(C)Copyright 1996-2015 SAKURA Internet Inc.
2015年6月24日
データセンターの省エネ設計とその運用
さくらインターネット株式会社
基盤戦略部
花清 真
目次
石狩データセンターの特長について
都市型データセンターでの省エネ取り組みについて
さくらインターネットについて
データセンターサービスの変化について
さくらインターネットの紹介
インターネットインフラの提供を事業ドメインとして、
大阪、東京、北海道の3都市に5つのデータセンター(IDC)を展開
3
1996年 京都府舞鶴市にて創業
1998年 大阪市中央区へ移転
1999年 株式会社化、東京支社開設
東阪にデータセンターを新設
2005年 東証マザーズへ上場
2011年 石狩データセンターを新設
2013年 石狩IDC2号棟オープン
商 号 さくらインターネット株式会社
本 社 所 在 地 大阪市中央区南本町一丁目8番14号
設 立 年 月 日
1996年12月23日:創業
1999年8月17日:法人設立
取 締 役
代表取締役 社長 田中 邦裕
取締役 副社長 舘野 正明
取締役 川田 正貴
取締役 村上 宗久
取締役(社外) 森田 勝也
取締役(社外) 辻 壮
上 場 年 月 日 2005年10月12日(東証マザーズ)
資 本 金 8億9,530万円
従 業 員 数 282名
(※2015年4月末現在)
• 京都府舞鶴市で学生起業
• 北海道石狩市に進出
• (石狩IDC開所)
• 大阪と東京に拠点を開設
1996年
1998年
1999年
2005年
2008年
2011年
2013年
• 会社設立
• 東証マザーズに上場
• 双日株式会社と
資本・業務提携
• 石狩IDC2号棟稼働
さくらインターネットの歩み
4
事業概要
5
コロケーションからホスティングまで、
データセンター事業を幅広く展開
当社サービス別売上高構成比
(’15/3期)
その他
8.6%
ホスティング
66.0%
ハウジング
25.4 %
データセンターサービス
ホ
ス
テ
ィ
ン
グ
共用/仮想ホスティング
物理ホスティング
・VPS・クラウドサービス
・レンタルサーバサービス
・専用サーバサービス
コ
ロ
ケ
ー
シ
ョ
ン
スペース貸し
ラック貸し ・ハウジングサービス
・大規模ハウジング案件
(石狩DC)
0
20
40
60
80
100
120
07年 08年 09年 10年 11年 12年 13年 14年 15年
コロケーション ホスティング その他
さくらインターネットの売上推移
外部環境の移り変わりを背景に、
DCのハコよりも、ホスティングのサービスに注力
6
26.8
17.4
69.7
16.8
クラウド・ホスティングサービスの売上割合が増加(単位:億円)
■ハウジング・コロケーション中心
利便性を重視し、大都市部を中心に
データセンターを展開
■クラウド・ホスティング中心
コストパフォーマンスを重視し、
都市型と郊外型をバランスよく展開
7
データセンターサービスの変化
データセンターサービスの変化 ~データセンター事業者~
8
所有から利用への流れを受け、
コロケーション型からクラウド型が主流に変化
お客様のサーバお客様のデータ
データセンター
●コロケーション
データが格納された「お客様のサーバ」を「データセンター」内でお預かりする。
●クラウド
「お客様のデータ」を「当社のサーバ」内でお預かりする。
お客様のデータ
お客様のデータ
「箱売り」
データセンターのフロアや
スペース、ラック単位での提供
「リソース」
CPUやメモリ、ディスク単位での
提供
石狩データセンター開設
9
2011年11月、北海道石狩市に石狩データセンター開設
外気を活用した省エネ化や北海道ならではの災害の少なさ
広い土地を活かした大規模化による拡張性などで多くの評価
ASP・SaaS・クラウドアワード2012 データセンター部門 – ベスト環境貢献賞
平成25年度北国の省エネ・新エネ大賞(北海道経済産業局長表彰)受賞
CEDEC AWARDS 2011 ネットワーク部門優秀賞
MM総研大賞2013 クラウドソリューション部門最優秀賞 ・・・その他多数
石狩データセンターの特徴
省エネルギー
寒冷な外気をサーバの冷却に活用し、
冷却コストを劇的に改善
10
強力なインフラ
光ファイバーの中継点
LNGや自然エネルギーなど豊富なエネルギーソース
大規模・郊外型
広大な敷地を活かし、スケールメリットと柔軟性の高い
データセンターを実現 (サーバラック4000ラック規模)
郊外地でありながら、主要都市からアクセスが良い
東京ドーム約1個分の敷地面積
(51,448㎡)
排気 排気
外気 外気
混合/加湿/冷却
石狩データセンターの外気空調システムの概念図
11
混合/加湿/冷却
外気と混合・加湿・冷却を組み合わせて温湿度を調整
ターボ冷凍機
(高温/多湿時のみ熱源運転)
運用実績 ~昨年の空気線図(2014年1月~12月)~
12
ASHRAE A2許容値内で安定
ASHRAE 推奨値
ASHRAE A3許容値
ASHRAE
A2許容値
ASHRAE 2011温湿度範囲
ASHRAE A1許容値
1号棟サーバルームA 湿り空気線図
青点 … サーバルームへの吹出温度
緑点 … サーバルームからの戻り温度
赤点 … 外気の温度
1.0
1.1
1.2
1.3
1.4
1.5
1.6
1.7
1.8
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2012 2013 2014
2012平均 2013平均 2014平均
運用実績 ~PUE比較(月間・年間平均比較) ~
13
(PUE)
サーバ稼働率の向上により、PUEの低減に成功
(PUE)
1.66
(2012年)
1.44
(2013年)
1.20
(2013年)
1.17
(2014年)
1.28
(2012年)
1.35
(2014年)
施設全体の消費電力
PUE=--------------------------------
IT機器による消費電力
さらなるエネルギー削減への取り組み
トランスレス給電
一般的なAC100/200V給電ではなく
変圧器を介さないAC230V給電を全面的に採用
14
太陽光・超電導
「高温超電導直流送電システムの実証研究」に参画
発電・送電・負荷給電すべてを直流であつかう
HVDC
直接 IT機器に直流で給電し、交直流変換のロスを削減
10~20%程度の効率UPを実現
都市型データセンターでの省エネ設計と運用
解析と対策
サーバラック内及びサーバ室内における
サーバ給気及び排気のCFD解析を実施し問題点を可視化
目張りや排熱ファン増強による排熱再循環や熱だまり
給気ショートカットといったエアフローの改善
15
空調制御最適化
省エネと安定性に最適化した自動制御システムの導入
空調機稼働台数・出力を最適化し過冷却の抑止
地理的・サービス的な制約はあるが
省エネ施策の継続的取り組みは必要

データセンターの省エネ設計とその運用(データセンター省エネセミナー)