FIT2015発表スライド

1. 辞書引き支援による
協調的外国語学習支援システムの試作
名古屋工業大学大学院 情報工学専攻
鈴木智也，丹羽佑輔，大囿忠親，新谷虎松

2. 研究背景
• あるドメインに絞った単語学習用の単語帳の作成
• 人手だとあらゆるドメインを網羅して単語帳を作成するのは
難しく採算に合わない
システムが自動で作成できると嬉しい
自分が習得すべき単語に
特化した単語学習を行いたい
同じドメインに所属するユーザが辞書で
調べた単語から単語帳を作成する
ドメインの例：情報技術系の科学技術論文

3. 協調的外国語学習支援システム
• 同じドメインに所属するユーザが単語帳の作成のため
に情報を提供し、作成された単語帳を利用する
• 本研究ではシステム試作のための簡単化として一人の
ユーザが単一のドメインに属することとする
ユーザA
ユーザB
ユーザC
単語帳
作成
利用
単語帳作成のために各ユーザから
情報を収集する手段が重要である
uユーザが実用の場で必要とする単語の収集
uユーザにとって手間となってはならない収集の仕方
ü

4. 辞書引き支援による単語収集
• 単語の収集手段としてユーザの辞書引きに着目した
• 頻繁に辞書で調べた単語の意味は覚えるべき → 習得すべき単語
• 辞書引き作業を支援しつつ、調べた単語を取得
• 同様の外国語能力を学ぶべきユーザが辞書で調べた単語
も習得すべき単語の候補
• 例：同じ研究室で似た研究に関する論文を読んでいる学生
同様の英単語を学ぶべきユーザ(類似するユーザ)が
頻繁に辞書で調べた単語を学習

5. システムの構成
• ユーザA, B, Cは同じドメイン
それぞれが辞書で調べた単語から習得すべき単語を取得
ユーザA
ユーザB
ユーザC
サーバ
①辞書引き支援システム ②単語学習支援システム
辞書で調べた単語を
サーバへ送信
選出された単語を
ユーザに提示
ユーザA
ユーザB
ユーザC
習得すべき
単語を選出

6. 辞書引き支援システム
PCで単語の意味を調べる作業を支援
• 単語選択 → クリップボードへ追加
• 辞書で調べた単語の意味が
画面端でリスト形式に表示
ダブルクリック Ctrl + C
操作の軽減
過去に辞書で調べた単語の表示
ユーザの作業を支援しつつ
習得すべき単語の取得を実現

7. 単語学習支援システム
習得すべき単語の学習を支援する
• 自分、類似するユーザが辞書で
調べた単語から選出された単語
を単語帳として提示
習得すべき単語を重点的に
学習することができる
場所的・時間的な制約を軽減
習得すべき単語の表示

8. 習得すべき単語の選択
• ユーザが読む文献中に単語が出現する頻度
• 一般的な単語が多く選択される
• ユーザのコンテキストを考慮する
• なぜその単語の意味を調べたのか
• 純粋に意味を知らない単語
• 思いつく意味はあるが、別の意味を調べたい
• 細かなニュアンスを深く調べたい
• 時制や品詞などを調べたい
• 操作方法
• 新しいショートカットの適用によって調べ方を選択
• 表示された意味に対するフィードバック
• どの意味を適用したのか
• 今まで思っていた意味はどれであったのか

9. まとめ
• 特定のドメインに特化した単語帳の自動作成のために
辞書引き支援による協調的外国語学習システムを試作
• 辞書引き支援
• ユーザが単語の意味を辞書で調べる作業を支援する
• 単語の辞書引きにかかる操作を短縮
• 単語学習支援
• ユーザらが辞書で調べた単語を単語帳として学習できる
• スマートフォンアプリとしての実装で学習の時間、場所
的制約を減らす
ユーザが行う作業を支援しつつ
習得すべき外国語能力の学習を実現