アイスホッケーやカーリングで
映像に合わせた実況を配信。
2018年2月「平昌五輪」でデビュー
人工知能「ロボット実況」
▪ 「手話のCG」を人工知能が
自動で作成するシステム
▪ 「若者のテレビ離れ」が加速して
将来、「テレビ不況」が予想される中、
人工知能を活用して番組制作を
効率化する「スマートプロダクション」
2020年「東京五輪」でデビュー
人工知能「手話CG」
▪ 2018年9月、関西地方で大きな
被害が出た「台風21号」
▪ 和歌山県では、停電が発生。
対象地域が半径5~15キロ程度の
コミュニティーFM「エフエム和歌山」は
気象や避難所情報を一晩中伝えた。
「ナナコ」
「エフエム和歌山」
人工知能がニュース読み上げ
▪ 「FM和歌山」が採用
▪ 保存しておいたニュース情報を、
定時に音声に変換して
放送する。
▪ 深夜帯や災害時に、アナウンサーに
代わって、情報提供できる。
人工知能「アマゾン・ポリー」
▪ 「南海トラフ地震」で
大きな津波被害が予想されている
和歌山では、
災害情報を伝える手段として
「AIアナウンサー」を考えた。
▪ 予算も人手も制約がある
「コミュニティーFM」に有効。
「ナナコ」
「エフエム和歌山」
▪ 「AIアナウンサー」の導入で
人手が少ない早朝や深夜の
ニュース放送が可能にた。
▪ 「台風21号」を機に、
各地の「コミュニティーFM」
局が「AIアナウンサー」導入、
現在、21局になった。
「ナナコ」
「エフエム和歌山」
人工知能がニュース読み上げ
▪ 新聞記事や天気予報などを
人工知能が音声で読み上げられる
データに変換して
サーバーで保存し、
1日に10回以上
自動で読み上げる。
人工知能「アマゾン・ポリー」
人工知能がニュース読み上げ
▪ プロのアナウンサーを雇うよりも
はるかに安い
▪ 従量課金制で
100万文字あたり4ドル(442円)
アマゾンのクラウドサービス「AWS」
サービスを利用。
人工知能「アマゾン・ポリー」
▪ 2019年3月、甲府放送局で
ラジオ第1の気象情報を
AIアナウンサーが読んだ。
▪ NHKは、「限られた要員を最大限に
活かすため、人間のアナウンサーは
AIには出来ない取材や地元との
触れ合いに力を入れたい」
甲府放送局
NHKラジオ
◼ 東京五輪では、
多種の言語で会話可能
◼ 人間の語学力では勝てない
◼ 夜間や早朝でも働ける。
◼ 体調不良、スキャンダルもない
AIアナウンサー「荒木ゆい」
人間に代わる「女子アナの新星」
冷静を欠く「テレビ実況」
長野五輪スキージャンプ
▪ NHK・工藤三郎アナウンサー
着地に不安のあった原田雅彦選手が
滑空している間、
声を張り上げた。
「立て、立て、立て、立ってくれ、
立った!」
アルゼンチンのサッカー中継のよう
▪ ニュース原稿を読む。
▪ エージェント(AI)が
身振りを交えて
読み上げる。
「人工知能の現在・未来」
ソニー「デジタルアナウンサー」
▪ 人工知能を活用した
ヴァーチャルお天気キャスター
「Airi(アイリ)」が
対話形式で
天気情報を発信。
「人工知能の現在・未来」
ウェザーニュース「お天気キャスター」
▪ 「深層学習(ディープラーニング)」を使い、
アナウンサー音声ビッグデータを学習。
▪ 中国語なまりの英語になっていて
かなり人間に近いレベル。
▪ NHKアナウンサーのように個性を消す
方向のアナウンサーは置き換わって行く。
中国「AIアナウンサー」
「不気味の谷」を超えたか?
▪ CNNなど、
24時間ニュースを専門に流すテレビ局
だと、深夜帯に同じ内容のニュースを
繰り返して流す。
▪ そのようなところで、
AIアナウンサーを使うのは、
効率が良い。
中国「AIアナウンサー」
「不気味の谷」を超えたか?
▪ 日本で「AIアナウンサー」は普及するか?
▪ 日本のテレビ番組では、
「コメンテーター」という謎の存在。
専門家ではない素人、二流の専門家が
庶民の怒りを代弁する形で
感想を言うと、視聴率が上がる。
「AIアナウンサー」では、難しい。
中国「AIアナウンサー」
「不気味の谷」を超えたか?
▪ 日本で「AIアナウンサー」は普及するか?
▪ アナウンサーも体を張り出した。
(1)日本テレビ・水ト麻美アナ
「24時間テレビ」のチャリティー駅伝
(2)テレビ朝日・田中萌アナ
(3)日本テレビ・尾崎里紗アナ
チアダンス
「AIアナウンサー」に対するには
人間アナウンサーが生き残るには?
◼ テレビ局に送る気象予報の
ニュース原稿
全国のテレビ局の8割に、
毎日1,500本の原稿を送付
◼ 作業効率化とミス防止のため、
人工知能を採用
ウェザーニュース
原稿は人工知能が作成
◼ 人工知能は、
テレビ局や番組によって
求められる原稿の長さ、
「です」「でしょう」など
表現を変える。
ウェザーニュース
原稿は人工知能が作成
▪ 眼の持った機械
▪ 「広告技術」に応用し易い
めざましニュース「AI天気予報」
機械学習による「動画診断」
◼ セリフに合わせた「リップシンク」、
感情表現、は人工知能「クルトンツール」
が自動的に生成。
◼ 眉毛、目、口の動きを
細かく調整して、
「感情表現」する。
NHK「チコちゃんに叱られる!」
3DCGと着ぐるみの融合:5歳女子
◼ チコちゃんが動いた場合、
「ドロップシャドウ」による
影を落としている。
◼ 岡村隆史との会話が
中心となる縁側コーナーでは、
単純に喋っているだけでは面白くない
ため、「感情」や「動き」が重要。
NHK「チコちゃんに叱られる!」
3DCGと着ぐるみの融合:5歳女子
◼ 民放に同じような番組が
出来るか?
◼ まず、無理。
潤沢な受信料収入に
支えられているNHKだからこそ、
意表を突く演出など、
新たな技術を取り込めている。
NHK「チコちゃんに叱られる!」
3DCGと着ぐるみの融合:5歳女子
▪ 「メタAI」 (シナリオを作る)
ストーリーをコントロールする(監督的)
▪ 「ナビゲーションAI」 (環境を認識する)
経路、地形、状況などを作る。
▪ 「キャラクタAI」
キャラクタの脳として機能する
3DCGキャラクターの搭載AI
映像クリエイターのAI技術
▪ 「キャラクタAI」は、体を持っている。
身体を守るように知能を持っている。
▪ 環境があり、センサーから環境情報
(今、自分がどこにいるか)を得て、
自分の体を動かす
▪ 「情報の流れ」(インフォメーションフロー)
3DCGキャラクターの搭載AI
映像クリエイターのAI技術
◼ キャラクターが
3次元のシナリオデザインで動く
◼ 1つ1つのキャラクターに
人工知能が持っていて、
上下に跳びはねたり、
一緒に移動したりする。
◼ 「インタラクティブ」+「役者」。
3DCGキャラクターの搭載AI
映像クリエイターのAI技術
映像クリエイターのAI技術
▪ 検索すると、
ユーチューバーの方がNHKや日テレより
上に出て来る。
▪ 「メータデータ」の作り方が重要
▪ 情報に意味付けすることで、
作業者にも、視聴者にも
情報の「優先順位」を
「Video Indexer」
▪ 「Video Indexer」
https:www.videoindexer.ai
https://vi.microsoft.com/ja-jp/
▪ メタデータを抽出する
▪ 映像の解析・意味付けにより
メタデータを自動解析
映像クリエイターのAI技術
「Video Indexer」
▪ 「Video Indexer」
▪ 動画分析&テキスト化
▪ 人の顔の識別
▪ 話している内容の字幕作成と翻訳
▪ キーワード検出
▪ ネガポジ判定
映像クリエイターのAI技術
「Video Indexer」
▪ 「Video Indexer」
▪ Video and Audioから
価値のある情報を
引き出す。
▪ 「機械学習」の技術を利用
映像クリエイターのAI技術
「Video Indexer」
▪ AIを使った字幕作成と翻訳
▪ 日本市場だけでなく、
海外市場に
展開することが
容易に
映像クリエイターのAI技術
「Video Indexer」
▪ 人の顔の識別
▪ 画像を登録する
▪ 例えば、芸能マネージャーが
所属タレントの画像を登録すれば
直ぐに検索できる
(ネガティブ/ポジティブも判定)
映像クリエイターのAI技術
「Video Indexer」
▪ アニメのキャラクターも
識別できるようになった。
映像クリエイターのAI技術
「Video Indexer」
▪ アドビ(Adobe)「GAN」
(Generative Adversarial Networks)
映像クリエイターのAI技術
「GAN」
▪ アドビ(Adobe) 「GAN」
(Generative Adversarial Networks)
ゴッホ
写真
GAN
創作
映像クリエイターのAI技術
「GAN」
▪ アドビ(Adobe) 「GAN」(YouTubeに公開)
▪ 映像から別の映像をリアルタイムに作る
▪ 左上側の画風を適用
▪ 画風を変える(スターウォーズ風とか)
▪ 人間の眼とアニメの眼を変換
映像クリエイターのAI技術
「GAN」
▪ 人工知能の著作権
▪ 元の映像には
著作権がある。
▪ 「GAN」を使って、
新たな映像を作ることは、グレー。
映像クリエイターのAI技術
「GAN」
▪ テレビに流れたからと言って
本物とは限らない
▪ 判定するのも、人工知能
▪ 人間では無理
▪ いたちごっこ。
映像クリエイターのAI技術
「GAN」
▪ 文字から画像を作り出す
▪ 存在していない鳥を作れる
▪ 課題:これっていいのか?
▪ 好きなタレント風やアイドル風だって
簡単にできる
映像クリエイターのAI技術
「GAN」
▪ 英国BBCは、
日本のテレビ局の三周先を行く。
「オブジェクト・ベースド・メディア」として、
各視聴者に応じて
コンテンツの音楽や字幕を
自動調整する。
人工知能の活用
映像クリエイターのAI技術
▪ 人工知能がシナリオを生成する
▪ 個人別の物語生成ニーズを促進
「私だけの感動」
▪ ゲーム的な感覚、体験。
人工知能の活用
映像クリエイターのAI技術
▪ 「猫」が止まっている画像(静止画)を
「深層学習」する段階から、
▪ 人工知能の進化により、
動いている映像を抽出して
「深層学習」できるようになっている。
「静止画」から「動画」に移っている。
人工知能の活用
映像クリエイターのAI技術
▪ 人工知能が発展する中で、
これまで人間の表情や目線で
伝えていた意思をどう相手に伝えるか、
研究している。
▪ 「動画」であれば、
様々な意図を瞬時に伝えられる。
人工知能の活用
映像クリエイターのAI技術
▪ オムライスは、かつて
ケチャップがかかった素朴な味だった
▪ 現在の日本で、
昔の味に出会うことは難しい。
▪ チーズが入っていたり、
ソースやシチューが掛かっていたりする。
視聴者の視点に合った映像
映像クリエイターのAI技術
▪ アメリカ人なら
「代わりにケチャップにしてくれない?」
と言うだろう
▪ 客がわかままを言うのは、
チップの習慣と関係がある。
アメリカでは、サービス料を客が決める
という意味合いが強い。
視聴者の視点に合った映像
映像クリエイターのAI技術
▪ アメリカのレストランなら、サラダ1つに
「2人ともトマトは嫌いだから抜いてね。
代わりにブルーチーズを増やして
くれないかな。
それと、2人で分けたいので
最初から半分ずつにしてね。
あと、ドレッシングは自分たちで掛けたいから
別の容器に入れて来て」
視聴者の視点に合った映像
映像クリエイターのAI技術
▪ チップを稼ぎたいウェイターは
出来るだけ客の要求に応じようとする。
つまり、15~20%が相場の
アメリカのチップは
カスタマイズされた
サービスへの
対価でもある。
視聴者の視点に合った映像
映像クリエイターのAI技術
▪ チップの習慣がない日本は
「あてがい」が一般的。
店が良かれと思うものを提供し
客もそれを有難く戴く。
▪ 外国人観光客が増加する中で、
「あてがい文化」が体現する思いやりと
「カスタマイズ文化」の核心の個人の選択
視聴者の視点に合った映像
映像クリエイターのAI技術
▪ ネット社会の到来と共に
カスタイマイズされた
サービスの存在感が増す現代は
日本社会の大きな曲がり角にある。
視聴者の視点に合った映像
映像クリエイターのAI技術
▪ 人工知能時代の「吉野家」は、
完全にカスタマイズできる。
Aさんには「つゆだく」
Bさんには「玉ねぎ多め」
▪ データが集まって来ると、
一人ひとりに合ったメニューを提供
(王様サービスの大衆化)。
視聴者の視点に合った映像
映像クリエイターのAI技術
「ユーチューブ」に人工知能
◼ スマートフォンを通じた「視聴時間」の
80%超は、リコメンド機能による。
◼ 高品質な情報やコンテンツを提供する
ための「機能強化」に向け、
「機械学習」「アルゴリズム」
などに投資。
「視聴時間」の8割超がリコメンドから
▪ 監督、主演俳優、ストーリーなどに
「ウケる要素」を詰め込み、
人工知能が視聴者の視聴履歴など
「ビッグデータ」を基に決める。
いわゆる「アイデアマン」的なプランナーは
もはや必要なくなる。
「Netflix」制作ドラマ
ドラマ制作プロデューサー
デジタルアニメーション
▪ 人工知能で製作
たとえば、「ザ・シンプソンズ」
▪ 将来は、人工知能や
通信環境の発達で、
ハワイや沖縄など好きな所で
アニメ製作できる時代になる?
人工知能の活用
▪ 人工知能は創造的な方へ移っていく
▪ 大量データ(ビッグデータ)が現れる時、
「人工知能」は活躍できる
▪ アニメ製作工程は決まっているので、
人工知能が得意な分野
大量データがあれば、可能
(ここでジャンプするとか・・・・)
デジタルアニメーション
人工知能の活用
◼ ハリウッドでは、
ストーリー作成ソフト
「ドラマティカ」が導入。
人工知能が発達していけば、
人工知能がアカデミー賞の
脚本賞を受賞することもあり得る
ハリウッド映画
最新の「映画製作」
◼ ハリウッドで恐竜の映画を
作っている映画監督は、
Webcamを使って、
視聴者の顔の表情で
どのシーンが
エキサイティグかを抽出して
映画を製作する。
ハリウッド映画
最新の「映画製作」
▪ 座席にセンサーを設置し、
脈拍などの変化から
観客の感情の動きを捉える。
どのようなシーンで多くの観客が
どのような感情を持ったのか、
というデータが参考になる。
映画館座席に「人工知能」
観客の感情を把握
▪ ネットワーク上のストレージを使った
「オンライン化」
▪ 転送されると同時に、人工知能が、
カット認識やサムネイル作成、
捨てカットのマーク付けを行い、
「おすすめ編集」を行う。
既に「編集マン」は不要の時代
映像・動画編集は「人工知能」
▪ 録画した番組の中から
盛り上がった場面を
機械が判断して
自動的に抽出する機能。
▪ 長編ドラマを人工知能で自動編集して、
1分程度の番組宣伝の動画を制作する。
既に「編集マン」は不要の時代
映像・動画編集は「人工知能」
人工知能が映像制作
▪ 「全英オープン」「全米オープン」の
ハイライト映像
▪ 「全米オープン」では、
800試合以上が行われるが、
IBM人工知能「ワトソン」が、
観客の歓声、選手の動き、試合内容
の3要素で、名場面を選び出し。
テニス4大大会の「ハイライト映像」
人工知能が映像制作
▪ 「長い試合をただ見ている時代は
終わった」
▪ 「未来のスターが見つかる可能性が
ある」
▪ 「あまり有名でなくても素晴らしい
プレイをした選手もいる。
本当のハイライトを見れる」
テニス4大大会の「ハイライト映像」
人工知能が映像制作
▪ フェイスブックや公式アプリで
ハイライト映像を提供
▪ 大会グッズの
販売情報も提供。
テニス4大大会の「ハイライト映像」
▪ 「撮影素材」から「撮影空間」を再構成
▪ 何を撮影すべきだったかを
人工知能が
面倒見てくれる。
心を持つ人工知能
将来は、「撮影」作業が不要に
撮影の「人工知能」
人工知能で人間的に
▪ 人工知能で人間味が薄れるのか?
▪ 中継技術が進化して、人間的な五輪
▪ カメラの台数とスイッチングが多い
▪ 瞬時にクローズアップして、
表情の細部まで映し出す。
選手の表情、瞬時に細部まで
人工知能で人間的に
▪ 例えば、陸上は、生身の人間による
極めてシンプルな競技。
▪ 結果に直結するミスをした時の
喪失感や後悔、あるいは達成感や喜び、
といった悲喜こもごもが瞬間的に発露。
人工知能により、増幅している。
選手の表情、瞬時に細部まで
▪ 現在のカメラに搭載されている
「人工知能」は、
プロの写真家の撮り方をベース。
▪ 次世代人工知能では、
利用者の撮り方の変化を学習しながら、
新しい撮影方法を提案できる。
既にカメラには「人工知能」搭載
カメラマンの仕事は・・・
▪ プロ野球1試合 平均3時間22分
3,000万枚を撮影
▪ 報道機関は、写真のタグ付けに
6時間(試合時間の2倍)を掛けている
▪ 人工知能は、画像認識で一瞬で
選手やプレイを抽出できる。
「人工知能」の実力
カメラマンの仕事は・・・
▪ 「ラグビーW杯」アイルランド戦で勝利。
▪ 「オン・ザ・ボール」
(ボールを持っている選手)の走行距離
では、姫野選手が1位。
「オフ・ザ・ボール」
(ボールを持っていない選手)の距離も、
「深層学習」を使うと、分かる。
「データサイエンス」
AI・データ時代をどう生きるか?
▪ 「リオデジャネイロ五輪」では、
自国の選手の点数が低いと
会場の体操ファンから
ブーイングが起きた。
▪ 「なぜ点が低いのか
すぐに可視化することが出来れば、
ファンの理解も助けられる」
「競技採点」に画像判定
体操競技 機械が審判
▪ 「ひねりの回数」など、目視のみでは
採点が難しい体操競技。
▪ 「3Dレーザー」による
センシング技術。
競技中の選手の動きを
1秒間に230万点スキャンニングし、
体の重心の位置や角度をデータ認識。
「競技採点」に画像判定
体操競技 機械が審判
▪ 「3Dセンシング技術」は、
審判員以外に
観戦者や選手にも恩恵を
もたらす。
▪ 判定時間が短縮すれば、
観戦の楽しみが増す。
選手は練習中に技を確認できる。
「競技採点」に画像判定
体操競技 機械が審判
▪ 人工知能が、
ひねり技の回転数や高さ
を瞬時にはじき出す。
▪ 従来、「なんとなく」
まっすぐだという
人間の感覚を正確に
はじき出す。
「競技採点」に画像判定
体操競技 機械が審判
▪ 微妙だった判定がよりクリアとなり、
審判の公平性も保たれる。
▪ 取得したデータを即時に
テレビ放送用にも使えれば、
視聴者がルールを知り、
競技の奥深さに触れる
きっかけになり得る。
「競技採点」に画像判定
体操競技 機械が審判
▪ 結婚式映像(数台カメラ撮影)
▪ 30万円が相場
▪ 20万、15万と価格急落
▪ 無料で提供する会社も出現
▪ 「クラウドオペレートカム」(現場に人間ゼロ)
結婚式場にカメラ常設、ネット送信して編集
映像制作会社の転換
ブライダル映像制作会社「UK」
◼ 人工知能に創作は出来るか?
◼ 相当できるようになっている
◼ 部分的には、人間を超えている。
「人工知能」がもたらす「革新」
人間のようにできる人工知能
◼ 人工知能によって、
人間の作業が代替されるという
危機感は、誰しもが抱いている。
半面、創造的な仕事は残るという
見通しも多くの人が
持っている。
「人工知能」がもたらす「革新」
人間のようにできる人工知能
◼ しかし、新しいアイデアを推論して、
複数の商品を販売して
実績を競わせることはAIにも可能。
もはや、AIにとって代わられない
仕事はないのでは、という
レベルにまで達している。
「人工知能」がもたらす「革新」
人間のようにできる人工知能
◼ 人工知能は、
まったく新しいオリジナルを
作ることは得意
◼ しかも、大量生産できる
「人工知能」がもたらす「革新」
人間のようにできる人工知能
▪ 佐々木朗希選手のように165キロを
投げられる選手は、
10年に1人の逸材
▪ 人工知能の場合、
佐々木選手のようなプログラムが
オープンされると、
翌年はスタンダードになり、改良される
なぜ、人間を上回るのか?
人工知能の仕組み
▪ 人間の「天才」をコピーできない
100万人に1人の天才はコピー不可能。
同じ「教育」と「経験」を
他人に与えることは不可能
▪ 人工知能の場合、
「天才」を育てれば、簡単にコピー可能。
100万個に1個の天才AIはコピー可能。
なぜ、人間を上回るのか?
人工知能の仕組み
◼ むしろ、AIの存在を認めながら、
「働くということ」
の意味や役割を考えるべきである。
「人工知能」がもたらす「革新」
人間のようにできる人工知能
◼ キャラクターの自動生成
(特徴指定も可能)
◼ スケッチストローク生成
(描きかけのスケッチの続きを描く)
「人工知能」がもたらす「革新」
人間のようにできる人工知能
◼ 囲碁では、碁盤の隅から縦横とも
3つ目の地点を「三々」と言う。
ここに打てば、陣地を築き易いが
全体に勢力を広げるには
序盤ではこだわらない方が
いいとされて来た。
「人工知能」がもたらす「革新」
人間のようにできる人工知能
◼ 常識を覆したのが、「人工知能」。
◼ 早い段階で「三々」に打つ
プロ棋士が、
今や珍しくない。
定石を破るところに「発展」がある。
「人工知能」がもたらす「革新」
人間のようにできる人工知能
◼ 将棋の格言
「桂の高跳び、歩のえじき」
◼ 桂馬を取られても、
相手の陣形を崩す。
◼ 藤井4段は、桂馬を早々に跳ねる
人工知能ソフトで勉強
なぜ、藤井4段は強いのか
◼ 2017年4月、「炎の七番勝負」
(AbmaTV)で負けた
羽生善治三冠
「私の将棋観にはない攻めで
負かされたので、新時代の感覚を
身に付けばならないと思いました」
人工知能ソフトで勉強
なぜ、藤井4段は強いのか
◼ クリエイターの代わりになるような
「AI」は生み出せるのか?
◼ 多くのヒット作品は20~30年前に
生み出されたものであり、
近年、新たな作品が
生み出されているか
「人工知能」がもたらす「革新」
人間のようにできる人工知能
▪ 人間が人工知能に対して優位な
ことは「死」。人工知能は死なない
▪ 「死に対する恐怖」など、
死に起因する深い情緒を持たない。
あとは、「恋愛に対する切なさ」。
マスコミは何をやれば良いか?
「人工知能」が苦手なことは?
▪ 「刑事」「医者」のテレビドラマが
多い理由
▪ 「死」に関わる職業であるから
「リアリティ」を描き易い。
「恋愛」「ファンタジー」なら、
「アニメ」の方が、感動できる。
マスコミは何をやれば良いか?
「人工知能」が苦手なことは?
▪ ネットに「リアル情報」が溢れる中、
編集されまくった
「はじめてのおつかい」や
「大間のマグロ漁」で
感動するほど、
現代の若者はバカじゃない。
若者がテレビを見てつまらないのは当然
日本のテレビ番組
エンタテインメントは・・・
▪ 実写の人間や風景が出て来た時に
不自然な部分には
「それはないだろう」という感情が湧く。
▪ アニメは、「これはアニメである」という
前提であるからこそ、
そこを超えて、より深い感情や
奥深いシチュエーションに参加できる。
「実写」の限界に気づき始めた
記事執筆
撮影・編集
取材
取材
人間 人工知能
マスコミは何をやれば良いか?
「人間」と「人工知能」の「協働」
新聞出版
テレビ
▪ オジさんは時代の変化に
付いて行けない。
昔からあるものは
ずっと変わらないと
信じていて、
何かあると大慌てするか、
盛んに変わることの問題を
アラ探しする。
「人工知能」がもたらす「革新」
「人間」と「人工知能」の「協働」
▪ いまだに、人工知能(AI)が人間の仕事を
奪う、と言っているオジさんは多い。
▪ この論はいったいどれほど「新しい」のか?
▪ そもそも、人間社会では、これまでも
新たな技術に世に出るたびに
仕事はなくなったり、
生まれたりして来た。
「人工知能」がもたらす「革新」
「人間」と「人工知能」の「協働」
▪ 自動車の登場は、
馬車の仕事をなくし、
工場やガソリンスタンドでの
仕事を生んだ。
「人工知能」がもたらす「革新」
「人間」と「人工知能」の「協働」
▪ AIにより、人間の仕事を減らしたとする
▪ AIによる「生産性向上の分配」
▪ AIを所有する資本家が
「富」の大半を得るから、
「マルクス」や、
機械の打ち壊し運動を主導した「ラッド」
なら、労働者に恩恵が来ることに悲観的。
「人工知能」がもたらす「革新」
「人間」と「人工知能」の「協働」
▪ しかし、消費者としての、
人間の「欲望の際限のなさ」が存在する
▪ 技術革新が労働者に
マイナスという
過去の悲観論は、
この人間の能力に
打ち負かされて来た。
「人工知能」がもたらす「革新」
「人間」と「人工知能」の「協働」
▪ 人間は、生活水準の向上を求めるので、
そこに新たな労働への需要が生まれる。
▪ 総体としては、
余暇が増え、
新しい仕事が生まれ
人間の生活は
上昇するかもしれない。
「人工知能」がもたらす「革新」
「人間」と「人工知能」の「協働」
「人工知能」が進化すると・・・・
•昔、駅員はキップを渡されたら、
「駅」と「運賃」が合っているかどうか
「瞬時に判断」する能力が必要だった。
•「知的業務」から解放され、
「駅の安全」や
「利用者の快適さ」を作り出す仕事。
既に「経験」していることも多数
▪ 駅の切符切り業務は、
自動改札によって、なくなった。
▪ 「自動運転」普及により、
運転手業務も不要になる。
▪ JR社員は何をすれば良いのか?
たとえば、JR社員
人工知能時代の能力
▪ 列車への出発指示合図
▪ 売上金の締め切り管理
▪ 精算機の故障対応
▪ ICカードのトラブルや切符の乗り越し精算
▪ 車いすを使う人の乗降を介助
▪ 忘れ物の捜索
▪ 乗客の問い合わせに対応
など、仕事は多岐に渡る。
たとえば、JR社員
人工知能時代の能力
▪ 現場での乗客対応、
予測不能な事故やトラブル対応など
人間の「知恵」が必要。
▪ 「仕事のあり方」は、
どんどん変わって行く。
たとえば、JR社員
人工知能時代の能力
▪ 親切な先回りの案内
▪ 地下鉄銀座線の車内アナウンス
「浅草駅にはエレベーターや
エスカレーターがありません。
エレベーターをご利用のお客さまは
田原町駅でお降りください」
メトロでは・・・・
人工知能時代の能力
▪ 中国では、「無人コンビニ」が当たり前
(キャッシュレス決済で無人レジ)
既に28社あり、日々倒産が起きている
▪ 生き残っているコンビニは、
温かいご飯を店内調理する
「おもてなし」をしている所。
中国のコンビニでは・・・・
人工知能時代の能力
▪ 保険会社が、無料アプリを配布
▪ チャットベースで、
24時間医療相談が受けられる。
▪ 以前の保険会社は、
加盟者が病気になった時に対処して
いたが、健康であるためには
どうしたら良いかに代わった。
保険会社では・・・・
人工知能時代の能力
▪ 2つの「人工知能」に分かれる
▪ (1)単独の「人工知能」(社会インフラ)
Google、Facebookなど膨大なデータを
集めて、人工知能が対応する。
▪ (2)「人間」と「人工知能」の協調(ペア)
「人工知能の現在・未来」
将来の「人工知能」
▪ いくら勝負を挑んでも
「人工知能」には、絶対に勝てない。
ボルトがスピードで車に勝てるか?
白鷗が腕相撲で機械に勝てるか?
▪ 「人工知能」と上手く協調するべき
(勝てないことは人工知能に任せる)
人間は何をやれば良いか?
人工知能と戦っても仕方がない
▪ 「人間」(弁護士)は、依頼者の話を聞く
▪ 「人工知能」が、判例を調べる
▪ 「人間」が、裁判で話す
▪ 「人工知能」が、裁判の議事録を取る
人間と人工知能のペアが最強(弁護士のケース)
「人工知能の現在・未来」
「正確さ」
「スピード」
「大量の情報」
が必要
「企画力」
「想像力」
「創造力」
が必要
人間 人工知能
マスコミは何をやれば良いか?
「人間」と「人工知能」の「協働」
智
▪ マニアは、色々な要素を詰め込みたがる。
そして、「上から目線」になり、共感されない。
▪ 「ロマンスの神様」
「ゲレンデがとけるほど恋しい」
など冬のヒットソングがある
広瀬香美は、九州出身のため、
スキーはほとんどしたことがない。
人工知能社会に生き残るには
「想像力」を鍛える。
▪ 音楽を聴く人は、
北海道や信州のガチのスキーをする人
ではなく、首都圏や近畿に住む
スキーをしたことがない人。
▪ 広瀬香美は、「妄想」と「想像」で
作ったので、1990年代、
若者をスキーに向かわせた。
「相手」のことを考える
「想像力」を鍛える。
▪ 松任谷由実(ユーミン)も
同じことを
自著「ルージュの伝言」で書いている。
▪ 「ロッヂで待つクリスマス」という曲について
「私、スキーに行ったことがなかったんだけど、
ロッヂにだけは行ったことがあるんだ。
夏、苗場でコンサートをやるから」
「相手」のことを考える
「想像力」を鍛える。
▪ 何で「おじさん」の秋元康が
女性アイドルの歌詞を書けるか?
というと、同じようなことを言っている。
▪ 「分からないものが一番いい」
▪ 「妄想」を働かせる。
▪ 当事者ではないから、
大して知らないので、一つに絞り易い。
「相手」のことを考える
「想像力」を鍛える。
▪ テレビには出ているが、
10年ぐらいテレビを見ていない。
▪ 私たち大学教授も論文のクリエイター。
私も、授業で流す動画を探すため
録画した番組を4分割3倍速で見るが、
リアルタイム・標準倍速で見ることは、
スポーツ以外では、ほとんどなくなった。
クリエイターはテレビを見ない
演出家・宮本亜門
▪ たとえば、「漢字検定」。
紙に漢字を書こうとすると、
漢字が出てこない。
すべてスマホの変換機能に
頼りっきりのため。
▪ 読む方はともかく、書く方の漢字を
覚えなくても、機械に任せれば良い。
誰も機械に勝てない。
なぜ、クイズ、資格が流行る?
「人工知能社会」に役に立たないのに・・・
▪ 不要になった「漢字の読み書き」の能力を
「検定」する必要はない。
しかし、英語検定を凌ぐ勢いで
受験者が増え、
ついには検定を行う協会で
利益の不適切流用だの、内紛だの
という騒ぎが起こったほど
「儲け過ぎ」の事態に。
なぜか?
なぜ、クイズ、資格が流行る?
「人工知能社会」に役に立たないのに・・・
▪ 以前は、「生活実需」だった「読み書き」が
「趣味道楽」として流行したため。
▪ 「趣味道楽」となった
「漢字検定」や「常識問題」を極めた
芸能人がテレビのクイズ番組に出て
人気を博す。
「生活必需」でなくなった年代の漫才師などが
勉強して知識を競ったりしている。
なぜ、クイズ、資格が流行る?
「人工知能社会」に役に立たないのに・・・
▪ 訳知り顔の「オヤジ」ヤ「オバサン」の
自慢を聞かせれることが多い。
おだてられて、ますます図に乗る。
▪ 「ワイシャツそれ自体が
下着だから、
その下にシャツを着るのはルール違反」
▪ 視聴者にとっては、「それって大切?」
なぜ、クイズ、資格が流行る?
「人工知能社会」に役に立たないのに・・・
▪ クイズを作る大学生が登場して、
すごい才能だともてはやされる。
直ぐに答えられた人は誇らしそうな顔をして
分からない人は、顔をしかめている。
▪ ある知識を持っているからと言って
価値があるとは言えず、
その知識を使って何かを考えるときに、
初めて価値が出るようになる。
なぜ、クイズ、資格が流行る?
「人工知能社会」に役に立たないのに・・・
▪ 反動で、「それをわざわざ、
もしくは趣味としてやる」動きが出て来て、
一部の人がそれに専念する。
▪ 学生が大学でやるべきことは
「趣味道楽」でわざわざやる
「余芸」ではなく
「考える」こと。
なぜ、クイズ、資格が流行る?
「人工知能社会」に役に立たないのに・・・
▪ 毎日、同じ定食を食べさせられる状況
▪ 何をすべきか?
▪ テレビの良さは
「知らなかったことを教えてくれること」
▪ テレビがテレビを真似しない
▪ ネタは、小説、アニメ、ゲーム・・・・にある。
テレビの未来を考える
テレビの未来
多くの人は気付いていないが
「人工知能」は全てを変える
そして「格差(ギャップ)」を生む
人工知能を使う「国」と使えない「国」
人工知能を使う「企業」と使えない「企業」
人工知能を使う「人」と使えない「人」
まとめ

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