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Foss4g(戸田) 20171015(コアデイ)

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曲率(Curvature)と傾斜(Slope)を用いて、地形を立体表現する図法である「CS立体図」について、開発の経緯、作製方法とCS立体図を用いた地形判読方法の基本についてご紹介します。

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Foss4g(戸田) 20171015(コアデイ)

  1. 1. 地形が見える!「CS立体図」の開発 2017.10.15 戸田 堅一郎 長野県林業総合センター育林部 このファイルは、出典を記載いただければ、作者の許可なく 利用、2次配布していただいて結構です。 【FOSS4G 2017 KYOTO.KANSAI】
  2. 2. 自己紹介 戸田堅一郎 【所属】 長野県林業総合センター 【経歴】 平成9年~ 長野県林務部職員 (業務内容) 林道・治山事業の計画、測量、設計など 平成21年~ 長野県林業総合センターに配属 (課題) ・山地災害危険地の抽出技術の開発 ・CS立体図の開発と災害発生危険地形の判読 ・ドローンを用いた地形計測
  3. 3. 1 CS立体図とは
  4. 4. 開発の動機
  5. 5. ・水の動き ・土砂の移動 ・地殻変動 ・火山活動 その場所で過去に発生した現象 これらの現象(=災害)は、 同じ場所で繰り返し発生する可能性が高い 地形判読から将来を予測し、適切な対策をする なぜ「地形」ができたのか? (防災的観点)
  6. 6. (営力) 水 地形 (材料) 地質 土壌 植生 動物 人間の 活動 (あらゆる分野に影響)
  7. 7. 判読しやすい地形図が欲しい! 開発の動機
  8. 8. 長さや面積、それらの比など、 定量化できる形態要素 地形図から判読できる情報 地形量・・・ 例) 標高、傾斜、曲率、面積、体積、方位、起伏量 など 特定の成因によって形成され た特定の形態的特徴をもつ地 形の部分 地形種・・・ 例) 扇状地、崖錐、地すべり滑落崖、断層崖 など パソコンによる解析が容易 パソコンによる解析が難しい
  9. 9. 地形図から判読できる 3つの地形量 ② 傾斜 ③ 凹凸(曲率) 急: 等高線間隔が狭い 緩: 等高線間隔が広い (遷急線、遷緩線) (尾根、谷) (緩) (急) ① 標高 平面曲率 縦断曲率 (パソコンによる解析容易)
  10. 10. 地形判読を容易にするために CS立体図 を開発 ・判読者によって結果が異なる ・初心者には難しい 「地形種」の判読は、 標高、傾斜、曲率などの地形量を、頭の 中で立体イメージにして、判読者が解釈
  11. 11. ② 傾斜 【Slope】 ③ 曲率 【Curvature】 ・視覚情報から直感的に情報を認識可能 ・異なる情報を同時に認識可能 ・等高線では表現が困難な情報も認識可能 + + ① 標高 【Elevation】 3つの地形量を異なる色調で彩色して透過処理したら?
  12. 12. 「CS」とは、曲率(Curvature)と傾斜(Slope)の頭文字 傾斜 傾斜 曲率 曲率 標高 CS立体図とは 透過処理 「標高」「傾斜」「曲率」の3つの地形量を異なる色調で 彩色し、複数枚を重ねて透過処理することで立体表現 した図法 2012年に長野県林業総合センターで考案
  13. 13. 地すべり 深層崩壊跡 崩壊地 扇状地 【地形判読例】 従来の地形図
  14. 14. 地すべり 深層崩壊跡 崩壊地 扇状地 湧水 【地形判読例】 CS立体図 小さな湧水の位置まで把握可能
  15. 15. 滑落崖 平坦地 押し出し Google earthやQGISプラグイン による3D表示も可能
  16. 16. 2 CS立体図の活用事例
  17. 17. 既存の地形図には正確な位置が掲載されていない 林道、作業道、歩道等の位置を判読可能 作業道 歩道 林道 【活用事例】 山岳道路線形の把握
  18. 18. 0 200 400100 m 【活用事例】 ダムの堆積土砂の確認にも活用可 南木曽町 梨子沢(2014年7月) ‐7‐
  19. 19. 0 200 400100 m 【活用事例】 差分解析による堆積土砂量の計算 凡例 clip_差分 <セル値> -2,382.300049--5 -4.999999999-1 1.000000001-5 5.000000001-596.6999512 土砂の堆積 南木曽町 梨子沢(2014年7月) (2008年と2014年の差) 堆積5m以上 堆積5m未満 洗掘5m未満 洗掘5m以上 ‐8‐
  20. 20. グループ発表 【活用事例】 住民から災害危険地の聞き取り (情報共有) 地域防災の現場で住民との対話ツール として活用
  21. 21. 地域住民によるハザードマップの作製 崩壊危険地の見回りに活用 スマートフォンの活用 作製したハザードマップを持って 住民が危険個所を点検 【活用事例】 諏訪市神宮寺地区で作製したハザードマップ スマートフォンの地図アプリに CS立体図を入れて、GPSで ナビゲーションすることで効率 的に森林調査が可能
  22. 22. 歴史、教育分野でも活用 山城、古道、御牧などの史跡研究に活用 【活用事例】 松本市林城跡 林大城 林小城 松本市街地方面 堀の跡
  23. 23. 南アルプスジオパークガイドマップ 観光マップの背景図として活用【活用事例】
  24. 24. しんかい6500 (写真:JAMSTEC Webサイト) JAMSTECが海底資源探査に活用 (ウィンディネットワーク Webサイトより) 【活用事例】 海底地形をCS立体図で表し、 地形判読することで、メタン ハイドレードや、コバルトなど レアメタルの探査に活用
  25. 25. 0 250 500125 m 【他のICT技術と組み合わせ】 ドローンとの組み合わせ 飯山市の土砂災害( 5月19日発生)での活用事例 ドローン写真から3Dモデル作成 CS立体図で崩壊位置を確認 (SfM)
  26. 26. 【他のICT技術と組み合わせ】 干渉SARとCS立体図を組み合わせることで 滑動中の地すべりを検出 0 1 20.5 km 衛星画像解析により地形変動を検出 干渉SAR解析
  27. 27. CS立体図のから判読できる地形の複雑さを数値化 新たな地形評価指標の開発 【発展】 (平面曲率の標準偏差) 湧水や崩壊が発生しやすい場所を検出可能 (データ提供:立命館大学)
  28. 28. 【今後の発展】 人工知能によりCS立体図から地すべり地形を自動判読 (解析:ノーザンシステムサービス) 深層学習により判読された 地すべり地形
  29. 29. 3 作成方法の公開
  30. 30. 作成方法を公開 〇 論文 ・2014年 , 森林立地 56(2),75~79, 曲率と傾斜による立体図法(CS立体図)を用いた地形判読 ・2012年 , 砂防学会誌 65(2), 51-55, 航空レーザ測量データを用いた微地形図の作成 〇 森林路網計画のマニュアル ・『長野県型立体地形図=CS立体図』を用いた林 内路網配置検討手順 ,平成26年(2014年3月), 長野県林務部 長野県森林整備加速化・林業再 生協議会 路網部会 「長野県 林業コンサル」で検索→トップページからリンク 〇 つくばFOSS4Gもくもく会・CS立体図勉強会 (2017.1.30) https://hackpad.com/ep/pad/static/XEObcZ90G35 http://www.rincon.or.jp/sinrinseibikasokukaringyosaiseikyo gikai/index.html
  31. 31. 曲率レイヤ 【 解 説 】 CS立体図 傾斜レイヤ 曲率(赤-黄-青) 50% 傾斜(白-黒) 50% 標高(白-黒) 0% 曲率(白-紺) 50% 傾斜(白-茶) 50% ※1) 数値標高データの入手 ・航空LiDARの有無は、「航空レーザ測量デー タポータルサイト」等で確認。測量発注者に申 請すれば、多くの場合は入手可能。 (LAS,xyz,LEM形式等) ・国土地理院Webサイトから、5mメッシュ、10m メッシュデータをダウンロード可能。 (LEM形式等) DEM(TIFF形式等) 傾斜角計算 平滑化処理 曲率計算 配色・透過処理 CS立体図作製の流れ図 標高レイヤ 数値標高データ入手 (LAS,xyz,LEM形式) ファイル形式変換 ※2) ファイル形式変換 ・入手できる数値標高データの多くはLAS形 式,xyz形式,LEM形式などで、QISでは直接解 析できない。TIFF等のラスタ形式に変換する必 要がある。 ※3) 平滑化処理 ・曲率計算を行う前に、平滑化処理を行う。 Gaussian filterを使用すると、滑らかな平滑化が 可能。σ=standard deviation(標準偏差)のパ ラメータを調整することで、平滑化の強度を変え ることができる。小地形を強調したい場合はσ を小さい値に、大地形を強調したい場合はσを 大きい値にする。 ※4) 曲率計算 ・通常はGeneral curvatureを使用。Plan curvatureを使用すると、水による侵食を強調し た図になる。Profile curvatureを使用すると、ク ラックや道路などが強調される。 ※5) 配色・透過処理 ・デフォルトは左記設定。用途や、判読したい 地形規模に応じて、色調や透過率を調整する。 ※1) ※2) ※3) ※4) ※5)
  32. 32. 自動作成ツール(CSMapMaker) CSMapMaker for ArcGIS 作成者:森林総合研究所 大丸裕武様 G空間情報センターで公開 https://www.geospatial.jp/gp_front/ 作成者:MIERUNE 朝日孝輔様 CSMapMaker for QGIS
  33. 33. 4 データの公開
  34. 34. 「G空間情報センター」で公開 https://www.geospatial.jp/gp_front/ 【データの公開】
  35. 35. CS立体図自動作成ソフト (ArcGIS版) CS立体図自動作成ソフト (QGIS版) 作成済みのCS立体図 (10mメッシュ) ・静岡県CS立体図(1mメッシュ) 公開中 ・長野県CS立体図(0.5mメッシュ) 公開中 ・今後、DEM、傾斜図、曲率の標準偏差図などの公開準備中 G空間情報センター
  36. 36. 全国におけるCS立体図(10m) ・G空間情報センターにて公開中 ・作製範囲は全国(一部離島除く) ・10mメッシュDEMを使用
  37. 37. 長野県におけるCS立体図(細密)の作製状況 ・作製範囲は長野県民有林の全域 【CS立体図について】 ・0.5mメッシュDEMを使用 ・G空間情報センターにて公開中
  38. 38. 静岡県におけるCS立体図(細密)の作製状況 ・作製範囲は静岡県の全域 ・1mメッシュDEMを使用 ・G空間情報センターにて公開中 ・CSMapMakerを使用
  39. 39. 「ひなたGIS(宮崎県)」のご紹介 インターネットで「ひなたGIS」と検索 https://hgis.pref.miyazaki.lg.jp/hinata/hinata.html 図法考案 長野県 CSMapMaker作成 森林総研 図化 静岡県 WebGIS公開 宮崎県
  40. 40. ご清聴ありがとうございました。 ご興味を持たれた方は、明日のハンズオンに ご参加ください

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