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統計学変数変換
- 2. 逆関数の微分など
- 4. データの変換１ • 対数変換：x→loga(x+b) y = 2.7246x - 0.303 R² = 0.9057 -2 0 2 4 6 8 0 0.5 1 1.5 2 2.5 logY 自然対数をとると、直線の当てはまりが良くなる。↓ 人口・株価・所得… y = 87.042x - 274.13 R² = 0.6381 -500 0 500 1000 1500 0 2 4 6 8 10 12 Y
- 5. Box-Cox変換 • Box-Cox変換(非負データのみ) 𝑥𝜆 − 1 𝜆 (𝜆 = 0) 𝑙𝑜𝑔𝑥 (𝜆 ≠ 0) →x=1のあたりを0付近に移動させる 0 10 20 30 40 50 60 0 2 4 6 8 10 12 y = Box-Cox ramda = -2 ramda = -1 ramda = 0 ramda = 1 ramda= 2
- 6. ロジット変換・ロジスティック変換（ロジットの逆変換） ・ロジット変換 𝑝 → 𝑙𝑜𝑔 𝑝 1 − 𝑝 確率pのような0~1の値をオッズの 自然対数（-∞~∞）に変換する。 -15 -10 -5 0 5 10 15 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 y = log(p/1-p) ・ロジスティック変換 𝑙𝑜𝑔 𝑝 1 − 𝑝 → 𝑝 = exp(𝑙𝑜𝑔𝑖𝑡) 1 + exp(𝑙𝑜𝑔𝑖𝑡) ロジットから確率pのような0~1の 値に変換する -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 -10 -5 0 5 10 y = exp(logit)/(1 + exp(logit))
- 7. 離散一様分布 確率変数Xが1,2,3…Kを等確率でとる。すなわち 𝑃 𝑋 = 1 = 𝑃 𝑋 = 2 = ⋯ = 𝑃 𝑋 = 𝐾 = 1 𝐾 であるとき、Xの分布を離散一様分布という。 𝐸 𝑋 = 𝐾 + 1 2 , 𝑉 𝑋 = 𝐾2 − 1 12 また確率母関数は 𝐺 𝑠 = 𝐸 = 𝑠𝑥 𝑠 + 𝑠2 + 𝑠3 + ⋯ + 𝑠𝑘 𝐾 = 𝑠(1 − 𝑠𝑘) 𝐾(1 − 𝑠)
- 8. ベルヌーイ分布 2つの結果のうち、いずれか一方が起こる試行を考える。成功確率 をpとすると、この試行を成功確率pのベルヌーイ試行という。確 率変数Xを成功の時1, 失敗の時0とする。Xは試行を1回行った時の 成功の回数ともいえる。Xの従う分布を成功確率pのベルヌーイ分 布といい、Bin(1,p)と表す。 𝑃 𝑋 = 𝑥 = 𝑝𝑥 𝑞1−𝑥 Bin(1,p)の期待値は 𝐸 𝑋 = 𝑝, 𝑉 𝑋 = 𝑝𝑞 確率母関数は 𝐺 𝑠 = 𝐸 𝑠𝑥 = 𝑝𝑠 + 𝑞
- 9. 二項分布 成功確率pのベルヌーイ試行をn回行った際の成功回数を Y=X1+X2+…+Xnの従う分布を成功確率pの二項分布といい、 Bin(n,p)と表す。 𝑃 𝑌 = 𝑦 = 𝑛 𝑦 𝑝𝑦𝑞𝑛−𝑦, 𝑦 = 0,1,2, … , 𝑛 Bin(n,p)の期待値、分散、確率母関数は、 𝐸 𝑌 = 𝑛𝑝, 𝑉 𝑌 = 𝑛𝑝𝑞, 𝐺 𝑠 = 𝐸 𝑠𝑌 = 𝑝𝑠 + 𝑞 𝑛
- 10. 超幾何分布 𝑃(𝑌 = 𝑦) = 𝑀𝐶𝑦 × 𝑁−𝑀𝐶𝑛 − 𝑦 𝑁𝐶𝑛 𝐸 𝑌 = 𝑛 × 𝑀 𝑁 , 𝑉 𝑌 = 𝑛 𝑀 𝑁 1 − 𝑀 𝑁 𝑁 − 𝑛 𝑁 − 1 N N-M M 赤玉 白玉 Nからnコ取り出す。 n=1のとき、赤玉を取り出す確率はM/Nの Bin（1, M/N）に従う。 nコ中の赤玉の個数をYとすると、その分布は 超幾何分布HG(N, M, n)に従う。
- 11. ポアソン分布 非負整数値を取る確率変数Yがあるλ>0に対して 𝑃 𝑌 = 𝑦 = 𝜆𝑦 𝑦! 𝑒−𝜆 , 𝑦 = 0,1,2, … 二項分布Bin(n,p)の確率関数において、npをλに固定してn→∞ とした場合の極限として得られる。 𝐸 𝑌 = λ, 𝑉 𝑌 = λ, 𝐺 𝑠 = 𝐸 𝑠𝑌 = 𝑒𝜆(𝑠−1)
- 12. ポアソン分布 証明
- 13. 幾何分布 ベルヌーイ試行を繰り返し、初めて成功するまでに起こる失敗の 回数をXとする。Xの分布を幾何分布といい、Geo(p)と表す。 𝑃 𝑋 = 𝑥 = 𝑝𝑞𝑥, 𝑥 = 0,1,2, … 𝐸 𝑋 = 𝑞 𝑝 , 𝑉 𝑋 = 𝑞 𝑝2 , 𝐺 𝑠 = 𝐸 𝑆𝑥 = 𝑝 1 − 𝑞𝑠 , 𝑠 < 1 𝑞
- 14. 負の二項分布 幾何分布を一般化として、k回目の成功を得るまでの失敗回数をx とすれば、x=1,2,3…でその確率は 𝑓 𝑥 = 𝑘+𝑥−1𝐶𝑥𝑝𝑘𝑞𝑥, 𝑥 = 0,1,2, … 確率変数Xが負の二項分布に従うとき、期待値、分散は 𝐸 𝑋 = 𝑘𝑞 𝑝 , 𝑉 𝑋 = 𝑘𝑞 𝑝2 ※幾何分布のk倍となっている。
- 15. 多項分布 K>=2個の結果、いずれか一つが起こる試行を考える。 結果jが起こる回数をY(j)とするとき、Yの従う分布を多項分布と よび、Mと表す。 𝑃 𝑌1, 𝑌2, … 𝑌𝑘 = 𝑛! 𝑌1! 𝑌2! … 𝑌𝑘! 𝑝1𝑦1𝑝2𝑦2 … 𝑝𝑘𝑦𝑘 𝐸 𝑌 𝑗 = 𝑛𝑝𝑗, 𝑉 𝑌 𝑗 = 𝑛𝑝𝑗 1 − 𝑃𝑗 , 𝑗 = 1,2, … 𝐾
- 16. 連続一様分布 a,bに対し、確率密度関数 𝑓 𝑥 = 1 𝑏 − 𝑎 (𝑎 ≤ 𝑥 ≤ 𝑏) 0(その他) 𝐸 𝑋 = 𝑎 + 𝑏 2 , 𝑉 𝑋 = 𝑏 − 𝑎 2 12 𝑀 𝑡 = 𝐸 𝑒𝑡𝑋 = 𝑒𝑏𝑡 − 𝑒𝑎𝑡 𝑏 − 𝑎 𝑡 − ∞ < 𝑡 < ∞ 証明◯
- 17. 正規分布 正規分布（平均0, 分散1のものを標準正規分布という） 𝑓 𝑥 = 1 2𝜋𝜎2 exp − 𝑥 − 𝜇 2 2𝜎2 𝐸 𝑋 = 𝜇, 𝑉 𝑋 = 𝜎2 𝑀 𝑡 = 𝐸 𝑒𝑡𝑋 = 𝑒𝑥𝑝 𝜇𝑡 + 1 2 𝜎2𝑡2 ※証明バツ
- 18. 指数分布 λ>0に対し、 𝐸𝑥𝑝 𝜆 = 𝑓 𝑥 = 𝜆𝑒−𝜆𝑥, 𝑥 > 0 累積密度関数は 𝐹 𝑥 = 𝑃 𝑋 ≤ 𝑥 = 1 − 𝑒−𝜆𝑥 , 𝑥 > 0 平均、分散、モーメント母関数は 𝐸 𝑋 = 1 𝜆 , 𝑉 𝑋 = 1 𝜆2 𝑀 𝑡 = 𝐸 𝑒𝑡𝑋 = 𝜆 𝜆 − 𝑡 = 1 − 1 𝜆 𝑡 −1 , 𝑡 < 𝜆 ※証明◯
- 19. ガンマ分布 形状母数a>0,尺度母数b>0に対し、確率密度関数 𝑓 𝑥 = 1 Γ(𝑎)𝑏𝑎 𝑥𝑎−1𝑒− 𝑥 𝑏, 𝑥 > 0 Γ(a)はガンマ関数 Γ 𝑎 ∶= 0 ∞ 𝑥𝑎−1 𝑒−𝑥 𝑑𝑥, 𝑎 > 0 X ~Ga(a,b)のとき、 𝐸 𝑋 = 𝑎𝑏, 𝑉 𝑋 = 𝑎𝑏2 , 𝑀 𝑡 = 𝐸 𝑒𝑡𝑋 = 1 − 𝑏𝑡 −𝑎 , 𝑡 < 1 𝑏 証明
- 20. ベータ分布 a>0,b>0に対し、 𝑓 𝑥 = 1 𝐵(𝑎, 𝑏) 𝑥𝑎−1(1 − 𝑥)𝑏−1, 0 < 𝑥 < 1 区間0<x<1上の分布をベータ分布といい、Be(a,b)で表す。 ここで、B(a,b)はベータ関数 𝐵 𝑎, 𝑏 ≔ 0 1 𝑥𝑎−1(1 − 𝑥)𝑏−1𝑑𝑥, 𝑎 > 0, 𝑏 > 0 X~Be(a,b)のとき、平均・分散は 𝐸 𝑋 = 𝑎 𝑎 + 𝑏 , 𝑉 𝑋 = 𝑎𝑏 𝑎 + 𝑏 2(𝑎 + 𝑏 + 1) 証明
- 21. コーシー分布 特徴として、期待値・分散・母関数が存在しない 確率密度関数は 𝑓 𝑥 = 1 𝜋(1 + 𝑥2) , − ∞ < 𝑥 < ∞ 確率変数X,Yの確率密度関数が標準正規分布に従うとき、X/Y はコーシー分布に従う。また、Xの逆数である、1/Xも従う。
- 22. 対数正規分布 確率変数Xが正規分布に従うとき、eXが従う分布 確率密度関数は 𝑓 𝑥 = 1 2𝜋𝜎𝑥 𝑒𝑥𝑝 − (𝑙𝑜𝑔𝑥 − 𝜇)2 2𝜎2 (𝑥 > 0) 平均と分散は 𝐸 𝑋 = exp 𝜇 + 𝜎2 2 , 𝑉 𝑋 = (𝑒𝜎2 − 1)𝑒2𝜇+𝜎2
- 23. カイ二乗分布 確率変数Z1…Znが互いに独立であり、それぞれが標準正規分布 N(0,1)に従うとき、 𝜒2 = 𝑍1 2 + 𝑍2 2 + ⋯ 𝑍𝑘 2 に従う分布を自由度k（足される標準正規分布の数）のカイ二乗 分布という 期待値・分散は 𝐸 𝑋 = 𝑘, 𝑉 𝑋 = 2𝑘
- 24. 確率変数の収束 確率変数の列X1,X2…を{Xn}とする。{Xn}が確率変数Yに概収束するは確率1で 収束することを示すが証明が難しい。 𝑃( lim 𝑛→∞ 𝑋𝑛 = 𝑌) = 1 そこで確率収束を用いる。{Xn}がYに確率収束するとは、任意のε>0に対して 以下が成り立つ。 lim 𝑛→∞ 𝑃 𝑋𝑛 − 𝑌 > 𝜀 = 0 また{Xn}がYに平均二乗収束するとは、以下が成り立つ。 lim 𝑛→∞ 𝐸 𝑋𝑛 − 𝑌 2 = 0 平均二乗収束する確率変数列は確率収束する。
- 25. 大数の弱法則 {Xn}は独立同一分布に従い、E X𝑛 = 𝜇, 𝑉 𝑋𝑛 = 𝜎2とする。 このとき、X1…Xnの標本平均はn→∞でE[Xn]に平均二乗収束す る。 𝑋𝑛 = 1 𝑛 𝑖=1 𝑛 𝑋𝑖 証明は 𝐸 𝑋𝑛 − 𝜇 2 = 𝑉 𝑋𝑛 = 𝜎2 𝑛 → 0 (𝑛 → ∞)
- 27. 少数法則 確率変数Xnが試行回数n、成功確率λ/nの二項分布に従うとする。 このとき、xを固定してn→∞とすると lim 𝑛→∞ 𝑃 𝑋𝑛 = 𝑥 = λ𝑥 𝑥! 𝑒−λ つまり、Xnはポアソン分布に分布収束する。 これをポアソンの少数法則という。 Ex. 一週間に発生する交通事故の回数の分布は近似的にポアソン分 布で表せると考えられる。
- 28. 中心極限定理 {Xn}は平均𝜇、分散σ2の独立同一分布に従うと仮定する。ま たX1…Xnの標本平均をXnと表すとき 𝑛(𝑋𝑛 − 𝜇)は正規分布（0, σ2 ）に分布収束する。 これを中心極限定理と呼ぶ。
- 29. 極値分布 標本の最大値あるいは最小値が従う分布。および極限のこと。 {Xn}は独立に平均1の指数分布に従うとする。このとき、X1…Xn の最大値Mn=max{X1…Xn}の分布は以下に従う 𝑃 𝑀𝑛 ≤ 𝑥 = 𝑖=1 𝑛 𝑃 𝑋𝑖 ≤ 𝑥 = 1 − 𝑒−𝑥 𝑛 最大値を適切に位置・尺度変換することにより、 ガンベル分布・フレシェ分布・ワイブル分布の3種類のどれかに収 束する