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セミナーライブ配信のやり方
~スタンダード編~
セミナーをオンライン化、そこそこ浸透してきており参加する人も増えてきています。
また、受講者からもオンラインの要望があることも多くもうやらざるを得ないという声
もよく聞きます。
今回はそんな方に必見のセミナーライブ配信の方法を解説します。
広がるオンラインセミナー
どのくらいの規模で配信するのか?といったとことからですが、本日はスタンダード
な方法にちょっとした楽な方法プラスして解説します。
概要をまずご覧ください。
講師をビデオカメラで撮影しながらマイクで音声を収録
講座の資料を講師のPCから操作し
配信PCでカメラの映像と講座の資料を合成して配信します。
1. 講師をビデオカメラ・資料を講師PCから取得して配信
配信PC
カメラ・講師PC資料
ミキシング
ビデオカメラ・マイ
ク
講師PC
NDI接続
HDMI接続
現地オペレーション
スタンダードな接続+α
この例で必要なものは
カメラ・三脚・マイク・照明・資料PC・配信PC
資料PCにはNDIを使用するためのツールをインストール
配信PCにはVMIXをインストールしてあります。
撮影用カメラ パネルライト マイク
資料用PC 配信用PC
デバイスの準備
デバイスのセッティング
カメラ・マイクの配置
カメラの配置
基本的にカメラは1台の場合正面で良いでしょう。
被写体の映し方(全身や上半身だけなど)によってカメラの距離やズームを
調整します。注意スべきは被写体との距離で思ったよりも近いことが多く全
身を入れるのはなかなか難しい事が多いのです。
マイクのセッティング
ピンマイク+ワイヤレス、手持ちのマイク、スタンド据え置き型、ガンマイク
などがあります。ミキサーに接続してミキシングをすることも可能ですがこ
こではマイクの出力をカメラに入力します。これはカメラの映像とマイクの
音声を一括して入力するためです。
デバイスのセッティング
照明の配置
照明はできるだけ高い位置で被写体に向け45度の角度で設置します。
照明の数や壁やレフ板での反射、照明そのもののフィルタリングなどで影の
目立たない被写体にスポットが寄る配置を考えてみましょう。現場合わせが
多いポイントです。
45°
デバイスのセッティング
資料用PC
基本的に講師がスライドをコントロールするPCです。
普段使用しているもので構わないのですが一つだけ追加で必要なのがNDIツー
ルです。
NDIというのはLAN上に映像ソースを存在させるものなのですが、PCのウイン
ドウをキャプチャして映像ソースとして存在させることが可能です。
これにより、配信PCに直接つなぐ必要がなくなるので位置的にもまた配線構
成的にも簡略化することが可能です。
ここでは簡単に導入できて操作や確認も簡単なOBSStudioにNDIプラグインを入
れて使用します。OBSstudioをダウンロード後、Palakis obs-ndiをダウンロード
してインストールすれば完了です。
上部の設定メニュからNDI Output settingにチェックを入れれば右側のモニタに
表示された映像をLAN上にカメラソースとして存在させることが出来ます。
デバイスのセッティング
資料用PC
デバイスのセッティング
配信用PC
VMIXをインストール、配信と画作りに使用します。
カメラからのHDMIを入力します。直接入力する端子がない場合はUSBに変換
して入力しましょう。その際は転送力の高いUSB3.2のポートがおすすめです。
必要なファイルを準備します。
・配信開始時に講義開始前までに表示する蓋絵。
・配信終了時に表示するエンドカード
開始までお待ち下さい ご視聴ありがとうございました
デバイスのセッティング
配信用PC
次に映像を取り込みます。
・接続したカメラデバイス
・講師PCからNDIで配信されている資料のカメラソース
上記が準備できたらいくつかの映像パターンを作成します。
使用する映像パターンは流れで数種類
1蓋絵→2講師のみ→3資料+講師→4資料のみ→5エンドカード
2・3・4は適宜切り替えて表示させます。
この中で取り込んだ素材を無加工で使用するのが1・2・4・5でこれはこのま
ま。
3についてはオーバーレイという機能を使用して映像を重ね合わせます。
新規でインプットを作成し、4資料と2講師を合成します。
これで配信コンテンツの映像部分は作成OKです。
デバイスのセッティング
配信用PC
デバイスのセッティング
配信用PC
配信の設定
お使いのエンコーダーによって設定がある箇所は変わりますが設定する内容
はほぼ、どのエンコーダーでもどこのサイトでも同じです。
送信サーバURLとストリームキーの設定です。
エンコーダー自体に各配信ASPのログイン機能がついているものもありますが、
基本的には配信するASPにログインしサーバURLとストリームキーを取得しエ
ンコーダーに入力します。
ストリームキー
サーバーURL
デバイスのセッティング
配信用PC
設定が完了したらエンコーダーにあるStreamを開始するキーを押します。
配信ASPによってはエンコーダーで開始キーを押したら連動して配信を開始、
停止できるような設定があることもあるので有効活用しましょう。
Youtubeの自動スタート設
定
配信開始後
質疑応答などの対応
配信開始後の対応
講座を開始し、受講者から質問があった場合の対応です。
基本的には対応のファクターとして
・回答の仕方
・質問の受付時間
があります。
回答の仕方:配信中に講師が音声で回答する方法とチャット欄において文字
で回答する方法があります。チャット対応ならモデレーターが代行すること
も可能です。
質問の受付時間:随時受け付けるか質疑応答時間を設けその中で受付をする。
大まかに分ける2x2で4パターンの回答方法があります。
これは配信のタイプに寄るところが大きいでしょう。ワークショップタイプ
ですとすぐの回答が出来ないのでは講座に支障が出たりします。
座学ベースであれば随時の回答を音声でやっていたのでは制限時間に間に合
わない可能性が出てきます。
配信のタイプ、講座の進め方などを鑑みて決定することが大切です。
配信終了後
配信終了後の対応
配信終了後に大切なのは受講者の理解度を計ったり、復習のためのコンテン
ツを用意するかどうかです。
受講者のメールアドレスなどの連絡先がわかっていれば、終了直後メールな
どで理解度を計るアンケートを発信することで非常に高い確率で反応が帰っ
てくることがライブのメリットの一つとして知られています。
講座の最後に「この後、皆様にアンケートのメールをお送りします」などの
予告をしておくと効果的です。
復習のためのコンテンツとしては行ったライブ配信の録画分を限定公開など
で一定期間配信することで復習することが出来ます。あまり長い期間などで
すと、受講者以外と共有したりすることが出てくるのでこの辺りは注意が必
要です。録画は配信ASPの機能を使えば配信時と同じ映像を残すことが出来ま
す。エンコーダーやカメラなどの収録については編集で補足やカットなどを
行うことが可能で、編集したものをアップロードしたり、次に擬似ライブ配
信を行うための財にしたりします。
ウェビナー配信の具体的な方法

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