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インフォテリア株式会社
2017 年 11 月
White Paper
(C) 2017 Infoteria Corporation. All Rights Reserved.
タブレット進化が
ビジネス現場を変える
進化した iPad + Handbook 5 の組み合わせで、
一歩進んだタブレット活用術
2
(C) 2017 Infoteria Corporation. All Rights Reserved.
 日経コミュニケーション誌が 2016 年 7 月から
8 月にかけて実施した「企業ネット /ICT 利活用
実態調査 2016」によると、企業におけるタブレッ
ト端末の導入率は前年度調査に比べて 19.2% も
上昇して 66.2% でした。導入の予定がある、導
入を検討しているという回答も合わせると、実
に 77.4% と 8 割近くの企業がタブレットを導入
済みであるか、導入を検討していることが分か
りました。
 しかし、米調査会社 IDC が四半期毎に発表している世界のタブレット端末出荷台数は、2014 年下
半期以来 10 四半期連続で減少 ( ※ 1) しており、日本国内でのビジネス市場向けタブレット出荷台数
も 2017 年第 1 四半期はマイナス成長 ( ※ 2) となっています。
 企業の導入率は 7 割に達しようとしている反面、出荷台数は鈍化している、この状況を考察すると、
タブレット端末の利用が成熟期に入ってきたことが考えられます。タブレット端末の革新性に何かを
見出そうとしたり、こぞってタブレット端末を導入したりしようとする初期のブームと勢いは陰りつ
つあり、今やタブレット端末は企業にとってスタンダードな存在として、必要な企業に行き渡ってい
る感が伺えます。
はじめに
 iPad が登場してから約 7 年が経ちました。iPad に代表されるタブレット端末も普及が進み、趣味
での利用にとどまらず、学校や企業で勉強や仕事のために使用される時代となって久しくなりました。
タブレットの業務活用も成熟期に入ったといってよいでしょう。
 新しい機種、新しい OS バージョンのリリースとともに、タブレット端末のビジネス利用はますま
す便利になってきており、使用する側もその新機能のメリットを活かすことでモバイルワークにおけ
る業務効率の更なる向上を目指していきたいところです。
 本資料では iPad と iOS、Handbook を例に、日々着実に進化を重ねるデバイスや OS の新機能やメ
リットを享受しながら、ビジネス現場においてより効率的にタブレットを活用する方法を紹介してい
きます。
1.タブレットのビジネス活用の傾向/導入方法
成熟した感がある国内ビジネス向けタブレット導入
※ 1 出典 世界タブレット出荷、10 四半期連続の減少── IDC 調べ
※ 2 出典 2017 年第 1 四半期 国内タブレット端末市場実績値を発表 2017 年 5 月 31 日 IDC Japan 株式会社
3
(C) 2017 Infoteria Corporation. All Rights Reserved.
法人でも圧倒的なシェアを持つiPad
 タブレット端末の代表機種といえばアップル
社の iPad シリーズです。前項でも取り上げた
IDC の 2017 年第 1 四半期 国内タブレット端末
市場実績値でもベンダー別出荷台数のシェアで
第 1 位になっており、数あるタブレット端末メー
カーの中でも 37.3% のシェアを占めています。
  ま た、 ミ ッ ク 経 済 研 究 所 が 2016 年 の 1 月
に国内 2000 社以上の企業から回答をまとめた
「スマートデバイスの法人利用実態調査」によると、
企業向けのタブレット端末のシェアでも、iPad が約 7 割に達しているという結果が出ました。これは
2015 年末のデータになりますが、筆者の実感では 2017 年末でもこの傾向は変わらず「企業に導入さ
れているタブレット端末は iPad が定番」というトレンドは続いていると思えます。
 iPad が企業で受け入れられている理由としては、まず同機がタブレット端末の先駆けとして日本で
もいち早く2010年に登場し、早い時期からシーンに浸透していったという経緯があげられるでしょう。
2012 年に登場した Windows 8 はタブレット市場を狙った製品でしたが、そのインターフェースがユー
ザーの不評を招き失敗に終わったということもあり、iPad の地位は脅かされませんでした。
 さらに、iPad はハードウェア、ソフトウェアともに操作が分かりやすく、シンプルで使いやすい
という要因もあげられます。デザイン、ユーザーインターフェースなどは iPhone と統一されており、
直感的な操作性も長年変わらず保たれているため、ユーザーにとってお馴染みのものになっています。
Android や Windows に比べてセキュリティ面でも優れていてウイルスにかかりにくいという特徴も
あります。
タブレット導入・活用傾向のまとめと今後の展望
 続いては、企業ではタブレットをどのような用途で利用しているのか調査した資料を紹介しながら、
タブレット導入とビジネスシーンでの利用についての現状の傾向と、今後の状況を予想していきたい
と思います。
 インフォテリアが 2016 年 3 月にリリースした「上場企業におけるタブレット・スマートフォン利
用動向調査レポート」(2016 年 3 月)によると、タブレットの利用用途は「プレゼン資料やカタログ、
デモなどのビューア」が最も多く、次に「社内資料の閲覧」「ペーパーレス会議」と続きます。「メール」
「システム」「スケジュール」などはそのあとに続き、第 1 位~第 3 位をファイルの利活用が占めると
いう結果でした。特にプレゼン資料、社内資料の閲覧はタブレットならではの機動性の良さが発揮され、
営業現場、対面折衝の場面で効果を発揮します。

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タブレット進化がビジネス現場を変える

  • 1. インフォテリア株式会社 2017 年 11 月 White Paper (C) 2017 Infoteria Corporation. All Rights Reserved. タブレット進化が ビジネス現場を変える 進化した iPad + Handbook 5 の組み合わせで、 一歩進んだタブレット活用術
  • 2. 2 (C) 2017 Infoteria Corporation. All Rights Reserved.  日経コミュニケーション誌が 2016 年 7 月から 8 月にかけて実施した「企業ネット /ICT 利活用 実態調査 2016」によると、企業におけるタブレッ ト端末の導入率は前年度調査に比べて 19.2% も 上昇して 66.2% でした。導入の予定がある、導 入を検討しているという回答も合わせると、実 に 77.4% と 8 割近くの企業がタブレットを導入 済みであるか、導入を検討していることが分か りました。  しかし、米調査会社 IDC が四半期毎に発表している世界のタブレット端末出荷台数は、2014 年下 半期以来 10 四半期連続で減少 ( ※ 1) しており、日本国内でのビジネス市場向けタブレット出荷台数 も 2017 年第 1 四半期はマイナス成長 ( ※ 2) となっています。  企業の導入率は 7 割に達しようとしている反面、出荷台数は鈍化している、この状況を考察すると、 タブレット端末の利用が成熟期に入ってきたことが考えられます。タブレット端末の革新性に何かを 見出そうとしたり、こぞってタブレット端末を導入したりしようとする初期のブームと勢いは陰りつ つあり、今やタブレット端末は企業にとってスタンダードな存在として、必要な企業に行き渡ってい る感が伺えます。 はじめに  iPad が登場してから約 7 年が経ちました。iPad に代表されるタブレット端末も普及が進み、趣味 での利用にとどまらず、学校や企業で勉強や仕事のために使用される時代となって久しくなりました。 タブレットの業務活用も成熟期に入ったといってよいでしょう。  新しい機種、新しい OS バージョンのリリースとともに、タブレット端末のビジネス利用はますま す便利になってきており、使用する側もその新機能のメリットを活かすことでモバイルワークにおけ る業務効率の更なる向上を目指していきたいところです。  本資料では iPad と iOS、Handbook を例に、日々着実に進化を重ねるデバイスや OS の新機能やメ リットを享受しながら、ビジネス現場においてより効率的にタブレットを活用する方法を紹介してい きます。 1.タブレットのビジネス活用の傾向/導入方法 成熟した感がある国内ビジネス向けタブレット導入 ※ 1 出典 世界タブレット出荷、10 四半期連続の減少── IDC 調べ ※ 2 出典 2017 年第 1 四半期 国内タブレット端末市場実績値を発表 2017 年 5 月 31 日 IDC Japan 株式会社
  • 3. 3 (C) 2017 Infoteria Corporation. All Rights Reserved. 法人でも圧倒的なシェアを持つiPad  タブレット端末の代表機種といえばアップル 社の iPad シリーズです。前項でも取り上げた IDC の 2017 年第 1 四半期 国内タブレット端末 市場実績値でもベンダー別出荷台数のシェアで 第 1 位になっており、数あるタブレット端末メー カーの中でも 37.3% のシェアを占めています。   ま た、 ミ ッ ク 経 済 研 究 所 が 2016 年 の 1 月 に国内 2000 社以上の企業から回答をまとめた 「スマートデバイスの法人利用実態調査」によると、 企業向けのタブレット端末のシェアでも、iPad が約 7 割に達しているという結果が出ました。これは 2015 年末のデータになりますが、筆者の実感では 2017 年末でもこの傾向は変わらず「企業に導入さ れているタブレット端末は iPad が定番」というトレンドは続いていると思えます。  iPad が企業で受け入れられている理由としては、まず同機がタブレット端末の先駆けとして日本で もいち早く2010年に登場し、早い時期からシーンに浸透していったという経緯があげられるでしょう。 2012 年に登場した Windows 8 はタブレット市場を狙った製品でしたが、そのインターフェースがユー ザーの不評を招き失敗に終わったということもあり、iPad の地位は脅かされませんでした。  さらに、iPad はハードウェア、ソフトウェアともに操作が分かりやすく、シンプルで使いやすい という要因もあげられます。デザイン、ユーザーインターフェースなどは iPhone と統一されており、 直感的な操作性も長年変わらず保たれているため、ユーザーにとってお馴染みのものになっています。 Android や Windows に比べてセキュリティ面でも優れていてウイルスにかかりにくいという特徴も あります。 タブレット導入・活用傾向のまとめと今後の展望  続いては、企業ではタブレットをどのような用途で利用しているのか調査した資料を紹介しながら、 タブレット導入とビジネスシーンでの利用についての現状の傾向と、今後の状況を予想していきたい と思います。  インフォテリアが 2016 年 3 月にリリースした「上場企業におけるタブレット・スマートフォン利 用動向調査レポート」(2016 年 3 月)によると、タブレットの利用用途は「プレゼン資料やカタログ、 デモなどのビューア」が最も多く、次に「社内資料の閲覧」「ペーパーレス会議」と続きます。「メール」 「システム」「スケジュール」などはそのあとに続き、第 1 位~第 3 位をファイルの利活用が占めると いう結果でした。特にプレゼン資料、社内資料の閲覧はタブレットならではの機動性の良さが発揮され、 営業現場、対面折衝の場面で効果を発揮します。