地方のIT企業の心の健康管理方法について。 社長自身のうつ経験も。

1. マスター サブタイトルの書式設定
2015/2/21 1
2015年2月20日
フロイデ株式会社 吉谷 愛
自社における
心の健康管理について

2. フロイデ(株)社長 吉谷愛
• 学歴
– 西南女学院短期大学保育科卒
• 職歴
– 一般事務： 03年
– 技術者、講師、経営者： 17年
• 内、経営者（12年）
• 年齢
– 42歳
• 家族構成
– 主人と、子供2人の4人家族

3. フロイデ(株)
• 社員数：40名（2015年04月）
• 資本金：3千万円
• 事業所：3箇所
（福岡・北九州・東京）
Ruby・PHP・Java等、
Web関連のニアショア開発
http://www.froide-kk.co.jp

4. アンケート
Yes/Noで
挙手してください

5. １．
労働安全衛生法改正案で
ストレスチェックが
義務付けられることを
知っている

6. ２．
ストレスチェックを義務
付けを含む、
労働安全衛生法改正案が
閣議決定されたことを
知っている

7. ストレスチェック義務付けを含む
労働安全衛生法改正案が、
2014年06月、

8. 国会で可決

9. も
う
、
や
る
し
か
な
い
・
・
・
！

10. 【アジェンダ】
• ケーススタディ
1. 「うつ病」になった社員A
2. 「自律神経失調症」になった社員B
3. 「うつ状態」になった私
4. ケーススタディを通じてお伝えしたいこと
• 経営者として私が（やろうと）していること
• 最後に

11. ケーススタディ

12. 注意事項

13. • 登場する社員は、複数の実
在モデルをもとに脚色して
つくられた架空の人物です

14. 「うつ病」になった社員A
• 30代前半
• 中堅国公立大学卒業
• 2年前知人の紹介で中途入社
• 真面目、責任感が強い、素直

15. 社員Aの経緯①
• エンジニアとして内外から高い評価
• 人当たりも良い
• 社長とビジョンで意気投合
入社して1年で
執行役員に抜擢

16. 社員Aの経緯②
マネジメントの
経験がない
他の社員の
ねたみ
相談者の不在社内派閥
自責的
結果責任
業務過多

17. 社員Aの経緯③
「うつ病」３か月の休職診断

18. 社員Aの現在
• 段階を経て復職
• 同じ役職の仲間がいるマネージャー職に
• 明るさをとり戻り、執行役員就任前よりも生き
生きと働いている

19. 「自律神経失調症」になった社員B
• 20代後半
• 専門学校卒業
• 新卒生え抜き
• 責任感が強い
• プライドも技術力も高い

20. 社員Bの経緯①
• 上司・部下に対して容赦がない
• 自らを顧みず、言い訳が多い
• 会社に対して「自社開発をするべき」等要望多数
彼の希望を聞く形で、
自社製品開発チームリーダーに抜擢

21. 社員Bの経緯②
自社開発経験がない
他の社員の
不随
相談者の不在理想と現実の
落差
責任転嫁先がない
リーダー経験がない
業務過多

22. 社員Bの経緯③
「自律神経失調症」
トータル３か月の休職診断

23. 社員Bの現在
• 段階を経て復職
• 責任のない一般職へ降格
• 配慮上手な上長の下、高い技術力を生かせるよ
うな業務に携わらせる

24. 「うつ状態」になった私
• 30代前半
• 西南女学院短期大学卒業
• フリーエンジニアから起業
• 布団に入って3秒で寝れる
• 初対面の方からも
「長生きするよ」と言われる

25. 私の経緯①
• 仕事は比較的順調
• プライベートも比較的順調
• ただ子どもができない
不妊治療を始める

26. 私の経緯②
排卵誘発剤の副作用
業務過多妊娠できない
焦り
相談出来ず
責任

27. 私の経緯③
「鬱状態」
2週間の休暇

28. 私の経緯④
Ⅰ期：倦怠感、おちつかない
Ⅱ期：楽しくない、仕事不振
Ⅲ期：焦り、不安、食欲異常
Ⅳ期：睡眠障害、動けない
Ⅴ期：自責の念
Ⅵ期：希死念慮

29. Ⅵ期当時のブログ
仕事後、真っ暗な一人の家に素面でいるの
が辛く、悪いと思いながらお酒で
誘発剤を流し込む。
嫌な酔い方。最悪な時間。
朝起きれず夜眠れない。
増大する自責の念で潰れそう。
死にたい。

30. 私の経緯⑤
不妊治療（投薬含む）をいったん中断
２週間で
「なんで私が死なんないけんの？」
と考えるようになり、
元に戻りました

31. • 学歴
– 西南女学院短期大学保育科卒
• 職歴
– 一般事務： 03年
– 技術者、講師、経営者： 17年
• 内、経営者（12年）
• 年齢
– 42歳
• 家族構成
– 主人と、子供2人の4人家族
私の現在

32. すべての人に
お伝えしたいこと

33. 「心の病」は
「わがまま」では
ありません

34. 「心が弱い」訳でも
「責任感がない」訳でも
ありません

35. 薬によるほんのちょっとの
ホルモンバランスの狂いで
私は簡単に
「心の病」になりました

36. 私の経緯③みんな心の病に罹る可能性がある
https://www.youtube.com/watch?v=pvKlDh6_U08
YouTube「精神科医・樺沢紫苑の樺ちゃんねる」より

37. 経営者として私が
（やろうと）
していること

38. 「こころの病」
予防策

39. 社員の「不満」より「不安」に
優先的に対応

40. 「結果責任」付与には慎重に

41. 社員の「個性」を認め、
良いところを伸ばす

42. 「こころの病」
対応策

43. 心の病は病気と素直に認める

44. 病気なので医者の判断を尊重

45. 復職は段階を追って丁寧に

46. 心の病にかかるメカニズムの共有

47. 最後に
経営者の方へ

48. 「心の病」に罹っても復活できます！
現在の弊社は「心の病」から復帰してくれた
社員なくしては成り立ちません。
・配慮は必要
・でも特別扱いはしない
・得意を生かす仕事

49. (株)カムラック 障がい者就労継続支援A型事業
・名 称： 株式会社カムラック
(Come Luck Laboratory)
・設 立： 平成25年10月25日
・代表者： 賀村 研
・従業員： ６名（施設利用者30名弱）
・サービス： HP制作、テスト、開発等
http://www.comeluck.jp/

50. (株)カムラック 賀村社長より
元大手SIerの社員で心の病にか
かって退職し、弊社の利用者となっ
た技術者がいました。
弊社の仲間がいて自分の能力を
生かせ特別扱いがない環境で、先
日医師より寛解の診断を受けたと報
告がありました。彼とは現在
「カムラックの利用者ではなく正社員
になる」
方向性で話をしています。
これから弊社は更にシステム開発に
力をいれていきます。◆見学自由◆

51. ご清聴、誠に、
ありがとうございました。