SlideShare a Scribd company logo
1 of 150
Download to read offline
CS立体図による地形判読
戸田 堅一郎
所属:長野県林業総合センター育林部
連絡先:〒399-0711 塩尻市片丘5739
Tel : 0263-52-0600 Fax : 0263-51-1311
このファイルは、出典を表示いただければ自由にご使用いただ
いて構いません。
【 目 次 】
1.リモートセンシング・ICT
3. 他の解析との組合せ
平面曲率の標準偏差SHC図
干渉SAR解析
軽トラMMS
2.CS立体図
地形判読の基礎
CS立体図について
崩壊危険地形の判読
AIによる自動判読
活用事例
リモートセンシング・ICT
リモートセンシング とは
離れたところから非接触で調べる
( Remote Sensing )
どれくらい離れたところから調べるか?
人工衛星
航空機
ドローン
地上
高い低い
視点の高さ
プラットフォーム
数100km
~数1000km
数100m
数10m
森林内
センサーを乗せる乗り物のことを「プラットフォーム」と言います。プラッ
トフォームによって飛行高度が異なります。プラットフォームが異なっても、
非接触で計測するものは、すべてリモートセンシングです。
調査対象
・光学センサー
デジタルカメラ
近赤外線カメラ
・温度センサー
受動式センサー
どのようなセンサーを使って調べる
受動式センサーとは、太陽光の反射や物体自身が発する信号を計測するもの
です。いわゆるデジタルカメラや、赤外線カメラ温度センサーなどもこれに
当たります
・レーザースキャナー
・レーダー(SAR)
・ソナー
能動式センサー
どのようなセンサーを使って調べる
など
「能動式センサー」は、観測する側が何らかの信号を発して、その反射波を
計測します。レーザー光線を使うレーザースキャナー、電波を使うレーダー、
音波を使うソナーなどがあります。
目的に応じてプラットフォームとセンサーの
組合せを選択することが重要
プラットホーム センサー
受動式センサー
・光学センサー
デジタルカメラ
近赤外線カメラ
・温度センサー
・レーザースキャナー
・レーダー(SAR)
・ソナー
能動式センサー
✖
人工衛星
航空機
ドローン
地上
【プラットフォーム】
対象とする森林の面積や計測したい情報など、調査の目的に応じてプラット
フォームとセンサーの組み合わせを選択することが重要になります。
リモートセンシング
・ICTの技術体系
【地形判読の基礎】
計測技術
人工衛星
航空機
ドローン
地上 ・スマートフォン
解析ソフト
現場活用技術解析技術
共有 ・オープンソースGIS
・WebGIS
収集
・GNSS(GPS)
受動式センサー
能動式センサー
【センサー】
【プラットフォーム】
✖
近年発達が目覚ましいリモートセンシング・ICTの技術体系をまとめると、
3分野に大別することができます。
計測技術
人工衛星
航空機
ドローン
地上 ・スマートフォン
解析ソフト
現場活用技術解析技術
共有 ・オープンソースGIS
・WebGIS
収集
・GNSS(GPS)
受動式センサー
能動式センサー
【センサー】
【プラットフォーム】
✖
「計測技術」の進歩により、様々なデータを大量かつ安価に入手できるよう
になりました。
計測技術
人工衛星
航空機
ドローン
地上 ・スマートフォン
解析ソフト
現場活用技術解析技術
共有 ・オープンソースGIS
・WebGIS
収集
・GNSS(GPS)
受動式センサー
能動式センサー
【センサー】
【プラットフォーム】
✖
コンピューターの高速化、低価格化に加えて、解析ソフトの開発により、
簡単に大量のデータを解析することができるようになりました。
計測技術
人工衛星
航空機
ドローン
地上 ・スマートフォン
解析ソフト
現場活用技術解析技術
共有 ・オープンソースGIS
・WebGIS
収集
・GNSS(GPS)
受動式センサー
能動式センサー
【センサー】
【プラットフォーム】
✖
インターネットを使ってデータを共有したり、現地で集めたデータを再度収
集して、大量のデータを解析するという流れができてきました。
計測技術
人工衛星
航空機
ドローン
地上 ・スマートフォン
解析ソフト
現場活用技術解析技術
共有 ・オープンソースGIS
・WebGIS
収集
・GNSS(GPS)
受動式センサー
能動式センサー
【センサー】
【プラットフォーム】
✖
リモートセンシング・ICTの技術体系
ポイント
・ ICTとは、
Information and Communication Technology
・ 「計測」 「解析」 「現場活用」に大別
・ 精度の高い情報を大量に作成し共有する
さらに、現場で集めた情報をさらに解析する
・リモートセンシングとは、
離れたところから非接触で調べる
CS立体図
【微地形を見える化】
地形判読の基礎
・水の動き
・土砂の移動
・地殻変動
・火山活動
その場所で過去に発生した現象
これらの現象(=災害)は、
同じ場所で繰り返し発生する可能性が高い
地形判読から将来を予測し、適切な対策をする
なぜ「地形」ができたのか?
などの痕跡
長さや面積、それらの比など、定
量化できる形態要素
地形図から読み取ることができる情報
地形量・・・
例) 標高、傾斜、曲率、面積、体積、方位、起伏量 など
特定の成因によって形成された
特定の形態的特徴をもつ地形
の部分
地形種・・・
例) 扇状地、崖錐、地すべり、0次谷など
① 標高
532.1m 1129.3mEL=450m EL=1000m
(国土地理院数値地図)
等高線から、簡単に標高を読み取ることができます。標高は気温との関係が
深く、動植物の生息域にも影響します。
② 傾斜
等高線間隔が狭い等高線間隔が広い
(国土地理院数値地図)
等高線の間隔から傾斜を読み取ることができます。急傾斜地では、崩壊発生
頻度が高く、路網開設コストがかかるなど
③-1 曲率・・尾根、谷 (平面曲率)
(国土地理院数値地図)
等高線の曲がり具合(曲率)から地形の凹凸(尾根、谷)を読み取ることが
できます。尾根は土壌が乾燥しやすく、谷は湿潤になりやすいです。また、
地震による崩壊は尾根で発生しやすく、豪雨による崩壊は谷で発生しやすい。
③-2 曲率・・遷急線、遷緩線(縦断曲率)
A B
A
B
(国土地理院数値地図)
急
緩
緩
遷急線(点) 遷緩線(点)
傾斜の変化のことを、縦断曲率といいます。傾斜の変化する場所を、遷急線
(点)、遷緩線(点)といい、山腹崩壊の発生しやすい場所でもあります。
・地すべり
・深層崩壊跡
・沖積錐(扇状地)
・河道閉塞
・渓岸侵食
・表面侵食
・表層崩壊
右図に含まれる地形種
特定の成因によってできた、地形の区分を「地形種」といいます。地形種を
判読するには、標高、傾斜、曲率等の地形量から、頭の中で地形立体イメー
ジをつくり、そこから地形の形と性質を「解釈」します。
・地すべり
・深層崩壊跡
・沖積錐(扇状地)
・河道閉塞
・渓岸侵食
・表面侵食
・表層崩壊
右図に含まれる地形種 地すべり
深層崩壊跡
沖積錐(扇状地)
表面侵食 崩壊地
熟練の判読者であれば、等高線から地すべり、沖積錐、表面侵食の深層崩壊
跡地形などを読み取ることができます。治山事業や林道の開設、森林の伐採
などを行う際には、これらの地形種を読み取ることが重要になります。
地形種を正しく解釈するためには
形・・・どのような形か?
材料・・・地質、粒径、風化度 など
営力・・・重力、風、水、火山活動 など
時間・・・営力が加わった時間、回数
判読者の推測が必要
・判読者によって結果が異なる。
・初心者には難しい。
地形量が同じであっても、
地形種によって性質が異なる
地形種とは、
特定の成因によって形成された
特定の形態的特徴をもつ地形の部分
例えば、同じ傾斜が30度の斜面でも、地すべり地内と、そうでない場所で
は全く性質が異なります。地形量とともに地形種の判読を行うことは、その
場所の特性を把握するためにとても大切な作業といえます。
・地形は過去の大災害の痕跡、地形を知り将来の
災害を予測し、適切な対策を行う
・地形から判読できる情報には「地形量」と「地形種」
・地形量の代表は「標高」「傾斜」「曲率」
・地形種の判読には、技術と経験が必要
ポイント
CS立体図について
地形判読を容易にするために
CS立体図 を開発
形だけから地形種の判読は、
・判読者によって結果が異なる
・初心者には難しい
地形図から判読できる 3つの地形量
② 傾斜 ③ 凹凸(曲率)
急:
等高線間隔が狭い
緩:
等高線間隔が広い
(遷急線、遷緩線)
(尾根、谷)
(緩)
(急)
① 標高
平面曲率
縦断曲率
② 傾斜
【Slope】
③ 曲率
【Curvature】
3つの地形量を異なる色調で彩色して透過処理すると
・視覚情報から直感的に情報を認識可能
・異なる情報を同時に認識可能
・等高線では表現が困難な情報も認識可能
+ +
① 標高
【Elevation】
「標高」「傾斜」「曲率」の3つの情報に色を付け、
重ねて透過処理することで立体表現した図法
CS立体図とは
「CS」とは、曲率(Curvature)と傾斜(Slope)の頭文字
傾斜
傾斜
曲率
曲率
標高
2012年に長野県林業総合センターで考案
従来の地形図
(森林基本図)
深層崩壊跡
崩壊地
沖積錐
地すべり
従来の等高線による地形図は、地形判読に経験と技術が必要でした。
CS立体図を使った地形判読
深層崩壊跡
崩壊地
沖積錐
地すべり
CS立体図を使うと、地すべり、沖積錐、湧水、断層など、これまでは判読
が難しかった、様々な地形種の判読が容易になります。
Google earth による3D表示も可能
地すべり
深層崩壊跡
崩壊地 GIS等でKMZ形式に変換沖積錐
GoogleEarth等を使って3D表示すると、さらに地形判読が行いやすくなり
ます。
長野県のCS立体図はG空間情報センターから公開中
① インターネットで、「G空間情報センター」と検索
② サイト内で、「CS立体図」と検索
https://www.geospatial.jp/gp_front/
G空間情報センターとは、地理空間情報活用推進基本計画(H24年3月 閣議
決定)に基づき、産官学の様々な機関が保有する地理空間情報を円滑に流通
し社会的な価値を生み出すことを支援する、一般社団法人社会基盤情報流通
推進協議会が運用する機関です。
全国(10mメッシュ)
長野県
完成したCS立体図はG空間情報センターから公開中
岐阜県 静岡県
兵庫県
長野県の他にも、岐阜県、静岡県、兵庫県、全国(10mメッシュ)等が整備されG空間
情報センター(https://www.geospatial.jp/gp_front/)から公開されています
宮崎県のwebサイト「ひなたGIS」のご紹介
図法考案
長野県
CSMapMaker作成
森林総研
図化
静岡県
WebGIS公開
宮崎県
オープン
https://hgis.pref.miyazaki.lg.jp/hinata/
宮崎県の「ひなたGIS」では、CS立体図の他にも、空中写真や地質図など様々なデー
タが登録させており、重ねて表示することができます
Leafletを使ったCS立体図作成表示ツール
https://frogcat.github.io/csmap-gl/mapbox.html#13/21.3014/202.2268
(ハワイ州ホノルル)
(インディゴ(株)松澤有三氏)
インディゴ(株)松澤有三氏が作成したWebサイトでは、DEMから瞬時にCS立体図
化して、世界中の地形を見ることができます
CS立体図の作成方法
0.5m
航空レーザ測量による細密なDEM (数値標高モデル)
航空レーザ測量
樹木下の微地形を計測可能
0.5m
航空レーザ測量では、樹木下の地形や、樹高等を広範囲かつ正確に計測する
ことができます。長野県では、H26年(一部H27)に県内の民有林全域
の航空レーザ測(50cmメッシュ)を実施しました。
航空レーザ測量ポータルサイト https://www.sokugikyo.or.jp/laser/portal/kml/area:5
近年、国や地方自治体の発注により、全国各地で航空レーザー測量の実施が
進められています。測量実施済みのエリアについては、日本測量技術協会の
「航空レーザ測量データポータルサイト」で確認することができます。
【 解 説 】
※1) 数値標高データの入手
・航空LiDARの有無は、「航空レーザ測量デー
タポータルサイト」等で確認。測量発注者に申請
すれば、多くの場合は入手可能。
(LAS,xyz,LEM形式等)
・国土地理院Webサイトから、5mメッシュ、10m
メッシュデータをダウンロード可能。
(LEM形式等)
CS立体図作製の流れ図
※2) ファイル形式変換
・入手できる数値標高データの多くはLAS形
式,xyz形式,LEM形式などで、QISでは直接解
析できない。TIFF等のラスタ形式に変換する必
要がある。
※3) 平滑化処理
・曲率計算を行う前に、平滑化処理を行う。
Gaussian filterを使用すると、滑らかな平滑化が
可能。σ=standard deviation(標準偏差)のパラ
メータを調整することで、平滑化の強度を変える
ことができる。小地形を強調したい場合はσを小
さい値に、大地形を強調したい場合はσを大き
い値にする。
※4) 曲率計算
・通常はGeneral curvatureを使用。Plan
curvatureを使用すると、水による侵食を強調し
た図になる。Profile curvatureを使用すると、ク
ラックや道路などが強調される。
※5) 配色・透過処理
・デフォルトは左記設定。用途や、判読したい地
形規模に応じて、色調や透過率を調整する。
曲率レイヤ
CS立体図
傾斜レイヤ
曲率(赤-黄-青)
50%
傾斜(白-黒)
50%
標高(白-黒)
0%
曲率(白-紺)
50%
傾斜(白-茶)
50%
DEM(TIFF形式等)
傾斜角計算
平滑化処理
曲率計算
配色・透過処理
標高レイヤ
数値標高データ入手
(LAS,xyz,LEM形式)
ファイル形式変換
※1)
※2)
※3)
※4)
※5)
CS立体図の作成方法は公開しています。ArcGISやQGISを使った自動作成
ツールも開発されているため、誰でも作成することができます。
自動作成ツールを無料配布
(誰でも作成可能)
QGIS版
ArcGIS版
(ミエルネ 朝日孝輔氏)
(森林総合研究所 大丸裕武氏)
ArcGISやQGISを使ってCS立体図を自動作成するツールが公開されていま
す。両ツールとも、1mメッシュDEMからの作成を標準としています。
LEM形式の標高データ
しかし、従来のCS立体図の作成工程において、もっとも労力を要するのが、
LEM形式などのテキストで書かれた標高データを、GeoTIFFなどの画像ファ
イルに変換する作業でした。GeoTIFF形式に変換した標高データは、ファイ
ルサイズも小さく、QGISやArcGISにドラック&ドロップで使用することが
できるので、非常に扱いやすいです。
GeoTIFF形式
標高データ(LEM形式)の変換
共同研究機関であるPacific Spatial Solutions (株)では、LEM形式の標高
データからGeoTIFF形式に変換し、CS立体図を自動作成するワークスペー
スを開発しました。複数ファイルの指定も可能で、約1日で長野県全県の
データ処理が完了しました。
上記のURLからWebサイト上で変換することができます。
FMEを使用したCS立体図自動作成ワークスペースを開発
ここへLEMファイルとヘッダー
ファイルをドラック&ドロップ
するだけ
https://toki-pss.fmecloud.com/fmeserver/apps/prism-lem-to-dem-and-csmap
LEMファイルからGeoTIFF_DEM
とCS立体図を自動作成するWebサ
イトを公開しています。
デモサイトのため、一度に変換で
きるファイル数は10個までです。
このWebサイトは予告なく変更、
削除する可能性があります。
(作成:Pacific Spatial Solutions)
FMEの機能でタイル形式に変換して、ブラウザで表示することも可能です。
タイル形式にしてブラウザで表示
http://fmeserver.jp/prism/csmaps/nagano-1m.html
こちらのURLからテスト用Web
サイトをご覧いただけます
(作成:Pacific Spatial Solutions)
長野県CS立体図
森林総合研究所 大丸裕武氏が作成した愛媛県のCS立体図のテストサイト
です。地質図や地滑り分布図と重ねて表示することができます。
タイル形式にしてブラウザで表示
https://storage.googleapis.com/prism-drr/shared/ehime_wms.html
こちらのURLからテスト用Web
サイトをご覧いただけます
(作成:森林総合研究所 大丸裕武氏)
愛媛県のCS立体図テストサイト
DEMをオープンデータにすることで、様々な活用の道が広がります。
・CS立体図は「標高」「傾斜」「曲率」の合成
→だから、地形判読に適する
ポイント
・CS立体図は「地形種」の判読を容易にする
・CS立体図はG空間情報センターからダウンロード
・全国10m、長野県、岐阜県、静岡県、兵庫県等は整
備済み
・自動作成ツール各種も配布中
【CS立体図について】
・オープンデータ化することで、様々な活用の道が広がります。
CS立体図を用いた
崩壊危険地形の判読
【地形判読】
CS立体図による基本的な地形表現
1.尾根(凸地)は赤、谷(凹地)は青
2.急傾斜地は暗、緩傾斜地は明
森林基本図 CS立体図
【地形判読】
【地形判読】
0次谷(侵食前線)
・1次谷流域より1オーダー
下の流域
・表層崩壊の発生源
0次谷(ぜろじたに、zero-order basin)とは、塚本良則によって定義され
た流域の呼称。1次谷(1次谷流域)より1オーダー下の流域をさす。
湧 水
【地形判読】
1次谷
湧水
0次谷
水により侵食が進んだ沢(1次谷)は濃い青、0次谷は薄い青で表現される
【地形判読】
0次谷の判読
【地形判読】
0次谷の判読
水により侵食が進んだ沢(1次谷)は濃い青、0次谷は薄い青で表現される
【地形判読】
0次谷の判読
例えば、0次谷に路網開設を行い、十分な横断排水を設けずに、路面水を集
中させると、侵食スピードが速くなり将来的に路体を崩壊させる恐れがある。
横断排水施設は、一定間隔ではなく元の0次谷水系毎に設置すべき。
地層界からの湧水
【地形判読】
堆積岩や火山岩(溶岩)などの積層構造のある地質では、特定の遮水層から
湧水がみられる。
場所:広島県安部山
地質:花崗岩と変成岩の境界付近
確認方法:現地調査
事例1
【地形判読】
地層界からの湧水の判読
湧水が場所では濃い青の円形、その下部に薄い青で水が流れた跡がみられる。
場所:長野県岡谷市
地質:第3紀層 砂岩・泥岩
(接触変成を受ける)
確認方法:現地調査
事例2
【地形判読】
地層界からの湧水の判読
地層境界に沿って線上に並んでいるのも特徴。晴天時の調査では湧水がなく
ても、降雨後や融雪期にだけ湧水が出ることもあるので注意が必要。
表層崩壊
森林の根系分布範囲か、それよりやや深い程度の表層の風化層が崩れる。
山腹の凹型斜面(0次谷)の勾配変化点に集中する。
伐採跡地(裸地、幼齢林)で多発。
【地形判読】
深層崩壊
表層土
基盤岩
表層土
基盤岩
(林野庁Webサイトより)
表層崩壊
2009年(災害前) 2012年(災害後)
【地形判読】
表層崩壊 (茅野市北山地区:平成24年7月発生)
2012年に長野県茅野市で発生した表層崩壊の事例。災害前後のCS立体図を
比較すると、崩壊箇所が明らか。図中に160か所の崩壊地あり。
2012年(災害後)
現地の状況
【地形判読】
カラマツ林
広葉樹林
崩壊は、針葉樹(カラマツ)林でも広葉樹林でも発生していた。
2012年(災害後)
(DEM提供:長野県諏訪地方事務所林務課)
崩壊地の拡大図
【地形判読】
崩壊箇所を拡大すると、馬蹄形または半円状のくぼ地が明瞭にみられる。
2012年(災害後)2009年(災害前)
【地形判読】
同じ図郭で崩壊前のCS立体図と比較すると、崩壊箇所は以前から浅い凹地
形になっている。同じ場所で、繰り返し崩壊を繰り返している。等高線から
は判読が難しくても、CS立体図からは崩壊危険地を判読することが可能。
((独) 防災科学技術研究所 Webサイトより)
地すべり地形・深層崩壊
地すべり:斜面の一部あるいは全部が重
力によって斜面下方に(ゆっくりと)移動
する現象
深層崩壊:豪雨等が誘因になり基盤岩
から崩壊
((独) 防災科学技術研究所 Webサイトより)
【地形判読】
CS立体図
地すべり
深層崩壊跡
地すべり地形、深層崩壊跡地形などの判読が容易
【地形判読】
滑落崖
平坦地
押し出し
Google earth を利用した立体表示
【地形判読】
GoogleEarth等を使って3D表示することで、模式図と同じように、頭部
の滑落崖、その下の平坦地形、さらにその下部では押し出し地形があると
いう特徴が明確に見て取れます。
土石流
崩壊
崩壊
崩壊した土砂が
・水等と混ざり
・水等が滑材になって
・長距離を流下
(林野庁Webサイトより)
【地形判読】
土石流とは、崩壊した土砂が水等と混ざり、それが潤滑材になって、長距
離を一気に流下する現象です。
木曽川
国道19号
JR南木曽駅
土石流
【地形判読】
(南木曽町:平成26年度豪雨被災地)
木曽川
国道19号
JR南木曽駅
【地形判読】
土石流 (南木曽町:平成26年度豪雨被災地)
木曽川
JR南木曽
駅
扇状地
(沖積錐)
崩積土
崩積土
扇状地
(沖積錐)
扇状地
(沖積錐)
拡大図
黄色の破線は、過去の土石流によって堆積したと思われる土砂です(沖積
錐)。この地域では、周辺の渓流の出口にも沖積錐があり、遥か昔から繰
り返し土石流災害が発生していたと考えられます。
発生機構の模式図
H26南木曽町災害
土石流発生渓流の中流域の様子。厚く堆積した石礫が豪雨により洗堀され、
下流に流下した。
土石流危険渓流の見分け方
・急傾斜で河床堆積物 ・下方に扇状地がある谷
【地形判読】
中流域(急傾斜)に河床堆積物がある渓流と、出口に沖積錐がある渓流は
土石流の発生に注意が必要。豪雨時は沖積錐の外に避難。
リニアメント (断層)
【地形判読】
直線状の地形
リニアメント 【地形判読】
直線状の地形のことをリニアメントといいます。その多くは、断層や地質
境界が原因です。
リニアメント 【地形判読】
等高線に直行しない凹地形は、何らかの地質構造が原因して発達した可能
性あり
リニアメント 【地形判読】
拡大すると、リニアメントと作業道が交わる場所で崩壊が発生している。
湧水もあり修復は困難。
地質境界
【地形判読】
松本市薄川
(右岸)
(左岸)
河川の右岸(北東側)と左岸(南西側)で地形が異なる
・谷密度が低い
・谷が深い
緩傾斜
・谷密度が高い
・谷埋め土砂
・谷地田
(右岸)
(左岸)
N2pf 珪長質岩
N2va 安山岩質岩
d 崩壊堆積物
N2pi 中性岩
a 河成堆積物
d4 崩壊堆積物
0 500 1,000250 m
溶岩・火砕岩
花崗岩・花崗閃緑岩
「長野県デジタル地質図2015」 長野県地質図活用普及事業研究会編著
右岸(安山岩)と左岸(花崗岩)で地質が異なるため、地形も異なる
・安山岩
・急傾斜
・地すべり、大規模崩壊
堆積物
・花崗岩
・やや緩傾斜
・表層崩壊多発
CS立体図による危険地形判読
ポイント
・0次谷
・湧水
・表層崩壊
・深層崩壊
・土石流
・リニアメント
・地質境界
【地形判読】
AIによる崩壊危険判読
【地形判読の自動化】
【研究/AI地形判読】
2012年(災害後)2009年(災害前)
【研究/AI地形判読】
表層崩壊発生個所では発災前から浅い凹地形をしていた。同じ場所で繰り
返し崩壊が発生しているため、地形判読から崩壊危険地をピンポイントで
予測可能。
崩壊地教師データの作成 (H30成果)
崩壊跡地形の抽出ルール
(1)植生高が低い
DSM-DEMが周辺より低い
(2)凹地形の上部にポイントを打点
(3)CS立体図からの目視判読により
ポリゴンを作成
目視判読により、AI学習用の教師データを作成
長野県松本地区東部
0 10 205
km
16,892箇所
判読条件
・植生高が低い
(DCHM=DSM-DEMから)
【教師データ】
・崩壊跡(凹地形)
【AI学習】
Mask R-CNN
(ノーザンシステムサービス)
CS立体図
(解析:ノーザンシステムサービス)
AIによる抽出 教師データ
人間による目視判読
・植生高低い
・明瞭な凹地形
CS立体図から自動判読
【研究/AI地形判読】
AIによる自動解析でも、人間の目視判読と同じ場所を抽出
CS立体図 AIによる抽出 教師データ
人間による目視判読
・植生高低い
・明瞭な凹地形
CS立体図から自動判読
【研究/AI地形判読】
(解析:ノーザンシステムサービス)
人間の目視判読で見落とした場所も検出。
CS立体図 AIによる抽出 教師データ
人間による目視判読
・植生高低い
・明瞭な凹地形
CS立体図から自動判読
【研究/AI地形判読】
人間の目視判読と異なるが、崩壊危険地形を検出しており、ダブルチェックになる。
CS立体図 AIによる抽出 教師データ
人間による目視判読
・植生高低い
・明瞭な凹地形
CS立体図から自動判読
【研究/AI地形判読】
道路などの人口改変地形は検出しない。
(解析:ノーザンシステムサービス)
CS立体図(岐阜県)
教師データとして路網を学習させた場合は、林道や地図に載っていない作業
道などの線形を自動抽出しベクトルデータにすることも可能。
AI解析による森林路網の自動抽出
とベクトルデータ化
AI解析による森林路網線形の自動判読
AI
CS立体図の活用事例
(地域防災)
【活用事例】
地域住民が主体の防災マップづくりでの活用事例。
【活用事例】
(長野県飯田市)
【活用事例】
少人数のグループに分かれて、災害履歴などを付箋に書き込み、CS立体図上に貼っ
ていきます
【活用事例】
グループごとに危険個所の発表を行います。この時点で、参加者は地域の危険情報を
共有することができます。 (どこが危ないか?どこへ逃げるか?いつ逃げるか?)
付箋に情報を書き込み貼り付ける
【活用事例】
【活用事例】
資料提供:
飯田市
空中写真に情報を書き込みハザードマップを完成させる。 → 各戸に配布。
新たなハザードマップには、従来の危険地情報に加えて、住民からの情報、地形解析
結果、地すべり分布、法的指定、避難方法、経路などを記載する。
地域住民によるハザードマップの作成
崩壊危険地の見回りに活用
スマートフォンの活用
作成したハザードマップを持って
住民が危険個所を点検
【活用事例】
諏訪市神宮寺地区で作製したハザードマップ
スマートフォンの地図アプリに
CS立体図を入れて、GPSで
ナビゲーションすることで効率
的に森林調査が可能
(長野県諏訪市)
作成したハザードマップをもって、住民が自ら危険地を点検する。その際、スマートフォン
の地図アプリを利用すると効率的
災害対応時の活用事例
災害調査時の活用【活用事例】
スマホ地図アプリ
2019.10.21
台風19号被害調査 (川上村)
【活用事例】
スマホアプリ(AvenzaMaps)ではGPSログや写真撮影位置を記録可能
治山事業計画書 (添付資料)【活用事例】 【活用事例】
谷止め工2基
保全対象
保養施設(体育館)
谷止め工1基
山腹工
谷止め工1基
迅速な事業計画書の作成。長野県では全ての治山計画書にCS立体図を添付。
ポイント
・ 「地形」=「過去の災害履歴」
・ 地形判読を容易にするCS立体図
・ 地形判読が地域とのコミュニケーションツール
・ スマホアプリで図面と現場をつなぐ
現在開発中の技術紹介
平面曲率の標準偏差
SHC図
【崩壊危険度を数値化】
【研究/SHC】
0 500 1,000250 m
傾斜50m(度)
<セル値>
0 - 20
20.00000001 - 30
30.00000001 - 35
35.00000001 - 88.23075867
CS立体図
平均傾斜
傾斜が急
崩壊密度が高い
(松本市薄川)
傾斜が急
崩壊密度が低い
傾斜は緩い
崩壊密度が高い
【研究/SHC】
平面曲率の標準偏差
・同じ傾斜でも、谷が多く、入り組んだ地形では崩壊が発生し
やすい。(過去の崩壊履歴が多い)
・一定面積(ex.半径100m円内)における平面曲率の標準偏差を計
算すると、地形の入り組みの度合いを表現できる。
斜面形状 谷型斜面 直線斜面 尾根型斜面 波型斜面
模式図
傾斜 同 じ
平面曲率 - 0 + -+-+-
SHC
(平面曲率の標準偏差)
小 小 小 大
(SHC : Standard deviation of Horizontal Curvature)
【研究/SHC】
近年の崩壊履歴と踏査による
湧水確認位置をマッピング
CS立体図 傾斜 SHC
10°以下
10°~20°以下
20°~30°以下
30°~40°以下
40°~
0.5以下
0.5~0.6以下
0.6~0.7以下
0.7~0.8以下
0.8~0.9以下
0.9~
〇解析事例1 (京都市清水:堆積岩)
×
近年の放棄履歴
踏査時に湧水あり
踏査時に湧水なし
傾斜との明確な関係性は見
られない
(むしろ、急傾斜地には崩
壊履歴、湧水が少ない)
SHCが高い場所に、崩壊履歴、
湧水が集中
【研究/SHC】
(京都府清水)
調査地の地質構造(推定)
降雨
浸透
湧水・崩壊
地中に浸透した水が特定の不透水層から湧出し、それより下流で
は侵食が激しい
砂岩
泥岩
【研究/SHC】
CS立体図にSHCを重ねて表示
〇解析事例2 (滋賀県田上:花崗岩)
凡例
2018-3-6 選択
STDR100_CUVH
値
高 : 0.915444
低 : 0.674314
SHC
高い
低い
卍
不動寺
SHCが高い場所の分布に偏りがある
【研究/SHC】
〇解析事例2 (滋賀県田上:花崗岩)
小流域において湧水地点で電位電導度(EC)を計測
凡例
2018-3-6 選択
STDR100_CUVH
値
高 : 0.915444
低 : 0.674314
SHC
高い
湧水調査
小流域
低い
EC(μS/cm)
水系線
30.0以下
30.0 ~35.0以下
35.0 ~40.0以下
40.0 ~
凡例
2018-3-6 選択
EC
25.800000 - 30.000000
30.000001 - 35.000000
35.000001 - 40.000000
40.000001 - 48.500000
水系線 選択
STDR100_CUVH
値
高 : 0.915444
低 : 0.674314
SHCが高い場所ではECも高い傾向がある
HORIBA ES-51
〇解析事例2 (滋賀県田上:花崗岩)
・SHCとECに正の相関がある
y = 63.697x - 16.949
R² = 0.2981
0
20
40
60
0.60 0.70 0.80 0.90 1.00 1.10 1.20
EC(μS/cm)
SHC
・SHCが高い場所は風化が進んでいる可能性がある
【研究/SHC】
調査地の地質構造(推定)
深層風化
降雨
深層風化
湧水・崩壊
地下水浸透 EC値高
侵食 SHC値高
【研究/SHC】
〇解析事例3 (和歌山県有田川町:堆積岩)
CS立体図
【研究/SHC】
CS立体図にSHCを重ねて表示
〇解析事例3 (和歌山県有田川町:堆積岩) 【研究/SHC】
2018.7.5 現地調査
〇解析事例3 (和歌山県有田川町:堆積岩) 【研究/SHC】
2018.7.5 現地調査
〇解析事例3 (和歌山県有田川町:堆積岩)
作業道下方か
ら湧水あり
切土法面から
湧水あり
切土法面からの湧水
土砂崩落
土砂崩落
【研究/SHC】
ポイント
・ SHCは地形の複雑さを定量化する新たな地形指標
・ SHCが高い場所では、崩壊や湧水の発生頻度が高い
干渉SAR解析
【他の技術の組み合わせ】
【事例紹介/干渉SAR】
干渉SARとは
2時期のレーダーデータを解析し、地盤の変動を
数センチ単位で計測することが可能な技術。
(国土地理院HP;http://www.gsi.go.jp/uchusokuchi/sar_mechanism)
【事例紹介/飯山市】
2016/8/16-2017/6/6
電波照射方向
(右向き)
衛星進行方向
(南行)
干渉SAR
長所:現在の微細な変動を計測できる
短所:絶対値は不正確
ノイズが多い(大気、地形、植生等の影響)
【事例紹介/干渉SAR】
2016/8/16-2017/6/6
電波照射方向
(右向き)
衛星進行方向
(南行)
CS立体図
現在滑動している危険な地滑りを抽出可能
【事例紹介/干渉SAR】
干渉SAR
長所:地形判読が容易
短所:現在滑動しているかは不明
長所:現在の変動を計測できる
短所:絶対値は不正確
ノイズが多い
CS立体図と重ねて表示することにより、滑動している
危険な地すべり地を抽出することができる
(長野県大鹿村)
【事例紹介/干渉SAR】
衛星に近づく 衛星から遠ざかる
-59mm 59mm
-π π
0
地表面変動の
可能性がある範囲
地理院地図 CS立体図
2016/8/16-2018/8/14
電波照射方向
(右向き)
衛星進行方向
(南行)
2016/8/16-2017/6/6
電波照射方向
(右向き)
衛星進行方向
(南行)
高山村笠ヶ岳
県庁治山係の発注により、平成30年度から全県規模で
干渉SAR解析を実施中 (140カ所を検出)
【事例紹介/干渉SAR】
現地調査
干渉SAR解析で抽出された、地すべり危険地を
現地調査し、地形の変状などを確認
【事例紹介/干渉SAR】
現地確認は絶対に必要! (長野県飯田市)
【事例紹介/干渉SAR】
ポイント
・ 干渉SARとCS立体図の組み合わせで
活動している危険な地すべりを抽出
・ 現地調査で変状の確認も重要
軽トラMMS
(モービル マッピング システム)
【研究/軽トラMMS】
【他の技術の組み合わせ】
MMS(Mobil Mapping System)
名称 Asahi GT-4
ベース車両 トヨタ エスティマハイブリッド
【MX-8】GNSS/IMU 【GPS】 Nikon Trimble製
【IMU】 APPLANIX製
POS/LV520
【MX-8】レーザ RIEGL製 VQ-450
110万発/秒 測定距離:最大800m(300~800m)
【MX-8】CCDカメラ
(レーザ色付け用)
Grashopper
【MX-8】全方位カメラ PGR製 Ladybug5+
解像度:3000万画素(500万画素×6台)
HDビデオカメラ
(路面オルソ用)
HD-SDIカメラ
1920×1080 pixel 207万画素
走行映像撮影用カメラ XC10(Canon)
3840×2160 pixel 829万画素
1億円
【研究/軽トラMMS】
3次元点群データ
路面オルソ 全方位画像
走行映像
MMS取得データ
【研究/軽トラMMS】
MMSで森林内を計測
【研究/軽トラMMS】
写真
点群データ 色付き点群データ
MMS取得データ
【研究/軽トラMMS】
写真
点群データ 色付き点群データ
MMS取得データ
【研究/軽トラMMS】
MMS取得データ
【研究/軽トラMMS】
【軽トラMMSの開発】
林道を走行するだけで線形や周辺の地形、樹木を計
測できる車両を開発中
【研究/軽トラMMS】
内装は結構ハイテク!
【研究/軽トラMMS】
名称 軽トラMMS 参考価格
ベース車両 軽トラック レンタル:4万5千円/月
GNSS Emlid Reach RTK 購入:10万円
レーザ/IMU woodinfo 3D Walker レンタル:30万円/週
購入:500万円
カメラ Sony アクションカム
(1秒インターバル撮影)
購入:4万円×6個
全方位カメラ RICOH シータV 購入:4万5千円
軽トラMMS スペック
【研究/軽トラMMS】
名称 軽トラMMS 参考価格
ベース車両 軽トラック レンタル:4万5千円/月
GNSS Emlid Reach RTK 購入:10万円
レーザ/IMU woodinfo 3D Walker レンタル:30万円/週
購入:500万円
カメラ Sony アクションカム
(1秒インターバル撮影)
購入:4万円×6個
全方位カメラ RICOH シータV 購入:4万5千円
軽トラMMS スペック
73万円
【研究/軽トラMMS】
レーザー測量による点群データ
【研究/軽トラMMS】
フィルタリングソフト(ENVI LiDAR)を
使って地面や、樹木、道路を分離
【研究/軽トラMMS】
点群データの解析事例
(解析:Pacific Spatial Solutions(株)今木洋大氏)
【研究/軽トラMMS】
計測位置図と計測範囲
朝日航洋MMS
【研究/軽トラMMS】
軽トラMMS
計測位置図と計測範囲
【研究/軽トラMMS】
朝日航洋MMS
軽トラMMS
計測位置図と計測範囲
【研究/軽トラMMS】
ブロック積の
亀裂
インターバルカメラの画像
地すべりによる
路面の変状
【研究/軽トラMMS】
干渉SAR解析に、写真撮影位置を表示
(長野県飯田市)
【研究/軽トラMMS】
おわりに
計測技術
人工衛星
航空機
ドローン
地上 ・スマートフォン
解析ソフト
現場活用技術解析技術
共有
・オープンソースGIS
・WebGIS
収集
・GNSS(GPS)
受動式センサー
能動式センサー
【センサー】
【プラットフォーム】
✖
本日ご紹介した技術
航空レーザ測量
干渉SAR
軽トラMMS
・CS立体図
・AI解析
・SHC
・干渉SAR
AvenzaMaps
G空間情報センター
ひなたGIS
ま と め
・ 各計測方法の長所・短所を理解し、
適材適所で計測技術を組み合わせて使用
・ 解析技術の進歩で分かりやすく可視化
・ モバイルツールを使って現場活用
・ ICTで重要なのは情報共有

More Related Content

What's hot

semantic segmentation サーベイ
semantic segmentation サーベイsemantic segmentation サーベイ
semantic segmentation サーベイyohei okawa
 
【FOSS4G 2016 Hokkaido】Cesiumマニアックス
【FOSS4G 2016 Hokkaido】Cesiumマニアックス【FOSS4G 2016 Hokkaido】Cesiumマニアックス
【FOSS4G 2016 Hokkaido】Cesiumマニアックス中洞 友希
 
tf,tf2完全理解
tf,tf2完全理解tf,tf2完全理解
tf,tf2完全理解Koji Terada
 
NDTスキャンマッチング 第1回3D勉強会@PFN 2018年5月27日
NDTスキャンマッチング 第1回3D勉強会@PFN 2018年5月27日NDTスキャンマッチング 第1回3D勉強会@PFN 2018年5月27日
NDTスキャンマッチング 第1回3D勉強会@PFN 2018年5月27日Kitsukawa Yuki
 
量子コンピュータの基礎から応用まで
量子コンピュータの基礎から応用まで量子コンピュータの基礎から応用まで
量子コンピュータの基礎から応用までQunaSys
 
[CVPR2020読み会@CV勉強会] 3D Packing for Self-Supervised Monocular Depth Estimation
[CVPR2020読み会@CV勉強会] 3D Packing for Self-Supervised Monocular Depth Estimation[CVPR2020読み会@CV勉強会] 3D Packing for Self-Supervised Monocular Depth Estimation
[CVPR2020読み会@CV勉強会] 3D Packing for Self-Supervised Monocular Depth EstimationKazuyuki Miyazawa
 
Cesiumマニアックス― Revenge ―
Cesiumマニアックス― Revenge ―Cesiumマニアックス― Revenge ―
Cesiumマニアックス― Revenge ―Ryousuke Wayama
 
ARマーカーを用いた位置姿勢推定
ARマーカーを用いた位置姿勢推定ARマーカーを用いた位置姿勢推定
ARマーカーを用いた位置姿勢推定KakeruYamasaki
 
QGIS はじめてのラスタ解析
QGIS はじめてのラスタ解析QGIS はじめてのラスタ解析
QGIS はじめてのラスタ解析Mayumit
 
【DL輪読会】Motion Policy Networks
【DL輪読会】Motion Policy Networks【DL輪読会】Motion Policy Networks
【DL輪読会】Motion Policy NetworksDeep Learning JP
 
2018/12/28 LiDARで取得した道路上点群に対するsemantic segmentation
2018/12/28 LiDARで取得した道路上点群に対するsemantic segmentation2018/12/28 LiDARで取得した道路上点群に対するsemantic segmentation
2018/12/28 LiDARで取得した道路上点群に対するsemantic segmentationTakuya Minagawa
 
SSII2021 [OS1-01] 水産養殖 x IoT・AI ~持続可能な水産養殖を実現するセンシング/解析技術~
SSII2021 [OS1-01] 水産養殖 x IoT・AI ~持続可能な水産養殖を実現するセンシング/解析技術~SSII2021 [OS1-01] 水産養殖 x IoT・AI ~持続可能な水産養殖を実現するセンシング/解析技術~
SSII2021 [OS1-01] 水産養殖 x IoT・AI ~持続可能な水産養殖を実現するセンシング/解析技術~SSII
 
GeoPackageを使ってみた(おざき様)
GeoPackageを使ってみた(おざき様)GeoPackageを使ってみた(おざき様)
GeoPackageを使ってみた(おざき様)OSgeo Japan
 
Foss4g(戸田) 20171015(コアデイ)
Foss4g(戸田) 20171015(コアデイ)Foss4g(戸田) 20171015(コアデイ)
Foss4g(戸田) 20171015(コアデイ)OSgeo Japan
 
SSII2018TS: 3D物体検出とロボットビジョンへの応用
SSII2018TS: 3D物体検出とロボットビジョンへの応用SSII2018TS: 3D物体検出とロボットビジョンへの応用
SSII2018TS: 3D物体検出とロボットビジョンへの応用SSII
 
三次元点群を取り扱うニューラルネットワークのサーベイ
三次元点群を取り扱うニューラルネットワークのサーベイ三次元点群を取り扱うニューラルネットワークのサーベイ
三次元点群を取り扱うニューラルネットワークのサーベイNaoya Chiba
 
el text.life science6.tsuneda191106
el text.life science6.tsuneda191106el text.life science6.tsuneda191106
el text.life science6.tsuneda191106RCCSRENKEI
 
CS立体図とディープラーニングによる崩落地形予想について
CS立体図とディープラーニングによる崩落地形予想についてCS立体図とディープラーニングによる崩落地形予想について
CS立体図とディープラーニングによる崩落地形予想についてRyousuke Wayama
 
【DL輪読会】Representational Continuity for Unsupervised Continual Learning ( ICLR...
【DL輪読会】Representational Continuity for Unsupervised Continual Learning ( ICLR...【DL輪読会】Representational Continuity for Unsupervised Continual Learning ( ICLR...
【DL輪読会】Representational Continuity for Unsupervised Continual Learning ( ICLR...Deep Learning JP
 
機械学習による変形ARマーカの位置・姿勢推定, 電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会, 2021
機械学習による変形ARマーカの位置・姿勢推定, 電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会, 2021機械学習による変形ARマーカの位置・姿勢推定, 電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会, 2021
機械学習による変形ARマーカの位置・姿勢推定, 電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会, 2021MILab
 

What's hot (20)

semantic segmentation サーベイ
semantic segmentation サーベイsemantic segmentation サーベイ
semantic segmentation サーベイ
 
【FOSS4G 2016 Hokkaido】Cesiumマニアックス
【FOSS4G 2016 Hokkaido】Cesiumマニアックス【FOSS4G 2016 Hokkaido】Cesiumマニアックス
【FOSS4G 2016 Hokkaido】Cesiumマニアックス
 
tf,tf2完全理解
tf,tf2完全理解tf,tf2完全理解
tf,tf2完全理解
 
NDTスキャンマッチング 第1回3D勉強会@PFN 2018年5月27日
NDTスキャンマッチング 第1回3D勉強会@PFN 2018年5月27日NDTスキャンマッチング 第1回3D勉強会@PFN 2018年5月27日
NDTスキャンマッチング 第1回3D勉強会@PFN 2018年5月27日
 
量子コンピュータの基礎から応用まで
量子コンピュータの基礎から応用まで量子コンピュータの基礎から応用まで
量子コンピュータの基礎から応用まで
 
[CVPR2020読み会@CV勉強会] 3D Packing for Self-Supervised Monocular Depth Estimation
[CVPR2020読み会@CV勉強会] 3D Packing for Self-Supervised Monocular Depth Estimation[CVPR2020読み会@CV勉強会] 3D Packing for Self-Supervised Monocular Depth Estimation
[CVPR2020読み会@CV勉強会] 3D Packing for Self-Supervised Monocular Depth Estimation
 
Cesiumマニアックス― Revenge ―
Cesiumマニアックス― Revenge ―Cesiumマニアックス― Revenge ―
Cesiumマニアックス― Revenge ―
 
ARマーカーを用いた位置姿勢推定
ARマーカーを用いた位置姿勢推定ARマーカーを用いた位置姿勢推定
ARマーカーを用いた位置姿勢推定
 
QGIS はじめてのラスタ解析
QGIS はじめてのラスタ解析QGIS はじめてのラスタ解析
QGIS はじめてのラスタ解析
 
【DL輪読会】Motion Policy Networks
【DL輪読会】Motion Policy Networks【DL輪読会】Motion Policy Networks
【DL輪読会】Motion Policy Networks
 
2018/12/28 LiDARで取得した道路上点群に対するsemantic segmentation
2018/12/28 LiDARで取得した道路上点群に対するsemantic segmentation2018/12/28 LiDARで取得した道路上点群に対するsemantic segmentation
2018/12/28 LiDARで取得した道路上点群に対するsemantic segmentation
 
SSII2021 [OS1-01] 水産養殖 x IoT・AI ~持続可能な水産養殖を実現するセンシング/解析技術~
SSII2021 [OS1-01] 水産養殖 x IoT・AI ~持続可能な水産養殖を実現するセンシング/解析技術~SSII2021 [OS1-01] 水産養殖 x IoT・AI ~持続可能な水産養殖を実現するセンシング/解析技術~
SSII2021 [OS1-01] 水産養殖 x IoT・AI ~持続可能な水産養殖を実現するセンシング/解析技術~
 
GeoPackageを使ってみた(おざき様)
GeoPackageを使ってみた(おざき様)GeoPackageを使ってみた(おざき様)
GeoPackageを使ってみた(おざき様)
 
Foss4g(戸田) 20171015(コアデイ)
Foss4g(戸田) 20171015(コアデイ)Foss4g(戸田) 20171015(コアデイ)
Foss4g(戸田) 20171015(コアデイ)
 
SSII2018TS: 3D物体検出とロボットビジョンへの応用
SSII2018TS: 3D物体検出とロボットビジョンへの応用SSII2018TS: 3D物体検出とロボットビジョンへの応用
SSII2018TS: 3D物体検出とロボットビジョンへの応用
 
三次元点群を取り扱うニューラルネットワークのサーベイ
三次元点群を取り扱うニューラルネットワークのサーベイ三次元点群を取り扱うニューラルネットワークのサーベイ
三次元点群を取り扱うニューラルネットワークのサーベイ
 
el text.life science6.tsuneda191106
el text.life science6.tsuneda191106el text.life science6.tsuneda191106
el text.life science6.tsuneda191106
 
CS立体図とディープラーニングによる崩落地形予想について
CS立体図とディープラーニングによる崩落地形予想についてCS立体図とディープラーニングによる崩落地形予想について
CS立体図とディープラーニングによる崩落地形予想について
 
【DL輪読会】Representational Continuity for Unsupervised Continual Learning ( ICLR...
【DL輪読会】Representational Continuity for Unsupervised Continual Learning ( ICLR...【DL輪読会】Representational Continuity for Unsupervised Continual Learning ( ICLR...
【DL輪読会】Representational Continuity for Unsupervised Continual Learning ( ICLR...
 
機械学習による変形ARマーカの位置・姿勢推定, 電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会, 2021
機械学習による変形ARマーカの位置・姿勢推定, 電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会, 2021機械学習による変形ARマーカの位置・姿勢推定, 電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会, 2021
機械学習による変形ARマーカの位置・姿勢推定, 電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会, 2021
 

Recently uploaded

論文紹介:Automated Classification of Model Errors on ImageNet
論文紹介:Automated Classification of Model Errors on ImageNet論文紹介:Automated Classification of Model Errors on ImageNet
論文紹介:Automated Classification of Model Errors on ImageNetToru Tamaki
 
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)Hiroki Ichikura
 
論文紹介:Semantic segmentation using Vision Transformers: A survey
論文紹介:Semantic segmentation using Vision Transformers: A survey論文紹介:Semantic segmentation using Vision Transformers: A survey
論文紹介:Semantic segmentation using Vision Transformers: A surveyToru Tamaki
 
SOPを理解する 2024/04/19 の勉強会で発表されたものです
SOPを理解する       2024/04/19 の勉強会で発表されたものですSOPを理解する       2024/04/19 の勉強会で発表されたものです
SOPを理解する 2024/04/19 の勉強会で発表されたものですiPride Co., Ltd.
 
論文紹介:Content-Aware Token Sharing for Efficient Semantic Segmentation With Vis...
論文紹介:Content-Aware Token Sharing for Efficient Semantic Segmentation With Vis...論文紹介:Content-Aware Token Sharing for Efficient Semantic Segmentation With Vis...
論文紹介:Content-Aware Token Sharing for Efficient Semantic Segmentation With Vis...Toru Tamaki
 
TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案
TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案
TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案sugiuralab
 
Open Source UN-Conference 2024 Kawagoe - 独自OS「DaisyOS GB」の紹介
Open Source UN-Conference 2024 Kawagoe - 独自OS「DaisyOS GB」の紹介Open Source UN-Conference 2024 Kawagoe - 独自OS「DaisyOS GB」の紹介
Open Source UN-Conference 2024 Kawagoe - 独自OS「DaisyOS GB」の紹介Yuma Ohgami
 
TSAL operation mechanism and circuit diagram.pdf
TSAL operation mechanism and circuit diagram.pdfTSAL operation mechanism and circuit diagram.pdf
TSAL operation mechanism and circuit diagram.pdftaisei2219
 

Recently uploaded (8)

論文紹介:Automated Classification of Model Errors on ImageNet
論文紹介:Automated Classification of Model Errors on ImageNet論文紹介:Automated Classification of Model Errors on ImageNet
論文紹介:Automated Classification of Model Errors on ImageNet
 
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
 
論文紹介:Semantic segmentation using Vision Transformers: A survey
論文紹介:Semantic segmentation using Vision Transformers: A survey論文紹介:Semantic segmentation using Vision Transformers: A survey
論文紹介:Semantic segmentation using Vision Transformers: A survey
 
SOPを理解する 2024/04/19 の勉強会で発表されたものです
SOPを理解する       2024/04/19 の勉強会で発表されたものですSOPを理解する       2024/04/19 の勉強会で発表されたものです
SOPを理解する 2024/04/19 の勉強会で発表されたものです
 
論文紹介:Content-Aware Token Sharing for Efficient Semantic Segmentation With Vis...
論文紹介:Content-Aware Token Sharing for Efficient Semantic Segmentation With Vis...論文紹介:Content-Aware Token Sharing for Efficient Semantic Segmentation With Vis...
論文紹介:Content-Aware Token Sharing for Efficient Semantic Segmentation With Vis...
 
TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案
TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案
TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案
 
Open Source UN-Conference 2024 Kawagoe - 独自OS「DaisyOS GB」の紹介
Open Source UN-Conference 2024 Kawagoe - 独自OS「DaisyOS GB」の紹介Open Source UN-Conference 2024 Kawagoe - 独自OS「DaisyOS GB」の紹介
Open Source UN-Conference 2024 Kawagoe - 独自OS「DaisyOS GB」の紹介
 
TSAL operation mechanism and circuit diagram.pdf
TSAL operation mechanism and circuit diagram.pdfTSAL operation mechanism and circuit diagram.pdf
TSAL operation mechanism and circuit diagram.pdf
 

20200819 toyama