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S
14
癜井瑞暹
       G
           STUDY
           SESSION
           MOTOR
           LEARNING
           AND
           BRAIN
                     LAN                       13:00~
    知っおいるようで知らない「脳ず運動」の関係
1.運動制埡理論                  考えた理論で、感芚入力が運動       おいるずいうものです。䞊䜍は

                          出力をコントロヌルし、党おの       䞋䜍を抑制制埡し、これは発達
  運動制埡を理解するために
                          運動を「反射の総和」ずしおい       や成長ず共に起こるずしおいた
は、運動の本質や原因に぀いお            たす。圌の生きた時代はちょう       す。䞊䜍の障害で䞋䜍が優䜍ず
の抜象的抂念である理論や抂念
                          ど「電気」を利甚しお筋収瞮の       なるず原始反射や病的共同運動
的枠組みの理解が前提ずなり、
                          研究や脊髄反射の実隓が行われ       が出珟するずしおいたす。
                1)
その理論は耇数ありたす 。぀た                                  システム理論
                          おいたした。今ずなっおは吊定
り、運動を理解するのはそれだ
                          される事の倚い理論ですが、        Bernsteinベルンシュタむン
け倧倉ずいう事です。筋肉や神            MRIも筋電図もない時代に考え      が考えた理論で、運動は「個人
経だけではなく、抂念的な事も
                          だされた事を考慮するず、その       ず課題ず環境」の盞互䜜甚に
勉匷しないず駄目なのです。党
                          掞察力や芳察力は玠晎らしいず       よっお決たるずしおいたす。本圓
おの運動制埡理論を理解するの
                          蚀えたす。                はシェリングトンやゞャク゜ン
はずおも倧倉なので、ここでは
                            階局理論               ず䞀緒の1900幎代初頭に考えら
歎史的にみおも重芁で代衚的な            Jacksonゞャク゜ンが考えた   れた理論ですが、ロシア人の圌
3぀の理論を玹介したす。
                          理論で、運動制埡は䞋䜍脊        の論文が英語に翻蚳されお䞖界
  反射・反応理論
                          髄、䞭䜍脳幹、䞊䜍皮       的に広たるのは1967幎以降の事
Sherringtonシェリントンが
                          質の3局に階局的に組織化され      でした。


                          シグナル信号・信号機
 SIGNAL STUDY SESSION
                          この勉匷䌚に参加される方々ぞ、有意矩な情報を発信しお道暙のような
 IN 名叀屋垂䞭小䌁業新興䌚通階第䌚議宀   存圚でありたいずいう気持ちがこの名前に蟌められおいたす。



2012/5/13(日)10:00-16:00
Sherrington        Jackson           Bernstein




  運動制埡理論         反射・反応理論           階局理論              システム理論

            • 感芚からの入力が運動の出      • 䞭枢のプログラムが筋掻動 • システムの盞互䜜甚が課題
              力をコントロヌルする          パタヌンをコントロヌルす   を遂行する行為 をコント

  特城        • 運動は倚くの反射が耇合し
              た結果ずしお珟れる
            • 感芚は運動にずっお必芁䞍
                                  る
                                • 䞊から䞋に向かう組織
                                                 ロヌルする
                                               • 適応や予想のメカニズム
                                • 随意運動ず反射運動を区別 • 自由床を制限するために正
              可欠                  する             垞な戊略


                                          • 甚語やその定矩の統䞀がさ
            • 求心性入力を絶った動物で • 脊髄ネコでもトレッドミル れおいない
                             䞊では歩行運動が出珟する

 問題点
              も協調した運動ができる
                           • 発達が必ずしも段階的でな •
                                            運動に関する諞問題や運動
            • 開ルヌプ制埡が蚌明されお                  抑制の戊略性の基本的枠組
              いる             い
                                            みができおいない
            • 予枬やフィヌドフォワヌド • 類䌌した動䜜目的でありな • 神経解剖ずシステム理論ず
              制埡が可胜          がら筋掻動パタヌンは倧き
                                            の関連性が䞍明確
                             く異なる

                                                          〔文献1より改倉〕
   䞻流はシステム理論
                        叀兞的なバランス制埡理論             今日的課題指向理論
  科孊の発達ず共に様々な評䟡

 機噚が誕生し、反射・反応理論
 や階局理論だけでは説明が぀か
 ないず分かっおきたした。この

 ような単線的平面的アプロヌチ
 だけでなく、システム論を亀え

 た党䜓論的空間的アプロヌチが
 必芁だずされおいたす1)。                                            〔文献1より改倉〕




2.スキヌマ               たした。たた、運動野に占める割           運動野には耇数の筋収瞮パタヌ

                     合は異なる、぀たり手の領域は            ンずしおの「運動」が再珟され
 19䞖玀埌半に犬の倧脳皮質に
                     倧きく足の領域は小さいずいう            おおり、運動野の単䞀のニュヌ
電気刺激を加えるこずによっお       事も考えられおいたした。その            ロンは耇数の脊髄運動ニュヌロ
筋収瞮を誘発させる実隓が行わ
                     特城が図匏化されたものが「運            ンを支配し、基本的な運動パ
れたした。この頃、脳ず筋は察
                     動野のホムンクルス」です。しか           タヌンが運動野で組織化されお
に局圚しおいるず考えられおい
                     し珟圚では吊定されおいたす。            いる可胜性を瀺唆しおいたす1)。
たた、私達は同じ動䜜を反埩     スキヌマ説では、個別の運動プ
                                             Oh My God
しおも、それぞれの運動は埮劙     ログラムを吊定し、個々の運動
に異なりたす。さらに、錻で文     の結果ず目暙の䞀般化した抜象
字を曞く事もできたすし、指で     的な抂念が貯蔵されるずしおい

スキップする事もできたす。個別    たす。パラメヌタを調節する事
に察応する運動プログラムがあ     で倧きな文字も小さな文字も曞

るずするず膚倧な数になり、脳     けたすし、孊習の転移も説明で
の容量が䞍足しおしたいたす2)。   きたす。時代はスキヌマです。



3.感芚ず最適化           矢印の方が長く芋えたす。しか         次は色の錯芚です。チェック柄

                   し、この錯芚が起こらない人達         のように芋えお実はAずBは同じ
 我々の生きおいる䞖界ではス
                   がいたす。それは、生掻圢態が         色です。人は呚りの色を差異で
ピヌドが芁求されたす。ひずたび    比范的玠朎で、生掻圏内先進囜         認識したす。堎所や圢を考慮し
動き出した物䜓は慣性の法則に
                   のようなビルやその他の構造物         お、呚りの環境ず比范しお色を
埓っおなかなか止たりたせん。
                   がほずんどない堎所で暮らしお         芋たす。目の芋えなかった人
重力も我々を支配しおいたす。
                   いる民族の人達です3)。我々の生       が、手術により目が芋えたずし
50センチの高さから萜ずした物
                   掻はミュヌラヌ・リダヌ図圢の         お、この図を芋せおも錯芖は起
䜓は0.3秒で地面に到着したす。   ように盎線で構成されおいた          こらない可胜性がありたす。そ
人は効率よく感芚から運動を創
                   す。芖芚もそれに最適化し情報         れは脳が最適化を行っおいない
発する為に、感芚の取捚遞択を
                   を線集しおいるのです。            からです。
行っおいたす。それは無意識的
か぀埌倩的に習埗した物が倚い

かもしれたせん。ここでは2぀芖
芚に関する最適化を玹介したす。
矢印の図は有名な「ミュヌ

ラヌ・リダヌ図圢」です。巊の



4.随意運動             運動に関する情報を知芚した           倧脳基底栞

                   す。芖芚的な感芚情報に基づい         随意運動の空間的・時間的パ
 ここでは頭頂連合野・倧脳基
                   お倖郚の物䜓や自己の運動を知         タヌンの組み立おにおいお、運
底栞・補足運動野・運動前野に     芚する働きもありたす。぀たり         動の抑制制埡のメカニズムに関
぀いお簡単にたずめたす。
                   身䜓むメヌゞbody image)や空   わっおいたす。この制埡は、重
 頭頂連合野
                   間認知の䞭枢です1)。埌頭葉の芖       力䞋で姿勢を保持したり、前進
皮膚・関節・筋などからの感芚
                   芚野からの情報は頭頂連合野ず         的なパフォヌマンスを遂行する
情報に基づいお3次元の立䜓空間
                   偎頭連合野によっお「䜕が」          ずきなど、あらゆる随意運動の
における自己の身䜓の䜍眮や、     「どこに」あるのか認知したす。        成立に䞍可欠な条件です。
補足運動野                                觊芚を䞭心ずする䜓性感芚入力   しおおり、運動野よりも高次な

運動のプランやプログラムの䞭                         に深く関わっおいたす。ここが   運動䞭枢です。特に、倖的な芖
枢であり、特に時間的・空間的                         障害されおも、明らかな運動麻   芚情報に察応しおいたす。ここ
な手順の䜜成に関わっおいた                          痺は出珟したせんが、手掌が物   の障害は芳念倱行ずの関係が指

す。随意運動の遂行に際しお、補                        䜓に觊れるず反射的に握っお離   摘されおいたす。これは個々の
足運動野のニュヌロンは運動野                         せなくなる匷制把握珟象が起こ   筋の運動麻痺ではなく、課題遂

のニュヌロンに先行しお掻動し                         りたす。             行時の運動プログラムの障害で
たす。むしろ運動をむメヌゞする                         運動前野            あり、行為の遂行障害ず衚珟さ
だけでも掻動したす。特に、                          補足運動野ず同様に、運動のプ   れたす。

                                       ランやプログラムの䜜成に関䞎



                頭頂連合野                         偎頭連合野         前頭連合野
    物䜓の方向や䜍眮づけ                         物䜓の圢態や色          思考䞭枢




         倧脳基底栞                                                     小脳
  運動の抑制制埡                                   補足運動野          比范機胜・認知機胜
                                    䜓性感芚に察応・運動プランずプログラム




              芖床                                                   芖床
          䞭継                                運動前野               䞭継
                                    芖芚情報に察応・運動プランずプログラム




 1)吉尟雅春(線集)(2006) 暙準理孊療法
 å­Š 専門分野 運動療法孊 総論 第
 版.pp.80,PP.86, PP.58, PP.65, 医孊曞
 院,東京


 2)䞭村隆䞀,霋藀宏,長厎浩(2006) 基瀎                       運動野
 運動孊 第6版.pp.462-463, 医歯薬出版,
 東京                                  運動パタヌンの組織化ず脊髄ぞの経路
 3)久保田新,桐谷䜳恵,鎌倉やよい,江藀真
 简,岡西哲倫(2003) 医ず心を考える 臚
 床行動心理孊の基瀎-人はなぜ心を求め
                                                           〔文献1より改倉〕
 るか- 第3版.pp.59-60, äžžå–„,東京

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Signal Study Session Pages

  • 1. S 14 癜井瑞暹  G STUDY SESSION MOTOR LEARNING AND BRAIN LAN 13:00~ 知っおいるようで知らない「脳ず運動」の関係 1.運動制埡理論 考えた理論で、感芚入力が運動 おいるずいうものです。䞊䜍は 出力をコントロヌルし、党おの 䞋䜍を抑制制埡し、これは発達 運動制埡を理解するために 運動を「反射の総和」ずしおい や成長ず共に起こるずしおいた は、運動の本質や原因に぀いお たす。圌の生きた時代はちょう す。䞊䜍の障害で䞋䜍が優䜍ず の抜象的抂念である理論や抂念 ど「電気」を利甚しお筋収瞮の なるず原始反射や病的共同運動 的枠組みの理解が前提ずなり、 研究や脊髄反射の実隓が行われ が出珟するずしおいたす。 1) その理論は耇数ありたす 。぀た   システム理論 おいたした。今ずなっおは吊定 り、運動を理解するのはそれだ される事の倚い理論ですが、 Bernsteinベルンシュタむン け倧倉ずいう事です。筋肉や神 MRIも筋電図もない時代に考え が考えた理論で、運動は「個人 経だけではなく、抂念的な事も だされた事を考慮するず、その ず課題ず環境」の盞互䜜甚に 勉匷しないず駄目なのです。党 掞察力や芳察力は玠晎らしいず よっお決たるずしおいたす。本圓 おの運動制埡理論を理解するの 蚀えたす。 はシェリングトンやゞャク゜ン はずおも倧倉なので、ここでは 階局理論 ず䞀緒の1900幎代初頭に考えら 歎史的にみおも重芁で代衚的な Jacksonゞャク゜ンが考えた れた理論ですが、ロシア人の圌 3぀の理論を玹介したす。 理論で、運動制埡は䞋䜍脊 の論文が英語に翻蚳されお䞖界 反射・反応理論 髄、䞭䜍脳幹、䞊䜍皮 的に広たるのは1967幎以降の事 Sherringtonシェリントンが 質の3局に階局的に組織化され でした。 シグナル信号・信号機 SIGNAL STUDY SESSION この勉匷䌚に参加される方々ぞ、有意矩な情報を発信しお道暙のような IN 名叀屋垂䞭小䌁業新興䌚通階第䌚議宀 存圚でありたいずいう気持ちがこの名前に蟌められおいたす。 2012/5/13(日)10:00-16:00
  • 2. Sherrington Jackson Bernstein 運動制埡理論 反射・反応理論 階局理論 システム理論 • 感芚からの入力が運動の出 • 䞭枢のプログラムが筋掻動 • システムの盞互䜜甚が課題 力をコントロヌルする パタヌンをコントロヌルす を遂行する行為 をコント 特城 • 運動は倚くの反射が耇合し た結果ずしお珟れる • 感芚は運動にずっお必芁䞍 る • 䞊から䞋に向かう組織 ロヌルする • 適応や予想のメカニズム • 随意運動ず反射運動を区別 • 自由床を制限するために正 可欠 する 垞な戊略 • 甚語やその定矩の統䞀がさ • 求心性入力を絶った動物で • 脊髄ネコでもトレッドミル れおいない 䞊では歩行運動が出珟する 問題点 も協調した運動ができる • 発達が必ずしも段階的でな • 運動に関する諞問題や運動 • 開ルヌプ制埡が蚌明されお 抑制の戊略性の基本的枠組 いる い みができおいない • 予枬やフィヌドフォワヌド • 類䌌した動䜜目的でありな • 神経解剖ずシステム理論ず 制埡が可胜 がら筋掻動パタヌンは倧き の関連性が䞍明確 く異なる 〔文献1より改倉〕 䞻流はシステム理論 叀兞的なバランス制埡理論 今日的課題指向理論 科孊の発達ず共に様々な評䟡 機噚が誕生し、反射・反応理論 や階局理論だけでは説明が぀か ないず分かっおきたした。この ような単線的平面的アプロヌチ だけでなく、システム論を亀え た党䜓論的空間的アプロヌチが 必芁だずされおいたす1)。 〔文献1より改倉〕 2.スキヌマ たした。たた、運動野に占める割 運動野には耇数の筋収瞮パタヌ 合は異なる、぀たり手の領域は ンずしおの「運動」が再珟され 19䞖玀埌半に犬の倧脳皮質に 倧きく足の領域は小さいずいう おおり、運動野の単䞀のニュヌ 電気刺激を加えるこずによっお 事も考えられおいたした。その ロンは耇数の脊髄運動ニュヌロ 筋収瞮を誘発させる実隓が行わ 特城が図匏化されたものが「運 ンを支配し、基本的な運動パ れたした。この頃、脳ず筋は察 動野のホムンクルス」です。しか タヌンが運動野で組織化されお に局圚しおいるず考えられおい し珟圚では吊定されおいたす。 いる可胜性を瀺唆しおいたす1)。
  • 3. たた、私達は同じ動䜜を反埩 スキヌマ説では、個別の運動プ Oh My God しおも、それぞれの運動は埮劙 ログラムを吊定し、個々の運動 に異なりたす。さらに、錻で文 の結果ず目暙の䞀般化した抜象 字を曞く事もできたすし、指で 的な抂念が貯蔵されるずしおい スキップする事もできたす。個別 たす。パラメヌタを調節する事 に察応する運動プログラムがあ で倧きな文字も小さな文字も曞 るずするず膚倧な数になり、脳 けたすし、孊習の転移も説明で の容量が䞍足しおしたいたす2)。 きたす。時代はスキヌマです。 3.感芚ず最適化 矢印の方が長く芋えたす。しか 次は色の錯芚です。チェック柄 し、この錯芚が起こらない人達 のように芋えお実はAずBは同じ 我々の生きおいる䞖界ではス がいたす。それは、生掻圢態が 色です。人は呚りの色を差異で ピヌドが芁求されたす。ひずたび 比范的玠朎で、生掻圏内先進囜 認識したす。堎所や圢を考慮し 動き出した物䜓は慣性の法則に のようなビルやその他の構造物 お、呚りの環境ず比范しお色を 埓っおなかなか止たりたせん。 がほずんどない堎所で暮らしお 芋たす。目の芋えなかった人 重力も我々を支配しおいたす。 いる民族の人達です3)。我々の生 が、手術により目が芋えたずし 50センチの高さから萜ずした物 掻はミュヌラヌ・リダヌ図圢の お、この図を芋せおも錯芖は起 䜓は0.3秒で地面に到着したす。 ように盎線で構成されおいた こらない可胜性がありたす。そ 人は効率よく感芚から運動を創 す。芖芚もそれに最適化し情報 れは脳が最適化を行っおいない 発する為に、感芚の取捚遞択を を線集しおいるのです。 からです。 行っおいたす。それは無意識的 か぀埌倩的に習埗した物が倚い かもしれたせん。ここでは2぀芖 芚に関する最適化を玹介したす。 矢印の図は有名な「ミュヌ ラヌ・リダヌ図圢」です。巊の 4.随意運動 運動に関する情報を知芚した 倧脳基底栞 す。芖芚的な感芚情報に基づい 随意運動の空間的・時間的パ ここでは頭頂連合野・倧脳基 お倖郚の物䜓や自己の運動を知 タヌンの組み立おにおいお、運 底栞・補足運動野・運動前野に 芚する働きもありたす。぀たり 動の抑制制埡のメカニズムに関 ぀いお簡単にたずめたす。 身䜓むメヌゞbody image)や空 わっおいたす。この制埡は、重 頭頂連合野 間認知の䞭枢です1)。埌頭葉の芖 力䞋で姿勢を保持したり、前進 皮膚・関節・筋などからの感芚 芚野からの情報は頭頂連合野ず 的なパフォヌマンスを遂行する 情報に基づいお3次元の立䜓空間 偎頭連合野によっお「䜕が」 ずきなど、あらゆる随意運動の における自己の身䜓の䜍眮や、 「どこに」あるのか認知したす。 成立に䞍可欠な条件です。
  • 4. 補足運動野 觊芚を䞭心ずする䜓性感芚入力 しおおり、運動野よりも高次な 運動のプランやプログラムの䞭 に深く関わっおいたす。ここが 運動䞭枢です。特に、倖的な芖 枢であり、特に時間的・空間的 障害されおも、明らかな運動麻 芚情報に察応しおいたす。ここ な手順の䜜成に関わっおいた 痺は出珟したせんが、手掌が物 の障害は芳念倱行ずの関係が指 す。随意運動の遂行に際しお、補 䜓に觊れるず反射的に握っお離 摘されおいたす。これは個々の 足運動野のニュヌロンは運動野 せなくなる匷制把握珟象が起こ 筋の運動麻痺ではなく、課題遂 のニュヌロンに先行しお掻動し りたす。 行時の運動プログラムの障害で たす。むしろ運動をむメヌゞする 運動前野 あり、行為の遂行障害ず衚珟さ だけでも掻動したす。特に、 補足運動野ず同様に、運動のプ れたす。 ランやプログラムの䜜成に関䞎 頭頂連合野 偎頭連合野 前頭連合野 物䜓の方向や䜍眮づけ 物䜓の圢態や色 思考䞭枢 倧脳基底栞 小脳 運動の抑制制埡 補足運動野 比范機胜・認知機胜 䜓性感芚に察応・運動プランずプログラム 芖床 芖床 䞭継 運動前野 䞭継 芖芚情報に察応・運動プランずプログラム 1)吉尟雅春(線集)(2006) 暙準理孊療法 å­Š 専門分野 運動療法孊 総論 第 版.pp.80,PP.86, PP.58, PP.65, 医孊曞 院,東京 2)䞭村隆䞀,霋藀宏,長厎浩(2006) 基瀎 運動野 運動孊 第6版.pp.462-463, 医歯薬出版, 東京 運動パタヌンの組織化ず脊髄ぞの経路 3)久保田新,桐谷䜳恵,鎌倉やよい,江藀真 简,岡西哲倫(2003) 医ず心を考える 臚 床行動心理孊の基瀎-人はなぜ心を求め 〔文献1より改倉〕 るか- 第3版.pp.59-60, äžžå–„,東京