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2021.3
2020
11
|52|
(17)
LEGO®SERIOUSPLAY®の評価方法の検討*
岡本 廉**
1.
本研究の目的
 近年、
従来の知識伝達型教育よりも能動的に自ら考え学ぶ
知識構成型教育と
して、
アクティブラーニングが重視されてい
る(溝上, 2014)。
アクティブラーニングがはじめて明示された
のは中央教育審議会の質的答申(文部科学省, 2012)であり、
その後、
初等中等教育の文脈で取り上げられるとともに(文
部科学省, 2014)、
2016年に改定された学習指導要領でも
「主
体的
・
対話的で深い学び」
の推進が定められている(文部科学
省, 2016)。
このような教授学習パラダイムに伴い、
アクティブ
ラーニングは知識基盤社会や不確実性社会など時代に対応し
た高度な能力1
を育てる方法と
して位置付けられ、
その学習活
動はコメントシートやディスカッションなど簡易的なものから
PBL(ProjectBasedLearning)などが包括されている。
 ただし、
これらの多くは学習者の能動性を担保する教育方
法が必要になった際に既存の先進的教育実践から抽出された
ものに過ぎない(山内, 2019)。
そのため、
アクティブラーニン
グの方法や実践など学習者の行動的側面ばかりが強調され、
省察的学習に繋がらないこ
と(橋本, 2017)、
実践上の他者との
関係性の軽視(溝上, 2014)などが絶えず指摘されている。
学
習活動が高次のグループ学習になるほど、
真正な学びを深め
る上でアクテ
ィ
ブラーニングに内在する課題解決が求められる。
 本稿では、
学習者の省察的学習経験を促進するとともに、
他者との関係性におけるプロダクティビティー
・
ロスを解決す
る方法としてLEGO® SERIOUS PLAY®を提案し、
その学習プ
ロセスの分析
・
測定の試行を行う。
プロダクティビティー
・
ロス
とは心理学や創造性研究の文脈2
で用いられる概念であり、
グ
ループ内の上下関係や他者への気兼ねによって
「自由な発言」
ができないこ
と、
つまり他者の存在が自らの表現や思考を制約
し、
学習活動を制限させるこ
とを指す。
2.
アクティ
ブラーニングとLEGO® SERIOUS
PLAY®
2.1. ア
クテ
ィ
ブラーニングとは
 アクテ
ィ
ブラーニングとは様々な学習活動を包括する学習形
態の名称である。
山内(2019)はアクティブラーニングを
「知識
の共有と反芻」
「葛藤と知識の創出」
「問題の設定と解決」
の3
つのレベルに分類している。
「問題の設定と解決」
にあたる高
次学習活動のPBLは、
経験学習と親和性の高い学習活動であ
る(小山
・
松村, 2017)。
経験学習ではリフレクシ
ョンが重要とさ
れ(Dewey, 1938=2004)、
Kolb(2014)は
「具体的経験」
「省察的
観察」
「抽象的概念化」
「積極的実験」
の4つの要素で構成され
る経験学習サイクルを提示し、
経験の変容を通して知識が構
成されると
した。
 このように構成主義の下に立つアクテ
ィ
ブラーニングの学習
評価方法と
して、
松下(2012)は
「心理測定学的パラダイム」
と
「オ
ルターナテ
ィ
ヴ
・
アセスメン
トのパラダイム」
を概念化している(表
1)。
また、
学習成果の可視化において評価方法を
「間接-直接」
と
「量-質」
の2軸で整理している(図1)。
Assessment Methodology of LEGO® SERIOUS PLAY®
高知大学大学院総合人間自然科学研究科地域協働学専攻
例えば国際団体ATC21sによる
「21世紀型スキル」
(Griffin et al., 2012=2015)やOECD(2015)の社会情動的スキルなど。
例えばDiehl & Stroebe (1987)は、
個人と集団のアイデア創出の量と質の比較研究を行い、
個人より集団の方がアイデアの生産性が低い原因として、
他者
による生産妨害や評価懸念などがあることを指摘し、
高橋(2001)は創造性の阻害要因として
「他人を気にしすぎる」
ことを挙げている。
*
**
1
2
表1 評価の2つのパラダイム
出所:松下(2012; p.79)を参考に筆者作成
図1 学習成果の評価方法
出所:松下(2012; p.102)
2021.3
2020
11
|51|
(18)
るこ
とではなく、
テーマや
「問い」
からイメージされた作品につ
いて自分自身の理解を深めるこ
とが第一義的な目的となる。
最
後に、
④他の参加者から作品に対する質疑やフ
ィードバックを
受け、
作品の意味を再確認するとともに新たな気づきを深め
ていく
。
LSPではコアプロセスを繰り返しながら、
テーマにつ
いての理解を深めていく
3
。
 つまりLSPはブロックを使って作品を創り、
その作品の持つ
ス
トーリーを語った
り意味を加えた
り
しながら新しい知識や見方、
発見などを構築していく
手法である。
寺本(2020)は、
その行為
がLSP参加者にと
って言葉にならない考えを表明する媒介と
し
て機能するこ
とを説明し、
Dunn et al. (2017)でも同様のこ
とが
指摘されている。
 心理測定学的パラダイムは、
基本的に心理現象を数値化
するために教示主義教育と
して知識の再現性を測定する。
一
方、
オルターナティヴ
・
アセスメントのパラダイムは構成主義
や解釈学が評価基盤を提供し、
学習は他者との相互作用を
含む活動が中心となる。
その評価方法はパフォーマンスを捉
えるものが選択される。
さらに、
学習成果の根拠が間接的あ
るいは直接的のどちらに基づくかに拠り、
その評価方法も変
わる。
間接評価は学習者の自己報告を通じて行われるが、
直
接評価は学習者の学習プロセスやアウ
トカムに焦点を当てる。
 経験学習による学びを評価する場合は、
学習者に生じた
意識変容に焦点を当て、
リフレクションを通してその学びを
引き出す必要がある。
しかし、
リフレクシ
ョン自体が言語機能
に依存する以上、
学習者の言語リテラシーによる制約やプロ
ダクティビティー
・
ロスの問題が生じ、
深いリフレクションに
繋がらない可能性がある。
河井が
「他者
・
社会との関係にお
ける対話活動に関与し、
対象としての知識内容とその理解
・
認知を外化すること」
(河井, 2019; p.3)とアクティブラーニン
グを特徴づけていることからも、
上記の問題は他者
・
社会と
の対話活動及び理解
・
認知の外化行為を阻害する可能性を
持つことを推察できる。
2.2. LEGO®SERIOUSPLAY®(LSP)メソ
ッ
ド
 学習プロセスにおける他者
・
社会との相互作用を促進し、
学
習者自身の言語機能上の課題を乗り越える方法と
してLEGO®
SERIOUSPLAY®(以下、
LSP)が挙げられる。
 LSPとは、
レゴ社のレゴ®ブロッ
ク(以下、
ブロッ
ク)を活用し、
組織やチーム、
個人の対話や思考、
コミ
ュニケーシ
ョン、
問題
解決を促進する方法である。
James(2013)はLSPの活動を、
ブ
ロックを用いた比喩的モデリングとピアディスカッションを組
み合わせた一連のアクテ
ィビテ
ィ
であると示し、
ラスムセンらは
「個人の価値観やビジョンなど、
頭のなかでなんとなく意識し
ているモヤモヤと
した部分を可視化するこ
とで、
コミ
ュニケーシ
ョ
ン能力や問題解決能力のアップを目指すメソッ
ド」
(ラスムセン
ら,2016;p.1)と説明している。
 LSPは4つのコアプロセス(図2)で構成される(ラスムセンら,
2016)。
まず、
①参加者にテーマとなる
「問い」
が提示される。
参加者はブロッ
クを用いて、
「問い」
に対する自分の考えや想い
を象徴する②立体的な作品を創り、
続いてその作品について
③ストーリーを語る。
この際に重要なのは誰かを説得したりす
実際のワークではコアプロセスを基本に、
7つのアプリケーションテクニックを組み合わせながら、
専門のトレーニングを受けたファシリテーターに
よってプログラムが設計される。
詳細はラスムセンら(2016)を参照のこと。
全員が構築し、
全員が共有し、
全員が話すという学習様式。
3
4
図2 LSPのコアプロセス
2.3. 学習プロセスと
し
てのLSPの課題
 LSPは九州産業大学や高知大学など教育機関への導入も進
められている。
その理由と
して、
LSPは遊びや心理学、
創造性、
組織開発などの研究成果を取り込みながら発展し、
学習者の
コミュニケーションや創造性の促進、
抽象的な経験
・
感情
・
思
考の表現、
そしてそれらに対する包括的な理解や共通認識の
基盤構築への効果が示されてきた(Gauntlett, 2014; James,
2013など)こ
とが一因と
して考えられる。
さらに、
LSPでは民主
的プロトコル4
を含む学習様式が提供され(James, 2013)、
グ
ループ内全員に発言機会を提供し、
組み立てた作品へのス
トー
リーテリングを通した本質的な動機付けが行われ(Grienitz &
Schmidt, 2012)、
創造的な解決策を解き放つ(Dann, 2018)と
される。
 しかし、
LSPのアセスメント方法は依然と
して定まらず、
その
効果の分析
・
測定が非常に困難であることが考えられる。
例え
2021.3
2020
11
ばDunn et al.(2017)やMccusker(2014)、
James(2013)など、
LSPの教育場面への適用例を示す研究は多数報告されている
が、
いずれも学習効果の分析
・
測定方法については触れられて
いない。
 実際、
聞間ら(2018)はPBLによる個人の成長や変化を測定
するためにLSPを導入して評価方法の検討を行った。
しかし、
測定
・
評価を行うためにPBLの事前-事後で
「現在の自分」
を
表現する作品を作成させ、
作品間に表れた変化を測定対象と
したため、
LSPの効果の測定ではない。
また、
測定方法も①
対話分析、
②作品分析、
③変化指標の抽出、
④個別の作品に
おける変化の分析、
⑤変化指標から見た参加者の作品特徴
の一覧表の作成、
と多く、
その膨大な作業量を課題として挙
げている。
 須藤
・
岡本(2019)はデザイン思考プロセスにおいて従来の
ポストイッ
トを用いた平面的なワークとLSPを導入した立体的
なワーク
を行い、
LSPによ
る立体的なワークの優位性を示したが、
LSPの効果分析までには至っていない。
 成(2020)はLSPにおいて作品を作成する行為が参加者の創
造性を促進するメカニズム
・
プロセスが明らかにされていない
こ
とを指摘し、
「問い」
の答えを頭で考えるのではなく
手に任せ
て(手を信頼して)自由に作品を作成することで対話プロセス
の発話量が有意に増えることを示唆した。
しかし、
参加者にど
のような発見や学びが生成されたかは示されず、
学習効果に
ついては言及できていない。
 このようにLSPの分析
・
測定の試みは行われているもの、
そ
の研究蓄積は少なく、
また測定上の課題は依然と
して表面化し
ている。
上記を踏まえると、
LSPの評価上の課題として以下の
点が考えられる。
(1)	
(2)
	
(3)
|50|
(19)
本研究は、
四万十町と高知大学地域協働学部コミュニティデザイン研究室が実施した受託研究事業
「四万十町人材育成プログラム
『四万十塾』
実施に
関する研究」
として進められており、
本論文はその成果の一部をまとめたものである。
5
「問い」
の流動性
LSPで提示される
「問い」
は流動的であるため、
個々の
作品やストーリーも常に流動化し、
発揮された能力に
対して一貫した評価を行うことが難しい。
7つのアプリケーシ
ョンテクニックの組み合わせ
LSPは7つのアプリケーションテクニックを組み合わせ
ながら実施されるため、
プログラム構成に応じた評価
方法を検討する必要がある。
作品の評価
「作品」
を分析対象とする場合、
作品に込められたス
トー
リーや意味を確認するために参加者間の対話と作品
(4)
 本稿では、
こうした課題に対して聞間ら(2018)が作成した
LSP作品の記録シート(図3)を活用し、
その分析
・
測定を試行
する。
具体的には須田(2017)のカテゴリ評価方法をベースに
LSPの特性に沿って分析プロセスの修正を加え、
LSPを用いた
リフレクションの分析
・
測定方法の検討を行う。
これはLSPの
効果測定における研究蓄積に加え、
その測定にかかる膨大な
作業量を軽減するとともに、
LSPが学習者のリフレクションの
促進に寄与したかどうか明らかにするこ
とに貢献できると考え
られる。
の照らし合わせが必要となる。
そのため、
聞間ら(2018)
のように作業量が膨大となる。
ス
トーリーや対話の評価
「ストーリーや対話」
を分析対象とする場合、
テキスト
マイニングによる分析などが考えられる。
しかし、
深い
学びやリフレクションを促すためには対話プロセスが
長時間繰り返されるため、
(3)と同様の課題を孕む。
図3 LSPの記録シート
出所:聞間ら(2018)を参考に筆者作成
3. ケース分析
3.1. ケース概要
 本稿では高知県四万十町で行われた
「2020年度四万十町地
域イノベーター養成講座」
を取り上げる5
。
講座は
「地域のため
に何かしたい」
「起業をしてみたいけど、
まだ勇気がない」
といっ
た人々を対象に
「1人ひとりが自分事として、
地域課題解決や
活性化を目指す
『チャレンジする人材』
の学びの場」
の創出を
目指して実施された。
講座は各回にテーマを設けたプログラ
2021.3
2020
11
ムを全6回、
約半年間で展開される6
。
 運営体制は、
四万十町人材育成推進センターが事務局を担
い、
講座自体の運営とプログラムコーディネート、
メソッ
ドやノ
ウハウの提供、
メンタリングを高知大学地域協働学部コミ
ュニ
テ
ィデザイン研究室と所属する学生が担当した。
 講座はマイプロジェ
ク
ト7
(以下、
マイプロ)と呼ばれる手法を
軸に進められる。
基本プロセス(図4)は、
講座参加者と学生メ
ンターがそれぞれの
「マイプロを共有する」
、
講座と講座の間
に描いた
「ア
クシ
ョ
ンを小さ
く
実施する」
、
そこ
での気づきや不安、
課題などを語り合う
「メンタリング(オンラインで実施)」
を何度
も繰り返しながら展開される。
 また、
講座では参加者がマイプロを実践していく
中で、
自ら
の価値観や想いを軸に共感を持って他者を巻き込んでいく
能
力と
して
「自己認識(self-awareness)」
を重要視している(須藤,
2019)。
LSPは自己認識を促進し、
参加者同士の対話を促進す
るツールと
して用いられた。
LSPのスキルビルディ
ング8
を、
最終回(12/19)は今まで取り組
んできたプロジェク
トの成果や学びの報告に重点が置かれた
ため、
記録シートへの記述は行っていない。
さらに、
新型コ
ロナウイルスの蔓延
・
感染予防対策と
して、
今年度の講座はオ
ンライン
・
オフラインのハイブリッ
ト型と
して開催したため、
講
座参加者と大学生(以下、
受講生)全員に記録シートを記述し
てもらうことはできなかった。
受講生の現地参加回数と記録
シートの回収枚数は表2である。
本研究では最終的に回収で
きた97枚を分析対象と
し、
一度も提出がなかった受講生は分
析対象から除外した。
記録シートの記述内容は、
データ化し
匿名性を確保し、
倫理的配慮を行った。
3.2.1. 須田(2017)の学びの可視化手法の適用範囲
 須田(2017)は講義型授業におけるリアクションペーパーの
記述内容の分析において、
分析方法の定式化とともに一定
程度の具体性を有した分析結果を得る方法として
「中間項9
」
を採用し、
コレスポンデンス分析とバブルチャートを併用し
て学生の学びを可視化している。
これはリアクシ
ョンペーパー
に記述されていないような学習者及び授業者が当然共有し
ている前提情報を適宜補いながら、
そのテキストデータを原
文の具体性を保ちつつ構造化されたデータに変換しているこ
とに意義がある。
しかし、
これらは授業者と学習者の構造が
前提にあり、
コンテキストの繋がりが把握しやすい文章で記
述されるリアクションペーパーを対象とするために可能な手
法と考えられる。
 本研究が分析対象とする記録シートは、
LSP作品の写真
を貼り付け、
作品のどの部分にどのような意味づけやストー
リーが加えられたかを可視化し、
加えて作品のテーマや他者
との対話内容、
全体を通して得た気づきなどの記述欄を用
意している。
そのため文章化した記述ではなく、
LSPプロセ
スで得た学びや気づきに焦点化した記述を促すメモのよう
な構造であり、
常にコンテキストの繋がりを把握できるとは
限らない。
また、
記述内容も必ずしも
「主-述」
に変換可能な
構造で記述されておらず、
ブロックそのものが
「主」
となる記
述やメタファーの多用、
作品のストーリー上の文脈から孤立
した意味づけなどもある。
そのため、
中間項のように一定の
|49|
(20)
講座の設計は、
①自分を振り返ったり、
自分のやりたいことを考える(8/1)、
②自分のアイデアを描く(8/29)、
③アイデアを創造する(9/29)、
④アイデアを
検証する(10/31)、
⑤ビジネスモデルの設計(11/28)、
⑥学んだことや自分が考えたアイデアを発表する(12/19)で構成された。
学習者1人ひとりが
「自分に基づいた(My)プロジェクト(Project)」
を創り、
実施することを通して学ぶ探究型学習プログラム。
自己対話とプロジェクト
の実践や、
その取り組みを仲間とともにシェアすることを通して、
1)学習者の成長、
2)学習コミュニティの創出、
3)社会イノベーションの起点となるアク
ション、
の3点を同時に生み出すことができる方法論。
LSPを実施する上で必要な基本スキルを習得させること。
基本スキルは、
ブロックを
「組み立てる」
「意味を加える」
の2つ。
授業の逐語記録内に出現する数十個の発言を体系的に整理するための手法。
6
7
8
9
図4 講座の基本プロセス
表2 受講生の現地出席数
3.2. 方法
 LSP の 分析
・測定方
法の検討にあたり、
講
座参加者(11名: 男性5
名、
女性6名)と大学生
(7名: 男性4名、
女性3
名)に対し、
LSP作品の
写真を貼り付けた記録
シート(図3)を記述させ
た。
これは講座の各回
終了後にまとめて記述
してもらい、
回収した。
た だ し、初回 (8/1) は
2021.3
2020
11
|48|
(21)
記述方式10
を設定すると、
その方式に単純変換できないよう
な
「意味づけられた単語」
や、
自他の特徴や原理を表す
「説明
する単語(例えば、
平和主義や欲張り)」
など、
分析から除外さ
れる可能性を持つ記述に対する検討が必要となる。
3.2.2. 記述内容の変換と学びの類型
 須田(2017)はリアクションペーパーの記述内容を
「中間項」
に変換する際に、
先行研究における授業評価や学習科学に関
す
る文献を基に学びの類型を網羅し、
「事実」
「理解+」
「理解−」
「評価+」
「評価−」
「過去」
「願望」
「思考」
「疑問」
にまとめて
いる。
そして、
この類型の出現量を集計し、
学びの多様な側面
の可視化を図っている。
 しかし、
記録シートでは中間項と
して構造化できない
「意味
づけられた単語」
や
「説明する単語」
の構造化が必要となる。
こ
う
した記述に対しては
「○○を意味している」
「○○(自他の特
徴や原理を示す表現)」
といった変換や解釈が可能な意味を成
す記述に限り構造化した。
そのため
「〇〇をイメージした」
「〇〇
を表現した」
などメタファーの表現や意味づけられていない記
述は構造化していない。
 構造化した記述をカテゴリ分類化する際も、
須田の学びの
類型をそのまま適用することはできない。
須田の類型対象は
授業内容だが、
本講座のLSPの目的は講座内容の理解ではな
く、
自己認識によるリフレクシ
ョンであるため、
受講生の心理的
状態や
「意味づけられた単語」
「説明する単語」
などへの考慮
が必要となる。
したがって、
須田の学びの分類基準を
「授業内容」
に限らず一般化可能な表現に修正した上で、
授業内容の理解
や評価にあたる部分を統合し、
「心理+」
「心理−」
「行動原理」
のカテゴリを追加した(表3)。
 そして、
個別の記述内容ごとに抽出して構造化した上でカテ
ゴリ分類化し、
各カテゴリの出現回数を数量化した。
記録シー
トの記述の構造化とカテゴリ分類の例を表4に示す。
3.3. 結果
 受講生のカテゴリ評価の結果をクロス集計表に示した(表5)。
記述内容の集約
・
集計において、
受講生間における記録シート
の枚数の差異をなくすために平均値を算出した。
各カテゴリ
の平均値を見ると
「思考」
「心理+」
「願望」
の順に高く、
「理解
・
評価+」
「理解評価−」
「疑問」
は相対的に低かったこ
とがわか
る。
また、
各受講生の平均値を見るとP氏が最も高く、
D氏とK
氏が最も低い結果となった。
 LSPで提示した各問いのカテゴリ評価の結果をクロス集計
表に示した(表6)。
表5と同様に平均値を算出した。
表中のサ
ンプルサイズは記録シートを提出した受講生数である。
各カテ
ゴリの平均値を見ると、
表5と同様に
「思考」
「心理+」
「願望」
と高く、
「理解
・
評価+」
「理解評価−」
「疑問」
が低い結果となっ
た。
さらに各問いの平均値を見ると明らかに大きな差はなく、
どの問いも受講生に対して同程度のリフレクシ
ョンを促してい
たこ
とがわかる。
 上記のクロス集計表に対し各受講生の記述量(構造化され
たテキスト量)及びLSPの問いと
リフレクシ
ョンのカテゴリ
との
須田(2017)は、
「
【A】
(主/B)
(述/C)
」
という形式を用いている。
10
表3 リフレクションの質のカテゴリ評価 表4 記述内容の変換例
表5 
「受講生」
とカテゴリ評価の結果(一部省略)
2021.3
2020
11
|47|
(22)
関係を可視化するために、
コレスポンデンス分析とバブルチャー
トを併用した。
クロス集計表に対しフ
ィ
ッシャーの正確確率検
定を実施したと
こ
ろ、
いずれも有意(p<.01)であったため、
コレ
スポンデンス分析の適用は妥当と考えられる。
 図5は表5より受講生と学びの類型がマッピングされ、
受講
生のバブル(白)の大きさは記録シートの記述量の程度、
学び
の類型のバブル(灰)の大きさは各カテゴリの出現量を表して
いる。
2種のバブルの位置関係は、
コレスポンデンス分析のア
ルゴリズムによ
り各受講生のリフレクシ
ョ
ンのスタイルを表して
いる。
具体的には
「思考」
を中心と
し
て
「心理+」
「心理−」
「願望」
「行動原理」
のリフレクシ
ョンが行われている。
また、
受講生は
中心に大きなグループが形成されているが、
O氏とM氏が外
れている。
これはLSPと対話による自己認識の視点あるいは当
人の価値観形成の起源が実体験に伴っていることが強く反映
されたこ
とが要因と
して考えられる11
。
 
 図6は表6よ
りLSPの問いと学びの類型がマッピングされ、
問
いのバブル(白)の大きさは各問いの記録シー
トの記述量の程度、
学びの類型(灰)の大きさは各カテゴリの出現量を表している。
2種のバブルの位置関係は、
LSPの各問いが促したリフレクシ
ョ
ンのカテゴリを表している。
具体的に見るとほとんどの問いは同
表2よりO氏とM氏はともに60代であり、
他受講生よりも人生経験の豊富さが影響していると考えられる。
つまり他受講生に比べて自身の置かれた環境
や過去の経験を対象化した対話が多く行われたことが推測される。
11
表6 LSP問いとカテゴリ評価の結果
図5 
「受講生」
と
「学びの類型」
の関連構造(累積寄与率=0.647) 図6 
「問い」
と
「学びの類型」
の関連構造(累積寄与率=0.600)
様のリ
フ
レク
シ
ョ
ンを促し
ている
こ
とがわかるが、
「問い4」
「問い8」
「問い12」
は他カテゴリにも影響を及ぼしているこ
とがわかる。
4. LSPによるリ
フレクシ
ョ
ンの考察
 本講座では、
受講生に対して起業セミナーのように起業や事
業を興す考え方や方法を提供するのではなく、
受講生自身が
持つ内在的な想いや原体験を重視し、
自分のWill(や
り
たいこ
と)
に向き合うこ
とを徹底させている。
そのためにマイプロを通じ
て小さなアクシ
ョンを繰り返すこ
とを強調し、
アクシ
ョンの過程
で自身のWillが違うと感じれば、
自身のプロジェク
トも自由に
変化させていく
こ
とを推奨している。
 図5を見ると、
多く
の受講生が
「思考」
「願望」
「心理+」
のバ
ブルを中心に集結し、
LSPを通して自身のWillに向き合い、
対
話を通じて自己認識を高めているこ
とが推測できる。
須田(2017)
によると
「事実」
「理解
・
評価+」
「理解
・
評価−」
といった現実
の出来事に即し一言付しただけの記述は浅い学習(受動的学
習)であり、
「過去」
「願望」
「思考」
「疑問」
のような知識の再構
成に関する記述は深い学習(内的に能動的な学習)とみなされ
ている。
上記を踏まえると、
本講座はLSPを通して深い学習を
2021.3
2020
11
|46|
(23)
提供したと解釈できる。
注目深いのは
「行動原理」
である。
「行
動原理」
は
「思考」
や
「願望」
と重なり、
バブルの大きさが相対
的に大きいP氏とI氏が重なり合っている。
つまりマイプロの実
践及びLSPを通して自己認識を高めるこ
とで、
「思考」
と
「願望」
、
「行動原理」
に何らかの関連性を示す結果が表出されたこと
が考えられる。
本手法はこのようにリフレクションの実態や各
カテゴリの関連性を捉えるこ
とも可能にした。
 図6を見ると、
「思考」
「心理+」
「願望」
を中心に問いが集結
している。
これは本講座のプログラムとLSPの作用性を示し、
受講生が自己認識を高める上でのLSPの有効性を示したこと
が推察できる。
「問い8」
は
「心理−」
と近い距離にあるが、
これ
は問いが
「マイプロのターゲッ
ト(顧客)の課題」
であり、
「課題」
というネガティ
ブなイメージが直接影響を及ぼしたこ
とが考え
られる。
一方、
同様に課題について表現を求めている
「問い4」
は、
問いの提示が
「解決したい課題」
と表現されたためポジティ
ブ
なイメージがなされ
「心理+」
に近く
なったと解釈できる。
本手
法によるリフレクションの可視化は、
講座プログラムとLSPの
親和性について示し、
さらにLSPの効果について示唆するこ
と
ができた。
5. 実践への示唆
 本稿では須田(2017)の方法論をベースにLSPの分析
・
測定
方法を試行した。
その結果、
受講生の記録シートの記述量の
程度と学びの類型の関連及びLSPの問いと学びの類型の関
連を可視化し、
受講生が行ったリフレクションや、
LSPの問い
が促したリフレクシ
ョンとその構造の確認を可能にした。
 本手法の有用性は、
受講生の経験学習の促進への寄与が考
えられる。
本手法では受講生が記述した記録シー
トの分析を行
う
こ
とで、
Kolb(2014)の経験学習サイクルの
「具体的経験」
「省
察的観察」
「抽象的概念化」
を支援するこ
とができた。
LSPの実
施と記録シートの記述は、
受講生の
「具体的経験」
に対し
「内
省的観察」
を行わせ、
自身の経験の意味を俯瞰的な視点や多
様な観点で振り返ることを促した。
そして評価者が記録シート
の内容を概念化した上で可視化を試みることで、
各受講生が
促されたリフレクシ
ョンの構造の確認を可能と
した。
つまり受
講生の経験を抽象化
・
一般化し、
そのルールやパターンを把握
して構成する
「抽象的概念化」
を支援したと考えられる。
この可
視化された構造を受講生にフ
ィードバック
し、
さらに対話を繰
り返すこ
とで次のア
クシ
ョ
ンや自己理解につながる
「積極的実験」
の促進が期待される。
 また、
上述したLSPの評価上の課題である(1)
「問い」
の流動
性の解消にも寄与した。
LSPで提示した
「問い」
はプログラム
の目的に合わせて常に変化し再設計される。
つまり受講生の
「問い」
に対する自分の考えや想いとして象徴される作品や
ストーリーも常に変化するため、
テキストマイニングなどを用
いてキーワードの出現頻度や関係性などを分析しても、
問い
ごとに結果が異なり解釈が困難となる。
例えば
「問い2」
は受
講生の自分らしさの表現を促したが、
「問い5」
は受講生のプ
ロジェク
トそのものの表現を促している。
この2つの問いが対
象とするテーマは全く
異なるものであり、
作品のストーリーや
意味づけに共通したキーワードの出現が見られたとしても、
各問いへの回答としての重要性は異なる。
この性質は、
LSP
で行われたリフレクション内容に対して一貫的な評価基準に
照らし効果を測定することを困難とし、
各問いに合わせて評
価基準を設定し直すなどの工夫が必要となる。
本研究の試み
はこの問題に対して事前にリフレクションの種類を判別する
カテゴリを設定し、
その結果を可視化するこ
とで、
各問いが促
したリフレクシ
ョンとその影響関係を示すことができた。
 一方、
本手法の限界や課題はカテゴリ分類の基準設定にある。
本研究では須田(2017)の方法論をベースにLSPの特性に沿っ
て探索的に改善を行いながら試行したが、
そのカテゴリ分類の
妥当性は明示できていない。
受講生のリフレクシ
ョンと
して評
価に反映されていない事柄や、
逆に不要な情報が評価に反映
されてしまうなど、
評価者の恣意性により適切にカテゴリ分類
化されていない可能性があり、
須田と同様の課題を含んでいる。
 また、
受講生同士の対話プロセスの不透明性も課題として
挙げられる。
本手法では記録シートのみを対象と
したために、
受講生同士の対話プロセスの文脈を加えた分析までは実施で
きていない。
そのため、
受講生が表現した記述の意味やその
重要性と、
評価者が判断した記述の意味や重要性の間に乖離
が生じることは当然に起こ
り得る。
さらに、
受講生の言語機能
上の制約やプロダクティビティー
・
ロスが改善されたかどうか
の判断も不可能である。
 これらの問題の解消には受講生と評価者の対話プロセスを
取り入れながらカテゴリ分類の精緻性を高めつつ、
他者との作
用性を確認するネッ
トワーク分析やM-GTAなど構造を可視化
する量的
・
質的な分析手法との組み合わせが必要となる。
しか
し、
分析手法やそのプロセスが煩雑化するほどにLSPが抱える評
価上の本質的な問題が表出する。
本研究でもLSPの評価上の
課題と
して(2)、
(3)、
(4)へのアプローチができていないこ
とからも、
LSPの分析
・
測定における複雑なプロセスを緩和化し作業コス
トを軽減する方法の思案が求められる。
2021.3
2020
11
|45|
(24)
6. 研究の展望と課題
 本稿では学習プロセスにおけるLSPの課題と
してその評価上
の問題を挙げ、
探究型学習プロセスにおけるLSPのリ
フレクシ
ョ
ンの分析
・
測定の試行と検討を行った。
その結果、
受講生及び
LSPの問いにおけるリフレクシ
ョ
ンの関連構造を可視化し、
LSP
による
リ
フレクシ
ョ
ンの有用性を示すこ
とができた。
特に、
ブラ
ッ
クボッ
クス化しているLSPによる学習効果の分析や効果測定に
対し、
1つの分析的枠組みを提示したこ
とによる意義が大きい。
 しかし、
カテゴリ分類の設定基準の妥当性や評価者の恣意
性の排除、
対話プロセスの不透明性、
他者との作用性の可視
化などが課題と
して挙げられた。
さらに、
本調査で扱ったLSP
テクニックは
「個人作品の作成」
のみである。
LSPをチームや
組織で実施していく際は多様なテクニックの組み合わせが行
われるため、
プログラム構成に応じた分析方法と効果測定の
検討が必要となる。
LSPによるリフレクションと受講生の具体
的なコンピテンシーや動機付けなどへの効果との関連付けも
求められる。
小山
・
松村(2017)は、
須田(2017)の手法はプレゼ
ンテーシ
ョンやレポートから見た学習成果につながるようなリ
フレクシ
ョンの質を測定するためには適していないこ
とを指摘
しているが、
受講生に従来備わるコンピテンシーや動機付け
などの成熟によってリフレクシ
ョンの深さや質が変化すること
も当然考え得る。
そのため、
本手法と受講生の非認知スキル
など時代に即した高度な能力との関連性の検討は引き続き重
ねていかなければならない。
 以上の課題の検討も踏まえ、
今後も引き続き本稿で取り上
げた手法の解釈の妥当性や学習者の主観
・
認識との整合性を
高めると
ともに、
他の分析手法と組み合わせながら検証を繰り
返し、
LSPの分析的枠組みの定式化の検討を行っていく
。
謝辞
 本研究の実施にあたり、
四万十町役場及び高知大学地域協
働学部コミ
ュニティデザイン研究室、
そして四万十町地域イノ
ベーター養成講座受講生の皆様には多大なご協力をいただき
ました。
こ
こに厚く
感謝申し上げます。
【引用
・
参考文献】
成太俊(2020)
「プレイが個人間のインタラクシ
ョ
ン行為とア
イデア生成を促進する
 要因の分析」
.
橋本正継(2017)
「ウ
ェブにおける主体的学びと
リフレクショ
ン支援(1): Moodleの
 コンピテンシー機能によるポートフォ
リオ評価の活用に関して」
『安田女子大学
 紀要』
(45), pp.151-162.
河井亨(2019)
「ア
クテ
ィ
ブラーニングおよび主体的
・
対話的で深い学びと学生の成
 長のあいだにはどのよ
うな関係があるのか」
『社会システム研究』
(38), pp.1-27.
 聞間理
・
森田健
・
岸智子
・
西田武司(2018)
「レゴ®シリアスプレイ® (LSP)メソッ
 
ドを活用したプロジ
ェ
ク
ト
・
ベース
ト
・
ラーニン
グにおける自己成長と変化の測定」
 
『経営学論集』
28(4), pp.53-72.
小山理子
・
松村佳世(2017)
「プロジェク
ト学習におけるリフレクショ
ンと学習成果
 の関連の検討: 短期大学のプロジェク
ト学習におけるリフレクションシートの
 分析から」
『京都光華女子大学京都光華女子大学短期大学部研究紀要』55,
 pp.253-263.
松下佳代(2012)
「パフォーマンス評価による学習の質の評価: 学習評価の構図の
 分析にも
とづいて」
『京都大学高等教育研究』
(18), pp.75-114.
溝上慎一(2014)
『ア
クテ
ィ
ブラーニングと教授学習パラダイムの転換』
東信堂.
文部科学省(2012)
「新たな未来を築く
ための大学教育の質的転換に向けて〜生
 涯学び続け, 主体的に考え
る力を育成する大学へ〜(答申)」
中央教育審議会.
文部科学省(2014)
「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校
 教育、
大学教育、
大学入学者選抜の一体的改革について(答申)」
中央教育審議
 会.
文部科学省(2016)
「幼稚園、
小学校、
中学校、
高等学校及び特別支援学校の学習
 指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」
中央教育審議会.
ラスムセン, R., 蓮沼孝&石原正雄(2016)
『戦略を形にする思考術: レゴ®シリアス
 プレイ®で組織はよみがえ
る』
徳間書店.
須田昂宏(2017)
「リア
クシ
ョ
ンペーパーの記述内容に基づく
学生の学びの可視化」
 
『日本教育工学会論文誌』
41(1), pp.13-28.
須藤順(2019)
「地域における起業家育成の新展開: 四万十町における起業家育成
 プログラムを事例に」
『高知大学学術研究報告』
68, pp.109-123.
須藤順
・
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「LEGO® SERIOUS PLAY®
(LSP)
メソッ
ドを用いたCreative
 Learning Spiralの展開の可能性」
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10, pp.71-78.
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 学研究家)』
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寺本直城(2020)
「経営組織と遊びの理論的研究」
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山内祐平(2019)
「教育工学とアクティブラーニング」
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Griffin, P., McGaw, B., Care, E. (2012). Assessment and Teaching of 21st Century
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益川弘如
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・
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学校、
地域社会に
 おける社会情動的スキルの育成』
ベネッセ教育総合研究所).

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