本論文では,レビュアーサイトにおいてその不均質性を考慮した特異なレビュアー発見方法を提案する.レビュアーサイトにおける特異なレビュアー発見においては,レビュアー及びレビュー対象を頂点とする二部グラフを用いて反復改良を用いる手法が多く提案されている.このような手法は教師データを必要とせず,また文脈に依存せず動作する利点がある.その一方で,現実のレビューサイトのように,レビュー対象ごとのレビュー数と評価にばらつきがある及び特異なレビュアーは通常のレビュアーに比べて極めて少数であるという不均質性を持つ場合,正しく特異なレビュアーを発見できないことがある.本論文で我々は,こうした不均質性を取り扱うために,論争度と偏差希少度という二つの概念を導入し,これらを用いた新しい特異なレビュアー発見手法を提案する.
また,Amazon.com から取得したレビューデータを用いて,提案手法の有効性を評価した.さらに我々の提案手法は,不均質性を持つレビューサイトにおいて,特異なレビュアー発見だけでなく少数のレビューから将来的なレビューサマリを推測する場合においても有効であることを確認した.