More Related Content
Similar to フードファディズムを引き起こす心理的要因の検討
Similar to フードファディズムを引き起こす心理的要因の検討 (20)
フードファディズムを引き起こす心理的要因の検討
- 1. ““ フードファディズム を き こす” 引 起フードファディズム を き こす” 引 起
の心理的要因 検討の心理的要因 検討
同志社大学大学院同志社大学大学院
心理学研究科 博士前期課程心理学研究科 博士前期課程
工藤 大介 工藤 大介
- 3. ▼▼1-2.1-2. フードファディズムの事例フードファディズムの事例
3
インゲン ダイエット【白 豆 事件】インゲン ダイエット【白 豆 事件】( 2006 年)
テレビ番組にて白インゲン豆がダイエットに
効果があると紹介されたところ、実際にそれを
試した多数の消費者に、下痢やおう吐などの
中毒症状とみられる健康被害が生じた
ダイエット【納豆 騒動】ダイエット【納豆 騒動】( 2007 年)
テレビ番組にて納豆がダイエットに効果が
あると紹介されたところ、全国的に小売店に
おいて納豆の品切れが発生した
- 5. • マスメディアなど情報の発信源に対
する研究がほとんど(高橋 , 2006 な
ど)
これまでの
研究
• 消費者の心理的な要因からフード
ファディズムにアプローチしていく
の本研究
目的
• フードファディズム的食事法と適切
な食事法アピールを設定し、その受
容・拒否を招く要因を検討する
の本研究
特色
▼▼1-4.1-4. 目的目的
5
- 6. ▼▼1-5.1-5. なぜフードファディズムは生じるのか?なぜフードファディズムは生じるのか?
6
仮説仮説 11 フードファディズム的食品であろうと、適切な
食事法であろうと、健康への不安が高ければ
採択されやすい
【 の消費者 健康不安】の消費者 健康不安】
消費者は健康に対する不安感によって、フード
ファディズム的食品を選択しているのではないのか?
≪ 例≫◆消費者の過剰な健康志向(高橋 , 2006 )
◆健康志向に働きかけるメディアの不安煽動(高橋 , 2007 )
防護動機理論防護動機理論( Rogers, 1972 )
◆不安感が防護動機を高め、提示された対処反応を
採択しやすくなる
- 8. 8
仮説仮説 44 適切な食事法の理解には高い認知欲求が必要となるため、
適切な食事法アピールにおいて、採用意図と強く関係する
逆にフードファディズムアピールでは影響は弱い
を する【情報 検討 姿勢】を する【情報 検討 姿勢】
提示された情報の内容をしっかりと精査しないため、
フードファディズムに陥るのではないのか?
◆煩わしさ、論理的思考を嫌う消費者の傾向(高橋 , 2007 )
◆適切な食情報 = 素人目での理解は難しい
◆フードファディズム情報 = 簡単に理解できる
認知欲求理論認知欲求理論( Cacioppo & Petty, 1982 )
◆努力を要する分析的な活動を楽しむ個人特性
- 9. ▼▼1-6.1-6. 仮説まとめ仮説まとめ
9
仮説仮説 11 健康 が い不安 高が い不安 高 = 提示された食事法を しやすい採用しやすい採用
仮説仮説 22 フードファディズム的食事法の特徴 = さ簡便さ簡便
→コストが に く びつく採用 強 結コストが に く びつく採用 強 結
仮説仮説 33 適切な食事法の特徴 = 有効性有効性
→ が に く びつく効果性 採用 強 結が に く びつく効果性 採用 強 結
仮説仮説 44 適切な食事法 = 理解に が認知欲求 必要が認知欲求 必要
→ が に を える認知欲求 採用 影響 与が に を える認知欲求 採用 影響 与
フードファディズム = 容易に理解できる
→ は しない認知欲求 影響は しない認知欲求 影響
- 12. 12
【質問紙】(【質問紙】( 77 件法)件法)
1. 認知欲求尺度認知欲求尺度(神山・藤原 , 1991 ) 15 項目
2. に する を う肥満 対 不安感 問に する を う肥満 対 不安感 問 12 項目
3. について う食事法 問について う食事法 問 12 項目
→下位尺度を設定
「採用意図採用意図」「コスト認知コスト認知」「効果期待効果期待」
手順手順 11
• 認知欲求と不安感についての質問を提示
手順手順
22
• ランダムに食事法アピール 1 つを提示
手順手順
33
• 提示された食事法について問う質問を提示
き【手続 】き【手続 】
- 16. 16
▽▽ フードファディズムに りやすい とは陥 人 ?フードファディズムに りやすい とは陥 人 ?
健康への不安感が高く、食事法に対して手間がかからないと
考え、その効果性を高いと評価する人
⇒特に効果性が採用意図に強く影響
仮説仮説 11 健康 が い不安 高 = 提示された食事法を しやす採用
い
仮説仮説 22 フードファディズム的食事法の特徴 = さ簡便
→コストが に く び く採用 強 結 付
仮説仮説 44 適切な食事法 = に が理解 認知欲求 必要
→ が に を える認知欲求 採用 影響 与
フードファディズム = に できる容易 理解
→ は しない認知欲求 影響
- 17. 17
▽▽ な を ぶ とは適切 食事 選 人 ?な を ぶ とは適切 食事 選 人 ?
健康不安に関係なく、食事法について効果があるか精査を
行うと共に食事法に対して手間がかからないと判断する人
⇒特にコストが採用意図に強く影響
仮説仮説 11 健康 が い不安 高 = 提示された食事法を しやす採用
い
仮説仮説 33 適切な食事法の特徴 = 有効性
→ が に く び く効果性 採用 強 結 付
仮説仮説 44 適切な食事法 = に が理解 認知欲求 必要
→ が に を える認知欲求 採用 影響 与
フードファディズム = に できる容易 理解
→ は しない認知欲求 影響
- 18. ▼▼4.4. 考察考察
▽▽ フードファディズム アピール的食事法フードファディズム アピール的食事法
18
に を できるとした容易 健康不安 解消
い やアピール謳 文句
に を できるとした容易 健康不安 解消
い やアピール謳 文句
にも であることが かりや素人目 容易 分
すいため、 にあたりコストをあま採用
り しない検討
にも であることが かりや素人目 容易 分
すいため、 にあたりコストをあま採用
り しない検討
コストの が まり、 に影響 弱 相対的 採用
に して の が くなった対 効果性 影響 強
コストの が まり、 に影響 弱 相対的 採用
に して の が くなった対 効果性 影響 強
- 19. ▽▽ な アピール適切 食事法な アピール適切 食事法
19
≪≪ に認知欲求 着目≫に認知欲求 着目≫
が認知欲求 高が認知欲求 高
いい
内容の精査を行う中で論拠
から が効果性 自明が効果性 自明となる
効果性の採用への影響が
弱まる
が認知欲求 低が認知欲求 低
いい
内容を精査しようと づ動機づ動機
けられていないけられていない
効果性は採用の判断材料と
して検討がされにくい
に に してコストの相対的 採用 対 影響に に してコストの相対的 採用 対 影響
がが
くなった強くなった強
- 20. 20
なぜ な アピールでは適切 食事法
が しなかったのか不安感 影響 ?
なぜ な アピールでは適切 食事法
が しなかったのか不安感 影響 ?
の を したいという・現在 健康 維持 希
望
な を りたいという・適切 食生活 送 考
え
の を したいという・現在 健康 維持 希
望
な を りたいという・適切 食生活 送 考
え
の に わらず、健康不安 有無 関 適
な を したと えられ切 食事法 採用 考
る
の に わらず、健康不安 有無 関 適
な を したと えられ切 食事法 採用 考
る
▽▽ の について不安感 影響の について不安感 影響