人工知能概論課題

1. アイAI
AIと雑談出来る日は来るのか？

2. 今、AIと本当に話せているのか？
❖ 昨今、IBMの「Watson」やAppleの「Siri」、Microsoft
の「Cortana」など人間と自然言語で会話が出来る人工
知能が注目を浴びている。だがそれらは人間の心を理
解してコミュニケーションを取っているのか？↓
❖ 否、これらは人間のように自ら思考してコミュニケーショ
ンを取っているわけではない。Appleの「Siri」を例に
取ってみると…

3. 話している相手はネットワーク越しのサーバー
❖ Siriは入力された音声をAppleのデータサーバーに送信、受け取っ
たサーバー側で入力された音声を解析する仕組みで動作する。そ
して、解析したデータを基にデータセンタではiPhoneに行わせる
「コマンド」を探す。例えば解析結果が「今日の天気は？」とい
う内容だったら「天気アプリで情報を取得して今日の天気を表示
する」というコマンドを実行する。
❖ このような仕組みなので、実際にSiriというAIが音声を聞いて自
分で思考して返事をしているわけではない。実際に思考しながら
会話出来るAIを作るのは容易ではない。

4. 人間は雑談をしたがる生き物だ
❖ 現状、AIが思考して人間の様に自然と会話をしているわけではな
い。だが現在よりももっと人間の思考に近づくためにはAIが〝雑
談力〝を覚える事が必要だ。
❖ 人間の会話は大半が雑談で占められている。明確な目的がある会
話は４割程度で残りの６割は謂わゆる〝雑談〝らしい。例え対象
が機械であっても当てはまる。人は人と会話する様にふるまって
しまう。
❖ 相手がシステムだと分かっていても雑談などを通じて〝人間関係
〝を作ろうとしてしまう。

5. ITサービスに於ける〝雑談〝の重要性
❖ 雑談には「信頼度醸成」「嗜好の獲得」「思考喚起」「承
認欲求の充足」などの効果があるらしい。特にユーザー
の嗜好を自然に把握出来る点は雑談ならではの強みだ。
❖ AIがこの〝雑談力〝を身に付ければ今よりも更にユー
ザーの嗜好や性格を自然に理解し、サービスを提案する
事が出来る様になり本当の意味でユーザーの性格や趣味
嗜好に合わせたシステムに近づく事が出来る。そして顧
客満足度の向上へと繋がる。

7. 人間と人工知能の雑談はなぜ難しいか？
❖ 明確な目的や答えがある「質問」への対応と、明確な
答えがない「雑談」への対応ではシステムが大きく異な
る。質問対応の場合、質問の意味を解析して１００種類
以上ある回答のタイプ（単語、定義、理由、連想、評判
など）から、最も確からしいものを見極め、Web上の膨
大な言葉から答えを見つけるという仕組みになる。

9. ❖ 一方、雑談には話題や回答に正解はない。人間の雑談の
テーマは何千とあり、一番多い雑談のテーマでも全体の
１%に満たないという。突然、旅行の話やラーメンの話を
振られても何らかの対応をしておく必要がある。ユーザー
がどんな発言をしたかよりも、その発言が生まれた背景
（文脈）や意図を掴む事が重要になってくる。雑談対話
のシステムを構築するにはとにかく数多くのパターン
（ルール）を学習させる方法や、Web上にあるデータから
会話を抽出する方法など様々なアプローチがあるが現時
点で良い〝雑談の応答〝を実現するのは難しいらしい。

11. まとめ
❖ AIという言葉から想像していた未来的なイメージとは
裏腹に、やはり機械を人間のように思考させコミュニケー
ションを図るというのは相当難しいのだと実感。
❖ AIが「自己学習」するようになって自律的にものを覚
えるようになったらこの状況は変えられるのだろうか？