図表で分かる!フィギュアスケートルール解説
- 5. 4. 振付け(CH)
5. 曲の解釈(IN) 3. 演技・実行力(PE)
<技術要素点(TES)>
2. 要素のつなぎ(TR)
1. スケート技術(SS)
表現
技術要素とそのつながり
基礎技術
- 9. ジャンプの入り:
• 予想外の/ 独創的な/ 難しい入り
• 明確ではっきりとしたステップから
直ちに入る
空中、跳躍:
• 空中での姿勢変形/ ディレイド
回転のジャンプ
• 高さおよび距離が十分
着氷:
• 十分に伸ばした着氷姿勢
/ 独創的な出方
ジャンプの流れ:
• 入りから出までの流れが十分
• 開始から終了まで無駄な力が全く無い
• 音楽構造に要素が合っている
全8項目のうち:
2つ以上の項目が該当:GOE +1
4つ以上の項目が該当:GOE +2
6つ以上の項目が該当:GOE +3
- 10. 分類
最終的なGOE が必ずマイナスとなる
エラー
引き下げ幅
最終的なGOE の+-は制約されないエ
ラー
引き下げ幅
SP規定
SP: 規定回転数に1 回転以上不足GOE -3を付与
SP: ステップ/動作から直ちにジャンプし
ない
ジャンプ前のステップ/動作が1 つのみ
-1 to -2
SP: 1 つのジャンプのみからなるコン
ボ
GOE -3を付与
SP: ジャンプの前に要求されているス
テップ/動作が無い
-3
踏み切り
拙劣な踏み切り-1 to -2
長い構え-1 to -2
エッジエラー
F/Lz での重度の踏み切りエッジ違反
(記号“e”)
-2 to -3
F/Lz での不明確な踏み切りエッジ(記号
“ ! ”)
-1 to -2
F/Lz での不明確な踏み切りエッジ(記号
無し)
-1
空中姿勢・跳躍スピード,高さ,距離,空中姿勢が拙劣-1 to -2
回転不足
ダウングレード判定
(Downgraded)(記号<< )
-2 to -3 回転が足りない(記号無し) -1
回転不足判定(Under-rotated)(記号< ) -1 to -2
着氷
転倒-3
拙い着氷(悪い姿勢/間違ったエッジ/
引っかき等)
-1 to -2
1 ジャンプの着氷が両足-3 片手またはフリー・フットがタッチ・ダウン-1
1 ジャンプの着氷でのステップ・アウ
ト
-2 to -3
1 ジャンプで両手がタッチ・ダウン-3
ジャンプ・コンビネーションジャンプの間に2 つのスリー・ターン-3
ジャンプ間で流れが無い/方向を失う/
リズムが無くなる
-1 to -2
- 12. GOE
Grade Of Excution
(訳:「出来栄え点」)
等級・格付け(ジャンプ・スピンなどの要素の)実行
-3 -2 -1 0 +1 +2 +3
プラス面
マイナス面
(最終的なGOEがマイナスとなるエラーの場合)
- 13. プロトコルの読み方:Executed Elements の記載方法
状況Element Info Base Value - 説明GOE
通常の3Lz 3Lz 6.0 基礎点そのまま(BASE) ジャンプの質に従い採点
回転不足(UR) 3Lz< 4.2 V1(約7割) -1 to -2 の引き下げ
回転不足(DG) 3Lz<< 2.1 一回転下(2Lz)のBV
-2 to -3 の引き下げかつ最終的にマイナス
但しSOV は2Lz のものを使用
重度のエッジエラー3Lze 4.2 V1(約7割) -2 to -3 の引き下げかつ最終的にマイナス
重度のエッジエラーかつUR 3Lze< 3.6 V2(約5割) -2 to -3 の引き下げかつ最終的にマイナス
軽度のエッジエラー3Lz ! 6.0 BASE -1 to -2 の引き下げ
無効の要素3Lz* * 0.0
invalid element
無効となり基礎点0
n/a
後半に実行3Lz 6.6 x BASEの約1.1倍のボーナスがつくジャンプの質に従い採点
- 14. プロトコルの読み方:エレメンツスコアの計算方法
Executed Base GOE The Judge Panel Scores
Elements Value of Panel
3Lz 6.0 1.60 1 2 2 + 2 3 2 3 3 2 7.60
n/a +1.4 +1.4 +1.4 +2.1 +1.4 +2.1 n/a +1.4
Scale of Values (評価尺度)
GOE -3 -2 -1 0 +1 +2 +3
3Lz -2.1 -1.4 -0.7 0 +0.7 +1.4 +2.1
1) 上下カットし、下記評価尺
度の表に従い値に変換
2) 平均を取り、GOEによる
加減点を算出
3) 基礎点とGOEによる加減点を
合わせ、その要素の得点を算出
各ジャッジが
付与したGOE
要素の基礎点
- 15. プロトコルの読み方:コンポーネンツスコアの計算方法
1) 上下カットし、平均を算出
各ジャッジが付与した
コンポーネントスコア
(0.25~10.00, 0.25step)
掛け値
2) それぞれ掛け値
(Scale)を掛ける
Components Factor
Skating Skills 2.0 9.00 9.25 8.75 9.00 9.25 9.25 9.25 8.75 9.00 8.75 9.07 ⇒ 18.14
Transitions.. 2.0 … 8.96 ⇒ 17.92
Performan.... 2.0 … 8.89 ⇒ 17.78
Chorecogra… 2.0 … 9.21 ⇒ 18.42
Interpretati… 2.0 … 9.36 ⇒ 18.72
Judges Total Program Component Score (factored) 90.98
3) 掛け値後5コン
ポーネンツの合計を
算出
- 17. F C
ULSC
Co
Sp 3p4
飛んで入ったら
(Flying Entrance)
足換えをしたら
(Change Foot)
種類:
Upright(アップライト)
Layback (レイバック)
Sit (シット)
Camel (キャメル)
COmbination (コンビネーション)
コンビネーションスピンの
時のみ、基本姿勢の数
(N-Position)
レベル
B, 1-4
- 18. 基本姿勢Forward
前に向く
Sideways
横向く
Behind
後ろに置く
Upwards
上向く
Straight and
Sideways
ストレートか
横
Biellman
ビールマ
ン
Layback
レイバック
UPRIGHT UF - - - US UB UL
SIT SF SS SB - - - -
CAMEL CF CS - CU - - -
- 19. 単一姿勢コンビネーション
*=ULSC
- C
*Sp
C*Sp
F*Sp
FC*Sp
-
F
Co - C
CoSp CCoSp
FCoSp FCCoSp
-
F
フライングスピン
( 男子:単一姿勢スピンと異なる
姿勢、足換え・姿勢変化なし)
8回転
男子:単一姿勢のスピン
(足換えあり、キャメルorシット)
各足3回転
コンビネーションスピン
(足換えあり)
各足6回転
SPスピン規定女子:レイバックor
サイドウェイズ・リーニング
8回転
例:
男子:CSSp, FCSp, CCoSp
女子:LSp, FSSp, CCoSp
- 20. FSスピン規定コンビネーションスピン
単一姿勢コンビネーション
*=ULSC
- C
*Sp
C*Sp
F*Sp
FC*Sp
-
F
( 足換えは任意)
計10回転
フライングスピンorフライングエ
ントランスのスピン
6回転
単一姿勢のスピン
(足換えは任意)
6回転
Co - C
(*)同じ略記号のスピンは
複数できない
CoSp CCoSp
FCoSp FCCoSp
-
F
例:
CSSp, CCoSP, FCCoSP
CSSp, FCSp, CCoSp
女子の場合はCSSpの代わりにLSpなど
- 21. 試行ジャンプ状況判定/説明
4T, 4T+REP 2回目のをコンビネーションにし損ねた
昨シーズンまでは4T, 4T+SEQのジャンプシークエンス扱い(コン
ビ枠を消費)だったが、今シーズンから別ボックス扱いとなり、2
回目のジャンプに+REPがつき、BVが70%になるよう変更された
2T-2T, 3T<< 3Tがダウングレードになってしまった
あくまでダウングレード前の試行ジャンプ(3T)を見るため、ダブ
ルジャンプ数オーバーとはならない
2T-2T, 3F*-2T* コンビネーションのセカンドがダブってしまった残念ながらコンビネーション自体が無価値
3F-2T, 3F, 3Lze フリップ2回飛び、ルッツにエラーがついた
現ルールではエラーであっても「ルッツ」扱いだが、将来的に
エッジのみで判断されるようになると、3F を3回と見なされる可
能性も
2Lz*-2T*
3Lzが抜けてダブってしまった(ジュニア女子以
外)
残念ながら無価値。ゼロ点。(←間違い、ショート規定)
3T, 3T+2T, 3Lz*-3T*
4Tを2回トライもいずれも抜けてトリプルになり、
その後コンビネーションで-3Tを飛んだ
残念ながら3Lz-3T がまるごと無価値。
- 22. スピンのレベル特徴
タイミング状況No レベル上げ特徴
初めの一回
のみ有効
注釈
ウィンドミルしてから基本姿勢を取る5 スピンへの難しい入り方O
バタフライやアクセルシットで入った11 フライング・エントリーの難しいバリエーションO
難ポジ取った1 難しいバリエーション(取る度)
飛んでまた同じ足で回った3 スピンの中で足を換えずに行われるジャンプO
[tbd] 4 足を換えずに行われる難しい姿勢変更O
チェンジエッジした6 明確なエッジの変更O *1
なんか速くなった9 明確な回転速度の増加O *3
同じ姿勢、エッジのままいっぱい回ってる10 少なくとも 8 回転O *6 *4
スピンに入る時
スピン中
足換え時ジャンプで足換え2 ジャンプにより行われる足換えO
足換え後足を換えてから3基本姿勢とも取った7 足換え後の足で 3 基本姿勢すべてを行うO *2
バック↔サイドと姿勢が変わった12
バックからサイドまたはその反対への 1 回の
明確な姿勢変更。少なくと3回転ずつ
O
ビールマン! 13 レイバック・スピンからのビールマン姿勢O *5
ちょっと特殊逆方向にも回った8
シット姿勢またはキャメル姿勢でのただちに続
けて行う両方向のスピン
O
注意! 足換えスピンの時- 一つの足で取れる特徴は2つまで
注釈:
*1
*2
*3
*4
*5
*6
一回目の足換え後のみ
シット、キャメル、レイバック、ビールマン姿勢の時
プログラム中で一度のみである(ただし、成し遂げられた最初のスピンにおいてのみであり、このスピンの中で、左右い
ずれの足でも 8 回転が行われた場合は、スケーターの有利になるようにどちらか一つを数える)。
レイバック
シット、キャメル、レイバック、ビールマン姿勢の時。なおシットの場合はバックインからフォアアウトのみ
キャメル、レイバック、基本姿勢の難しいバリエーション、非基本姿勢の難しいバリエーション(スピン・コンビネーションのみ
ショートの場合はレイバックで8回転してから
- 23. 定義
名称種類数
ターン6
ステップ7
ディフィカルトターン5
レベル特徴
ターン、ステップ
スリーターン、ツィズル、ブラケット、ループ、カウンター、ロッカー
トウ・ステップ、シャッセ、モホーク、チョクトウ、エッジの変更、クロスロ
ール
ロッカー、カウンター、ブラケット、ツィズル、ループ
1)多様さVariety 必須LV ターンステップ備考
最低限に多様なMinimum Variety 1 5個2個種類ごと2回まで数える
やや多様なSimple Variety 2 7個4個種類ごと2回まで数える
多様なVariety 3 9個4個種類ごと2回まで数える
複雑なComplexity 4 5種類3種類両方向に少なくとも1回ずつ
概要
2) 両方向への回転
3) 体の動き
4) ディフィカルト3連
注釈
要件
完全に体が回転する両方向(左と右)への回転。各回転方向とも全体でパターンの少なくとも1/3 はカバーすること
少なくともパターンの 1/3 において身体の動きを使っている
シークェンスの中に明確なリズムで実行する、難しい 3 つのターンの組み合わせ。異なるものを 2 つ
* ある「多様さ」を獲得するには、それより低い多様さの要件をすべて満たさなければならない
* いずれかの「多様さ」を満たせば、LV1が獲得でき、2)-4)の特徴を満たした数だけLVが加算されるが、「多様さ」で定められた必須LVを超えない
* 「多様さ」に記載してあるLVは、当該LVを獲得するのにそれだけの「多様さ」が必須であるという必要条件であり、
その多様さを満たしたからといってそのLVが獲得できるものではない。それに加え「レベル特徴」を獲得する必要がある。
例1) 「多様な(LV3に必須)」だが、他のレベル特徴がない→LV1
例2) 両方向への回転、体の動き、ディフィカルト3連を満たしているが、「多様な(LV3に必須)」→LV3
例3) 「最低限に多様な(LV1に必須)」すら獲得できなかった→レベルなし、B
例4) 「複雑な(LV4に必須)」を満たすが、ディフィカルト3連が認定されなかった→LV3
例5) 「複雑な(LV4に必須)」を満たし、かつ2-4)の特徴も獲得した→LV4