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「おたく」の定義における
「マニア性」と「社会性」の関係
に関する分析
2015/10/24
芝浦工業大学
システム理工学専攻
五十嵐輝 小山友介
1
目次
I. 研究背景と研究目的
1. 「おたく」概念の変遷の整理
2. 「おたく」概念が示す「おたく」の特徴
3. 作業仮説、研究目的
II. アンケート調査
1. アンケート調査概要
2. アンケート調査結果
3. 考察
III. まとめ、今後の課題
2
研究背景と分析目的
3
「おたく」という言葉と概念の誕生
中森明夫が提唱(1983)
• 美少女コミック雑誌『漫画ブリッコ』のエッセイ記事
• コミックマーケットに詰めかけ、言動や見た目に不快
感を覚えるような少年少女に対し用いた
• 彼らが互いを呼ぶときの二人称「おたく(お宅)」から
中森があげる「おたく」の特徴
クラスで目立たない
女々しい性的な魅力に欠ける
マニア 熱狂的なファン
ネクラ
だいたいが十代の少年少女たち
4
中森が唱えた「おたく」概念
• 中森が「おたく」に見出した2つの側面
• マニア性:何らかの対象への熱中と偏愛
• 社会性の無さ:社会で望まれている振る舞いの未獲得
• 中森が示す「おたく」の趣味・嗜好
• マンガ、アニメ、アイドルなどの身近な中間芸術
• 文学や絵画などの文化的な権威性、正統性のある芸術文化ではない
• 年齢的特徴:モラトリアムにある思春期の少年少女
• 「だいたいが十代の少年少女たち」
5
中森が唱えた「おたく」概念の評価
<差別>を目的に生まれた「おたく」概念という批判
• 「これほどあからさまに差別することを目的として作られた<差
別用語>も珍らしい」
• 「世の中には様々な価値があり,ひとつの価値を絶対としその
立場から他を否定することは許されない」
• 大塚英志「おたくの研究」への反応と反論「妥協の森」(読者投稿欄), 『漫画ブリッコ』,1984年6月号
肯定的評価の存在
• 「意外だったのは中森氏の文章に読者を含めて,相当の支持者
がいた」
• 大塚英志「おたくの研究」への反応と反論「妥協の森」(読者投稿欄), 『漫画ブリッコ』,1984年6月号
• 「私だって実際“おたく”と形容されるような人ってーきらいです.
本屋とかに行くとコミック売り場に陣取って,絶対場所をゆずっ
てくれないし」
• (神奈川県の女性,翌7月号,読者欄)
6
「おたく」概念へのM事件の衝撃と一般化
• 連続幼女誘拐殺人事件(1989)による「おたく」バッシング
• 強く注目が集まった犯人Mの特徴とそれらへのバッシング
• 趣味:ホラー映画やアニメ、マンガ
• ロリコン性癖:幼女に対する性指向
• 「おたく」=犯罪者予備軍という言説の登場(逮捕の五ヶ月前)
• 「同性の友だちがいないうえ、異性への興味を育てることが出来ず、同
年齢の異性よりも、思いのままになる少年たちの方へ興味がいく」
• 「“思いのままになる”というのは、場合によっては、あの今野真理ちゃん
(引用者注・連続幼女誘拐殺人事件の被害者)の誘拐殺人犯のように幼
女に向かうこともある」
• 野田正彰(1989),「気鋭の精神科医、野田正彰氏が分析!東京麹町小学校4年生殺人事件 増加するゲーム世
代“オタク族”のやっぱり起こった「倒錯殺人」」「週刊SPA!」(扶桑社)三月二三日号
• 「おたく」というカテゴリーのスティグマ化
• 所持しているだけで人間性・社会性の側面で極端に低く見られる
• この事件によって「おたく」という概念が急速に一般化
7
「おたく」の心象の好転、更なる一般化
• 「おたく」の恋愛苦悩の描写と好意的なイメージの一般化
• 『電車男』(2004)の登場
• 恋愛に自信をもてない「おたく」男性が、恋愛関係に踏み出していく物語
• 多数のメディアで大ヒットし、イメージの変化に大きな影響
• 「おたく」概念自体の拡大・分化
• 「おたく」的と認識される趣味領域の拡大
• アニメ・マンガ⇒パソコン・ゲーム⇒鉄道・カメラ⇒熱中しているもの全て
• 「キモオタ」
• 「おたく」の中でも気持ち悪い存在として分離
• ステレオタイプな「おたく」像
• 「ライトオタク」
• アニメやマンガを趣味とする人の中でも、投入したリソースとコストが少
なく、深く熱中していないと判断される人たち ⇒ 「にわか」
• コミュニケーション能力も低くない
8
現在の「おたく」概念
• 一般にはマニア性への認識が強い
• 『個人の趣味に没頭し、異常な執着を見せる人物やふるまいを
指す。1980年代前半に生まれた言葉で元はマンガやアニメなど
特定の趣味について使われたが、普及の過程で意味が拡大・
変容し、現在では「マニア」とほぼ同じくらい、さまざまな趣味に
ついて「○○オタク」と使われることも』
• 『現代用語の基礎知識』(2010)
• 「○○オタク」(○○には趣味名などが入る)という表現
• ある特定(マンガ、アニメ、ゲームなど)の趣味を嗜好するという意味で個
人・集団に対して用い、何かが好きであれば「おたく」ともとれる
• アキバ系による「おたく」イメージの再構成
• 電車男(2004)以降、「おたく」概念にアキバ系のイメージが流入
• アキバ系:秋葉原でよく見られるファッション、文化的な傾向、「萌え」
9
「おたく」概念の趣味への適用範囲の変遷
10
鉄道
カメラ
など
切手
コイン
骨董
など
パソコン
ゲーム
など
アニメ
マンガ
以前より、「マニア」、「ファン」、「コレクター」は存在
1980年代 1990年代 2000年代
「おたく」とい
う言葉の誕生
人物像の重な
りによる適用
範囲の拡張
対象への熱中
を表す言葉と
して幅広く定義
「萌え」ブームに
よる<オタク>
像の再構成
アニメ、SFなどの分野に
限定され、その外見的
特徴や行動様式(社会
性)も定義に含意
ファン層の重なりが
大きい分野にも用い
られるようになるが、
人物像は踏襲
分野によっては<オタク>、
「マニア」、「ファン」、「コレ
クター」はほぼ同義
野村総合研究所オタク市場予測チーム(2008),『オタク市場の研究』を参考に作成
定義が積み
重なった状態
現在
「おたく」概念における「おたく」の特徴
A) マニア性
• 何らかの対象への熱中と偏愛
• 何らか:特に権威性、正統性が弱く、身近な中間芸術(アニメ、マンガなど
• 熱中と偏愛:興味関心や蒐集欲(作品自体、関連商品など)、こだわりが
強く、とにかくリソースとコストを対象に注ぎ込んでいる
B) 社会性(複合的なため代表的な3つの特徴のみ示す)
• 共同性志向:同好の士との内弁慶な仲間意識
• 同じ趣味を持った(=同じ価値観を共有する)人たちと明るくコミュニケー
ションをとれるが、学校などの公の場では自己の内に閉じこもりがち
• 内向性:現実における性的コミュニケーションからの退行
• 現実の異性に対する抵抗感が強い、また興味が薄い(例:実写嫌い)
• 現実の異性とのコミュニケーションの仕方がわかっていない
• 外見的特徴:ファッション性の低さや魅力に欠ける身体的特徴
11
 明確な指標が存在しないこともあり、今回の調査ではKISS-18(社会的スキル尺度)
[菊池 2004]を参考とする
研究目的
12
• 現代における「おたく」概念は社会性を不問にし、マニア性を
特に重視した定義となっている
上記の仮説を後述の量的調査から検証する
ことで、現代の若者(大学生)を対象に
現在の「おたく」概念を調査する
問題
提起
• 現在、自己を「おたく」であると認識する人は多いと考えられる
• しかし、「おたく」という元来差別を目的とした概念を自己のア
イデンティティとする人がいる現在と当時の状況には隔たりが
ある
研究目的
仮説
アンケート調査
「おたく」尺度作成に関する事前調査
13
調査概要
• 調査日:2015年1月14日
• 調査場所:都内私立大学(文系)
• 回収:男性193人、有効回答154人
女性90人、有効回答69人
• 調査内容:下記の先行研究から引用、又は参考にして作
成した調査項目、KISS-18(社会的スキル尺度)
• 菊池聡(2000),「「おたく」ステレオタイプと社会スキルに関する
分析」,信州大学人文科学論集,人間情報科学編,34,63-77
• 野村総合研究所オタク市場予測チーム(2008),『オタク市場の
研究』,東洋経済新報社
14
調査結果:回答者の属性
水準 人数 割合
女性 69 0.309
男性 154 0.691
合計 223 1
女性
31%
男性
69%
• 男女構成
• 年齢構成
平均 21.448
標準偏差 1.265
中央値 21
N 223
0 20 40 60 80 100 120 140
19歳
20歳
21歳
22歳
23歳
24歳
25歳
26歳
27歳
28歳
29歳
15
調査結果:おたくについての自己認識
<質問>おたくと言われて、自分に思い当たるフシがありますか?
人数
非常にある 23
多少はある 79
ほとんどない 64
全くない 57
合計 223
10%
35%
29%
26%
非常にある
多少はある
ほとんどない
全くない
<質問>あなたは自分のことをおたくだと思いますか?
人数
はい 55
いいえ 168
合計 223
25%
75%
はい
いいえ
16
調査結果:先行研究との比較
• <質問>おたくと言われて、自分に思い当たるフシがありますか?
• <質問>友人からおたく的と言われるとしたら、あなたはどう感じますか?
17
0% 20% 40% 60% 80% 100%
女
男
非常にある
多少はある
ほとんどない
全くない
 先行研究(2000)  本研究(2015)
0% 20% 40% 60% 80% 100%
女
男
非常に不愉快
やや不愉快
なんとも思わない
 先行研究:菊池聡(2000),「「おたく」ステレオタイプと社会スキルに関する分析」
調査結果:他者からの目線への反応
• 両方において、過半数が「なんとも思わない」と回答
• 現在の大学生で自己を「おたく」であると認識する人は、他者に
自己を「おたく」であると認識されることへの抵抗感が弱い
18
0% 20% 40% 60% 80% 100%
おたく
非おたく
おたく 非おたく
非常に不愉快 0 20
やや不愉快 8 43
なんとも思わない 47 105
• おたく自認と「友人からおたく的と言われるとしたら、あなたはどう感
じますか?」についてクロス集計結果
調査結果:探索的因子分析
• 用いた調査項目
• 問16(全26項目)
• 「「おたく」ステレオタイプと社会スキルに関する分析」,信州大学人文科
学論集,人間情報科学編,34,63-77 より引用
• 先行研究と同様の因子構造は再現できず
• 問18(全27項目)
• 野村総合研究所オタク市場予測チーム(2008),『オタク市場の研究』,
東洋経済新報社 より作成
• 用いた分析方法
• 使用統計ソフト:JMP
• 因子分析:最尤法
• 回転:斜交回転(Quartimin)
19
調査結果:探索的因子分析
因子1 因子2 因子3 因子4 因子5
同じ価値観を
もつ仲間とのコ
ミュニケーション
(共同性志向)
18-6.自分の気に入った作品,モノを他人に薦めたことがある 0.75 -0.10 -0.12 0.01 -0.06
18-7.自分がこだわりのある対象の良さを他の人に知ってもらいたい 0.77 -0.15 -0.06 -0.07 0.13
18-8.趣味の話題で盛り上がれる友人がほしいと思ったことがある 0.54 0.11 0.06 -0.05 0.08
18-9.自分の趣味に対して自分なりの評価や,解釈を持っている 0.39 0.29 0.03 0.02 -0.01
18-11.なるべく自分の考えで判断したい 0.31 0.15 0.04 -0.06 -0.16
18-16.友人には同じ趣味の人が多い 0.33 0.04 0.01 0.22 0.06
18-17.同じ趣味の人とはコミュニケーションが取りやすい 0.53 0.11 -0.01 -0.08 0.04
18-19.同じ趣味の人を馬鹿にされることは不快だ 0.47 -0.02 0.02 0.07 0.12
α=0.80 18-21.友人などと趣味(作品,モノなど)について語り合うことがある 0.53 0.18 0.03 0.04 0.13
趣味への熱中
(マニア性)
16-1.趣味に対して何らかのこだわりがある 0.03 0.83 0.06 -0.03 0.07
16-2.趣味に対してかなり深い知識を持っている -0.06 0.84 0.02 -0.03 0.03
16-3.自分の得意な分野について話し始めると止まらない 0.13 0.63 -0.08 0.04 0.11
16-4.趣味に熱中する自分が好きだ 0.01 0.60 -0.01 0.04 0.11
α=0.83 16-6.さまざまな趣味を持っている 0.06 0.41 -0.15 0.16 0.05
内向性 16-10.他人と話すことは苦手である -0.11 -0.02 0.61 0.08 0.00
16-12.集団で行動するのは苦手である 0.06 -0.02 0.61 -0.02 0.03
16-13.自分の内面に関わることをあまり話さない -0.03 0.04 0.46 0.07 -0.05
16-15.周りの人にあまり関心がない 0.13 -0.07 0.40 0.02 0.01
16-17.共通した趣味を持つ友人以外とあまりつきあわない 0.14 -0.13 0.48 0.14 0.12
16-20.流行のファッションはくだらない 0.05 -0.01 0.50 -0.04 0.06
16-22.自分が面白いと思うことは,社会的に評価されていないことが多い -0.08 0.06 0.35 0.16 0.05
16-25.異性の友達が多い 0.09 0.02 -0.54 0.11 0.02
16-21.おしゃれだとよく言わる -0.01 -0.05 -0.29 0.05 0.07
α=0.74 16-11.明るいとよく言われる 0.17 0.01 -0.63 0.07 0.04
生産者志向 18-22.自分の趣味についてインターネットなどを用いて発言している 0.16 0.04 -0.10 0.44 0.16
18-23.好きな作品,キャラクターのイラストやマンガ,小説等を作りたいと思う 0.13 0.08 0.09 0.72 -0.11
18-24.インターネット,同人誌即売会などを通して,二次創作活動を行っている -0.15 -0.03 -0.02 0.93 -0.07
18-25.インターネット,同人誌即売会などを通じて,オリジナル作品を発表している -0.13 -0.04 -0.08 0.78 0.10
α=0.79 18-14.自分の趣味は世間一般には理解されないものだと思う -0.06 0.11 0.21 0.41 0.07
蒐集家
(マニア性)
18-1.現在,強いこだわりを持って収集しているものがある -0.04 0.28 -0.04 0.01 0.64
18-2.こだわりのある対象に関するモノはすべて集めないと気がすまない -0.01 -0.04 0.08 -0.04 0.87
18-3.他の人のコレクションを見て対抗心が湧いたことがある 0.11 0.07 0.01 0.09 0.59
18-4.今までつぎ込んできたお金や時間を考えると趣味をやめられない 0.01 0.01 -0.02 0.08 0.57
α=0.76 16-7.気に入ったものをつい集めてしまう 0.08 0.12 0.00 -0.15 0.71
固有値 6.34 3.73 2.77 2.04 1.80
累積寄与率 11.11 22.49 30.49 39.72 50.99
20
調査結果:「おたく」自己認識と因子の関係
仲間との
コミュニケーション
趣味への熱中 内向性 生産者 蒐集 Kiss-18
非おたく 30.73 16.31 29.02 8.32 11.80 60.23
おたく 35.09** 19.49** 28.82 10.16* 14.20**
62.80†
• おたくと非おたく(自己認識)の比較
• 「同じ価値観を持つ仲間とのコミュニケーション」因子、「趣味への熱中」因子、
「生産者志向」因子、「蒐集志向」因子では有意に「おたく」の方が高い
• しかし、第三因子である「社会的内向性」因子とKISS-18においては明確に有
意な差は得られなかった
 現代の若者の「おたく」自己認識において、社会性に
ついては絶対的なものではない
21
**は1%,*は5%,†は10%で有意
調査結果:因子、自己評定の相関と考察
• Kiss-18(社会的スキル尺度)
マニア性、「おたく」自己評定とは無相関、または弱い正の相関
社会的内向性とは強い負の相関 ⇒ 定義的に当然
• 趣味への熱中とおたく自己評定の正の相関
• 趣味への熱中がおたくの自認に優先的な影響を及ぼしている
• おたく自己評定:4(非常にある)~1(全くない)
22
因子名
仲間との
コミュニケーション
趣味への熱中 内向性 生産者 蒐集 Kiss-18
仲間との
コミュニケーション
1
趣味への熱中 0.425 1
社会的内向性 -0.064 -0.051 1
生産者志向 0.134 0.266 0.145 1
蒐集志向 0.360 0.452 -0.004 0.349 1
Kiss-18 0.225 0.268 -0.442 0.011 0.086 1
Q4.おたく自己評定 0.222 0.298 0.130 0.184 0.139 0.038
考察
• 仮説検証
• 仮説:「現代における「おたく」概念は社会性を不問にし、マニア
性を特に重視した定義となっている」
① 「おたく」という言葉に対して他人に知られることが憚られるよ
うなスティグマ的な意味あいを感じていない若者が存在
② 自己を「おたく」であると認識する人は他者に自己を「おたく」で
あると認識されることへの抵抗感が弱い
③ KISS-18の結果においても「おたく」と「非おたく」で優位な差が
なく、「おたく」の自己認識において社会性の要素は比較的無
視されている
23
 以上の3点から、比較的肯定的な結果が得られた
まとめ・今後の課題
まとめ
• 「おたく」という言葉をスティグマ的に感じることもなく、自己の肯
定的なアイデンティティとして用いる学生が15年前と比較して増
加している
• 現代の若者の「おたく」の定義においては「社会性のなさ」は比
較的無視され、「マニア性」がより重要な位置を占めている
今後の課題
• 全体の標本数、特に女性の標本数が少なく分析結果の信頼性
が低いため標本数の拡大が必要
• 現在は「キモオタ」と呼称されることが多い中森の定義どおりの
「おたく」集団や分化した他の「おたく」像に則した集団も存在し
ていると考えられるが、今回の調査では見いだせなかった
最終的にはマニア性と社会性の二軸によって「おたく」の分
類が行えるような、「おたく」概念の尺度化を目指す
24
引用・参考文献
[1]中森明夫(1989),「僕が『おたく』の名付け親になった事情」,『別冊
宝島104 おたくの本』,89-100,JICC出版局
[2]松谷創一郎(2008),「<オタク問題>の四半世紀ー<オタク>は
どのように<問題視>されてきたのか」,『どこか〈問題化〉される若者
たち』,113-140,恒星者厚生閣
[3]菊池聡(2000),「「おたく」ステレオタイプと社会スキルに関する分
析」,信州大学人文科学論集,人間情報科学編,34,63-77
[4]野村総合研究所オタク市場予測チーム(2008),『オタク市場の研
究』,東洋経済新報社 [5]
25
ご静聴
ありがとうございました
26

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「おたく」の定義における 「マニア性」と「社会性」の関係 に関する分析

Editor's Notes

  1. まず、「おたく」語源から述べていこうと思います。 これは中森明夫が また文中において中森があげる「おたく」の特徴は
  2. 筆者が主観的に感じた中森の視点「こういう玉なし能なしの気持ち悪い奴らが世の中にはいるんだけど、そいつらと違って僕は色々わかってるし、彼女がいてデートにいけちゃうんだぜ」という侮蔑と優越感を含んだ差別意識、卓越化戦略
  3. 恋愛の能力がないとされた「おたく」が、恋愛市場へ参入し、恋愛をするに足る性役割を獲得する恋愛模様を描かれることによって、ようやく社会に認められたというのは非常に示唆的
  4. 疑問として:明確な「おたく」の基準が存在しない 他者がおたくであるか?おたくでないか?自己がオタクであるか?おたくでないかは非常に主観的な基準によっている しかし、現状では「客観的な調査データをもとにした研究はごくわずか」「おたくの特徴はYes/Noで簡単に割り切れない」などの問題があります 以上から、「おたく」を測定する客観的な「ものさし」が必要であると考え、これに対しこの研究では「おたく」尺度の構築を提案いたします