CCoEとは何か、5W1HでCCoEの意義について説明してみました

1. 企業におけるCCoEとは
5W1Hで語ってみる
2023.07.27
GCPUG神戸 多田友昭

2. 自己紹介
 名前：多田 友昭
 所属：KINTOテクノロジーズ、GCPUG神戸オーガナイザー
 略歴：情報収集衛星の地上局(画像処理)開発エンジニア＠メーカSE
→MSSP、SIEMサービス・ツール開発＠セキュリティベンチャー
→インフラ構築、認証基盤、クラウドエンジニア、CCoE、AIOps＠ユーザ系SIer
→セキュリティエンジニア、CCoE@KINTOテクノロジーズ
 2017年くらいからCCoEっぽいことをやりだした

3. What(CCoEとは何か？）
 CCoE(Cloud Center of Excellence)とは、企業などで情報システムの
クラウド利用を推進するために設置される、全社横断型の組織。クラウ
ド活用に必要な人材や資源、知見などを集積し、各部門のクラウド利用
を促進する。
 クラウド活用のあらゆる場面で登場する中心的な組織・チーム
引用：https://e-words.jp/w/CCoE.html

4.  CCoEが扱う課題は、企業やフェーズにより様々
 以降は、これまでの経験等により、独断と偏見でまとめています。

5. Why(なぜCCoEが必要か？)
 クラウドの登場でモノづくりが容易になり、求められる開発スピードが
早くなるなか、クラウドの進化に追随することやクラウド特有のセキュ
リティリスクを排除することが難しい。そのため、以下の役割を果たす
組織横断型の専門チームが必要
 例えば、
 Well-Architectedやベストプラクティスを推進し、コスト効率の良い開発を浸透(ア
ジリティ)
 ガバナンス・セキュリティルールの策定・浸透を行い、セキュリティリスクを最小
化(セキュリティ)
 トレーニングや教育の提供、プロジェクトのサポート、コストなど、様々な活動に
関与

6. Who(誰がCCoEに参加するのか？)
 CCoEには色々な人が参加する
 クラウドアーキテクト、セキュリティ専門家、FE/BEエンジニア、プロジェクトマ
ネージャー
 教育担当、財務担当
 など様々

7. Where(どこで活動が行われるのか？)
 専門組織
 中央集権的に組織横断で活動
 仮想の組織として運営
 各組織から専門家を集め、仮想の組織として活動
例えば、クラウドエンジニア、セキュリティエンジニア、教育担当が中心、課題により、
FE/BE、PMが参加

8. When(いつCCoEを作るのか？)
 一般的な企業であれば、クラウドの導入や移行の初期段階から、クラウ
ド戦略の策定や持続的な改善のための活動まで、プロジェクト全体のラ
イフサイクルにわたり関与
 DXの文脈で組成する会社が多い印象
 スタートアップの0→1のフェーズよりも、むしろ、1→10, 100のフェー
ズでより必要
 0→1は、まずはリリースが優先、その後でカイゼン(ベストプラクティス、セキュリティ
を進める)
 かつて所属したSIerでは、開発品質向上を目的に、Well-Architectedを
浸透するための組織として組成

9. How(どのようにCCoEが機能するか？)
 プロダクト開発組織がアプリ開発に注力し、開発スピードを上げる
 ベストプラクティスやガバナンスルールを提供することでアプリ開発に集中
 コスト最適なアーキ、セキュリテイリスクが最小化
 トレーニングや教育プログラムを通じて組織内のスキル向上を促進
 クラウドの進化に追随
 優秀なクラウドエンジニアは各企業で引く手あまたのため、最初から優秀な人財が
集まりに行く

10. いま、取組んでいること
 クラウドセキュリティガイドライン
を中心としたセキュリティプリセッ
ト環境
 アジリティとセキュリティの両輪を
実現
 クラウド環境を自由に利活用できる
 最低限望ましくない利用を晴天
KINTO Technologies TechBlog：https://blog.kinto-technologies.com/posts/2023-06-22-whats-ccoe-and-security-preset-gcp/

11. いま、取組んでいること
 どのようなセキュリティを設定しているか
 ガイドラインに基づくルール
 CIS Benchmark
 どこに設定しているか
 予防的ガードレール
 組織ポリシー、プロジェクト
 発見的ガードレール
 CSPM(Cloud Security Posture Management)
 アラート通知、手動で是正
KINTO Technologies TechBlog：https://blog.kinto-technologies.com/posts/2023-06-22-whats-ccoe-and-security-preset-gcp/

12. まとめ
 企業がクラウドを利用したシステム開発を促進する場合、CCoEがあった
ほうがいい
 CCoEが扱う課題は企業やフェーズにより様々
 大事なことは、クラウド特有のモノづくりやセキュリティ対策を推進し、
事業に貢献すること