公理的集合論と
独立性証明
勝良研究室 有坂壮平
今日お話しすること
• モチベーション
• 無矛盾であること,独立であること
• について(AC+CHの無矛盾性を示してみる)
• これから
モチベーション
素朴集合論
矛盾
モチベーション
公理的集合論
CH
※CH(連続体仮説)とは可算濃度と連続濃度の間に
他の濃度が存在しないという仮説.
モチベーション
公理的集合論
CH
※CH(連続体仮説)とは可算濃度と連続濃度の間に
他の濃度が存在しないという仮説.
無矛盾であること,独立であること
• ある言明 が無矛盾であるとは,公理に を付け加
えてもそこから矛盾が証明できないということ.
• ある言明 が独立であるとは, も も無矛盾で
あるということ.
しかし,ゲーデルの不完全性定理より,無矛盾
性
の証明はできないことが知られている.
相対的無矛盾性
A.示せるのはCon(ZF) Con(ZFC+CH)
という類いの相対的無矛盾性である.
Q.では,何ができるのか?
Q.どうやって?
A.公理が成り立つような「モデル」を構成する.
相対化とモデル
• の への相対化 とは, の言及の範囲を
に制限したもの.
• がSのモデルであるとは,Sの公理を に相対化
したものの全てが成立すること.
無矛盾性証明の根拠
定理.SとTを公理の集合とする.あるクラス につい
て, がSのモデルであることをTで証明できたとする
.このときCon(T) Con(S)である.
たとえば,Con(ZF) Con(ZFC+CH)のように使う
証明.Sが矛盾を含んでいたとすると,ある について,
をSで証明できる.そこでTで議論すれば におい
てSが真であって となる.従ってTも矛盾を含む
.
をつくる
“ZFの範囲内で”作業して,
構成可能的集合のクラス を定義する.
は順序数を用いた超限再帰によって定義される.
はZFC+CHのモデルとなる.
?
順序数とは
・順序数とは,整列集合の同値類のある代表元のこと.
・Xが整列集合とは,Xが全順序集合であって,
Xの空でない部分集合に必ず最小限があること.
?
例えば,自然数の集合 やその部分集合,
また, に辞書式順序をいれたものも整列集合である.
順序数とは
・順序数とは,整列集合の同値類のある代表元のこと.
例えば,自然数や は後続型順序数.
や は極限順序数である.
・ が順序数であるとき, も順序数となる.
この形で表せるものを後続型順序数という.
そうでないものを極限順序数という.
をつくる
・ が極限順序数のとき,
・
・
に相対化された式によって の有限個の要素
から定義できるような の部分集合たち
順序数 に関する超限帰納法で を定義する.
“定義の仕方”をうまく数え上げることで,
には整列順序が入る.
:順序数
・
がモデルになることを確認
・冪集合の公理
・選択公理
・内包性公理.任意の について,その自由変数を
とするとき,
・対の公理
は を整列順序づける.
CHが で成り立つ
“ の中では”, のあらゆる部分集合が,
ある可算の段階で構成される.
つまり, となり,実は
なので となる.
さらに,連続体仮説を一般化した
一般連続体仮説も で成立する.
まとめ
はZFC+CHのモデルとなり,
Con(ZF) Con(ZFC+CH)である.
ZFの中で を定義し、ZFC +CH を確認した.
これから
• CHの否定やACの否定が無矛盾であることを示すに
は,強制法と呼ばれる手法を使う.
• その手法を学び,それを応用した研究を行う.
ありがとうございました
.

公理的集合論と独立性証明