2012アーバニズム_B‐3ブロードエーカーシティとレヴィットタウン_大友貴裕_11n1029
- 3. ブロード・エーカー・シティーとは
• 都市の集中をさけてその機能を田園に融合させ、大地に密着した生活
をするという民主主義に対する考え方が表されている。1家族あたり
最低1エーカー(約40000㎡)の宅地規模を持つ住宅地が農地と接し
ている都市モデルで密度にすると12人/haという超低密度な提案であ
る。また、アメリカの都市計画に一定の影響があったとされている。
しかし田園の中に高層建築が点在しヘリコプターが飛び回る未来的な
パースや読みづらく、現在は多くの場合、ただ低密度の自動車社会の
都市計画とだけしか理解されていない。ブロードエーカー・シティー
の背景にはジェファーソンの農業の思想や、大恐慌の時代に多くの
人々が取り組みその後第二次世界大戦により中断したままになった革
新の思想などがある。ライトは、ブロードエーカーにおいてアメリカ
の同時代の最良の思想と最良の社会活動と信じたものに建築と都市の
形態を与えようとした。ブロードエーカー・シティーの理解なしにラ
イトの建築の本質の真の理解はされないと言っても過言でない。 ラ
イトはその後半生、自分の建築を民主主義のための建築と呼び、施主
と一緒にブロードエーカーシティーを作り続けていたと言える。
- 10. レヴィット・タウンとは
• 英国の田園都市の姿をステータスイメージとして背後にもつ郊
外住宅地は、緑の芝生の庭と一対の住宅として、戦後、自家用
車とともに大衆の夢になる。戦争終結とともに建設が始まった
レヴィット・タウン(1947―1952:17000戸 6,5万人)はこの夢を実
現した。またレビットは当時一万ドルはしていた一戸建てを七
千ドルで売り出した。第二次世界大戦後に退役軍人や労働階級
向けの住宅として大量生産された。当時のコンセプトは庭付き
一戸建てで家電つきといったもので、小さめで同じような住宅
が配置されている。この計画の影響により、1,100万戸の住宅が
新築され、41,000マイルの道路が建設され、未曾有の郊外への拡
散に弾みがついた。
- 16. ブロード・エーカー・タウンとレヴィッ
ト・タウンの相違点
• ブロードエーカーシティは机上プランに終わったがレヴィットタウンは建
設された。
• ブロードエーカーシティはアミューズメント施設や農場などが建設予定な
のに対し、レヴィットタウンは住宅だけの町になっている。
• ブロードエーカーシティは都会の暮らしに嫌気をさした人向けに作られた
が、レヴィットタウンは帰還兵や労働階級、子持ちの若い夫婦向けに作ら
れた。
• ブロードエーカーシティは第二次世界大戦前の考えで、レヴィットタウン
は戦後の考えであることから二つの都市が考えられた時代背景が違う。
- 18. 意見
• ブロードエーカーシティは住宅地に農地が隣接した非常に住みやすい都市
であるといえる。しかしこのプランがどこに建設するかも決まらず机上プ
ランで終わったことは仕方ないとも思える。それは入居対象が都会の暮ら
しに嫌気をさした人という点とこのプランでは街中にヘリコプターを飛ば
すことを考えていた点だ。まだ入居対象についてはわかるがヘリコプター
を本当に飛ばす必要があったのかということである。ヘリコプターを飛ば
したところで騒音がきになるし現実的でない。あまりにも未来を見すぎた
ことが机上で終わった原因の一つであると思う。そしてあまりに普通な町
を作ろうとしたため面白くない。この点レヴィットタウンはしっかりとし
た現実性がある。終戦後すぐ建設されたこの街は帰還兵にとって重要な役
割を果たしたといえよう。また入居対象も夫婦、労働階級と対象が広い。
また一戸建て庭付きの夢の実現した。しかし建物自体が似たり寄ったりの
ため個性や独自性がかけているように感じる。本当にロマンを実現したか
というとそうでもないと思う。ただ単にこちらも面白みがないのである。
- 19. 感想
• 今回ブロードエーカーシティ、レヴィットタ
ウンについて調べて思ったことは、両方とも
郊外の有効活用について多くの影響を与えた
ということがわかった。それぞれの時代背景
は大きく異なるが共通点も多かった。ただ現
実的か理想的か、戦前か戦後かで計画に多大
なる影響があることがわかった。個人的には
ブロードエーカーシティのほうが好きである。
住みやすい町に夢のある計画、実際住んでみ
たいと追ったのが理由である。
- 20. 参照文献
• 参照文献
「ライト50記念事業」
http://www.wright50years.com/haifu-shiryou--mokuji/1-burodoekashitino-mokei
「防長不動産」
http://www.bochofudosan.com/photogallery/rebit/index.html